異世界にレッドアクシズの名を刻む!   作:有澤派遣社員

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ニュージャージーの結婚衣装が眩しすぎる……。

少しだけコラボイベントネタが入ります。



転移国家

 

[ムー 空港敷地内]

 

Sideマイラス

 

外交官よりムーの技術力を見せつけ、レッドアクシズ側の情報を引き出してほしいと言われたため、

手始めに駐機場に置いてあった我が国の最新鋭機"マリン"を紹介した。

エムブラ氏は興味深く見ていたが他の四人からの反応はイマイチ。

 

瑞「複葉機、ね」

翔「訓練機ではなく?」

大「ソードフィッシュみたいな見た目ですわね」

ロ「脆そうな飛行機ね」

 

………散々な評価であった。

確かに先程のガチガチの装甲を施した空飛ぶトーチカみたいなのに比べれば脆いだろうが速度では勝ってる……いや、速度で勝ってても撃墜できるか怪しいので虚しいだけだ……。

しかし向こうにも"ソードフィッシュ"という同じような飛行機械があるのは解った。

とりあえず車に乗り港町へと向かう、我が国の戦艦にどのような辛口が飛んでくるか少しだけ怖い。

二台の車に私とエムブラ氏、ショートヘアの黒服の女性が同乗、残りの三人は後続の車に乗ってもらう。

………そういえば女性と一緒に車に乗ったのなんて初めて、だな。

ヤバイ、別の意味で緊張してきた……!

 

「マイラスさん?どうしました?」

「いえ!お気になさらず、美人方と同席で少々緊張しまして……」

「お世辞でもありがとうございます」

 

微笑むエムブラ氏にホッコリしていると隣での黒服の女性、ローン氏と眼があった。

…………ふんわりとした笑顔と殺気立った眼光の落差に背筋が凍る。

あれ?もしかして今私は命の危機に晒されてるのでは?

その後いくつか会話をしたような気はするが背筋に奔る悪寒のせいで、あまり記憶には残らなかった………。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[マイカル軍港 戦艦"ラ・カサミ"前]

 

Sideカグヤ

 

マイラスさんに案内されて軍港まできたのは見せたいものがあるかららしい。

なんだろうと思っていたけど、まさかこんなところで”コレ”見られるとは思わなかった。

 

「これが我が国の戦艦、ラ・カサミ………」

私「三笠様だぁ……」( ̄人 ̄)アリガタヤ

大「み、三笠大先輩……!?」

ロ「あらら〜」

翔瑞「「なんでここに!?」」

「え?あの?どうしましたか?」

 

こちらの反応に困惑したマイラスさんが恐る恐る声をかけてくる。

まぁ普通に他国の戦艦に対する反応ではないよね。

 

「え〜と、実は同じ戦艦が重桜にもあるんですよ」

「重桜……、レッドアクシズの加盟国でしたか?」

「ええ、あまり詳しくは話せないんですが我々には思入れの強い戦艦なんです。

現役こそ退きましたが軍神と名高い方ですよ」

「そうなのですか……?(何故だ?船のというより人物の話をしているような?)」

 

………言い方がまずかったな、マイラスさんが首を傾げてる。

う〜ん、いっそうのことKAN-SENのことを話そうかな?

国交を結べばすぐに解ることだし、いいか。

 

「ローン、艤装を展開して」

「いいのですか?」

「いいよ、お披露目して上げて」

「了解しました」

「あの、なんのお話を……!?」

 

何処ともなく現れたキューブがローンの体の周りに集まり艤装を展開していく。

手甲と具足を形成すると同時に腰を基点に怪獣じみた艤装が大口を開けて現れる。

 

ギギギャ〜!!!

 

金属を擦り合わせたような劈く咆哮が港に木霊する。

三笠様似の戦艦からは何事かと水兵達が飛び出して来ていた。

マイラスさんはあ然としながらも現れた艤装を凝視していた。

 

「こ、これは一体!?」

「まだこれからが本番ですよ♪」

「え!?」

 

ローンがなんの躊躇もなく海に飛び降りる。

周りの兵は慌てて浮き輪やら飛び込もうとして、着水した(・・・・)姿を見て固まる。

そしてそのまま滑るように周囲が安全な位置まで離れると再び何処ともなく大量のキューブが辺りを覆い、眩い青白い光とともに艦艇の形を作っていく。

そして光が収まるとそこにはムーの戦艦を超える船体を持つ艦艇、

計画重巡洋艦"ローン"が姿を現す。

 

