白玉楼
「なんだ、この小娘は。」
「小娘?失礼じゃないですか?」
「しかも生意気だ。死に損ない、躾がなってねえぞ。」
「その死に損ないとご飯を食べる気分はどうかしら?」
「私たち二人で協力すれば貴方だって殺せるのよ?」
と言われる。あまり舐めるな。俺を、誰と心得る?我は大嶽丸ぞ?とか言っても、俺が目指した存在…と言うよりも、仲良くしたかった奴はもう見当たらないけどね。俺が唯一友達になりたかった奴は見当たらず、俺自身もこうやって道半ばで妥協しちまったし。そう言うのはこいつらにも失礼かなーってちょっとは思う。思うけどね。
「で、なんだ?お前が飯に誘うだなんて。珍しい」
「珍しくないわよ?いつだってご飯は誰かと食べた方が良いじゃない?」
「…俺は、魂魄のガキと話して食った方が良いんだが。」
「あら、魂魄の子供ならそこにいるわよ?」
「この小娘が?」
え、嘘!?この、この小さい子供が!?いや、見当たらないとは思ってたけどね?何?魂魄の娘??え!?誰!?誰との小娘!?まさか、幽々子お前…いや、ないか。死に損ないほどない選択肢はないからな。あのガキもそれを知ってると思うが…いや、意外とそこらへんの魂がこいつだったのかもしれんな。
「文句があるんですか!?これでも、刀は」
「そこまで言うなら手合わせだ。とか言うつもりか?やめとけやめとけ、刀折れるぞ。」
「んな!?」
「本当よ妖夢。桁違いに強いもの。」
「そーそー。桁違いに強いの。だから藍ちゃんだって嫌がるけど振り解かないでしょ?」
「ま、まあ、確かに…」
「私の身体をモフリなさいよ!」
「そろそろおやめください…ご飯が冷めてしまいますよ。」
「藍ちゃんの食べた結果出てくる老廃物食って生きて行ける気がするから良いよ」
「うわキモっ」
「…嘘だよ。」
「嘘でもやめてください。」
「ごめん。」
「むっちゃ嫌がってるじゃないですか。ていうか今老廃物って言いました?てことは汗はおろか垢も?」
「やめなさい妖夢。想像しただけで気持ち悪い」
「そうよ。ちょっとお花摘みに行ってくるわね」
「…私はどうすれば…」
「あー…思い出すわー」
「何?何を思い出すの!?」
「よく行ってた田舎の婆さんが住んでる家の匂い」
「スキマ地獄6億年。」グワンッ
「危なっ」ゴワッ
「…なんで帰ってこれるのよ」
「お前よりかは強いからね。」
…嘘だよ。小娘はこっち見てキラキラと目を輝かせないでね。僕親戚の叔父ちゃんじゃないからさ。そう、ほら、もっとご主人様を見てさ。こう、この人蝶出せるんだよ!?触れたら死ぬけど。いや、俺は死なないけどね?なんてったって俺は強いからな!
「さて、どーしたもんかね。」
「久々に私たちと戦ってみる?」
「疲れる。嫌だ。」
「釣れないわね。」
「であれば、私と!」
「良いよ。木刀でやってね。切れるの嫌だから」
「はい!」
「…本当、釣れない。」
「なんで妖夢が良くて私たちはダメなのよ!」
「それじゃあ初めい!」
「でぇっ?」ゴッ
「…疲れないから。お前ら程度に疲れてるようじゃ、俺もまだまだってところだけどな。」
「じゃあ、ウチの霊夢と戦ってみる?」
「夢想封印は効かなかった。」
「嘘でしょ?私でも無理だったんだけど。」
「まあ、自分がどうなっても良いなら分からんがな?」
「それはダメね。弾幕ごっこでもやってみる?」
「スペルカードは一途って奴の一枚だけで良いか?」
「ロマンチックね。名前通り一途で。」
「展開したときは2秒でそこら辺を埋め尽くそうと」
「それはダメね。無理ゲーすぎるわ。」
「…やっぱり?」
そうか、無理ゲーだとダメなのか。ごっこ遊びだもんな。まあ、そこらへんに撒くタイプの弾幕で良いのかな?まあ、俺自身戦わないけど。知らん遊びに慣れるのは疲れるしな。やっぱり妖怪は実戦をやってなんぼ。月の戦争に行けば良かったのかな。
「あーあ。俺も行けば良かったかな。」
「今更かしら?」
「月に行けば、トモダチも作れたかなーって。どうせそいつらお高い人間なんだろ?天人みたいな奴ほど付き合いは楽しいしな。」
「ついでに胸もデカいと良いの?」
「いや?そうとも限らん。着ている服が奇抜で、胸もそこそこ…いや、小さい方が好み…かな?」
「あら、そうなの?貴方の周りみんな大きいから、好きなのかと。」
「好きな訳あるか。でも、そうだね。ない、よりはあってほしいし、ある、よりはなくて良い。」
「妖夢は?」
「小さい。無理」
「…はぁ。月に連れて行ってあげても良いけど」
「良いのか!?」
「良いわけないでしょう?」
「なんだ。じゃ、さっさと帰るわ。料理も消えたろ。」
「…あらほんと。」
「幽々子の食べるスピードが早過ぎたのね。」
「私のせい?」
人里
「あのクソババア共から逃げ切ったぞ…ったく。俺がどこに居ようがお構い無しだからな。少しは…って」
「甘味処は美味しいわね〜♪」
「はいご主人様!」
…あれー?かつて私が友達になりたかったお偉いさんが妖精と一緒にお食事をしてらっしゃるな〜?ということで、私の心の突っ掛かりであるヘカーティア様のご登場だ。ただ、ヘカーティアには覚えられているのだろうか。奴に地獄に突き落とされそうになったことはあったが、なんとか戻ったこともあるし、まあ覚えられててくれ。
「…久しぶりだな。」
「?あら…誰だったかしら?」
「ありゃま。大嶽丸…つっても分からんな。」
「ええそうね。分からないわ」
「逾槫コュ逹?」
「!ああ、あの逾槫コュ逹?なの!?大きくなったわね〜!」
「?ご主人様?その、ふだにらい?ってのは?」
「私の知り合いよ!結構昔の!」
「いや〜ここで会えるとは!で、こいつは部下?」
「そうだ!私は」
「うーむ、妖精か。クラウンピース…良い子だな。」
「why!?なんで名前が!?」
「そりゃ当たり前さ。俺が、強くて、賢明だからさ。」
「それにしても貴方、強くなったわね〜。でも、私の足元には、まだまだね。」
「知ってるさ。知ってる。だから悲しいんだよ俺は。」
「あら?」
きゃー!主人公がいきなり冥界から帰ってきた先に想い人がいるって言う、少女漫画で言えば「顔はいいけどあんまり好きではない人と別れた先に本命がいる」状況だわー!