本にする妖怪   作:覚め

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人の記憶を本にして読むとか地味に似た能力がある気がしてならないというかそれもう某漫画家と言いますかねぇ〜
とか悩んで二話です


第2話

 

紅魔館

 

「…」

 

「zzz…」

 

「おーい、起きろー」

 

「んー…」

 

「起きてー」

 

「嫌です」

 

「起きてるだろお前なぁ」

 

「起きてません…」

 

折角やる気を出してここに来てやったというのに、俺は居眠り門番のせいで足止めを喰らうのか。こいつの弱点を指摘して起こしてやろうかな。それが一番早いよな。寝てるから多分バレないだろうし。しかしこいつの服装、センスが奇抜すぎないか?

 

「んー…ナイフが弱点…?」

 

「んにゃ…」

 

「紅美鈴…紅美鈴ね…全く、妖怪の名付け親なんているものなのか。気になっちゃうね」

 

「んー…?」

 

「お、起きたか。紅美鈴さん」

 

「…え?」

 

「折角だけどこの館に入りたいから門開けてくれない?」

 

「あ、うーん…招かれているんでしょうか?」

 

「いや、そんなことはないよ」

 

「じゃあ通しません。怪しいですから」

 

「…そんなに怪しいかな、俺」

 

まあ、言わんことはわかる。だって、起きたら目の前によくわからん男が現れて、よくわからん男に名前を言われて、門開けてなんて言われたら俺も拒否するし、多分それが正解だろうし。誰だ、俺にやる気を出させてここに来させたのは。許さんぞ。

 

「どれくらい怪しいかと言いますと、目の前でダンボールが動くくらい怪しいです」

 

「お前に怪しいの価値観を叩き込んだ親御さんかご主人さんを見てみたいよ」

 

「というわけで、お帰りください」

 

「えーと、この館の主人はレミリアって娘で…メイドも雇ってんのか。妖精だからお賃金は安上がり…じゅ…じゅうろく…?」

 

「おや、これは本格的に怪しいですよ。ええ。かなり怪しいです」

 

「…これなんて読むの?お前の本にあったんだけど」

 

「は?私の本?」

 

「おう。この、この銀髪メイドの名前」

 

「…貴方本当にどちら様で?少なくとも私の知り合いにそんな方はいませんよ」

 

「そうだなー、うーん…上白沢慧音ってわかる?そいつに頼まれたんだが」

 

「人里の…でしたらどうぞ。それでその本は本当に何ですか?」

 

「ん?お前の本。題名は紅美鈴の一生(今まで生きた年数×365)かな」

 

「…それってもしかして恥ずかしい秘密とかも書かれてる奴…ですか?」

 

「あったりまえよ」

 

「ふんっ!」ブンッ

 

「切れた時の初手は左足!知ってるぜ、何せお前の本だからな。あらすじに自己紹介よ。スリーサイズはおろか年齢、種族、コンプレックスも」

 

「返してください!!」

 

…やっぱり格闘経験者となんか戦う必要ないわ。うん。これは強がりじゃなくて、ほんと。俺が今包帯巻きながら入館してるのとは全く別の話。ほんと、本当だよ。妖怪だからクソ強いし、本を持ってる手だけ執拗に狙うし、俺が妖怪じゃなかったら死んでたし。感謝しろってんだ。

 

「…それで、紅魔館にはどんな用事で?」

 

「紅魔館と言うよりも、魔女に用事があるぞ。上白沢慧音を通じて一人の娘から変な頼みが来てな」

 

「へー、どんな?」

 

「…その魔女と仲良くなりたいからって」

 

「…もしかしなくても本にするおつもりで?」

 

「その通りだ」

 

「できませんお帰りください」

 

「ざけんなお前こらこの野郎人里からわざわざ歩いてきてやったんだぞちょっと本当に困るから俺の人生かかってるからごめん嘘用事は嘘だから」

 

「…ではどの用事で?」

 

「痛っ…全力で握ったぞ今…!」

 

「どの用事で?」

 

「あー、うん。なんかようわからん本を返しにいけってのと、これを機に紅魔館とも仲良くしろって」

 

「無理ですね。本だけ頂きます。お帰りください」

 

「おまっふざけんな馬鹿、やめろ抱えんなクソこの高身長がデクの棒聞いてんのかこら」

 

「…美鈴、誰それ?」

 

「人里から足を運んで下さった妖怪ですよ」

 

「何で返そうとしてるの?」

 

「本の返却くらい私でもできますので」

 

うっせ、お前寝てたくせに仕事はしますのでって言ってんじゃねーよこの。抱えられて何もできんし力強いから成すがままって奴だけど、恥ずかしいこと全部言ってやろうか。いや待てこいつガチで出そうとしてない?話しながら外行こうとしてない??待って、悪く言ったのは謝る、どうか、どうか!!

 

「…何です、咲夜さん」

 

「お客さまに何もせずに帰らせた、なんてのがお嬢様に伝わればメイド長としての威厳が保てないわよ」

 

「よっし紅美鈴さん今すぐこの館出てこいつの威厳叩き潰すぞ」

 

「…まあ、それもそうですね。はい」

 

「え?」

 

「さて、こちらへどうぞ」

 

「あ、はい…」

 

「本はお預かり致します」

 

「どうも…」

 

「では私は戻ってます」

 

「ええ。で、図書館に用事があるそうですが…いない!?」

 

図書館

 

「どっせーい!」ドロップキック

 

「何事!?」

 

「またあの盗人魔法使いですか!?」

 

「…埃っぽいな、ちょっと。やい魔女出てこい!お前の本を返しに来てやったぞ!」

 

「明らかに罠ね」

 

「そうですね」

 

「筍ケツにブッ刺さって死ね」

 

「煽りね。」

 

「完全に煽ってますね。いや煽りっていうかもう逆ギレですね」

 

だーれも出てこん。なら俺も何もできん。どうすれば良いんだ。誰も出てこないから馬鹿にすれば出てくるかなって思って馬鹿にしちゃったぞ。どうすんだよこの沈黙。どうすりゃ良いんだよマジで。え、嘘、このまま俺ここに監禁?嫌だよそんなの。そんな、こんな量の本を見たら圧迫感でどうにかなりそうなのに。クソッこうなるんだったらあのメイドに従っておけばよかった。やらかしたなこりゃ

 

「なんてことだ。誰も出てこないとは。留守か?折角頼まれて本を返しに来たのに。この本の読み方すらわからんのに、どうやって返せば良いんだよ。あいうえお順に並んでんのかここの本棚は…」

 

「あれは完全にただただ返しに来ただけっぽいわね」

 

「私が行ってきます」

 

「…お、地下に続く謎の階段が。成程ここに件の魔女がいるってわけだな。全くそれならそうと上白沢もそう言えば」

 

「待ってくださーい!」

 

「ん?」

 

「はーっ…この図書館の司書です!」

 

「怪しいなお前」

 

「んな馬鹿な!?」

 

 

 

 




突然現れた謎の少女に対し、当然の反応をする干酢都。
何で変換しづらい名前にしちゃったんだろ
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