FE蒼炎の軌跡 最強クリミア軍育成録   作:天星

47 / 66
第二十一章 王なき王都

 ついに蒼炎の軌跡最強ユニットが登場するプレイ動画は~じま~るよ~

 

 いつもの(ストーリー解説)

 ついに王都ネヴァサに辿り着いたクリミア軍一行。

 外で休憩してから攻め込もうとすると門が開いていました。

 これは孔明の罠に違いない。兵法三十六計にもある空城計でしょう。

 空城計はそもそも極めて劣勢な時に用いる奇策です。罠を最大限警戒しながら突破します。

 すると案の定門が閉ざされました。外と分断された形ですね。

 まぁ、所詮相手は劣勢の軍。サッサと蹴散らすとしましょう。

 ここでアシュナードを倒せれば我々の勝利です! レッツゴー!

 

 ではシステム的な解説を。

 今回は久しぶりの制圧マップです。しかもボスは武器どころか何もドロップしないので遠慮なくサンドバックにできます。

 という訳で、ボスチクです。今回の章では出撃者ほぼ全員をレベルカンストまで持っていきます。

 例外はこれからも出番があるフォルカ殿、カンストの必要が無いアイク将軍。それくらいです。

 メンバー選定もそれなりに慎重に行います。

 強制出撃のアイク将軍、宝箱回収要員のフォルカ殿。この2名は確定。

 回復役にカンストしていない杖使いを入れておきます。今回はイレースさんを入れました。

 後から考えると『回復役』としては不要だったのですが……まぁ、他の仕事があったのでそのまま使います。

 そして、真の回復役であるリュシオン王子。彼も必須でした。

 残りは自由ですね。一応、鍛えにくそうな人を優先で入れました。

 現在我が軍に所属しているラグズ5名。

 奥義のせいで乱数がずれるソンケル先生

 序盤から全然成長させられていないティアマトさん。

 ちょっと前に仲間になった賢者、カリル先生

 マーシャさんより弱いタニス将軍。大体こんな感じだったはず。

 

 ……なお、ソンケル先生を入れた事は後悔しました。他の所で鍛えた方がよっぽど楽でした。

 詳しくはその時に解説します。

 

 あと、先が見えなかったので『育成しにくそうなユニット』を選びましたが、後からどうにでもなりました。

 今回の出撃の最適解は『攻撃力が高いユニット』又は『間接攻撃ができるユニット』だと思われます。

 力が強く武器も弱くできないラグズの皆さんは良かったとして、他はヨファ君やシノンさん、杖が使えない魔導士等にするべきでした。

 

 

 今回の章は攻略方針が定まるまで何回かやり直しました。

 厄介だったのは盗賊です。結構深い所に湧いて出てきて、近くの宝物庫の宝を漁っていきます。

 こいつを野放しにしたら厄介な事になるのでなんとかしなければなりません。

 

 一番分かりやすいのは先に宝物庫に辿り着く事。

 かなり遠い位置にあるので厄介です。徒歩で辿り着くのは恐らく不可能なくらいには。

 ただ、道を遮っている水路を飛行系ユニットで突っ切ってしまえるのであればそれなりに余裕を持って到達できます。

 この方法で何度かトライしたのですが……残念ながら5回くらいやって5回とも失敗しました。

 道中の敵がちょっかいかけてくるのは勿論の事、遠くからスリープやメティオが飛んでくるので非常に危険です。

 聖水やマジックシールドを使って一時的に魔防を上げようかという案もありましたがその前に面倒になって断念しました。

 スリープを受けきるという事はスリープをへし折るという事でもあります。俺のスリープを盗……取り返せる機会があるなら何とかしたいです。

 

 しょうがないので決断しました。

 やってきた盗賊をサンダーストームで狙撃して仕留める、と。

 件の宝物庫は直線距離ならかなり近い位置にあります。壁やら水路やらが邪魔でかなり遠回りさせられますが。

 遠距離魔法であるサンダーストームを使用すれば初期位置からちょっと移動するだけで射程圏に入ります。

 盗賊の野郎が宝物庫の扉を開ける一瞬の隙を突いてぶっ飛ばして差し上げましょう。

 たった1発とはいえ貴重な遠距離魔法を使うのは苦渋の決断だったのですが、その代わりにスリープが手に入ると思えば安いものです。

 

 

 これでもう憂いは無い。そう思って進軍していたのですが……

 増援は完全に枯れたと思った19ターン目、第2の盗賊が現れます。

 こいつが突然出てきたせいで慌てふためいたうp主はイージーミスを繰り返して泣く泣くリセットしましたよ。結構乱数調整してたのに。

 

 この第2の盗賊の対処法ですが……無視です。

 1人目を倒した後であれば、この盗賊は勝手にこちらの方に近づいてくれます。

 タナス公爵邸の盗賊と同様に一番近くの宝物庫までノコノコやってきた所を捕縛します。

 後はフォルカ殿の力で丸裸にしてやります。盗賊が邪魔どころかむしろ開錠費用が浮くという。盗賊はボランティアだった……?

