ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮) リメイク版・改   作:蜜柑ブタ

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とりあえず書けた分だけ投稿します。

まだネタがまとまりきっていませんが、納得がいく形にできたと思いますので投稿しました。


今回はサキエル襲来後の話。

地球防衛軍復活と、ネルフへの扱いの悪さが加速していく流れ。


※残酷描写、殺人、流血、ヤンデレ女などが含まれます。
苦手な方はご注意ください!!







それでもOKって方だけどうぞ。





いいですね?


第1話  地球防衛軍復活と、秘密結社とその他

 

 

 日本の第三新東京に襲撃した謎の超生命体である使徒サキエルは、東京湾より上陸してきたゴジラにより一方的にボコボコにされ、最後には熱線で殲滅された。

 現状の最強の兵器であるN2兵器でも殺傷できなかったことから、セカンドインパクト以前にいた怪獣の再来を予感させたが更に上を行くゴジラの復活という予想外の出来事で上書きされた感がある。

 碇シンジの初陣もエヴァンゲリオンの初戦かつ勝利で終わるはずの筋書き通りになるはずだった戦いは、ゴジラの乱入により全部失敗した。

 ネルフが国連や戦略自衛隊に偉そうにお前達が出る幕じゃないと余裕で大きな態度を取っていただけに、使徒どころかゴジラの乱入に対応すらできなかったことは、赤っ恥なんてもんじゃない大恥をかく結果を残したのだった。

 ネルフ側は自分達の恥を棚に上げてあの戦いでゴジラと対立するために投入されたゴジラに似た赤と銀の巨大兵器のことや緊急通信で伝えられた言葉にあったM機関のこと、そして解体されたはずのメーサータンクのことなどで猛抗議した。

 これについては、国連も戦自も数日後の国連会議で伝えると通達しただけで答えなかった。そしてその日のその時まで着信拒否やメールなども含めたネルフからの通信をシャットアウトするという徹底した態度を取られた。

 今までネルフに尻込みしていた国連や戦自が急に強気に出てきたことにネルフ側は驚いたが、ここでなめられてはいけないと抗議を続けるも前述の着信拒否やら諸々の全無視にネルフ側の頭の血管が危うかったのは言うまでもない。

 そして、数日後に予定通り国連会議が行われた。その会議の場でネルフの要人達もいたのだが、エヴァンゲリオンの初陣での超赤っ恥敗戦もありかなり肩身が狭い状態であった。

 

 

 

 

「ご覧になっていただいた映像がゴジラが第三新東京に上陸し、そしてネオGフォースの最新兵器、メカゴジラ4式機龍コードフィアの成果です。」

 

 

 会議場の大型モニターに映し出された、あの夜の戦闘の映像が終わった。

 いつの間に映像を撮られていたのか、会議に参加していたネルフの代表者達が顔を赤くしたり青くしたり忙しかった。映像を徴収して削除したくても、ここには各国の要人達や軍部の人間達が集まっていてすでに全部視聴した。

 地球防衛軍司令官・波川玲子の声がマイクと音響機器により広い会議の室内に行き渡り、使徒とゴジラの戦闘の映像について説明していた。

「波川司令、ゴジラの復活はすでにネオGフォースは知っていたのですか?」

 映像が終わり国連議員の一人が挙手して質問をした。

「国連の管理下にあるG細胞完全適応者、椎堂ツムグの言葉からゴジラが生きている可能性が非常に高いと見て、ネオGフォースは、数年前からゴジラを探索し続けました。」

 波川は、部下に指示を出しモニターに資料映像を出した。

「太平洋を横断する放射能物資を輸送していたタンカーが海中から浮上してきた巨大何かによって真っ二つに破壊されたという情報が生き残った乗り組み員の証言で得られました。背びれのようなものと太くて長い尾が海面から出たのが見えたと証言しています。ゴジラは、怪獣王の異名の他に水爆大怪獣という異名を持ちます。これはゴジラが水爆実験で突然変異したジュラ紀の恐竜であることからそう呼ばれるようなったのです。ですからゴジラは、常に行く先々で放射能をまき散らし、放射能による熱線を攻撃手段としていて、さらにゴジラは、放射能物資を捕食する習性があります。過去ゴジラは、原子力発電施設を襲撃した事例も多く報告されており、放射能物資を輸送していたタンカーを襲ったのも放射能物資が目当てだったと考えればゴジラの犯行であることは間違いないでしょう。またタンカーが消息を絶った海域近くの海域を潜航していた原子力潜水艦が二隻、消息を絶っています。」

