本にする妖怪   作:覚め

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煩悩全てを灰と為せ。



第62話

人里

 

「慧音先生」

 

「なんだ。最近になって構い出して」

 

「萃香から逃げる方法」

 

「知るか!」

 

冷たい。これが…怠慢期とか言うやつか?わからんけど。でも、こう言うときはどこを尋ねたら良いのか知ってる。紅魔館の大図書館だよね!ってことで行ってみるか。久しぶりに。ついでに美鈴ちゃんの現状を確認しに。

 

紅魔館

 

「たーのもー!」

 

「これはこれは…干酢都さん、いらっしゃいませ」

 

「美鈴ちゃんはメイドとして働いてるの?」

 

「まぁ、そうしないと体が落ち着かなくて!」

 

「でもメイドって落ち着いてなきゃダメじゃないの?」

 

「…知りません!」

 

「で、俺は大図書館行きたいんだけど」

 

「ああ私も行きますよ」

 

「お前仕事は?」

 

「あー、ほぼ社内ニートです」

 

「かわいそうに」

 

図書館

 

「この部屋は…図書館というにはあまりにも知識が偏っていて、しかし痛風と呼ぶには種類が多すぎる━」

 

「変なナレーションしないでちょうだい」

 

「いや〜ここら辺で俺の出生を示しときたいなって」

 

「…あら、そう。てっきり恋の知識でも手に入れようとしてるのかと」

 

「そんな柄じゃ…そんな相手いませんよ〜!」

 

と、小悪魔。よし、あいつは後で消す。ちなみにだが、俺は本の妖怪だと言ったな。アレは本当だ。俺は俺を大嶽丸と言ったな。コレが嘘だ。厳密に言えば嘘じゃないけど…ね?まあ良いだろ。バグの集まった結果今の俺なんだし。

 

「というわけで!俺の正体を明かしに」

 

「私の書いた本でしょ。それも日記」

 

「…日記違うよ」

 

「あら、じゃあ…」

 

「俺はあんたが書いたただの本!」

 

「私が書いた本は日記しかないわよ」

 

「嘘つけ、今確認すっからな。嘘は直ぐバレるからな」

 

「意外と妖怪になる前の話は覚えてないものよ」

 

「…本当に日記じゃん」ツー

 

「なんでピースしてるんですか」

 

「で、なにしに来たんですか?」

 

「決まってるだろ。俺がバグの寄せ集めの結果だって」

 

「ええ。貴方は私が西洋にいた頃に書いた日記。ざっと…七十年前くらいの日記かしら?」

 

「あんまり古くないですね」

 

「そうですね」

 

「テメーらみたいな長寿ババアに言われてもな」

 

「で、妖怪になった後は…力を手に入れようと噂程度の鬼になりたくて東洋へ渡った…かしら?」

 

「いや、そうだけど…キツ、きつい!!死ぬ!!」

 

「ババアはないでしょうよ干酢都さん」ゴギィッ

 

「このっこのっ」ブスブス

 

小悪魔、痛い。ちなみにノーレッジさんの言ってることは合ってる。幻想郷だから瞬間移動できるけど、外だと使えないんだよね。だから歩いて歩いてずーっと歩いて、ね。そしたらなんか道中ドンパチやってるし。俺の能力がなければ死んでたね。

 

「私の書いた本を、私が確認してないわけないでしょ」

 

「じゃあ道中で変な迷彩柄の男にけ」

 

「それも知ってる。けど、それを言ったら色々と面倒になるわよ」

 

「…お前も処女無くさないか?」

 

「!?」

 

「で、着いた頃には鬼なんていない。大嶽丸って強い鬼の話を目にして、自分の本に好奇心で書き込んだだけ」

 

「そしたらバグって、大嶽丸が存在した頃から西洋にいたことになってるし、いつのまにか一本刀が腰にあるし」

 

「確か一本取り返して2本目行くところで幻想入りしたんですよね」

 

「そそ。我ながらバグだらけだな…」

 

「これで私の最高傑作が出来たわけ。干酢都も私が名付けたのよ」

 

「相変わらず破滅的なネーミングセンスだよな」

 

「…スペルカードとかは良いと思うんですけどね」

 

「洗脳だな」

 

「私の作った物のくせによく言ってくれるじゃない」

 

「うっせ」

 

「…ってことは干酢都さんはパチュリー様の息子…!?」

 

おい、俺の家系図にノーレッジさんも入っちゃったぞ。やべーじゃん。いや、家系図全てが純粋な血統であれば俺が強い理由がガチめに血統になっちゃうじゃん。まあそんなことないんですけど。クソが。でも俺日記からできた妖怪ってすげーだろ?

 

「ってことは…私の子供の生みの親は貴女なの…!?」

 

「うわびっくりした」

 

「そうなるわね。感謝しても良いのよ」

 

「感謝するわ。出来れば私の手で産み落としたかったけれども」

 

「怖い怖い、最後の一言が怖い」

 

「無言で能力発動し続けそうですよね」

 

「…しっかし、本にとってここの環境は本当に暮らしやすいんだよなぁ」

 

「餅は餅屋。私に任せなさい」

 

「じゃ、俺大嶽丸の力消すわ」

 

「え、消すことってできるんですか!?」

 

「おうよ。この私を…母さん、ヘカーティアから俺の本取り返してきてくれない?」

 

「良いわよ!」

 

「…蛇の道は蛇」

 

「取ってきたわよ!」

 

「早い。では大嶽丸の部分だけ切り取ります」

 

「あ、ガチめに切り取ってらっしゃる」

 

「…これで、俺の大嶽丸である部分が消えました」

 

「何か変わりました?」

 

「見た目は変わんねーよ。だって身体能力だけだもん変わるの」

 

「それならそうと言ってください!」バギィッ

 

「まっ」

 

「美鈴…」

 

死ぬほど痛い。さて、俺自身の力もあるんだし、大嶽丸抜きだから剣も消えたし。多分織姫のとこにある刀も消えただろうな。そろそろ突っ込んで来るんじゃね?…いや、意外と忘れてるかも。ありそう。っていうかあるだろ多分。

 

「手供!」グワァァァァ

 

「キモっ!?」

 

「貴方が今まで集めた人の数で力が変わるのももちろん知ってるわよ」

 

「その分蘇るのも知っとけ」

 

「キモ、えぇ!なんですか今の!?気持ち悪い!」

 

「俺って泣いて良いかな」

 

「ダメです。新形態見せたキャラクターは泣くどころか圧倒して勝つってこの本に」

 

「お前それ作品名言ってみろよ」

 

「ブ」

 

「絶望乗り越えてきてんのよそっちは」




主人公が、なんと干酢都だったなんて…!!
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