 

 この方法の一番のメリットは入り口付近の敵をのんびり片付けられる所です。

 経験値調整と突破速度を両立させるのは結構な手間なのですが、速度が要らないなら簡単です。

 結構な量の敵が湧いて出てくるのでのんびりじっくり経験値に変えてやりましょう。

 

 

 

 はい、計画通りに盗賊を捕縛する所までやってきました。

 とりあえず丸裸にして、後は窃盗ループで無限稼ぎしても良いのですが……窃盗ループは次の章でもできるので程々の所で止めておきます。

 フォルカ殿が居ないと進軍できません。俺のスリープを持っている不届き者が多数居るので。

 

 では進軍再開。

 スリープ持ちの司祭の射程距離を見極めてギリギリの位置で待機。その後フォルカ殿に一気に距離を詰めてもらいます。

 足りない場合は体当たりを使ったり、リュシオン王子の再行動を使用します。王子は相変わらず前線で普通に飛んでます。

 フォルカ殿の武器枠には注意しましょう。所持数がいっぱいだと盗む事ができません。杖は武器扱いなので気を付けましょう。

 

 

 

 この辺で中ボスであるカサタイ将軍とぶつかります。

 彼は『怒り』スキルを持っています。HP半減時に必殺率が50上がるとかいう危険な代物です。

 間接攻撃で仕留めるか、3倍ダメージを喰らっても死なないタフなユニットで仕留めるか、ですね。

 どういう訳か勇者の槍を持っており、2回行動してきます。気を付けましょう。

 

 また、モブのジェネラルの中にも怒りスキル持ちユニットが2体ほど紛れ込んでいます。

 地味なくせに危険というトラップみたいなユニットです。気を付けましょう。

 

 

 

 

 

 はい、適当にカットです。そろそろ玉座の間近辺まで辿り着きます。

 その辺を警備している白いジェネラルことタウロニオ将軍はアイク将軍で話しかける事で仲間になります。なんとグレイルさんの古い戦友だとか。

 元々デインの狂王には不満があったらしいです。単純に相性が悪かったんでしょうね。

 

 デインの旧四駿の1人を引き抜いた所でいよいよ玉座の間に攻め込みます。

 狂王め、覚悟しろ! と意気込んで突入しますが、玉座には謎の竜麟族が待ち構えていました。

 まさか、この竜がアシュナード……なんて事はありません。彼女の名はイナ。マスターシーンではかなり序盤から何度か出てきていたのですが本作では初登場ですね。

 イナ将軍はクリミア軍に告げます。王はクリミア王都のメリオルに居る、と。

 何と言う事でしょう。これでは戦争が終わりません。狂王め! 露骨な時間稼ぎしやがって!

 なお、うp主的には鍛えていないキャラがまだまだ居るのでありがたい話です。ひゃっほう!

 

 今回の敵将を務めているイナ将軍。彼女こそが蒼炎の軌跡における最強ユニットと言っても過言ではありません。

 今はまだ弱いですが、後で仲間になった後に乱数調整込みで鍛え上げ、貴重なスキルを惜しみなく突っ込んでやれば……

 まぁ、その辺の解説はミカヤさんに投げておきます。時間も押しているのでサッサとボスチクして倒してしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、200ターン程経過しましたね。

 杖が使えるイレースさんと間接攻撃持ちのカリル先生のレベルがカンストしました。

 次は……ソンケル先生でもやりましょうか。

 先生は『流星』スキルを持っている為、たまに2.5倍のダメージを叩き出しますが、イナ将軍は普通に硬い上にタフなので全く問題ありません。

 いざ、攻撃!

 

被必殺率:4%

 

 …………え?