 モニターには、年月をかけて集めた調査データが分かりやすく編集された物が映し出されている。並ならぬ執念と信念がなければできないであろう内容に何人もの人間が驚いたように声を漏らしていた。

「ゴジラの姿を映像に収めたり、居場所は特定することはできなかったのですか?」

「ゴジラは、深海を泳いで移動しており、またその移動速度も速く捉えるのはゴジラを封印した35年前から困難でした。ゴジラとの戦いはいつもゴジラが上陸してからがほとんどで…、私達は、市街での戦いを余儀なくされ続けてきました。そんな中、G細胞完全適応者の出現が一筋の光をもたらしたのです。彼は、一定の範囲内でならゴジラの居場所、どこを目指して移動しているのかを感じ取ることができたのです。南極でゴジラを封印できたのも彼の協力があったからこそです。」

 しかしっと波川は、苦しげに表情を歪めた。

「彼は、人間とゴジラの中間という非常に不安定な存在でした。ゴジラが移動する場所が分かると言うことは、ゴジラの気持ちが分かるということなのです。彼がもしゴジラに同調してゴジラと同じく人間への怒りに染まってしまったらどうなるか? そうなったら彼はゴジラに並ぶ最強最悪の敵となっていたでしょう。ですから、我々は彼をできる限りゴジラと接触させたくなかったというのが本音なのです。彼が今日まで我々人類の味方でいてくれたことに心から感謝しています。」

「では、G細胞完全適応者が今後敵となる可能性はないということですか?」

「あります。」

 波川がキッパリ言うと、会議の場がざわついた。

「だが新型メカゴジラには、そのG細胞完全適応者がパイロットだったと聞いているぞ! これは矛盾だ!」

 議会に参加していた軍人の一人が席を立って叫んだ。

 その言葉に同調した者達が口々にそうだそうだと声をあげはじめた。

「そのことについては、今からお見せする映像とお手元にお配りする資料をご覧になっていただきながら説明します。」

 モニターに新たな映像が映し出された。

 それは新型メカゴジラである、機龍フィアの解剖図のような画像だ。

「機密上の問題ですべてとはいきませんが、これが新型メカゴジラ、4式機龍コードフィア……通称『機龍フィア』です。」

 波川が席に座り、今度はネオGフォースの技術者が説明を始めた。

 スクリーンに映し出された機龍フィアの資料映像に機械関係の技術に携わるか、それを好み認識がある者達が思わず驚いたいう風な声をあげた。

「機龍フィアの前の機体に当たる3式機龍に導入されていた、DNAコンピュータは、3式機龍に利用されていた一代目のゴジラの骨髄幹細胞を使用したため、二代目のゴジラ、つまり現在のゴジラに共鳴してしまい暴走し大惨事となりました。そこで3式のDNAコンピュータをゴジラのものとは別の物に変えることで暴走を防ぎました。しかし3式は、ゴジラとモスラを交えた混戦の際に自我を持ち、モスラの幼虫の糸で拘束されたゴジラを抱えてゴジラと共に日本海溝へ沈むという最後を迎えました…。」

 そこまで説明して一旦言葉を置いた。目をつむり何か耐えるように。

 技術者は、メカゴジラの開発に携わったベテラン域の技術者であるため先人達が作った機龍への思い入れがあるのだ。哀悼の意を込めているのだろう。

「話がそれてしまいましたな。話を戻しましょう。この新型メカゴジラ・機龍4式コードフィア型と名付けたメカゴジラは、3式がゴジラの骨を使用したのに対し、G細胞完全適応者・椎堂ツムグの細胞を使って開発したものです。」

「G細胞完全適応者の細胞を!?」

「それは運用の問題はないのか!?」

「資料の5ページをお開きください。」

 5ページには、G細胞完全適応者である椎堂ツムグと機龍フィアの開発に利用された経緯が書かれていた。

「G細胞完全適応者の細胞は、G細胞を取り込んだ人間の細胞なのです。割合は見事に半分半分。まさに理想。G細胞の良い部分だけを手にした超人! しかも人間の細胞が混ざっているためゴジラとの共鳴で暴走する率も極めて低く、ゴジラの居場所を割り出すレーダーとしての力もあり、G細胞の特徴であるエネルギーを吸収し変換する能力もあり、ゴジラの熱線を被弾してもエネルギーを吸収、無効、拡散させることができるのです。此度の戦闘では披露することはありませんでしたが、ゴジラの熱線を吸収、飛散させる事も可能です。が……、完成形とはまだ言い難いのです。」

