異世界にレッドアクシズの名を刻む!   作:有澤派遣社員

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対パーパルディア戦艦隊集結、出陣!

………ちょっと過剰戦力かな?


パ皇撃滅艦隊出陣

 

 

[クワ・トイネ公国 ロウリア方面近海]

 

【クワ・トイネ海軍 第一艦隊】

 

・量産型アガノ級軽巡洋艦(旗艦)

・量産型フブキ級駆逐艦 3隻

 

【クイラ海軍 第一艦隊】

 

・量産型ライプツィヒ級軽巡洋艦(旗艦)

・量産型Z級後期型駆逐艦 2隻

 

 

 

Sideブルーアイ

 

蒼色の空に穏やかな海、平時であれば風に当たりながらのんびりでもしたかったが、今はそうも言っていられない。

パーパルディア皇国、第三列強国との一大海戦、文字通り国の命運を賭けた戦いが始まろうとしている。

しかも新生クワ・トイネ艦隊の初陣、緊張してきた……!

 

「パンカーレ提…いえ艦長、各艦からの定時連絡、異常無しとのことです」

「よろしい、些細な異常も見逃さぬように伝達せよ。

クイラ海軍からは?」

「クイラ側からの報告も問題無しとのことです」

「クイラの新提督も着任間もなくの大任だ、それとなくフォローをしてやろう」

 

元々海軍と呼べる規模の海上戦力を持たなかったクイラ王国は、鉄血公国からの指導と支援を受けて完全新規で海軍を新設した。

そのため比較的若い世代が多く、艦隊指揮を取る猫系獣人のバステト提督も同様だ。

能力至上主義の鉄血が推挙した人物らしいが、直接あった感じはガッシリした体型が多い獣人らしくない細身で少し頼りなさそうな感じであった。

緊張してか自己紹介で噛んでたし……。

 

「………ところでブルーアイ君、私は"義勇軍"が派遣されると聞いていたのだが?」

「………彼女ら(・・・)がその"義勇軍"なのです」

「大丈夫かね?後々国際問題にならない?」

「さすがに大丈夫……では?」

 

今回レッドアクシズ側から"義勇軍"が合流するとは事前に通達は受けていた。

ただ問題はその"義勇軍"の規模と所属(・・ ・・)であった。

 

 

【派遣義勇軍艦隊(匿名希望)】

 

・謎の戦艦”J・B”

・謎の戦艦”G”

・謎の戦艦”C”

・謎の超巡”B”

・謎の重巡”S・L”

 

 

…………いや、貴女方KAN-SENでしかもアイリスの方々ですよね!?

特にジャン・バール殿!レッドアクシズの客将なのにホントに大丈夫ですか!?

 

 

 

Side謎の戦艦”J・B”改めジャン・バール

 

何やら遠くから悲痛な叫び声が聞こえたような気がしたが通信も入っていないし流石に気のせいだろう。

 

『ジャン、ホントに良かったの?』

「別に構わんよサン・ルイ、罪無き人々を見捨てるよりはな」

 

一昔前なら信徒を守るために武力行使なんてことしていたのだ、今更だろう。

いや、リシュリュー辺りが後で五月蠅そうだな……。

………まぁいい、今更いい子ぶる気もない。オレの好きなようにやらせてもらうさ。

 

「ブレスト、お前も良かったのか?」

『はい、私も覚悟を決めるに必要なことと判断しました。

"英雄"さんを求める以上、自身の手が血で染まることを恐れてはいけないと思うのです』

 

”人”を傷つけること、殺めることを覚悟を決めている。

ブレストは決意を宿した眼で海の果てを、パーパルディア方面を見る。

………セイレーン大戦を知らない世代か、そんな時代が来てるんだな。

かつてはセイレーンを倒すことは大義であり正義だった。

しかしもう盲目的な正義をかざして戦うことはもうできん時代か……。

ふと、ピュリファイアーを姉と慕うカグヤの姿が浮かぶ。

 

「時代が変わるか、オレも”時代遅れ”と呼ばれないように精進せねばな」

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[ロウリア新共和国 新都ホトノース近海]

 

 

【サディア帝国第一艦隊 総指揮艦隊】

 

・戦艦ヴィトリオ・ヴェネト(総旗艦 "女帝"座乗)

・空母インペロ

・空母アクィラ

・量産型ゾルタティ級駆逐艦(無人) 6隻

 

 

【同所属 第二艦隊 打撃艦隊】

 

・戦艦ローマ(艦隊旗艦)

・戦艦コンテ・ディ・カブール

・重巡洋艦トレント

・重巡洋艦トリエステ

・重巡洋艦ボルツァーノ

・駆逐艦アルフレード・オリアーニ

・駆逐艦ヴィンチェンツォ・ジョベルティ

・駆逐艦ニコロソ・ダ・レッコ

・駆逐艦エマヌエーレ・ペッサーニョ

 

 

【同所属 第三艦隊 打撃艦隊】

 

・戦艦マルコ・ポーロ(艦隊旗艦)

・戦艦ジュリオ・チェザーレ

・重巡洋艦ザラ

・重巡洋艦ポーラ

・軽巡洋艦ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ

・軽巡洋艦ジュゼッペ・ガリバルディ

・駆逐艦ポンペオ・マーニョ

・駆逐艦マエストラーレ

・駆逐艦リベッチオ

 

 

Sideヴィトリオ・ヴェネト

 

ロウリア近海に到着、ついにロデニウス大陸の未来を賭けた海戦が始まる。

 

「"女帝"陛下、予定海域に到着しました」

「うむ!ご苦労!」

 