「"KAN-SEN"、艦艇の記憶を持つ人型でありレッドアクシズの軍事力を支える要、それが彼女達です」

「では他の三方も……!」

「ええ、今回ムーに来た際に乗っていた艦艇はここにいる大鳳のものです」

「私達姉妹も空母のKAN-SENなのよ!」

「もう、瑞鶴ったら張合ちゃって……」

 

いつの間にやら戦艦から降りてきた水兵達も"ローン"をまじまじと見ながら上官に注意されていた。

その上官もチラチラと見てるのであまり説得力はなかったけど……。

 

「………折角ですから艦内も見ますか?」

「「「「「是非お願いします!!!」」」」」

 

マイラスさんを含め水兵達も目をキラキラさせて頷くのであった。

その後、"ローン"の艦内で大の大人が子供のようにはしゃぎ、饅頭やオフニャ達を物珍しく見ている姿に、

KAN-SEN達は苦笑いしていたが、私には彼らの気持ちが痛いほど解った。

私もはじめて三笠様に艦内を案内された時もはしゃいだな〜。

昔のことを思い出しながら彼らの反応を楽しむのであった。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[ムー歴史博物館]

 

Sideローン

 

「申し訳ありません、好奇心が抑えれきれず……」

「いえいえ、私の半身とも言える艦艇をアソコまで喜んで見てくれたのです。

気にしなくともヨロシイですよ」

 

ムーの建国史のアナウンスを聞きながら顔を赤らめて恥しがるマイラス氏をフォローする。

本来、存在しないはずの艦艇である"ローン"を素直に喜び褒めてくれたことは気分が良い。

ひと目見て構造を理解して驚く様子からも技術士官という肩書は本物のようだ。

礼儀正しく見識が広い様子からも、カグヤや他のKAN-SEN達からも彼の評価は高い。

特に兵器マニアなところのあるカグヤとは馬が合うのか技術的な話で盛り上がっている。

 

「しかし我々も驚きましたよ、まさかムーも転移国家だとは……」

「ではやはり貴女方も!」

「ええ、現在は元の世界とを行き来してますけど」

「え?行き来!?レッドアクシズは空間魔法を自在に使えるのですか!?」

「いえ、魔法は一切使ってないです。正確には我々の技術でもないんですよ……」

「ぜひ詳しく!」

 

カグヤも楽しそう、少し妬けてしまうわねぇ。

大鳳はその様子に頬を膨らませているがカグヤの邪魔はしたくないから我慢してるようだ。

瑞鶴と翔鶴は純粋に博物館を楽しんでいる。

 

「1万2000年前……想像がつかない歴史ね……」

「ムー、アトランティス……、何処かで聞いたことがあるような?」

 

私も手持ち無沙汰になったので展示物を見ていたのだが、気になるものを見つける。

惑星儀?ムーの転移前の星を再現してるのね。

………あれ?これ見たことある?

 

「マイラス氏、これはムーの転移前の星ですか?」

「はい、かつてムーとアトランティスの二大文明が栄えた星、我々は地球と呼んでました」

「……え?地球?」

 

私とカグヤ、他のKAN-SEN達も地球という単語に固まる。

そうか、向きといくつか違いはあるがこれは”あの教室”で見た惑星儀と同じなのか。

 

「地球て、確かアカネ達が住んでる惑星の名前だよね?」

「ああ!伝説の都、ムーとアトランティス!」

「アイちゃんが創作ネタとか言ってたやつね!」

「え!?地球をご存知なのですか!?」

 

マイラス氏も驚いてる、これはちゃんと説明してあげないといけないわよね?

一先ず近場の休憩所まで行ってことの経緯を簡単に説明する。

かつて世界規模の危機に陥れたセイレーンの存在。

そのセイレーンが他次元から来訪者を招いて進化の多様性を模索していたこと。

その過程で出会った怪獣がいる世界から来た少女達のこと。

その事象実験で作られた少女達の学校にあった地図と地球儀。

掻い摘んで話したが流石にマイラス氏の脳のキャパを超えたのか表情がすごいことになってた。

 

「…………凄い世界からいらしたのですね」

「ええ、この世界と私達の世界を行き来してるのもセイレーン側の協力あってなんです」

 

セイレーン達もこの新しい世界が興味深いのか非常に協力的だ。

…………もしかして裏でナニカしてるのかしら?