 

 はい、これが先生を入れるべきではなかった理由です。イナ将軍の普通の攻撃に耐えられるかくらいは事前調査していましたが、必殺は考えていませんでした。

 イナ将軍はラグズなので武器は無制限です。ついでに半化身の腕輪を装備しているので化身が切れる事はありません。

 よって、近接攻撃に対しては確実に反撃をしてきます。

 イナ将軍の技は20あるので、必殺率は10%です。

 先生の幸運の初期値は5。事前に1レベルだけ上げてあるので現在値は6です。差し引きで4%の確率で必殺を喰らいます。

 先生の耐久力では将軍の攻撃を1発耐えるのが限界です。必殺なんて喰らったらその命は消し飛びます。

 ではどうすれば良いか……勿論、乱数調整で何とかします。

 イナ将軍が必殺を引かない乱数。ついでに先生が流星を引かない乱数を探しながら攻撃します。確率自体はどちらも大したことは無いので探すのは簡単ですが、いちいち乱数の現在値を調べなければならないので普通に面倒でした。

 いつもはレベルアップ直前だけで良い乱数調整を全部の区間で行う……できれば2度とやりたくないですね。

 

 ……はい、レベルを4つ上げてしまえばもう必殺は怖くありません。他の人も幸運10くらいは達成しています。先生が異常に低いだけです。

 流星が出てしまうと武器耐久値が少々勿体ないですが、気にせずガンガン戦いましょう!

 

 

 無事に先生もカンストしました。それでも幸運は17。ひ、低い……

 まぁ、気を取り直して次に行きましょう。

 次は……ティアマトさんでもやりましょうか。

 超序盤からずっと傭兵団を支えてくれた古参ですからね。弱いままでは可哀そうでしょう。

 

 よし、理想的な乱数の()()手前の所まで来ました。

 イナ将軍の攻撃は当たるけど、必殺率0だから問題なし!

 ティアマトさんの攻撃で3つ、イナ将軍の反撃で3つ乱数を使うので、これで攻撃すればOKです!

 いざ!

 

 

Q:うp主の致命的な間違いを記述しなさい(10点)

 

 

 Level Up!

ピコン ピコン ピコン ピコン ピコン ピコン

(魔力と魔防を外している)

 

 

 えっ?

 アイエェェェッッッ!? ナンデ!? 魔防ナンデ!?

 

 魔力だけだったらまだセーフなんです。でも魔防はアウトです。

 ティアマトさんの魔防初期値7に対して限界値26です。19回の成長で全て成長しないとカンストに届きません。

 ついでにHPと幸運はカンストしないのでやはり全成長が必要。それ以外のパラメータであれば3回か6回ほど外せます。

 さて、聡明なる視聴者の方は気付いたでしょう。うp主の致命的過ぎるミスに。

 

 

A:ティアマトさんは確率発動スキル『カウンター』を習得している。

  その為、イナ将軍の攻撃が命中する場合は乱数を1つ多くずらす必要がある。

 

 

 ここまでの流れ、実話です。うp主の体験談です。

 ソンケル先生のクソ面倒な乱数確認もこなした後の話です。400ターン近くの努力が無と化しました。

 コントローラーをそっと床に置いた後はしばらく寝そべって天井を眺めていました。投げ捨てたら貴重なゲームキューブ用コントローラーが壊れちゃうかもしれないからね。

 はぁ……今日はもう寝ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、日を改めて、イナ将軍以外を殲滅した所まで戻ってきました。

 前回は手順を失敗しました。カリル先生なんか後回しにして事故率の高いソンケル先生とティアマトさんを最優先で行います。

 あの後改めて全員のスキルを指さし確認しましたが、確率発動スキル持ちはその2名しか居ませんでした。

 一応補足しておくとカリル先生は『見切り』スキルを持っています。しかし、これは条件発動型の固定発動スキルです。乱数には一切影響しません。

 あと、敵方のイナ将軍は『地の祝福』『回復』『祈り』の3つのスキルを持っています。祈り以外は条件発動型の固定発動スキル。祈りは死亡判定の直前のみに発動するスキルです。殺そうとしなければ一切乱数には絡んできませんのでご安心を。

 

 では、今度こそ決着を着けます。ボスチク開始っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はい、無事に1800ターンほど経過しました。

 途中で仲間になったタウロニオ将軍含めほぼ全員がレベルカンストです。

 途中でモウディさんが強すぎるせいでうっかりイナ将軍を殺しかける事故が発生しましたが何とかなりました。あの時はまたリセットかと絶望しかけましたが諦めなければ何とかなるもんですね。

 教訓としてはリュシオン王子は常に動ける状態にしておきましょう。いざという時のフォローが凄く心強いです。

 