 えっ?完成じゃないのかっという空気の中、グスッ…っと涙ぐんだ技術者は涙声で語り出す。

「なにせ初陣……、そして何より少ない予算を絞りに絞って……、ネルフの馬鹿どもの目に引っかからぬよう隠して開発は非情になんてもんじゃないほど難航しましたとも。理論上から言えば3式の数十倍の機体性能が期待できただけに、初陣で負ったこのダメージ!」

 技術者がモニターに映った戦闘後の機龍フィアの有様と、ダメージデータを指差した。

 装備された各武装だけじゃなく、頭部の損傷、巨体を支えていて他のパワーの源である大事な背骨と尻尾が壊れかけ(※尻尾攻撃したから)、絶対零度砲の破損レベル(※壊れない限界点である出力の数値を段階を踏まずに軽く超えたから壊れた)、強化ワイヤーのほぼ全損(※ゴジラを海に運ぶために全部使用して落とすときに千切った)。

「泣きましたよ…。そりゃもう!」

「これは酷いな…。」

「確かに…。」

「どうやったら1回の戦闘でここまで…。」

 専門家ほどではないが役職の勉学で技術職に知識の知識がある者達は機龍フィアの破損状態に口元がヒクついたり、思わず『うわぁ…』と声を漏らして口を手で押さえたりしてしまっていた。それぐらい酷いのだ。

 堪えきれずとうとうワーっと泣き出した技術者に同情の目が集まる。どれだけ彼らが苦労してこの機龍フィアを作ったのか…、地球防衛軍の現在の扱いと待遇を考えると容易に想像できる。元地球防衛軍関係者や先人達の英霊を知る者達はセカンドインパクト以降の地球防衛軍への酷い扱いに引き裂かれるような思いをしていたから余計にだ。

「グス…っ…、失礼しました。なおこの機龍フィアには、7つほどパワーを押さえるためのリミッターがかけられております。今回の初陣においては、リミッターはひとつも解除廃していません。解除していたらどうなっていたか……想像したくもありませんがね。」

 そこは初陣における想定していた設計では保たれなかった現実だ。いくらトラブルを想定した設計をして備えをしていても、それを上回る想定外のトラブルは湧いて出てくる。

 余談であるが修理と共に行われている破損理由の調査も進められているがこの会議後に出た更に詳細のデータで、機龍フィアの大半の破損理由が椎堂ツムグの後先を考えないムチャクチャな操縦が原因だったと分かり、椎堂ツムグ以外の者が操縦した場合にはこんな破損をしなかったということが分かってしまった。このことを知った機龍フィアを作った技術者達が各々工具や鉄パイプを武器にして装備し椎堂ツムグを殴りに行くという事件が起こるのは別の話である。

「なぜリミッターを? そんな拘束具をなぜ?」

「理由のひとつは、エネルギー暴走による爆発を防ぐためです。……機龍フィアのリミッターは、G細胞完全適応者の椎堂ツムグにしか解除できないようにしてるのです。その理由は、椎堂ツムグと機龍フィアのDNAコンピュータが近親間のシンクロで他のパイロット以上の性能を発揮するからです。しかしそのシンクロが問題なのですよ。シンクロ率が上がれば上がるほどにシンクロしている椎堂ツムグに負荷がかかり、最終的に機龍フィアのダメージが椎堂ツムグも感じるようなってしまいます。7つのリミッターをすべて解除した時、それはもうエネルギー暴走です。デストロイアの時のゴジラのようにメルトダウン寸前のゴジラと同じです。数百万度近い灼熱を纏った最強の状態になります。灼熱に焼かれ続ける機龍フィアの暑さの苦しみを椎堂ツムグが味わうことになり、長くは持ちません……。そして暴走のあと最悪大爆発を起こす可能性が高いのです。その爆発は日本国を分断できるぐらいの威力はあるとネオGフォースのスーパーコンピュータは割り出しています。ですから機龍フィアがリミッターを解除するのは、極力避けたいのです。機龍フィアに変わる新しい兵器が開発される目途がつくまでは機龍フィアには、ゴジラと戦ってもらわなければなりません。ですから機龍フィアを一番うまく操縦し、パワーを引き出せるのは…、機龍フィアの素体にした細胞の提供者である椎堂ツムグが一番なのが現状なんですよ。そのために第三新東京での初陣では、あらゆる方法で記録をとり、それを機龍フィアの改良に生かし、椎堂ツムグ以外でもゴジラを相手にできるほどの力で戦えるようにします。もちろん新しい兵器の開発にも生かしていきます。」

