魔道具製作者の受難 作:お給料
評価も感想も増えつつある!やったね!読者の皆様ありがとうございます!!
今日のオラリオは普段より数段賑わっている。どうやら祭りが行われているらしい。
【怪物祭】
【ガネーシャ・ファミリア】が暴れるモンスターをテイムするといった、ようは見世物がメインのお祭りだ。地上にモンスターを進出させる行為は危険であるが、ギルドがこれを是正している。
でも関係ない。楽しければ。
「いいですか?今日は稼ぎ時です。お店は黒字ではありますが、お金は有れば有るだけいいのです」
「千載一遇の好機です。この日のために計画を練りましたので、しっかり頼みます」
「「分かりましたか?フェイ(様)さん」」
「りょ、了解!」
カレンとリリが僕に念を押す。信用無いなぁ。僕は人知れず涙目になる。
「んで、出店に出品する商品は…なんだこれ?」
「1/10ゴブリンです。変形&合体可能です」
「じゅ、1/10ゴブリン?変形&合体可能?何言ってんだお前?」
「簡単に言えば、ゴブリンを手の平サイズまで縮めた人形です。取り外し可能で他の人形と組み合わせることが出来ます。例えばこれとか」
「…おっふ」
ミノタウロスの頭がコボルトの胴体に差し込まれた珍妙な生物。かの『暴食』も言葉を失った。
別売りの小さな剣は人形に持たせることが可能なんだとか。
「受けがいいんですよ?ほら、あれを見てください」
「あれ?…ああ、なるほどな…」
指を差した方に居るのは目をキラキラさせた神々。ずっと開店までスタンバっているらしい。
それだけじゃない。子供が親にねだる姿や、チラチラこちらを見る大人の男もいる。好奇心に抗っている。いや、葛藤しているのか?
ザルドももう一度人形を見る。
「…ゴライアスはあるのか?」
「もちろん」
「幾ら掛かってもいい。金を払うからオーダーメイドで作ってくれないか?鎧を着込ませて大剣を持たせてくれるとありがたい」
「…良さが分かった?」
「…悔しいがな」
ザルドも心は少年だった。
「? 何お喋りしているんですか?もう開店してもよろしいですか?」
「もちろんいいよ!」
「構わん」
二人の様子にリリは首を傾けて疑問を浮かべているが切り替える。準備完了が完了した後にやることは一つだけ。
時間にして朝の九時。楽しい楽しい【怪物祭】が始まった。
~~~~~~~~~~~
「この1/10ミノタウロスをくれ!」
「どうぞ~」
「俺は1/10ヘルハウンド!」
「毎度あり~」
「この剣と盾をください!」
「全部で500ヴァリスです」
引くほど大繁盛していた。これを見越して作りまくったフェイも、値段を高めに設定して販売しているカレンとリリはかなりのやり手だ。
「そう言えばアルフィアさんは?」
「あいつはベルのファミリアに寝泊まりしているぞ。まあ、祭りの喧騒はあいつには好かんから不参加だろうがな」
「ああ~、納得。文句言いつつ楽しみそうだけど」
「クククッ。違いない」
「…何か言ったか?二人とも」
「「!?」」
バッ、と音を立てながら見上げると、見慣れた黒ドレスさんが!
「こ、こんにちはアルフィアさん。息子さんはどこに?」
「あの子は主神を探しに行った」
「一緒じゃなかったのか?」
「ああ。用事かなんかで留守にしているらしい。全く、一人で数日も留守番させるとは何を考えているんだ…」
ザルドの椅子を奪ってドカッと座る。怒気を滲ませながら愚痴をこぼした。
「落ち着てアルフィアさん。客がビビってるから」
「何体か見繕ってくれ」
「ベルにか?」
「…悪いか?」
「いえいえ、とんでもない。この1/10アルミラージとかどうですか?それかこっちの1/10ミノタウロスは?」
「ミノタウロスは却下だ。アルミラージを貰おう。あと武器もくれ」
「了解です」
なんとも微笑ましいアルフィアさんだった。
「そろそろ休憩にしましょうか。フェイさんお先どうぞ」
「え?僕が先でいいの?」
「はい。楽しんで行って下さいね」
「そういう事ならお言葉に甘えて」
どこに行こうか?何を食べようか?そんな気持ちを抱いてワクワクする。祭りはこれだから面白い。
歩くこと数分。
「モンスターだぁぁぁぁ!!」
祭りを楽しませてくれる気はないらしい。
ダンまちに時計ってあったけ?