主人公が妖怪になる前があるのかいぃ!?
んなわけねーだろ
ヘカーティア宅
「お母様が此処にいらしたとは」
「居たら悪いのかしら?」
「まぁ、初恋の相手と一緒に居れる空間だと思ってたからね」
「あらやだ大胆」
「ヘカーティア、渡さないわよ」
それでも愛そう。馬鹿な母を。大海賊が言いそうなことを脳裏に浮かべつつ、母に出された茶を飲む。この場合出すのはヘカーティアでは?と思うが、ヘカーティア自身が茶の出し方を知らない模様。なら仕方ないと思いつつ、とあることを訪ねてみる。
「なぁ」
「なぁに?」
「ヘカーティア、一つ聞きたいんだが」
「なんでもどうぞ?」
「…俺が妖怪になる前って知ってるか?」
「勿論。流石に私も貴方自身を失うのは惜しいと思ったのよん」
「へぇ。それで、妖怪になる前の俺は」
「巨人だったわね」
「…はぁ?」
「巨人だったし、松明一本で倒せたのよねぇ」
「嘘だろ、俺そんなに弱くねえんだけど」
「事実よ。でも、そうねぇ…万能神に色事について吹き込まれた巨人がいたのよ」
「ほへぇ」
「それ見てたせいか、ちょっとお盛んだったわね」
「はっず!」
え!?前世の俺何やってんの!?と思ったが、どうやら最もお盛んだ巨人は襲ったところを殺されたらしい。俺そいつじゃなくてよかった。しかし、死なない巨人などがいる中、俺だけが松明一本で倒されたという。他は矢で目を貫かれて死んだとか言われてるのにと。
「…お前らやっぱ怖い」
「でも、私の意見一つで蘇らせたのよ?」
「え、どういうこと?」
「巨人を倒した功績を讃えられて、貴方の力を結構抑えて、妖怪として蘇らせたのよん。だから感謝してほしいくらいだけど?」
「はいはい感謝感謝」
「死に際に求愛されちゃって」
「ヘカーティア?」
「お母様?」
「でも、蘇らせた後を少し見てたんだけど…」
「えっウソッ」
「天女に恋して討ち取られるなんて」
「…うっせ。阿修羅からもらった剣は全部持っとるわ」
「ヘカーティア。私の息子の前世とはいえ、殺したお前を許してはおけない」
「いやね、私以外が殺してたら、きっとこの場にすら居ないのよ」
「それもそうか」
「退くの早いな」
「だが安心しろ。危険な時は私が守ってやるからな」ギュッ
「はい嬉しい。まぁ俺は前世とかには興味がねえんだが」
「もしかしたら前世でお仲間だった巨人がいるかもしれないわね」
「いらねーよそんなん」
くっついてくる我が母を剥がしておくが…ふむ、ヘカーティアは嘘を言っているわけではない。どうにも事実らしい。殺された相手にまた恋をするとはなんとも、不憫だな、俺。前世と同じ相手に恋したと思うと、前世の恋人に似てる奴と繋がるのはあり得そうだ。
「巨人に戻りたい気はないしなぁ」
「雷降らせるから、十分でしょ」
「まあそれもそうか」
「ちなみに干酢都は私が名付けた!」
「…嘘だろ…」
「我が子よ、何をそんなに」
「服のセンスが初めて会った時より壊滅してたのは見てわかるけど、最初から名付けセンスが崩壊していたなんて」
「貴方が生まれた時代に合わせて付けたのに、大嶽丸なんて言い出したのよ?」
「待て、つまり名付け親がヘカーティアで、今の親が私…つまり」
「おい、待て、ちょっと聞きたくない言葉が」
「私たちは同じ家族の輪だった…!?」
「お母様!?」
「そうね…でも私にはピースちゃんが…つまり!」
「クラウンピースは私の娘…!?」
「やめて、ねえやめて」
「それは大変!ピースちゃんを呼ばなきゃ!」
「なんですかご主人…え、何それ?」
「我が家の家系図よ!ピースちゃん!」
「え、いや…なんであたいがご主人と友人様の間に生まれた子で…その人の姉なんですか?」
ごもっともですよクラウンピース!!生まれたのはお前の方が先だから多分姉なんだな!畜生しかし俺これどうすれば良いんだよ!多分…俺の中の家系図がおかしくなるぞ。絶対。阿修羅から貰った剣とかも話したし、多分阿修羅も食い込んでくるのか?
「阿修羅って人にもお礼を言っておかなくちゃいけないわ!」
「私も行かなきゃね」
「…?」
「クラウンピース、助けて」
「ぃ…や、ちょっと無理かな…?」
「そうと決まれば行ってくるわ!」
「お留守番よろしくね!」
「お前も大変だな」
「泣きそう」
「そんな貴方にはい、紫ちゃ」
「クラウンピース、吊るすのはやるからサンドバッグにしろ」
「hoo!お前あたいの弟分な!」
「これで名実共に弟になってしまった」
「え?な、ちょっ」
「せいっ!」
「退散!!」スカッ
「…寝ようぜクラウンピース」
「Boo!お昼寝はいけないって霊夢が言ってた!」
「知らんのか、うたた寝は良いんだぜ?」
「ウタタネ…?」
数十分後
「ただいま〜…あら!もう仲良くなってる!」
「純狐」
「何?」
「ピースちゃんを彼の家に住まわせたらダメかしら?」
「あの神社にすでに預けているのだろう?なら」
「ならばそちらに今までの謝礼を渡して移動させるか!」
「…ヘカーティア、何かおかしくないか?」
人里
「というわけで今日からこっちだ!」
「謝礼って、なんだったんだ?」
「…さあ?」
この反応、本当に知らないな。しかし困ったぞ。俺の家は庭はあれど床下なんてないし、それこそ他の妖精が来るわけでもない。家の問題は無理やりなんとかすることによって終わりとして、妖精はどうしようか。一体作ってみようかな?
「Hey!あたいの新しいhouseは此処だ!」
「わぁ!」
「…妖精は問題なし、か」
「博麗神社と比べるとちっさいな」
「ふんっ」ボカッ
「いたぁい!」
「俺は縁側が好きなんだ。博麗神社には顔を出しづらくなったから、この家で縁側を愉しむよ」
「太陽の向きはあっちですけど」
「…完全に日陰じゃねーか。屋根に座る場所作るか」
「hoo!最高!perfect!」
「すごーい!」
「お前、確か霧の濃い湖の…チルノって奴だろ。そんでもう片方は…金魚のフン」
「きんっ…!?」
「フン?フンってなんだ?」
ヘカーティアの元ネタが松明で倒した相手が主人公の前世です。
前世なので、特に繋がりはないし、ギガントマキアー起こすつもりもありません。
つまり、この無駄な前世の話は、ガチで無駄だったというわけです。