…………それはそれで楽しみね♪

今のところ張り合いのある相手が居らずに退屈気味なのよねぇ。

一方的な殺戮風景(ワンサイドゲーム)もそれはそれで楽しめるけど、やはり血肉湧き立つような殺し合いでなければ本能が満たされない。

今のムーでは正直相手にさえならないし、おそらくこのまま友好国となるだろう。

世界最強と謳われるミリシアル、西に存在する推定転移国家第八帝国グラ・バルカス。

そしていずれ復活するらしい伝説の魔法帝国。

ふふ、私達を満足させるに足る存在は何処かしら?

そして是非とも愚かな選択をしてカグヤの逆鱗に触れてほしいと切に願う。

そうすればカグヤの勇姿を存分に見ることができるし、

国家間の大規模戦は指揮官としての貴重な経験となる。

カグヤは浅慮だと怒るかしら?それとも一緒に血塗れになってくれる?

嫌悪?軽蔑?そんなことカグヤがするはず無い。

何故なら戦場こそが我らKAN-SENの生きる場所であり、

存在意義そのものであることは変えようがないのだから。

それを理解していてくれるからこそ指揮官として我らを率いてくれている、

私達が誇れないような戦争をさせたくないと考えてる。

優しい優しいカグヤ、私の指揮官様。

この世で唯一”壊れてほしくない”美しいき存在。

 

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

[ユニオン本国 とある酒場]

 

Sideパルルトン陸軍中将

 

チリ〜ン♫

「いらしゃ、これは中将殿。今日もお疲れです」

「世話になる。……彼女達は?」

「すでに”いつもの部屋”で飲んでますよ」

 

愉快そうに笑うオーナーの老人を見て財布が軽くなることを覚悟する。

自分も予定より一時間以上遅れてしまっているのであまり文句は言えぬが、もう少し加減をしてほしいものだ……。

店の奥にある地下室への階段を降りていく。

元々は酒の貯蔵庫だったところだが、現在はお得意様の予約専用席となっている。

重々しい鉄扉を開けるとクラシックのレコードが流れる比較的明るい雰囲気の部屋には四人の女性が酒やら軽食を摘んでいた。

 

「あ、陸将!先に始めてるよ!」(ノ≧∇≦)ノ

戦艦ニュージャージー

 

「もぐもぐ、むぐ」(・ω・)b

戦艦コロラド

 

「ゴチになってる」( ー`дー´)キリッ

重巡洋艦ミネアポリス

 

「ハゲダコ遅い」( ○'н' )ムゥ-

駆逐艦ラフィー

 

…………すでに目に見えるだけだ三十本以上の酒瓶が開封済みなのだが?

恐ろしいことになってるであろう会計に頭を痛めながらもラフィー殿の隣の席につく。

 

「ラフィー待ちくたびれた」

「すまんな、政財界の馬鹿共の相手に時間をくった」

 

適当に酒を注いでラフィー殿と乾杯をする。

 

「で、結果はどうなったの?」

「殴り込み?」

 

戦艦KAN-SENの二人がピザとポテトを摘みながら聞いてくる。

 

「いや進出は保留だ、政財界の連中は不満そうだがな」

「ユニオンは十分に豊かだ、無理に向こうの世界に行く理由がない」

 

ミネアポリス殿が自分とラフィーのグラスに酒を注ぐ。

 

「だよねぇ〜、まったくなんかあっても血を流すのが自分じゃないから平気な顔で物騒な考えになるのよ!」

「レッドアクシズも大変みたいだし、陸将の考えを私達は支持する」

「ロイヤルとアイリスは?」

 

ラフィー殿が眠たそうな目でこちらの顔を覗いてくる。

 

「アイリスは静観の構えだな、旧ヴィシア星座のKAN-SENを一人を派遣するようだ。

恐らくはエムブラ指揮官と懇意にしてたジャン・バールであろうな」

 

自分のグラスに酒を注ぎながら溜息をつく。

 

「問題はロイヤルだな、計画艦チェシャーの件で国内は大盛り上がりだ」

 

”レッドアクシズ、ロイヤルKAN-SENを使って大虐殺!”

”計画重巡洋艦チェシャーが主犯か!?”

