本にする妖怪   作:覚め

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なんか、俺もぽっと伝説作れねーかな。
そんな気分で昔の人も伝説作ったろ。絶対そうだ。
多分。


第5話

 

地底

 

「ひゅー」

 

「全くなぜこんなことに」

 

「単純明快、俺の能力が強すぎるから」

 

「自画自賛ですか?ぶち殺しますよ?」

 

「君仙人だよね?」

 

「ああ、そうだ」

 

「話って一方通行だったかな」

 

「貴方、苦手なものはありますか?血とか鬼とか」

 

「ない!」

 

「でしたら良いですね。ここから先殴り合いが頻発する地域ですので」

 

「俺巻き込んだら華扇さん盾にするから安心しなさいや」

 

「私が一切安心できないのですが?」

 

「知らねー」

 

「おいおい、地上の妖怪が地底に」

 

「お前対して面白い人生歩んでねえな」パラパラ

 

「!?」

 

「それに貧弱すぎます」

 

「」

 

さて、地底の妖怪の尊厳をマイナスにするくらいに落ち込ませてやったわけだが。あいつは対して面白い人生を歩んでいない、というより何これお前妖怪か?ってくらい本が薄い。薄い本。この本うっすいな〜とかいうと隣の仙人様がビクッとしてこっちを見た。おい、薄い本に何の恨みがあるんだ。

 

「…ふーむ、どうにも。」

 

「どうしたんですか?」

 

「館の主人、覚妖怪という輩の情報はなかった。クソだなあいつ」

 

「でしょうね」

 

でしょうねじゃないでしょうね。お前、これあれだからな。地底に追い込まれた(?)妖怪である覚妖怪が全く知られてないってわけだぞ?こりゃ本当に存在するのかが疑わしいレベルだ。論より証拠が欲しいレベルで疑わしいぞ。第一発見者並みに怪しい。

 

「…それで、ここがその館です」

 

「地霊殿…気味の悪い、なんてことのない館…館かこれ?」

 

「何言ってるんですか?」

 

「とりあえず中入ろうか」

 

勁牙組

 

「地霊殿きたぞー!」

 

「何だお前ら!?」

 

「オオカミ霊…ってことはまさか!」

 

「この勁牙組にカチコミが来たぞ!!」

 

「殺せー!」

 

「華扇さん」

 

「何ですか?」

 

「俺地獄への片道切符は要らないんだけど」

 

「あの鬼嘘つきましたね!!」

 

「畜生この手を使うしかないか…『今日一日だけむっちゃ強くなる』と」

 

「え?」

 

「オラァクソどもどけぇ!」ゲシィッ

 

「んなー!?」

 

「ぎゃー!」

 

「鬼だ、鬼だー!」

 

「…地霊殿行きましょうか」

 

「はい」

 

地霊殿

 

「で、華扇さんと一緒に貴方も…干酢都さんも来られたわけですか」

 

「通りで地底が騒がしいわけだよ」

 

「勁牙組がカチコミされてゲリラ戦法食らわされたって話題でしたからね」

 

おや、覚妖怪は俺の名前をいつの間にか知って、いつの間にか俺たちがカチコミしたことを知ってらっしゃる。さては華扇さん、さっきの行動を省みて『やば…』って動揺してんのか?動揺ちゃんなのか??全く、最近の仙人は根性なしだぜ。俺なんか、見ろ。膝ガックガクでい。…でい。

 

「貴方は意外と小心者のようで」クスクス

 

「うっせ。古明地さとり」

 

「おや、その本に書かれてるのですか?」

 

「その通り、便利だぜ。結構。意外と応用も効く」

 

「応用ですか。ありきたりな効果ですか?」

 

「たとえばお前の本に『3秒後に自爆する』と書くだろ?」

 

「すると3秒後に爆発するんですか?」

 

「そんな幻想的なことは起こらん。お前が信じていれば起こるかもな。心臓発作で倒れるんだよ。で、お前は妖怪だから、変なの垂らしながら息絶える」

 

「幻想郷で幻想的なことは起こらず…私が信じていれば爆発すると」

 

「おう。実際書いたしな」

 

「ちょっ」

 

「うわっなんだ華扇、お前は横で俺の書いてた奴見たろうが」

 

「残念ですが、わたしには心が読めるのでそこに書いてあるのは筒抜けですよ。『さとり覚悟』でしょう?」

 

「シンドラーファンゴ」

 

「は?」

 

「能力が似ているからと言っても、分かり合えないようですね」

 

「んで、だ。生憎ながら俺の能力は相手に触れないと発動しない。というより不可能に近い」

 

説明するの面倒だからこっちでするぞ。隣に聞かれたくないしな。触れないでやるには相手が気絶している時だけに限るのだ。それに、触れた時でも、出された感触に気が付けば本を押し戻すことだってできる。相手の体から引っ張り出すんだし、押し戻すこともできるのは当然だ。八雲紫にもやられたことはないが、普通にバレて殺されかけたのは内緒な。まあ不便なんだ。でもお前の能力よりは強い自信があるぞ

 

「何です?煽りにきたんですか?」

 

「え?え?」

 

「ちなみに、この本燃やすと体以外全部赤ちゃんからリセットだぜ。」

 

「正に人質ですね」

 

「人聞きの悪いことを言う。華扇さんのは勿論返したし、お前にも返すつもりだ。死んだ奴の本はもう返せないがな」

 

「じゃあそのたまに取り出して読んでる本って」

 

「嫌な奴が死んだ記念に取っておいた本」

 

「何です貴方?」

 

「そんなの取っておいてどうするんですか。何するんですか?」

 

「たまにムカついた時に投げ捨てる」

 

「投げ捨てた後は?」

 

「さあね。多分、匂いは人間由来だし、妖怪が食ってんじゃない?」

 

「んなっ…」

 

「人間なんて死んでも代わりが居るしな。しゃーなしや」

 

すると隣から全然仕方なくないと言われ、生命の尊さをペラペラと喋り出される。やっぱりこいつじゃなくて金髪魔法使いに地底を案内させるよう仕向ければよかったよ。あーあー、何でこうなるかなー。何でこうなるかなーって言ったら多分俺が悪いんだろうけどさー。まあ仕方ない。俺が大体の原因だから仕方ない。あ、本返しとこ

 

「はいすーっと」

 

「ん…あれ、服の上からも仕舞えるんですね」

 

「そうじゃねえと不便だろ。なにかとさ」

 

「不便…」

 

「顔のデカさ以上の本だったら服脱がなきゃさ」

 

「それもそうですね」

 

「あ、華扇。お前はまだ頭に刺さってるから押し込んどけよ」

 

「えっ」

 

 

 

 

 




華扇さんのドジっ子(原因は華扇さんではない)
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