 今回はリュシオン王子が大活躍でした。イナ将軍の攻撃に対してライブの杖で回復しているとどうやっても杖が足りません。

 王子のスキルの『空の祝福』で無限ヒールができるので今回必須となりました。

 

 今回の戦闘でカンストしなかったのはアイク将軍とフォルカ殿の2名です。

 ここまでの乱数調整を失敗していなければアイク将軍はレベル19で全パラメータがカンストします。それ以上鍛える必要はありませんね。

 来るべき漆黒の騎士との一騎打ちの最中にレベルアップして『こいつ、戦いの中で成長している!?』というネタプレイをやろうかと思って19で止めておきます。結論から言うとやりませんでしたけど。

 ネタ的な部分は置いておいて、これ以上乱数調整する必要が無いので19止めで構いません。ほっとけばどっかで勝手にレベルアップするでしょう。

 

 という訳で、イナ将軍に止めを刺して制圧してマップクリアです。

 ではでは、また次回。

 

 

 

 

 

 

 

 私の名はイナと申します。この王都ネヴァサの総大将に任命されました。

 本来であれば王都は陥落すれば国が終わるという極めて重要な拠点です。しかし、我が王は常識知らずでした。

 あの方は、自らが存在する場所そのものがデインという国であると認識しておられます。この王都など『以前使っていた古びた拠点』くらいとしか認識していないのでしょう。

 

 王にとって取るに足らない拠点であっても、ここの守りを命じられた我々にとっては決して落とされてはならない拠点です。陥落されて逃げたとしても王は地の果てまで追ってきて粛清するでしょう。

 共に守りを命じられたカサタイ将軍と戦術を練り、クリミア軍を待ち受ける事にしました。

 

「城の門を開き敵軍を招き入れる……ですか? なんとまあ豪胆な」

「敵将のアイク将軍は傭兵上がりでろくな兵法も知らず本能のままに指揮する手合いであるとか。

 であれば、罠を警戒しつつもすぐに飛び込んでくるはずです」

「その後、門を閉じ敵を分断する、という訳ですな」

「はい。そして敵軍の中核を担っているアイク将軍か、クリミア王家復興の旗印となっているエリンシア姫を討ち取れば我々は勝利できます」

「なるほど。しかし、勝てるのですかな? 下手をすると籠城した方がマシだという可能性も……」

「籠城戦は時間稼ぎに用いるべき策です。これまでの王の態度から察するに援軍は期待できません。

 そして、ベグニオンが後ろ盾となっているだけあって敵軍の兵站管理もしっかりとしています。包囲されてしまえば我々の兵糧が先に尽きるでしょう」

「むむむ……なるほど。クリミア軍を招き入れた上で打ち破る以外に我らに道は無いと」

「その通りです。背水の陣で挑んでください」

「分かりました。玉座の間の守りはあなたに託しますぞ。イナ将軍」

「はい。では、ご武運を、カサタイ将軍」

 

 

 

 

 そして、当初の計画通りに敵軍を城内に閉じ込める事は成功しました。

 次の敵軍の手は、エリンシア姫の守りを固めた上で少数精鋭でこの城を陥落させに来る……と言った所でしょう。アイク将軍の性格であれば必ず自らやってくるはずです。

 我らの手勢と交戦し消耗しきった所を私が仕留める。これで我が軍の勝利です。

 

 

 ……そう思っていたのですが……

 

 

 おかしいですね。分断したという報告が入ってから一向に攻めてくる様子がありません。

 まるで進軍を放棄してただ時間が過ぎるのを待っているかのようです。いや、そんなまさか。

 きっと我が軍の精鋭との戦闘に苦戦しているのでしょう。

 我々にとってはここが最後の砦である事は皆も理解している。死兵と化した彼らが頑張ってくれているのでしょうね。

 …………暇です。

 

 

 

 ようやく敵が近づいてきたという報告が上がってきました。

 

「こんなに時間がかかったという事は相当疲弊しているはずです。一息に打ち倒すとしましょう」

「いえ、それがそうでもないような……」

「? それはどういう……」

 

 私が誰何の声を発したその時、敵軍の部隊が玉座の間に攻め入ってきました。

 

「いやー、長かった。大変だった。何回かやり直したぞ」

 

 よく分からない事を言いながらのんびり入ってきた青髪のベオク。彼こそがアイク将軍でしょう。

 返り血はかなり浴びているようですが、本人に特に怪我は無さそうです。

 