艦橋の艦長席に座る"女帝"陛下が同伴した侍女2名が入れた紅茶を飲んでいる。

今回の遠征にて周囲の反対を捻じ伏せてここまで同席してきたのだ。

戦場に絶対はない、有り得ないほどの確率であろうとも死の可能性は常に付き纏う。

そのため正直に言えばなんもしても断りたかったが、自ら出陣することで士気や関心を高めるためのプロバガンダの一面もあると言われては断りきれなかった。

 

『マルコ・ポーロより総旗艦へ、ロウリア海軍を確認』

『こちらローマ、総旗艦に通達。クワトイネ・クイラと"義勇軍"の艦隊確認』

「ジャン・バール、本当に来たのね……」

「ははは!あの者らしいな!」

 

豪快に笑う"女帝"陛下、笑い事ではないのですよ……。

笑い終わった"女帝"陛下が通信機に手をかける。

 

「さて!気合いれいくぞ!まずは一曲……」

「「歌わないでください」」

「士気を下げてどうするのですか?」

「………グスン」

 

ショボンと落ち込んで諦める"女帝"陛下、貴女音痴なんですから公の場では歌わないでくださいよ……。

………私的な場でならお付き合いますから。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

ロウリア近海に居た全ての艦艇、ホトノース各施設の通信機に"女帝"の演説が流される。

 

『ロデニウス大陸の諸君!此度の戦争、我らの勝利である!』

 

いきなりの勝利宣言にサディア軍以外の所属が困惑する。

サディア軍所属の者は苦笑というかいつもの流れに慣れた感じだ。

 

『何故なら!侵略者は悪であり、祖国を守る我らが正義だからだ!

謂れのない罪を被せ、一方的に侵略をしてくる者共に大義は無い!!』

 

この言葉にロデニウス大陸の軍人は「そうだそうだ!」「そのとおりだ!」と賛同する。

今まで列強というだけで威張り散らしてた連中もいたので恨みが籠もっている。

 

『大義なき連中に勝利の女神は微笑まない!故に!既に我らの勝利は事実として確定している!

"2頭の竜"(パーパルディア)を恐れるな!勝利は既に我らの手の中だ!

さあ、ともに"竜殺し"を!!"ジャイアントキリング(あり得ざる奇跡)"を掲げようではないか!!!』

 

 

オオオォー!!!!!

 

 

演説を聞いたロデニウス大陸の軍人らが雄叫びを上げる。

自分たちが、幼い頃に憧れた絵本の英雄のように!歴史に刻まれる戦いの主役になる!

まるで熱に浮かされるように熱狂し不安が消し飛んでいく。

誰もが勝利を疑わず、死への恐怖感が無くなっていく。

演説を終えた"女帝"は満足気に、妖艶な笑みを深める。

サディア帝国歴代最年少にして初の女帝。

他者の欲望を手玉に取り、狂奔させる姿はまさに悪女そのものであった。

 

 

『驕った竜を喰らってくれよう!全艦隊出陣せよ!!!』

 

 

サディア帝国3艦隊を先頭にロデニウス大陸3国と義勇軍艦隊が続き、

ホトノースの空港からは十数機の大型装甲ヘリが飛び立ち艦隊を追いかけいく。

 

同時刻、遠く離れたダイダル基地より4機のジェット戦闘機が飛び立っていった。

 

サディア帝国次期主力試作音速戦闘機【タイフーン】

 

本国でもまだ10機しかロールアウトしていないサディアの虎の子が異世界の空を切り裂いていった。

 

そして遠く北の海の上でも………

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

[海上要塞ヴァルハラ 中央滑走路]

 

Sideカグヤ

 

「では行ってくる、留守は頼むぞ?」

「大人の私!留守は任せろ!皆も気を付けてな!」

 

グラーフとツェッペリンちゃんの会話を聞きながらいつもは肩にかけてるだけの父の形見のコートをしっかりと着込む。

 

「ペーター、エスコートはよろしくね」

「よろしく、です!」

「無論だとも、有意義な空の旅といこう」

「はぁ、出来れば私の艤装に同乗してくれればよかったのに……」

「アウグスト、お前の機動戦特化型は指揮所に向かんから諦めろ」

「今度一緒に飛ぼう、ね?」

「!フフフ、約束よ?」

 

不満げだったアウグストの顔が満面の笑みになり離れていく。

アウグストには自由に動いてもらいたいので今回は許して貰いたい。

 

「では鉄血空中(・・)機動艦隊、出陣といきましょうか!」

「「「「jawohl!」」」」

 

【対パ皇派遣 鉄血空中機動艦隊】

 

・空母型機竜形態ペーター・シュトラッサー(旗艦)

・空母型機竜形態グラーフ・ツェッペリン

・機動特化型機竜形態アウグスト・フォン・パーセヴァル

・制空戦型幻獣形態(グリフォン)エルベ

・制空戦型幻獣形態(グリフォン)ヴェーザー

 

【旗艦同乗者】

・レッドアクシズ指揮官カグヤ・エムブラ

・秘書官兼補佐官 綾波

 

かつての大戦でプランだけで終わっていた空中艦隊が今、異世界にてその翼を広げ大空を征く。

 

 




本作オリジナルキャラ紹介
【バステト】
年齢20代後半 猫獣人の男性。
クイラ王国新設海軍の新任提督。
鉄血が指導したさいに一つ頭抜きんでた成績を収めた秀才、鼻眼鏡が特徴。
獣人としてはかなりのモヤシ体質で運動神経は人種並。
その替わりに頭の回転は非常に早く、指揮能力は十分。
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