本にする妖怪   作:覚め

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好きな曲の一部しか覚えてないのにその曲を引き当てた時の嬉しさってハンパないですよね。
ガチで。


第9話

 

人里

 

「慧音先生…俺、思いついてしまったんです…」

 

「急に何言ってんだこいつ。」

 

「外の世界ですごい肩書き持ったままこっちに来たらその肩書きが虚しく響き渡るだけじゃないかって」

 

「本当に何言ってんだこいつ。女将、こいつ何言ってんの?」

 

「いや、先生がわからないことを聞かれても…そうですねぇ、外の偉業も」

 

「あー違うそれ」

 

「んー…」

 

あー、酒のせいで意識がぐわんぐわんするー。慧音先生が細胞分裂している様子が目に浮かぶ。ん?これもしかして…酒のせいじゃなくね?いや、アルコール分解するのには水が必要で、水が足りないとやばいって聞いたから、アレだろ。水分不足だろ。やべーじゃん。水よこせ。慧音先生が2秒で2倍になってんだぞ。やべーわ。視界全てが慧音先生だわ。女将も増えてきたしなにこれ増殖祭り?

 

「えっと…どれが本物だ…?」

 

「完全に酔ってるな。」

 

「そうですねぇ。何回かお酒飲んでるところ見たことはありますけど酔っているのはねぇ。」

 

「細胞分裂により慧音先生が2倍…また2倍…」

 

「ちょっと待て?」

 

「ちょっとこれは幻覚って言うアレですね。それ以上にやばくないですか?」

 

「あれ、永遠亭だっけ?そうだよな?と、とりあえず落ち着いて、水を飲ませよう。」

 

「先生それ焼酎です。」

 

「…ぉう…」

 

永遠亭

 

「なんで呑んだんですか?」

 

「し、しゃーないじゃないのよ…アレだよ。やらかしたらほら、時間を巻き戻せば良いんだからさ。」

 

「…私にはもうどうすることも出来ないわ。」

 

人里

 

「嘘って言ってみるもんですね。」

 

「なんで出てきたお前?」

 

退院直後?にこの言い草とはかなりひどい。お前の本に二日酔いって書き込んでやろうか。いや、やめとこ。やばい恨みしか残らんだろうし。やっぱ酒なんて飲むものじゃないな。飲んでも飲まれるなじゃなくて飲むなだな。

 

「まー、アレですね。女将さんに謝りたいですね。」

 

「多分湯呑みで叩かれるぞ。覚悟して行け。」

 

「なんかぶっ壊しましたか?」

 

「女将さんの話を遮った。」

 

「出禁で良いですね。寝ます。」

 

「元妖怪現人間の奴に何かを言うのはなんだがな。もう少しマナーとかを」

 

「あーはいはい。そうですね。元妖怪は嘘ですけど。」

 

「お前やっぱり怒られて当然だな。命蓮寺行くか。つーか行ってこい。」

 

「…なんですと?」

 

命蓮寺

 

「と言うわけだ。よろしく頼む。」

 

「よろしくお願いします。」

 

「どう言う経緯なのかよくわかりませんが…まあ、入りたいのであればどうぞ。」

 

クク、俺の能力を使えば最初っから全てをクリアすることなど可能。これから命蓮寺とその周辺では仏教の戒律を必ず守る。これで全て解決だ。素晴らしい。俺の能力があまりにも素晴らしすぎる。もはやこれではもう敵なしと言えるだろう。いや、まあここの住職さん怖いらしいけど。ちょっと怖いかな。そういう意味では帰りたい。

 

「それではこれからお経を覚えてもらいます。」

 

「はい。」

 

「おや、聖。新しい仲間ですか?」

 

「そうです。お名前は…」

 

「干酢都…です。」

 

「ほすと…ほすとですか。私は寅丸星と言います。これからよろしくお願いしますね。」

 

「はい。お願いします。」

 

「あ!そういえば今日女苑が来ているんでした!」

 

「それが?」

 

「お金を使われそうですね…」

 

「ちょっと…」カキカキ

 

「なんですかその本?」

 

「…おさらば!」シュンッ

 

「!?」

 

「…ほらぁ、貧乏神の名前なんか出すからー。」

 

「わ、私のせい!?」

 

博麗神社

 

「デンポコレーション。」

 

「うわびっくりした…何、何か用?」

 

「…命蓮寺から逃げてきた。貧乏神が寺にいるとは思わんじゃん。」

 

「命蓮寺から逃げるのは多分無理よ。」

 

「そんな馬鹿な。本の力で無理やりこっちまで来たのに」

 

「懐かしい顔だな。」

 

「ビビるっ!…萃香か。なんだ、良かった…」

 

「命蓮寺から逃げてきたんですって。」

 

あーそれ言わないで。萃香に馬鹿にされるから。ギャハギャハ言いながら笑われるから。あーもう嫌。嫌になっちゃう。考えるだけで面倒な性格しているこいつのことだから面倒なことが一千倍になって面倒になるぞ。こいつの性格どうにかしてくれ。八雲家の奴らー!どうかならんかー!

 

「あの城持ちで有名だったお前が命蓮寺の貧乏神から逃げてきた!?」

 

「うっせ…つーか城なんてアレだから!若い時の、ほら!過ちって言いますか!」

 

「仮にも三大妖怪の一人がさぁ!」

 

「ほーらみろ巫女お前のせいでこうなったぞ。やーいやーいトラブルメーカー。」

 

「アンタがやらかしたのが原因でしょ。ていうか何?三大妖怪って。」

 

「あー?知らんのか。アレだよ。狐と鬼とこの俺様鬼神魔王と呼ばれた大物よ。」

 

「城持ってたんだぜこいつ。ムカつくだろ。」

 

「鬼と鬼神魔王はわかるけど、狐って何?」

 

「…萃香。」

 

「意外と近くにいるかもしれんぞ。ここに一人三大妖怪がいるんだからさ。」

 

「そうそう。有名人が隣にいたなんてこともあり得るんだぞ。後俺は狐と絶対に関わりたくない。」

 

「拒絶するわね…で、何?アンタはその鬼神魔王で、その鬼神魔王の名前は干酢都って言うダサい名前なの?」

 

「だ…これに限ってはな。アレだよ。知らん。多分、慧音先生が名付けた…と思うんだが、そんな最近ではないんだよな。人間になったのが。ほんっと忘れたんだよ…」

 

「まあ、ダサいな。」

 

皆そう言う!ダサいって言う!仕方ないじゃん!気がついたらこれが名前だったんだから!初対面から『鬼神魔王です。よろしく。』なんて言ってみろよ。厨二病だろ。きもいわ!痛い!イタイイタイ病だぞおい!もう嫌になっちゃうわ!私帰る!200年よりも昔に!

 

「…狐…狐…」

 

「まあ俺はそいつと出会ったことはないけどな。」

 

「狐…藍?」

 

「藍?誰だそれ?」

 

「い、いやー?そ、そいつは違うんじゃ…?」

 

「鬼のくせに嘘つくのかお前。丸わかりだぞ。」

 

「お前に言われたくないね!」

 

 

 

 

 




主人公が三大妖怪になったぞ!
ちなみに鬼神魔王は干酢都って言いません。大嶽丸って言います。
鬼神魔王って響き、良いよね。
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