 

こんな見出しがとある新聞社の朝刊を飾ったのがことの始まりだ。

ロイヤル国民はそれは激怒した。

誇り高きロイヤルネイビーのKAN-SENがレッドアクシズ預かりなのもあまり良く思ってなかったのに、

そのKAN-SENが一方的な虐殺を命令されたと書かれたのだ。

一時は王城前に抗議団体ができるほどであったが、

その日の昼過ぎには"女王"陛下とKAN-SENエリザベス陛下が記事の内容は事実無根であると表明。

実際には強権を振りかざす大国から小国を身を挺して戦ったと報じられた。

そうなると今度はデタラメ記事を書いた新聞社が吊るし上げられた上に、

内部告発でこの記事は保守派の政治家が仕組んだということまで発覚。

政治家は悪い意味で有名人であったのが災いして即日逮捕。

件の新聞社も株価が大暴落して風前の灯火だという。

そして事情を知った国民が今度は勇敢に戦ったチェシャーに騎士勲章を送るべきだといい、

一部では強権振りかざす侵略者を滅するべき!と開戦を迫る連中まで現れてロイヤル政府は火消しに苦労しているようだ。

遥か昔、大エウロラ帝国時代から何度も侵略者と戦ってきた歴史があるロイヤルのためこの手の話題に国民が敏感なのも災いしている。

 

「ロイヤルは暫く国内の情勢操作に手を焼くことだろうな」

「つまり、アズールレーン陣営は基本的に傍観で決定なわけだ」

「そも向こうに渡るのにレッドアクシズ側の許可が必要な状況だ。

そこまでして得られるのがレッドアクシズ勢力圏内か未知の開拓地では割に合わんよ」

 

ロイヤルとアイリスはともかくユニオンにとっては利益が薄い可能性が高い。

 

「青二才にも伝えておけ、陸軍は新天地に興味無しとな」

「自分で言う」

「………あの青二才の顔を見るとまた口喧嘩になりそうなのでな」

 

ラフィー殿以外のKAN-SEN達が苦笑いになる。

ラフィー殿は僅かに微笑んだあとまた無表情に酒を飲み始めた。

 

「まだ私達の指揮権を諦めてないの?」

「無論だ、ユニオンKAN-SENがユニオンの為に戦う。

当たり前のことだ、態々他国の連中のために体を張る必要なぞない」

「う〜ん、この頑固ぶりよ」

 

ニュージャージーが呆れながらグラスを傾ける。

するとラフィーがポツリと言う。

 

「生き方は自由」

「………ラフィー殿」

「大丈夫、ラフィー達はちゃんと選んだ」

 

………解っているのだ、彼女達はユニオンの誇りを胸にアズールレーンに属している。

だが他国の連中が彼女らを便利屋扱いしているのがどうしても許せぬのだ!

ユニオンは単独でも世界を相手取れる大国となのだ、アズールレーンなど足枷でしかない。

 

「………諦める気はない、説得は無駄だぞ」

「頑固ハゲめ」(‡▼益▼)

 

あの時、部下共々救われた身だが自身の主張を曲げる気はない。

………だがもう少しだけこの一時を大切にしても罰は当たるまい。

その後、閉店時間いっぱいまで大いに飲み明かした。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

[マイカル軍港]

 

Sideマイラス

 

博物館での出来事の翌日、戦艦"ラ・カサミ"の近くで彼女達が乗った垂直離着陸機を見送っていた。

戦艦からは水兵達が身を乗り出して帽子を片手に手を振っている。

ここに来たのは見送りのためでもあるが、エムブラ氏がこう言ったのだ。

 

『最後に”とっておき”を見せてあげますから、"大鳳"を見れるところにいてください♪』

 

三機一編成のマリンが三隊、上空を編隊飛行して彼女らの見送りを行っている。

するとラ・カサミ"から祝砲が上がる、そのような予定は聞いてなかったので艦長の独断だろう。

機体が見えなくなると、遠方からでも巨大とひと目で解る空母"大鳳"が動き出す。

またいつかお会いしたい、いや今度はこちらから行こうかな?

そんなことを思っていると突然"大鳳"の各所から朱色の炎が噴き上がる。

いきなりの事態に驚愕していると"大鳳"が変形(・・)を始める。

瞬く間にその姿を変容させ、一羽の巨大な炎を纏った鳥の姿になった。

 

マイラス

(  Д ) ゚ ゚

 

"ラ・カサミ"艦長+水兵達

`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブッ!!

ポポポポポ( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)ポカーン…

 

マリンパイロット達

(;・∀・) ナン! (; ∀・)・ デス!! (; ∀ )・・ トー!!!

 

海面から僅かに浮いた状態で翼をはためかせると一気に上昇していく。

そして1分もせずにその巨体が肉眼で確認出来ないほどになっていった。

…………………ナニアレ?

その後、10分ほど頭が真っ白になりながら立ち尽くすのであった。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

最も優れた、最強のKAN-SENは誰か?

