本にする妖怪   作:覚め

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え〜!?
主人公が妖怪になる前があるのかいぃ!?
んなわけねーだろ


第46話

ヘカーティア宅

 

「お母様が此処にいらしたとは」

 

「居たら悪いのかしら?」

 

「まぁ、初恋の相手と一緒に居れる空間だと思ってたからね」

 

「あらやだ大胆」

 

「ヘカーティア、渡さないわよ」

 

それでも愛そう。馬鹿な母を。大海賊が言いそうなことを脳裏に浮かべつつ、母に出された茶を飲む。この場合出すのはヘカーティアでは?と思うが、ヘカーティア自身が茶の出し方を知らない模様。なら仕方ないと思いつつ、とあることを訪ねてみる。

 

「なぁ」

 

「なぁに?」

 

「ヘカーティア、一つ聞きたいんだが」

 

「なんでもどうぞ?」

 

「…俺が妖怪になる前って知ってるか?」

 

「勿論。流石に私も貴方自身を失うのは惜しいと思ったのよん」

 

「へぇ。それで、妖怪になる前の俺は」

 

「巨人だったわね」

 

「…はぁ?」

 

「巨人だったし、松明一本で倒せたのよねぇ」

 

「嘘だろ、俺そんなに弱くねえんだけど」

 

「事実よ。でも、そうねぇ…万能神に色事について吹き込まれた巨人がいたのよ」

 

「ほへぇ」

 

「それ見てたせいか、ちょっとお盛んだったわね」

 

「はっず!」

 

え!?前世の俺何やってんの!?と思ったが、どうやら最もお盛んだ巨人は襲ったところを殺されたらしい。俺そいつじゃなくてよかった。しかし、死なない巨人などがいる中、俺だけが松明一本で倒されたという。他は矢で目を貫かれて死んだとか言われてるのにと。

 

「…お前らやっぱ怖い」

 

「でも、私の意見一つで蘇らせたのよ?」

 

「え、どういうこと?」

 

「巨人を倒した功績を讃えられて、貴方の力を結構抑えて、妖怪として蘇らせたのよん。だから感謝してほしいくらいだけど?」

 

「はいはい感謝感謝」

 

「死に際に求愛されちゃって」

 

「ヘカーティア?」

 

「お母様?」

 

「でも、蘇らせた後を少し見てたんだけど…」

 

「えっウソッ」

 

「天女に恋して討ち取られるなんて」

 

「…うっせ。阿修羅からもらった剣は全部持っとるわ」

 

「ヘカーティア。私の息子の前世とはいえ、殺したお前を許してはおけない」

 

「いやね、私以外が殺してたら、きっとこの場にすら居ないのよ」

 

「それもそうか」

 

「退くの早いな」

 

「だが安心しろ。危険な時は私が守ってやるからな」ギュッ

 

「はい嬉しい。まぁ俺は前世とかには興味がねえんだが」

 

「もしかしたら前世でお仲間だった巨人がいるかもしれないわね」

 

「いらねーよそんなん」

 

くっついてくる我が母を剥がしておくが…ふむ、ヘカーティアは嘘を言っているわけではない。どうにも事実らしい。殺された相手にまた恋をするとはなんとも、不憫だな、俺。前世と同じ相手に恋したと思うと、前世の恋人に似てる奴と繋がるのはあり得そうだ。

 

「巨人に戻りたい気はないしなぁ」

 

「雷降らせるから、十分でしょ」

 

「まあそれもそうか」

 

「ちなみに干酢都は私が名付けた!」

 

「…嘘だろ…」

 

「我が子よ、何をそんなに」

 

「服のセンスが初めて会った時より壊滅してたのは見てわかるけど、最初から名付けセンスが崩壊していたなんて」

 

「貴方が生まれた時代に合わせて付けたのに、大嶽丸なんて言い出したのよ?」

 

「待て、つまり名付け親がヘカーティアで、今の親が私…つまり」

 

「おい、待て、ちょっと聞きたくない言葉が」

 

「私たちは同じ家族の輪だった…!?」

 

「お母様!?」

 

「そうね…でも私にはピースちゃんが…つまり!」

 

「クラウンピースは私の娘…!?」

 

「やめて、ねえやめて」

 

「それは大変!ピースちゃんを呼ばなきゃ!」

 

「なんですかご主人…え、何それ?」

 

「我が家の家系図よ!ピースちゃん!」

 

「え、いや…なんであたいがご主人と友人様の間に生まれた子で…その人の姉なんですか?」

 

ごもっともですよクラウンピース!!生まれたのはお前の方が先だから多分姉なんだな!畜生しかし俺これどうすれば良いんだよ!多分…俺の中の家系図がおかしくなるぞ。絶対。阿修羅から貰った剣とかも話したし、多分阿修羅も食い込んでくるのか?

 

「阿修羅って人にもお礼を言っておかなくちゃいけないわ!」

 

「私も行かなきゃね」

 

「…?」

 

「クラウンピース、助けて」

 

「ぃ…や、ちょっと無理かな…?」

 

「そうと決まれば行ってくるわ!」

 

「お留守番よろしくね!」

 

「お前も大変だな」

 

「泣きそう」

 

「そんな貴方にはい、紫ちゃ」

 

「クラウンピース、吊るすのはやるからサンドバッグにしろ」

 

「hoo!お前あたいの弟分な!」

 

「これで名実共に弟になってしまった」

 

「え?な、ちょっ」

 

「せいっ!」

 

「退散!!」スカッ

 

「…寝ようぜクラウンピース」

 

「Boo!お昼寝はいけないって霊夢が言ってた!」

 

「知らんのか、うたた寝は良いんだぜ?」

 

「ウタタネ…?」

 

数十分後

 

「ただいま〜…あら!もう仲良くなってる!」

 

「純狐」

 

「何?」

 

「ピースちゃんを彼の家に住まわせたらダメかしら?」

 

「あの神社にすでに預けているのだろう?なら」

 

「ならばそちらに今までの謝礼を渡して移動させるか!」

 

「…ヘカーティア、何かおかしくないか?」

 

人里

 

「というわけで今日からこっちだ!」

 

「謝礼って、なんだったんだ?」

 

「…さあ?」

 

この反応、本当に知らないな。しかし困ったぞ。俺の家は庭はあれど床下なんてないし、それこそ他の妖精が来るわけでもない。家の問題は無理やりなんとかすることによって終わりとして、妖精はどうしようか。一体作ってみようかな?

 

「Hey!あたいの新しいhouseは此処だ!」

 

「わぁ!」

 

「…妖精は問題なし、か」

 

「博麗神社と比べるとちっさいな」

 

「ふんっ」ボカッ

 

「いたぁい!」

 

「俺は縁側が好きなんだ。博麗神社には顔を出しづらくなったから、この家で縁側を愉しむよ」

 

「太陽の向きはあっちですけど」

 

「…完全に日陰じゃねーか。屋根に座る場所作るか」

 

「hoo!最高!perfect!」

 

「すごーい!」

 

「お前、確か霧の濃い湖の…チルノって奴だろ。そんでもう片方は…金魚のフン」

 

「きんっ…!?」

 

「フン?フンってなんだ?」




ヘカーティアの元ネタが松明で倒した相手が主人公の前世です。
前世なので、特に繋がりはないし、ギガントマキアー起こすつもりもありません。
つまり、この無駄な前世の話は、ガチで無駄だったというわけです。
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