本にする妖怪   作:覚め

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トーキングヘッド、僕のお金です。


第32話

博麗神社

 

「ほう、ここがあの」

 

「あんたと面識のある巫女さんがいる神社」

 

あれは変な相手だった、と依姫は語る。弾幕ごっこというのに馴染みのない俺にはこれと言ってわからないが、遠距離が中心な弾幕に刀では分が悪かろうに。斬撃でも飛ばせるんだろうか?そういやこいつ、穢れとやらは良いんだろうか?

 

「穢れか?安心しろ。月の技術で解決できた」

 

「解決ねぇ」

 

「あら、噂は本当だったのね」

 

「巫女か」

 

「霊夢か。ちなみに、知ってる通り。俺の嫁だ」

 

「結構ノリノリになってきたな」

 

「それも人里での嘘、なんでしょ。知ってるわよそれくらい」

 

「紫と天人のことかと思ってたわ」

 

「あれならもう復活よ。あんなので死ねたら随分と良いことでしょうね」

 

「酷いわね〜二人とも」

 

「依姫」

 

「分かってる」

 

「これなら流石に勝てるでしょ」

 

「…いや、私ぃは…噂が本当か確かめようと」

 

「それなら本当よ」

 

「ええ!?私とは断ったのに!?」

 

「何だ、前にも同じことがあったのか」

 

「へ〜。紫とだなんて、考えたくもねえな」

 

無論、勘違いには気が付いてる。どうせ紫が手に入れた噂は俺が依姫と結婚した程度だろう。無論、偽装だ。こいつが帰ったら、慧音先生に頼んだり、紫に頼んだりするしかないのだがな。記憶の消去、ムズカシイ。

 

「ぬおっ!」

 

「とにかく、その気なら容赦は」

 

「隙あり!」ブンッ

 

「太刀筋が読みやすいわね」

 

「後ろがガラ空きよ」

 

「あら?空けておいたのよ」

 

「スキマ越しに霊夢の拳がどーんとくると思ったかバカめ。スキマは俺も開けるんだよ」

 

「流石に三人はきついわね。月のお方は抜けてくれる?」

 

「…むぅ」

 

「依姫、後でまたこいつの奥歯抜くぞ」

 

「分かった」

 

「アンタら似た者同士ね」

 

「弾幕ごっこって奴やるんだろ?」

 

「勿論よ。ルールは無用。とにかく相手が地面に伏せば良し。良い?」

 

「当たり前よ」

 

「おっけ」

 

「さて…まずは」

 

「夢想封印で行かせてもらいましょうか」

 

「極寒『吹雪』」

 

「!?」

 

「発動が早いわよ…ていうか私も巻き込まれてない!?」

 

「これくらい避けなきゃダメよ。ほら、ほら」

 

「おー、雪か。懐かしい」

 

「湿度『100%』」

 

「2回目…」

 

「湿度100%がどうしたっていうのよ?」

 

「地雷『フンコロガシ』」

 

「え?」

 

「…弾幕とは爆発するのだな」

 

「いや?爆発しないよ」

 

「じゃあなんだあれは?」

 

依姫には本当のことを言っておこう。あんなもんただのアドリブだ。極寒だったら吹雪は吹くかと言われれば知らんし、湿度100%に意味はないし、雪玉の中に糞を入れてたような物だ。一緒だし、爆発するし。糞以上に厄介だぞ、これ

 

「っ…」

 

「まだ終わりじゃ」

 

「真空『温度0』」

 

「えっ」

 

「綺麗だなぁ…しかし逃げ場を作らないのは狡くないだろうか」

 

「さーて紫。お前の奥歯全部抜いて代わりに指詰めてやるから覚悟しとけよ」

 

「まだ私が」

 

「地雷」

 

「!?」

 

「なんてな。糞入りの雪玉投げただけなのに爆発するわけがないだろう」

 

「というか初めてじゃなかったの?」

 

「初めてだぞ。だからほら、弾幕名も目に入った虫とか、ダーツ投げて地球儀当たったところの印象とかを名前にしてるだろ」

 

「湿度は?」

 

「いや〜、日本の夏は蒸し暑いからな」

 

「そういうこと…やって損した。真空は?」

 

「ダーツ外した」

 

「月もやればよかったのに」

 

「あー、その考えはなかった。紫は変なところで変な発想をする」

 

「悪い?」

 

「悪いから地面に生花しとく」グサッ

 

「さて、次はどこに寄るんだ?」

 

「次か。紅魔館は行ったし、博麗神社。永遠亭。ダーツで決めよう」

 

結果、命蓮寺に決定。畜生、俺が何をしたっていうんだ。命蓮寺め。ダーツで粉々に壊したから良いんだが。俺の本はない。ヘカーティアに預けてるから。聖白蓮に何かをされることもない。よし、落ち着け。どうやってもあいつは俺に勝てない。うむ。うむ!

 

命蓮寺

 

「たーのもー」

 

「…!?」

 

「頼もう。この寺の住職を」

 

「ひゃ、ひゃい!」

 

「…?」

 

「女子にもモテるタイプの女子だからなお前は」

 

「私は女子ではないと思うんだが?」

 

「女は若く見える方が喜ぶって聞いたからな」

 

「迷信だ」

 

「はいはい、おまたせを…?」

 

「ダメだ、脳みそが理解するのを拒んでいる」

 

「聖〜…ああ、お久しぶりです!お隣の方は…?」

 

「俺の嫁、という立場の月の人」

 

「おお、たまに来る魔法使いが言っていましたね。月には人がいると」

 

「ご主人、結構強いよ」

 

「敵意がないのにそんなこと言ってどうするんですか。では、えーと…」

 

「綿月依姫だ。よろしく頼む」

 

「あ、私は寅丸星と言います。それでは」

 

「はっ!?え、えと…依姫さんと仰いましたか…?」

 

「え、あ、はい」

 

「ああ、どうもすいません。女の人を連れているだなんて思いもしなかったので」

 

「おい、皆困惑しているぞ。お前そんなに信頼されてないのか?」

 

「信頼、信用、人間関係。慧音先生の慈悲に助けられてる」

 

「それで良いのか?」

 

それで良いのか。それを言われて、良いですと答えたがる奴は少ない。しかも今日は何と運の悪い。貧乏神がいる。そんなにいないのだがと村紗さんには説明を受けてたんですけどねぇ。どうなんでしょうか。永住してませんかね?

 

「おー!久しぶりじゃん!」

 

「おう、久しぶり」

 

「ねーねー、また欲しいものが」

 

「忘れたか。俺にその攻撃は効かない」

 

「…お姉さん、ちょっと言いづらいんだけど…」

 

「何ですか?言って見てください」

 

「このバッグが欲しいんだけどさ…」

 

「甘ったれるなぁ!!」

 

「っ!?」

 

「命蓮寺に来て欲しいですね」

 

「叱る側としてか」

 

「勿論です」




月の訓練の実態は緩いらしい。
らしいよ?
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