書くぞ!(だいじなことなので)
ーーー「なんとか始まる前に間に合いましたね……」
入学早々遅刻しそうだった私は緑の制服を来た職員とともに入学式の会場に来ていた。
「いや入学早々ほんとご迷惑おかけしました!」
「いえいえ、まだもう少し時間ありますし大丈夫ですよ。これからは気をつけてくださいね。【シマノテンペスト】さん」
「はい!……あ、え?」
急に自分の名前を目の前の職員が読んだ事で反射的に反応してしまったものの、なぜこの人が私の名前を知っているのか
一瞬思考停止してしまった。
「あ、突然名前呼んでごめんなさい!知らない人が自分の名前知ってると驚いちゃいますよね!私はここトレセン学園で理事長秘書をしている【駿川たづな】といいます。皆さんの名前と顔は把握しているんですよ♪」
「あ、そうだったんですね!いやー情けないところをお見せいたしました。ア、アハハ……」
駿川たづなと名乗った目の前の職員が私の名前を知っている理由が聞けて安心したが、よりにもよって理事長秘書に道案内をさせてしまったのかという恥ずかしさと、もう顔と名前覚えてるという驚きで乾いた笑いしか出てこなかった。
「ふふっ。あ、そろそろ始まる時間ですね!アナタの席はあそこの空いているところになりますよ!」
「ああそうだった!何から何までありがとうございます駿川さん!」
そういうと私は慌てて自分の席に着き、入学式の開会を待った。
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入学式はなんかこう、色々濃かったなって印象を受けた。
最初に生徒会長である【シンボリルドルフ】先輩が登壇し、歓迎の言葉や激励、自身が掲げる信念を新入生に伝えてる姿は凄くカッコよく思えた。レースの時の姿もそうだが、この立ち振る舞いこそが皇帝と云われる所以なのだろうとひしひしと感じていた。
会長の言葉から感じられる重み以外はごく普通の入学式と大して変わらない入学式だと思っていた。
ただ次に小さな女の子が登壇したのだ。それだけでも驚くというのに、その正体はトレセン学園の理事長【秋川やよい】だというし、その手には「歓迎」の文字が入った扇子を持っており話し方も最初に「祝福ッ!」だの「期待ッ!」だの付けてなんかクセが強かった。秋川理事長もいい人なんだろうけど駿川さんはこの人の秘書をしているのかと思うと普段から苦労してそうだなって思った。そんな感じの入学式だった。
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「色々凄すぎない?」
入学式も終わり、先輩方から学園内の案内を受けるということで私はクラスメイトたちとともに食堂やらトレーニング施設やら色々見て回ってでた感想がそれだった。
「くっそーーーーー!!!今度は勝ーーーーーつ!!!」
「おおう、すごい……」
案内も終わり自由行動が許されたので学園内をぶらぶらしていると、レースで負けたであろうウマ娘が大樹のうろに向かって叫んでいるのが見えた。余程悔しかったのだろうか。私は小さい頃から他のウマ娘に比べてスタミナがあり、走っていると他が勝手に失速していくのでかけっこで負けることも少なかったし、たとえ負けたとしてもあそこまで悔しがることは無かった。
「オーイ……おーい!」
「え、はい!」
「大丈夫っスか?ボーッとしながら歩いてると危ないっスよ?」
俯いて考え事をしている間に皆に置いていかれてしまったようだ。顔をあげるとそこには「夢」と大きく書いたハチマキを頭に付けたウマ娘が立っていた。
「なんか下向いてたっスけど、もしかして体調悪いっスか?悪いなら保健室連れて行くっスけど?」
「ああいや考え事してただけなんで大丈夫です!すいません!……えーっと……」
「アタシは【バンブーメモリー】っス!このトレセン学園で風紀委員長をしているっス!君は新入生っスよね?」
「はい!シマノテンペストっていいます!風紀委員長の仕事ご苦労様です!バンブーメモリー先輩!」
「ハハッ!なんか気持ちいい挨拶してくれる子っスね!気に入ったっス!」
バンブーメモリーと名乗ったウマ娘はそういうと気分が乗ったのかニコニコしながら自分の隣に移動してきた。
「で、考え事してたって言ってたっスけど悩み事とかっスか?」
「いえ、そういう訳じゃないんですけど……ほら、あの切り株みたいなのに向かって叫んでいる子が居るじゃないですか。それが私には理解できなくて……」
「……理解できないっスか?」
「はい。私小さい頃から他のウマ娘とかけっこしてもなんとなく勝っちゃうというか。あまり負けたことないからその……悔しさがわかんなくて……」
「……へぇー……なるほど……」
「え……あれ?……ば、バンブーメモリー先輩?なんか不機嫌になってません?」
そんな会話をしているとさっきの上機嫌はどこに行ったのかバンブーメモリー先輩は一目見てわかるぐらいに不機嫌になっていた。
「シマノテンペスト……アタシと勝負してほしいっス」
「ええ!?」
「ほとんど負けた事がないから悔しさがわからない?羨ましいっスね。ただここトレセン学園に来たからには嫌でも悔しさがわかるようになるっス……それを無知な後輩に教えてやるっスよ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!いきなりすぎます!」
「問答無用っス!ほら、練習着に着替えて行くっスよ!」
「え、えぇ〜……」
私は唐突に決まった勝負に驚く暇もなく、バンブーメモリー先輩に手を引っ張られて更衣室に行くのだった……ーーー
なんとか次話投稿することができました。まじ文才終わってる。
主人公の名前なんですけど【シマノテンペスト】に決めました。
(ツ)シマ ノ テンペスト(意味:大嵐、大騒動など)
ゲーム内の馬に付ける名前から取ってもいいんじゃないかって意見があって自分も最初そうしようかと思ったんですけど、プレイする人によって名前が変わるとも思ったので、馬の名前より境井仁要素が入った名前にしました。意見出してくれた方ありがとうございます!
あと原作でどの色に乗るか皆さんそれぞれ違うと思うので、主人公の髪の色とかも特に設定していません。皆さんの頭の中で黒毛でも栗毛でも芦毛でも色んな色にしてやってください!
あとネームドキャラとして【バンブーメモリー】出してみたんですけど性格こんな感じだったか微妙っスね。ゲーム本編的にハチマキキャラ出したかったんや……最初タマモクロスにしようかと思ったんですけど、展開考えるとあとの方がいいかなって……
長々となりましたがあとがきは以上です。感想や意見お待ちしておりますm(_ _)m