本にする妖怪   作:覚め

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デートに誘った主人公VSデートに誘われた(生贄に選ばれた)犬走椛
ファイッッ!!!


第13話

 

人里

 

「いやーなんかごめんね。」

 

「いえいえ、上の反応を気にするのは当然ですよ。」

 

「いや、チョップの方。」

 

「この流れでそっち来ますかね。まあ、痛かったですけど?」

 

「だよね。」

 

「…この流れであれば普通何かしませんかね?」

 

「いや、何も?」

 

「おー、干酢都!お前こんな━━…誰だその女は…?」

 

「お茶仲間」

 

「嘘を言え!お前にお茶仲間などおるわけがない!」

 

さて、清々しい罵倒を目の当たりにした上になんだか知らん勘違いをされているわけだが。良いじゃん。可愛い子と呑みたいのは雄として正しい思考回路だと思うよ?つーかお前と呑んでやってんだから勘弁しろ。お前きついんだよ酒癖が。

 

「馬鹿にされてるなこれ?」

 

「馬鹿にされてますねそれ。」

 

「慧音…お前なんか勘違いしてるぞ。」

 

「勘違い?ハッ、お前がここで心配するのは場違いだとでも!?」

 

「何言ってんだこいつ?」

 

「何言ってるんですかこの人?」

 

「さあ?」

 

「貴様そこ退けぇ!!」

 

「きゃっ」

 

「慧音さん今日怖いっすね」

 

「本当はただの八つ当たり。」

 

「椛ちゃんって言ったっけ?斬っても良いよこいつは。」

 

「残念だったな!私を斬ったらお前の悪名が幻想郷中に広まるぞ!」

 

「…らしいですけど?」

 

らしい…ね。周りからの視線が痛いよ。と言うかこの人俺が命蓮寺行ってたの忘れたの?なんで何も言わないの?怖いよ。逆にそれが怖いよ。触れない優しさは優しさじゃなくて虐待って言うんだよ。加害者め!この、この加害者めが!!

 

「そういえばお前命蓮寺どうした?」

 

「飛び出してきました。」

 

「飛び出してきたぁ!?おまっ、お前なぁ!私がどんな思いで送り出したか…!」

 

「どーせなんもないでしょ。」

 

「よく分かったな。その通りだ。その通りというか、思うところはあったんだ。」

 

「どんなところだよ。」

 

「お前が更生して出てくるかなーって」

 

「疑念じゃねーか。」

 

「あの…」

 

「なんだ犬?」

 

「なんだい椛ちゃん。」

 

「…帰っていいですか?」

 

「良いよ!」

 

「今人里の前に風見幽香いるけどな。」

 

「えっ」

 

「…」

 

「冗談だよ。慧音先生も椛ちゃんも驚きすぎ、全くこれでは」

 

「今本当に居るらしいんだが」

 

「ちょっと待ってね。あのバーサーカーは嫌いだから。」

 

「うわぁ…」

 

「うわぁって言ったな?」

 

「自分の発言に責任を持ってくださいよ。」

 

…という訳で、風見幽香への対処法を考えている訳だが。あの暴力の権化、というよりも一時期のゴリラみたいな奴が人里に入れるか?…否!めない…正体を隠せば綺麗な人だからな。きっと通しちまう。女苑って貧乏神がいい例だ。あいつは金使いの荒いヒステリックの権化だと言うのになぁ…偏見だけど。

 

ヒマワリ畑

 

「お久しぶりね。」

 

「俺もお前も老けたな!」

 

「高速マスタースパーク。」ギュォォォォォォ

 

「…何やってるんですかあれ?」

 

「今のうちに行けって意味だな。よし、帰るぞ。」

 

「いきなりはないでしょ。いきなりは。」

 

「久しぶりに会って最初に老けたなは女性に対して失礼じゃないのかしら?」

 

「残念ながらこの世は悲惨なことではあるが、お前みたいなバーサーカーを女性とは呼ばない。ゴリラと」

 

「もう良いわよ。死になさい。」グサッ

 

「お゛っっ!?」

 

「全く。失礼を極めたような存在ね…これで腐れ縁とかも消えたし、次は…」

 

「ちょっと傘抜かないでよ、血が出ちゃうじゃないの。」

 

「え?」

 

「ん゛ん゛!…草でも詰めとくか。」

 

「…流石は鬼神魔王様…と言ったところかしらね?」

 

「バーサーカーとゴリラの融合」

 

「マスパ」ギュォォォォォォ

 

…お前さ、ワンパターンすぎるのよ。そう言った俺の体は、少し焦げていて、それでいながらも服は破れていないように見えた。最近の妖怪は野蛮すぎて困る。妖怪の山、あっかいあっかい、紅すぎて目を痛める館に、風見幽香。いや、こいつは元からか。

 

「じゃあ本気を出して行こうかしらっ!」

 

「神通力アタック。」

 

「っ!?」

 

「どーよ、俺の神通力は。陣痛にして赤ん坊孕んだかと勘違いさせてやろうか?」

 

「…ちょっと…それは…ぉぅっ…」

 

「あ、ごめん。」

 

「とにかく、こんなもので私を縛られると思わないでほしいわね!」バギィッ

 

「きゃっ」

 

「足元がお留守よ!」

 

「危なっ」スッ

 

「…なんでギリギリで避けたのかしら?」

 

「あと一歩の方が色々と悔しいじゃん?」

 

「…そう。私の本は返してもらわないと困るけど?」

 

「俺に対して好意を抱くって書くから待って。」

 

「書かせないわよそんなの!」ブンッ

 

「おまっなぁ!」ゴンッ

 

「…全く。欲の塊ね。」

 

「とりあえず、友好的になるって書いたから、シッシッ。」

 

「そうね。貴方がそう言うのなら、そうするわ。」

 

「…所で友好的って…なんだ?」

 

「友達的な感じ…じゃないかしら?」

 

「ほっ…それじゃあ俺もそろそろ命蓮寺に」

 

「これから私の家でお茶して行かない?」

 

「つい先程したのでお断り」

 

「飲んでいかないの?」

 

…すごい、すごいぞ風見幽香。圧だ。圧を感じる。椛ちゃん見つけた時の八つ当たり慧音は…違ったか。圧だ。俺が生まれて初めて感じた圧を感じる。今なら言える。今の風見幽香に勝てる気がしない。完全に格上だ。化け物め、やはり化け物だったか。

 

風見幽香邸

 

「うふふ、悪いわね。少し時間を頂いちゃって。でも良いでしょう?友達なんだから。」

 

「お友達なら、俺の頑張って作った宝物壊さねーよ。また封印されてろ。」

 

「今のは友達としてのじゃれ合いと受け取っておくわね。」

 

「ごめんね?」

 

「良いわよ。それで、茶葉は何が良いかしら?」

 

「やはり福岡原産の」

 

「ふくおか?なによそれ。」

 

「…河童が最近作ったって言う」

 

「あれね!」

 

 

 

 




幻想郷の民は全員都道府県を知りません。そう言うことだからねっ!
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