 そこでなのですが…っと技術者が言いにくそうにする。

 すると波川が立ち上がり会議場にいる人間達を見渡す。

「現在、ゴジラと渡り合える戦力として存在する機龍フィアの修繕、改良において皆様に折り入って頼みたいことがあります。」

「言われずとも…。」

 国連の代表者達は、何を頼まれるか分かっている様子だ。

「波川司令。資金についてはネルフに出資している資金をネオGフォースに回します。いや、ネルフの維持費も最低限に抑え、そちらに。」

 即決である。ネルフ以外の各国の人間達がウンウンと頷いていた。

「なっ!?」

 ネルフの者達が目を見開き驚愕した。

「ありがとうございます。」

「そんなことは許さないぞ! たかが旧時代の燃えカス共が!」

「その旧時代の守護者の燃えかすが、今この時をもって蘇るのですよ。」

 燃えかす呼ばわりなんてしたものならこの場にいるネルフ以外の冷たい視線がネルフの者達に向けられネルフの者達はゾッとした。

「エヴァンゲリオンがゴジラに対してまったくの無力だと分かった以上、その開発、維持に大金を割く必要などこれっぽっちもありませんからな!」

「復活を果たした、あの怪獣王との戦いのため存分にお使いください。」

 もう言いたい放題である。これまでのネルフの態度(主にゲンドウのせい)に鬱憤がたまっていたのだ。

 何か言いたげなネルフの使い達だったが口出しできる状況ではないし、口出ししても無視されそうな雰囲気を出していた。

「話に水を差すようで申し訳ないが、どうやら使徒は、第三新東京に襲撃してきたものだけじゃなく、これから先何体も現れると小耳に挟んだのだが…。」

「つまり今後ネルフに、いや第三新東京に使徒が現れると…、ゴジラが来る口実が第三新東京に集中して現れるのか。これは使わない手はありませんな。波川司令!」

「はい。あの日の夜、ゴジラが接近していることを緊急で知らせたにもかかわらず『バカバカしい』っと切ったあげく、通信拒否した彼らにはお灸を据えねばなりません。そしてゴジラをおびき寄せるだけの餌となった彼らご自慢の兵器エヴァンゲリオンの開発のために湯水のごとく使い続けた多額の国債と用途不明の資金繰りについても彼らに払っていただきましょう。ゴジラをおびき寄せる的(マト)として!」

 冷静な指揮をすることで有名な波川だが、よっぽどネルフに恨みでもあるのか珍しく声を荒げ机をバーンッと叩いた。あまりの荒っぽさに各国の要人や軍人達や特にネルフはビクッとなった。

 

「皆さん。お話は、一旦ここまでにして大事な宣言を忘れてはいませんか?」

 

 国連の代表の一人が、優雅な口調でそう言った。

「おお、大変なことを忘れていましたな!」

 議会に参加している者達がざわざわと囁きあった。混乱してのざらざわではなくこれから新たに始まる喜びにざわついているようだ。

「では、ここは日本の議会場なので私が代表して宣言を言う大役をさせていだきます。」

 日本の首脳が立ち上がると拍手が起こり、そして静まった。

 日本の首脳の宣言を今か今かと待つ全員の真剣な眼差しが首脳に向けられる。

 

「今この日、この時をもって! 地球防衛軍の復活を宣言する! 諸君! 35年前の戦いの続きの始まりだ!!」

 

 首脳の宣言が終わると同時に議会場にいた者達が席を立ち手を上げて力強い声援上げた。

 その頃には、ネルフの使い達は、誰にも見つからないように会議場から逃げていた。

 

 

 

 2015年。地球防衛軍は、15年の歳月を経て復活した。

 

 

 

 縮小され続け、やがて消える定めといじめられていた地球防衛軍は水を得た魚のように活気づき表向きは解体されていた対怪獣用兵器を次々に表に出した。

 ネルフ側は、今まで解体されていた地球防衛軍の兵器類が贋物だったという事実をこの時始めて知ったが後の祭り。後の祭りになった理由はそれらの兵器の設計をエヴァンゲリオンに使えればこれ以上無い戦力になったはずだったからだ。