この質問を一般人に投げかけると千差万別の答えが帰ってくる。

基本的に情報が表に出てない計画艦や活躍を伏せて隠し札にされているKAN-SENもいるため、

情報の露出の多いものに限られるが筆頭といえるKAN-SENはある程度絞られる。

 

アズールレーン陣営でいえば

”ブラックドラゴン” 戦艦ニュージャージー

”グレイゴースト” 空母エンタープライズ

”ファイティングシップ” 空母エセックス

”ロイヤルの象徴” 戦艦フッド

”ロイヤルの最優” 戦艦ヴァンガード

”アイリスの至宝” 戦艦リシュリュー

 

レッドアクシズ陣営であれば

”一航戦” 空母赤城、加賀

”五航戦” 空母翔鶴、瑞鶴

”鉄血宰相” 戦艦ビスマルク

”裏宰相” 戦艦フリードリヒ・デア・グローセ

”サディアの剣” 戦艦リットリオ

 

 

ここが一般的な情報が公開されているKAN-SENである。

アズールレーン陣営は情報の公開がされているがレッドアクシズ陣営では秘匿戦力扱いのもの多く、

そして軍関係者のみで情報が伏せられているものを言えばもう少し増える。

 

”重桜の眠る巨星” 空母信濃、白龍

”鉄血の両翼” 空母ペーター・シュトラッサー、アウグスト・フォン・パーセヴァル

 

さらに、KAN-SEN達を含めて敵に回したくないKAN-SENは誰か?と問えばほぼ一人だけだ。

 

”レッドアクシズのキョウジュウ(恐獣 凶獣 狂獣)

”セイレーン艦最多撃破数の記録保持者(レコードホルダー)” 重巡洋艦ローン

 

このように見るもの、立場によって最強の定義は違う。

では将官クラス、政治家がKAN-SENを評価した場合は?

この場合、戦場で最も強いではなく戦略的、政治的最も恐ろしいと感じるKAN-SENの名前が上がる。

 

レッドアクシズ重桜所属、装甲空母KAN-SEN大鳳

 

”難攻不落の空中要塞” ”天空の女王” ”全領域戦略爆撃機”

 

全てのKAN-SEN達の中で唯一、成層圏(・・・)を自身の領域にすることができる存在である。

 

 

[中央世界大陸 上空40,000m]

 

Sideカグヤ

 

式神形態になった"大鳳"の艦橋からの絶景を窓越しに見ながら大鳳のデタラメさを改めて痛感する。

翼を広げた全幅は200m超えの孔雀の姿をし、全身の各所に艤装と両翼に大型甲板、尾翼に細長い甲板がある。

むろん空母であるためこの状態でも艦載機の発艦が可能だ。

装甲空母が大空を飛んでるだけでも恐怖なのだが、何をトチ狂ったのかこの巨体で急降下爆撃モドキまでできる。

 

・成層圏から目標地点上空に侵入

      ⇓

・成層圏から急降下開始

      ⇓

・急降下中に艦載機も発艦、全機で急降下爆撃

      ⇓

・自身の両翼から両用砲と噴進砲による対地砲撃と搭載爆薬を直接投下

      ⇓

・再び成層圏まで急上昇を開始、戦域離脱

 

対空砲どころか地対空ミサイルでも火力不足のため撃墜不可、

対艦ミサイルなどではそもそも用途が違うため命中は期待できない、なんなら命中寸前にバレルロールで避けてみせますわぁ!とは本人談。

セイレーン基地の対空レーザー防衛網を強引に突破できるのは伊達ではない。

ピュリ姉も以前相手したときにふざけんな!と怒ってたし………。

しかしとある致命的な弱点もある、大鳳のコンディションに性能が大きく左右されることだ。

この形態は推力や物理法則ガン無視し、キューブによるイメージを使って概念的に「そういうもの」と定義して飛んでいる。

そのため少しでもイメージが崩れると空中分解みたいになって墜落する。

この艦橋に大鳳の姿が無いのも操作に集中しているためだ。

そして大鳳は結構メンタル面が脆い、場合によってはこの形態への移行できないこともある。

 

「帰ったらなんか作ってあげようかな?」

 

それで一緒に食べて上げれば喜ぶだろう、何にしようかな?

そんなことを考えながら青空と雲海の狭間を眺めて行くのであった。

 

 

 




ユニオンKAN-SEN達は空母組が海軍を、戦艦組が陸軍の肩を持っている状態。
ノア指揮官は
少しでも派閥争いを緩和しようと彼女達なりに奮闘中です。
大鳳の式神形態は結構前からイメージしてました。

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