本にする妖怪   作:覚め

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鉄の処女って実際は使えないらしいですね。
血で錆びたりして直ぐに壊れるって。
また一つ賢くなりましたね皆さん!


第45話

人里

 

「なんだい華扇さん」

 

「…お嫁さんに逃げられ、追いかけもしないとは…」

 

「いーのよ。あの子俺より怖いし。あんなモン襲おうって気なら誰にしたって自分の存在消される覚悟はないとね」

 

「まぁ、それは良いでしょう。そこからスッと消えたと思えば地底で会を作ったとか?」

 

紅茶会は直ぐに潰したけどな。何だかわからないけど、若頭(?)が風見幽香になってたりもしたな。ありゃナンセンスよ。風見幽香なんぞに若頭を任せる気は無いんだがね。そういや八千慧に能力を使われた記憶がないな。逆らう気力なんぞ万全だったし。

 

「で、何?嫉妬?」

 

「わからない様ですね」

 

「あー…あれだな。俺が畜生界で鉄の処女作ってすぐにダメにした」

 

「説教が増えました。ちょっと来てくださ」

 

「スキマ回廊で俺は逃げるぞ」スッ

 

「…っ逃げられた!」

 

神霊廟

 

「っと」

 

「お、嫁はどうした?」

 

「愛想尽かされた」

 

「ん、良いことだ」

 

「なんじゃ、振られたのか」

 

「離婚届は出してないからな?」

 

「婚姻届も出してないんだよ」

 

「バレてたか」

 

バレてたわ。全く、俺は何も悪いことなんぞしとらんっつーのに。しかし今日はなんというか、変な日だな。神霊廟に聖白蓮が来ている。珍しいなぁと思いつつ屠自古と会話をする。世間話以下のくだらん話だがな。羨ましいか世の男どもぉ!!

 

「そういやこんな話知らない?」

 

「どんな話だ?」

 

「ジャックザリッパーの正体が女の人だって話」

 

「女が切り裂きジャック…面白い話だな。体験談か?」

 

「まーね。その時は貴族が疑われたりもしたんだが、やはり人は愚かで面白い。あの時ほどあの場にいて面白く思ったことはない」

 

「そうか。それで、どんな背景があったんだ?」

 

「その女はな…子を宿せなかった」

 

「ほう?」

 

「姿は美しいと言えるが、中身はあんまりだ。自分がそうなったのだから他人もそうなれと言っててな」

 

「メスで子宮の部分を切り取った殺人鬼が女とは、思えんな」

 

「その女が死ぬまでその地に居たくらいだ。それよりも前の姫様も面白かったが、これが有名すぎる」

 

「そんなに楽しかったのか」

 

「あの…」

 

「白蓮サマだ」

 

「どうしました?」

 

「親しい仲を邪魔して悪いのですが…その…じゃっくざりっぱぁの言うのが気になりまして」

 

「ただのクズだ。気にすんな」

 

「そうですかね」

 

そうですね。だからあいつら許さねえぞって躍起になってたし。あの時の高揚感は忘れんぞ。まぁもう忘れたけど。しかしメスって切れ味はいいけど思ったよりは切れずに、線を描いただけで終わると言うこともあるらしい。医学を心得た女が犯人だったのかね

 

「んで、聖様はなぜここに?」

 

「今日は神子様とお話を」

 

「…ろくでもないあいつでも務まるの?」

 

「お前の前だけだ。安心しろ」

 

「安心できん」

 

「それはどの様な具合に」

 

「だめだ。宗教で対立してる上、どんな弱みを握られるかわからんからな」

 

「そーだそーだ!」

 

「でも貴方はこちら側ですよね?」

 

「おい」

 

「嘘だろ聖白蓮」

 

「まあ良いのですが…では、そろそろ」

 

「いてら」

 

「ところで…」

 

「ん?なんじゃ、青娥殿か。そんなところで埋まってどうしたのじゃ?」

 

「…私、いつ解放されるんですか?」

 

「あの世で解放されるだろ」

 

「まあそんくらいだろ」

 

「あーあ、神子様に酷い過去とかないかなぁ」

 

「なんでだ?」

 

「そうした方が可愛いじゃん」

 

「嫌な奴だな、お前は」

 

「褒め言葉だなそりゃ」

 

「じゃあ何か?お前が可愛がってる八雲藍はそんな過去があるのか?」

 

「…さぁ?」

 

「こりゃだめだ」

 

「俺が愛した女は一人だけだし」

 

「お前に愛なんて感情があるのか?」

 

あるわボケ。答える代わりに箒で横腹を突く。すると屠自古はやめろと言う代わりに電撃で示す。嫌なことだ。電導体である俺に電撃などやってみろ。2秒で焼き焦げ、3秒で灰になるぞ。そんなことになったらスキマ越しに殴りまくるからな。

 

「全く、お前の遊び癖もどうにかしてやめさせたいんだが」

 

「無理だな」

 

「無理か…」

 

「さて、そろそろアレが来る頃合いだな」

 

「あれ?」

 

「でぇやぁ!」ゴパァンッ

 

「ふおっ!?」

 

「侵入者が…上等だやってやんよ!」

 

「仙人がカチコミなんてやるねぇ!」

 

「干酢都…貴方に対する説教が移動中に3つ増えましたよ」

 

「本屋の娘の気持ちを弄んだ記憶はないぞ」

 

「おや、それに関してもお話がありますよ?」

 

「…良い加減死ねクズ」

 

「お互い様でしょう!」ガギィッ

 

「おいおい、薙刀素手で止めんのかよ」

 

「屠自古!我の!我のあられもない姿が!」

 

「どうやったら上半身だけ地面に埋まるんだおい!」

 

「鉄如きで私を止められると」

 

「右脇ぃ!」

 

「ぬんっ!」ガシッ

 

「つい最近真剣白刃取りは不可能だって習ったんだがね」

 

「それは人間でのお話でしょう?」

 

「いやん、逞しい」

 

「屠自古!?お主足がないのにどうやって踏ん張っておるのだ!?」

 

「上に向かって推進力全開なんだよおい!!」

 

やば、俺もしかして詰んだ?と思うが…意外、実は詰んでないんだなこれが!と言うわけで華扇のクソ仙人を博麗神社まで次元を超え蹴っ飛ばす!これでよし。もう無理人里帰る。まあそうするしかないんですがね。へへへ

 

人里

 

「慧音先生、何怒ってんの」

 

「博麗神社での大暴れ」

 

「あっ」

 

「その反応を見るからにお前の所業だな?」

 

「ま、まあそうですね」

 

「畜生界での紅茶会設立」

 

「もう許して!!」




許さない。その気持ちがお前を追い詰める。
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