 実は牙を抜かれてたように見せかけていただけで地球防衛軍は来たるべきこの時(ゴジラ復活)に備えて弱っていくフリをしていただけだったのだと知らしめたのだった。

 窓際に追いやられたりして不当に扱われていた元地球防衛軍の官職が再結成と共に現場復帰の通知を受けると今いる職場で『やっとか…』と言わんばかりにバキボキと拳を握ったり、かつていたヤの付くはみ出し者達も裸足で逃げそうなオーラを放つ顔で自分達を職場ぐるみでいじめてきた他職員に今までお世話になりましたと深々とお辞儀してから去って行った。彼らの事情を知らないで命令されるままに従って加担していた若者が多い職員達の多くはその場でチビッてしまったとか。更に復讐されてしまうのではとビクビクする日々になったとか。

 しかしその怯えは無駄であって、復帰していった地球防衛軍官職達は復帰してからの地球防衛軍の立て直しの仕事が急がしてく過去のことを振り返る余裕なんてなかったのだった。

 

 地球防衛軍の復活はすぐに大々的に報道され、地球防衛軍の復活を根強く待ち続けた一般人やネルフに強く出られず歯がみしていた者達や組織が歓声をあげたのだった。

 なおゴジラや怪獣を歴史の教材程度にしか知らない若者達は首を傾げたという。

 そして地球防衛軍の復活の報せと同時に15年前にセカンドインパクトで死んだと思われていたゴジラが第三新東京に上陸しゴジラが完全復活したことを報じた。

 ゴジラの恐怖を知る年代の者達は、最悪最強の悪夢の復活に竦み上がり、ゴジラを本や学校の授業などでしか知らない若い世代はゴジラに純粋な興味を抱くか無関心だった。しかしその若い世代も間もなくゴジラの恐怖を身を持って味わうこととなる。ゴジラは、現在使徒とエヴァンゲリオンの破壊に固執しているが本質である人類への敵意は変わっていない。だから街に都市に上陸し破壊の限りを尽くすのだ。

 セカンドインパクトの爪跡がまだ大きく残された地球に、まだセカンドインパクトが起こらなかった頃に倒すことができず封印するのが限界だった最強の怪獣王が降臨した。例え激変した地球の環境であろうとゴジラがやることは変わらない。ただ今の段階で使徒とエヴァンゲリオンを破壊するのにやたら固執するのを抜けば。

 しかしそれでも人類は戦う。生き残るために戦うのだ。

 ゴジラの復活は、かつて地球防衛軍の誕生の時と同じようにセカンドインパクトでバラバラになっていた人類を一致団結させるきっかけにもなるのだ。

 

 使徒を倒さなかったら…エヴァンゲリオンが動かなかったら……、負けたらサードインパクトという滅亡がどうとかいう話はゴジラという存在一つでクラッシュされたのだった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 地球防衛軍の復活。このことで一番嘆いているのは、恐らく……人類の歴史を操り、現在は国連を隠れ蓑にしてネルフを裏で操っていた秘密結社ゼーレであろう。

 どこかの位部屋の空間にモノリスが浮かび、中央にバイザーを身につけた老人が座って頭を抱えている。周りのモノリスは、11個。

『キール議長……、お気持ちはお察ししします。』

 お通夜みたいなムードの中、モノリスの一つが中央にいるキールという老人に向って弱々しい声で慰めの言葉をかけた。

「慰めの言葉などいらぬ!」

 ガバッと顔を上げたキールは、顔を怒りで歪めていた。

「ゴジラだと…、太古に滅んだ種が人類の愚かな行為(核実験)で怪獣となり、人類を断罪するかのように都市の破壊をしているシナリオにない最悪のイレギュラーめ。南極で起こしたセカンドインパクトでエリアGもろともLCLに還元されたと思っていたが、まさか生き延びていたとは…。しかも使徒とエヴァを狙っているだと!? そんな馬鹿な話があるか!」

『落ち着いてください!』

 セカンドインパクトの大破壊は南極を爆心地に発生したのだ。

 ゴジラが封印されていたのを無視してセカンドインパクトの原因になることをやったことを棚に上げたとしても、南極大陸を消滅させたうえに地球の軸がズレてしまうほどのあの破壊のエネルギーの中でLCLにならずに生き残ったことがイレギュラーにもほどがあるのだが……。

