「オマモリ様~」
「あぁ、また来たんですね……」
「はい!今日もお供え物を持ってきましたよ!」
「ふふ、そうですか…じゃあ、御上がりなさい……」
「あ、ありがとうございます!お邪魔…します!!!」
「はい、どうぞ…御茶でも飲みましょうか……」
「はい!」
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第五話 自然界の代答者
目覚めてから数日が経過します…最近はもっぱら目覚めて初めて見た人の子との交流が日課になっているんですよ。
目覚めた私は人の子の雨乞いの願いを雨雲に頼んで叶え、いつの間にやらオマモリサマなんて名前で呼ばれるようになってしまいました。
その後私は大自然に挨拶回りをした後近くの大樹に頼んで種を貰い、その種で社を造りそこを住居としました。
交流している人の子(確か…キミ…仁だっけ?)曰く他の人の子は遠慮して来ないらしく…何やら仁を巫女として私と一緒に崇めてしまったんだとか。
他の人の子も見てみたいんですけどねぇ……。
今度人里に行ってみましょうか。
これは丁度この間の話です。
「おや仁、どうかしましたか?」
その日も仁を社に出迎えてご飯を共にしていたのですが、どうも彼女の様子がおかしいんですよね。
「あ、いえ…その……」
普段はおっとりしていてもハキハキ喋っていた彼女にしては珍しく、歯切れ悪くなかなか喋らない。
そんな彼女に御茶を淹れ、私はのんびり縁側で日向没子をしていました。
そんな時です。
「オマモリサマに御願いをしたいって言っている人がいるんですけど……」
と……突然切り出されたんです。
「おや、私にですか?」
「ええ、なんでも都の方の人なんですけど……」
変わらず歯切れ悪くなかなか続きを言わない仁でしたが、何やら意を決した様に目を閉じ、
「村の人が…オマモリサマに聞いてもらえるようお願いしてくれないかって私に……」
と、一気に喋った。
「そうか……」
「あの!でもやっぱりあまり沢山お願いするのはよくありませんよね?」
申し訳なさそうにそう言うが、まあ私は何とも思っていませんよ?
「気にしなくても良いですよ…その人、連れてきなさい」
肩に手を置いてそう言うと、彼女の申し訳なさそうな顔が一気に笑顔に変わった。
「ほ、本当ですか!?」
「えぇ、私はほら…オマモリサマでしょう?」
頭を優しく撫でてほっと一息。
……にしても私にお願い事だなんて、一体何でしょう?
そして私はいつの間にそんな有名になったんでしょうかね…うぅん。
ここ最近したことと言えば……
まず、村だけとは言わずに干魃で苦しんでいるそこかしらに雨を降らせて
溶岩で畑を作れなくなってしまった土地を元の綺麗な大地に戻して……
これが…理由?なんですかねぇ。