「こんなものか。他愛なかったな」

「王子っ! 大丈夫だったから良かったけど前線で飛び回るのは勘弁して下さいよ!」

「何を言うヤナフ。上からの命令には従えといつも言っているじゃないか」

「いやそうですけども! アイクの野郎、ムチャクチャな命令ばかり出しやがって。いや、誰も怪我してないから結果オーライなんだけどさ!」

 

 噂のサギの王子、そしてそれに付き従う鳥翼族

 返り血すら浴びていないようです。

 

「……杖を振り過ぎて……疲れました……」

「イレース、ダいじょウブカ?」

「……だめ、です。お腹が……空きました……」

「ムゥ、モウディの保存食はモう渡しテしまった……」

 

 何だか凄くぐったりとしているけど特に怪我をしていなそうなすみれ色の髪の魔導士。それを支える獣牙族の男。

 ……あれ? さっきから大体皆怪我をしていないような……

 

「……アイク、さん。もうだめです。早く片付けてご飯に……しましょう」

「え? 何勘違いしてんだ? まだ俺たちのボスチクフェイズは始まってすらいないぞ?」

「…………え?」

 

 ……何でしょう? 『ぼすちく』という言葉を聞いた瞬間に全身の鱗が逆立つような猛烈な悪寒を感じました。

 今すぐ逃げないと何か大変な事になるような……いえいえ、もう一度あの方の下に戻る日まで私は逃げる訳にはいきません!

 これでも私は大陸最強と謳われた竜麟族の一員です。たとえ相手が無傷であろうとも、私一人で蹴散らしてみせましょう!

 

 

 

 

 

 

 

「……お願いします。もう……止めて下さい」

 

 あれから何時間が経過したでしょうか? 私の体力は……もう既に限界を超えています。

 そして私が弱弱しく呟いたその言葉も、彼には届いていないようです。

 

「よし、交代! リュシオン回復頼んだ!」

「ああ、勿論だ!」

「王子……生き生きとしてますね。サギの民が苦手な戦場だっていうのに」

「ティバーンはいつも私に『安全な所に居ろ』だの『大人しくしていろ』だのうるさいからな。

 私を心配してくれているのは分かるが、少々過保護過ぎる。それに比べたらアイクは私を対等に扱ってくれる」

「戦場とは相性が致命的に悪いサギの民なんだから仕方ないでしょう。はぁ……」

 

 サギの民の王子様は近くの味方を癒してくれるみたいです。しかし私は癒されません。

 

「次は……カリル先生! 頼んだぞ!」

「あいよっ! でも先生ってのは止めて」

「善処する!」

 

 炎魔法の使い手が竜の身体を焼き払います。

 ……ああ、なんだか美味しそうな匂いが漂ってきました。

 一部の地域では食用の竜が居るという話を聞いたことがあります。あの玉座を守っている巨大な竜も美味しいのでしょうか……

 

「っっっっっ!?!? あ、アイク将軍! 私は降伏します!!

 何だか猛烈に嫌な予感がするので!!」

「えっ、まだボスチクは半分も終わっていないから降伏されても困るんだが……」

「あなたクリミアの大将でしょう!? 敵軍が降伏すると言ってるんだから素直に受け入れて下さい!

 私はこんな所で死ぬ訳にはいかないんです! さぁ!!」

「はっはっはっ、ボスチクで死にはしないさ」

 

 竜が人の言語を操るという幻聴まで聞こえてきました……やはりもうダメみたいです。

 良い感じにこんがり焼きあがっています。頂いてしまいましょう。

 

「ムゥ! イレース! むやミにちかヅくのは危なイ!」

「止めないで……下さい……もう、今にも倒れそうなんです……」

「ちかクの倉庫カら糧食をモってきタ。さぁ、エンリョなくクえ!」

「っっっっっ!!!! あ、ありがとうございますモウディさん!

 これで、あと数時間は生きていられます!」

「……コレでも数時間しカ持たないのカ……」

 

 うふふふふ……糧食がいっぱい……

 味が淡泊なのが残念だけど、量が沢山あって幸せです……

 

 

 

 

「……あ、何か身の危険が遠ざかったような気がします」

「よし、じゃあボスチクを再開するぞ」

「……やっぱり降伏して良いでしょうか?」

「ダメだ」







前に総被ダメージ量コンテストをしたらワユさんが2~3位くらいになりそうと言ったけど、トップは間違いなくイナ将軍だと思います。

1ターンという時間がキャラクター視点だとどれくらいの時間なのかは分からないけど、1分程度と仮定すると1800ターンは30時間になります。
そりゃイレースさんじゃなくても空腹を訴える事になるという。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。