『そうです! まだゴジラが使徒とエヴァを狙っていると決まったわけでは…。』

 ゴジラがセカンドインパクトでも死ななかった事実は置いといて、そんなことよりも優先すべき問題について議論すべく話題を切り替えられた。

『何を言っておるのだ! 現実に起こったことを忘れたとは言わせんぞ! ゴジラは第三新東京で使徒を殺し、さらに初号機を破壊しようとしたではないか! 初号機を破壊される前にああもタイミング良く地球防衛軍の奴らが駆けつけれたのもすべては地球防衛軍どもがゴジラの行動目的を確かめるために使徒とエヴァを餌にしたからだ! ゴジラは知能が高い怪獣だ。何か目的があるのは間違いない!』

『貴様! 地球防衛軍の肩入れをするというのか!』

『そういうことではない! 問題なのは、ゴジラがなぜ使徒とエヴァを狙うかなのだ! 非常に考えたくないことであるが…、ゴジラは、セカンドインパクトの真実と人類補完計画のことを南極消滅の際に知ったのではないか?』

『放射能で突然変異した怪獣王などと大げさな二つ名を持つ畜生がか? バカバカしい。怪獣ごときが計画を理解し、それを阻止するために使徒とエヴァを狙っていると言いたいのか?』

『しかもゴジラは、ATフィールドを持つ使徒に対し力業でメチャクチャにした挙げ句、得意の熱線で跡形もなく焼き尽くしてしまった…。ATフィールドが通用しないことについては、一体どういうことだと思う?』

『あの映像を見る限りでは、使徒はゴジラに怯えていたように見える。そして逃げようとしていた。』

『ゴジラがATフィールドかアンチATフィールドを持っているとは考えられぬ。単純に奴の力が絶対領域を簡単に破壊できるほど強いだけだとしたら……。すべての使徒が束になってゴジラと戦ったとしても勝ち目は、ゼロだ。』

『それは、エヴァシリーズも同様だ。確かメカゴジラといったか。あの兵器は。」

『機龍フィアという3式機龍の次世代機らしい。』

『そう、その機龍フィアというロボット…、あれは使徒が手も足も出なかったゴジラを相手に互角に渡り合っていた…。解体したはずの地球防衛軍が有する対怪獣用兵器、そしてM機関のミュターント部隊、どれをとってもエヴァなど足下に及ばない優れた力を秘めている。武器についてまだ開発段階のエヴァにゴジラに対抗する手段は全くない。』

『さらに第三新東京にゴジラが襲撃した時、初号機にサードチルドレンの碇の息子が乗っていたらしいが、M機関のミュータントどもが初号機のハッチをこじ開けて碇の息子を救出、現在身柄は地球防衛軍に保護されている。』

『なぜネルフは、初号機を戻さなかった?』

『映像の通りだろう。射出機を戻す前にゴジラに投げられた使徒と衝突してもろとも倒れたのだ。なんたる失態! 貴重な依代の候補をみすみす地球防衛軍どもの手に渡してしまうとは!』

『ゴジラの復活など裏死海文書にも記されていない。そもそもゴジラが最初に現れた1900年代のあの時からすでにおかしかった…。ゴジラに続き多く怪獣の出現。ゴジラは一匹目は殺せたのに、二匹目が現れた。一部では、ゴジラを人類の犯した罪を断罪する者だと考えている者がおり、中には神と呼ばれることすらあるらしい。確かにあれほどの不死性と巨大な力を前にすれば恐怖のあまり崇拝したくなってしまうのも致し方ないことであろうな。』

『ゴジラのおかげで我々のシナリオは、大幅な修正をせねばならなくなった。ゴジラが南極で我々の目的を知ったと想定したうえでこれがすべて偶然でないとするならば、ゴジラは、我々の神への道に進むための儀式、人類補完計画を阻止するつもりか? だからこそ人類補完計画の要である使徒とエヴァを自らの手で破壊しようと…。』

『怪獣などという畜生に、人類を新たな段階へと導く偉大なるこの計画を理解できるわけがない!』

「そうとは言い切れぬ…。」

『議長!?』

「人類補完計画がどのような形で遂行されるかを知っているからこそ、ゴジラは、核実験以上の人類の罪と判断し、わざわざ第三使徒が出現した時に姿を現した。そうとしか考えられぬほどタイミングが良すぎる。セカンドインパクトを生き延びたゴジラがセカンドインパクトが我々のシナリオに沿って行われたことだと知っていたとしたら、あれは我々に見せつけるためでだったのではないか? おかしいと思わぬか諸君?」

『ぎ、議長! 議長までそのようなバカバカしいことを…。』

「黙れ! バカバカしいと切り捨てた結果、我々はゴジラの生存にすら気づくことができず地球防衛軍の復活をみすみす許してしまったのだぞ! 人類の歴史を陰から動かしてきた我々が…、我々が! 表舞台の者共に出し抜かれたのだ!」

『その通りだ! 我々は、M機関が単なるミュータントの社会的奉仕機関だと認識していたが真実は対怪獣戦闘部隊で、ネオGフォースの新たな戦力を育て上げるための組織だった! それ以前にGフォースが地球防衛軍解散後も密かにゴジラを警戒して我々の目の届かぬところで活動していたことが問題だ!』

『なぜだ! なぜ我々は、奴ら(ゴジラ含む)の行動に気付くことができなかったのだ!? 国連…、いや地球防衛軍は、我々の隠れ蓑としての役目を放棄した! 怪獣どもを一掃するために黙認して、地球防衛軍は再び我々の隠れ蓑に戻ったかと思いきや裏切りおって!』

『おのれゴジラめ! おのれ地球防衛軍め!』

 

 暗い空間にゼーレ一同の怨む叫び声が木霊し続けた…。

 身体の大半を機械化している彼らに涙を流す機能があったなら、きっと血の涙を流してるに違いない。

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

「あのお爺ちゃん達、引きこもりすぎてるからな~。引きこもってると浦島太郎みたくズレちゃうのは刑務所から出所した人間が体感してることなのに自分らが同じようならないって保証ないじゃん。」

『なにをニタニタしてるんだ?』

「ん~。こっちの話。」

『まったく……。』

「それで? もういらないの?」

『ああ、もう十分だ。』

「さすがにイチから造るときと違ってるね。」

『当たり前だ。』

 防菌装備の人間達が強固なタンクの蓋を機械を使って厳重に閉めていく。内部が圧縮された時の空気が漏れる音と急冷凍された冷気が放出される。

 【S・T-1000g】とラベルが張り付けられている同じ種類のタンクがいくつも台車に乗せられ、更に強固なコンテナへと移されるという作業を経て別の場所へ運ばれていった。

 ツムグは、手術台から起き上がりその辺にあったタオルで顔についている乾きかけの血を拭い取り、それから台から飛び降りると血塗れの裸体のままストレッチをしてあくびをした。

「容赦なしだよね。」

 特に容赦なく切り刻まれた背中をこれ見よがしに摩ったり揉んだりしたり、背中を重点的にストレッチしたりしていた。

『誰のせいでこうなったと思ってるんだ?』

「俺のせいで~す。」

『だったら交換頻度を増やすことをするな!』

 この場で行われたのは機龍フィアの修理のために必要なツムグの細胞を取って集める作業だった。

 ぶっちゃけ生きたまま身体を切り刻んで使う部分を切り出し、専用のタンクに詰めるという単純なものだ。生きたまま麻酔もクソも無しに身体を切り刻まれて切り取られるなんて地獄以外の何者でもないうえに、やられる側はもちろんだが切り取り作業をする方も辛い。

 ヤバいのはツムグに麻酔などの鎮痛剤が全く効かないことだ。だからなんの痛覚の遮断もなく生きたまま切り刻まれる。

 普通の人間やそれ以外の生き物でもキツイのに切り刻んだ端から再生していき再生した箇所を再び切り刻まなければならない、見てるだけで自分の身体が痛くなる気がしてしまう箇所を話で聞くだけで文字で読むだけで痛いと想像できる方法を実行する。しかも切った端から再生していく様はひたすらグロい。

 新鮮なツムグの血肉や背骨の骨髄がツムグから切り離されて活動を完全に止める前に瞬時に急冷凍と真空できる特殊なタンクに規定量詰め込んだ後、別の場所で色々と加工して機龍フィアの破損した機体の一番大事な芯の部分を修復する。

 ツムグ曰く、生きた肉入り電池。もしくはエンジンオイル。

 ある程度したら車のエンジンのオイル交換みたいに古い部分を交換をするけれど交換する中身が文字通りの古くなったナマモノ。しかし今回の場合は機龍がかなり壊れた結果、その修繕のために早期交換となったのだ。

『特に………!! 今回の早期交換の原因は絶対零度砲を一発で内部爆発起こさせやがったことなんだぞ!? そのせいで素体部分が……、あーーーーーーーーーーーー!!』

 震える声で説明していた技術者が頭を抱えてついに発狂したように叫びだした。

 分かる人間が実際の状態を見たら大半がこういう反応をしたなぁ…っとツムグは着替えをしながらのんびり思い出していた。

 絶対零度砲爆破が原因だということを説明されて発狂した技術者が他の仲間に取り押さえられて担架で運ばれていったがツムグは特に気にしない。

 なぜなら彼が少し入院して復帰することは知ってたからだ。

 次から次に関係者をぶっ倒れさせるツムグに苦情を入れる医務室などの関係者からの言葉にツムグは。

「あー、だいじょうぶだいじょう。乗り越えられる苦労だから。だいじょーぶ。」

 ヘラヘラとおばちゃんみたいに手を振ってそう笑っていたものだから殺意が瞬間沸騰した医者と看護士がツムグを殺してやろうと動こうとして、それより早くツムグの後ろにいたナツエが金槌でツムグの頭部を殴って死に追いやった。後頭部を思いっきり凹ましてうつ伏せに倒れたツムグの身体からダラダラドクドクと赤黒い血が床に広がっていく。その血の量は多少医学の知識が無くてももうダメであると悟ってしまうほどだったのだが、突然のナツエのこの暴挙についさっきまで殺意を沸騰させていたが一瞬で冷えて逆に冷静になった医者や看護士にナツエがツムグの血と頭皮の一部と毛髪の一部が引っ付いた金槌を持ったまま笑顔で『失礼しました』と言いぺこりと頭を下げてから倒れているツムグの足を掴んでそのまま床を引きずって行ってしまった。床には全然止まる気配が無いツムグの血が引きずった跡としてべっちょり残ってしまっていた。

 ナツエが残して行った惨状になにもできず医療関係者達が棒立ちになっていたらすぐ戻って来たナツエが無数の掃除用具でテキパキ素早く血の跡を掃除して医療関係者達に笑顔で『お疲れ様です』と言い残して去って行った。べっちょりした血の跡の痕跡は最初から無かったみたいに床は綺麗になった。

 余談だがナツエは着痩せするタイプだ。激ヤバヤンデレ恋愛観の人生やってるだけありそれを実現、維持するために陰で身体を鍛えている。確実に狙った相手を仕留めるために、自分の思い通りにするために。

 ナツエがツムグの専属の看護士になった背景にはナツエのその性癖と力が罪の無い常人に向けられるのを防ぎつつ有効利用しようという試みがあった。不死身とはいえその場でツムグをぶち殺すほど痛めつける技を喜んでやれる人間は少ないからだ。

「いや~、人選上手くなったよね~。今年の人事採用の目が良い。」

「…………頭にたくさんアイスピック刺さってますよ?」

「うん、知ってる~。さっきナッちゃんに刺された。最近針治療と投擲の特訓してるんだってさ。」

「だから頭が針山みたいに!?」

「アハハハハ。……もうホント熱烈なんだから。俺なんて好きになってもしょうがないのに…。」

 針山みたいに無数のアイスピックを頭に刺されたまま、ツムグは机に頬杖をついてため息を吐いたのだった。

 

 

 

 




地球防衛軍復活までの流れは最初連載をそのまま流用しました。
一部台詞の加筆と機龍フィアの破損状態の描写の追加。
窓際に追いやられていた地球防衛軍の元幹部や役職のある職員が波川以外にもいて、ゼーレが裏で干渉して職場ぐるみのいじめをさせているというねちっこくて陰惨なことをされていたがしかし心の中は地球防衛軍の一員だったときの信念と心を失わないでその時を待ち続けていたことの追加説明文。
嘆くゼーレ達の台詞やらの加筆。
ツムグが全部見聞きしながら機龍フィアの修理修繕のために自分の身を絞り取られ削られるという、端から見たらスプラッタ映画がしょぼく見えるほどの作業…という名の解体をされる。
ツムグから絞って削った素材は、機龍フィアの背骨部分にある一番大事な部分の修理と維持のために使われます。しかも定期交換しないといけないからツムグは結構な頻度で解体されてる。
でもどれだけされても死ねない。

あとリメイク改では危険なヤンデレ看護師ナツエとツムグの交流を深掘りしたいと考えています。
ナツエがどれぐらいツムグの専属看護師になったのかが適材適所だったのかというぐらいヤバいキャラなのは書いててどんどん増長されてしまいました。
ナツエからどれだけヤンデレ衝動で色々されても、ツムグは全然死ねない。
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