異世界にレッドアクシズの名を刻む!   作:有澤派遣社員

56 / 89

フェン王国・レッドアクシズ側視点

更新が遅れて申し訳ないです。
アズレンのイベントに他のアプリゲームもあってやりきれぬ……!




フェン王国防衛戦③

 

【フェン王国租借地駐屯防衛隊】

 

〘WAP部隊〙

【90式改】沙霧機

【90式改】彩峰機

【90式】 2機

【150式】 2機

【65式 】 4機

 

 

〘KAN-SEN〙※野戦陣地に待機中

軽空母 千歳

軽空母 千代田

 

 

[フェン王国 ゴトク平野→南海岸]

 

重桜製ヴァンツァー 【90式改】

右腕部 マシンガン

左腕部 マシンガン

背面部 コンテナユニット

予備兵装 ハンドガン×2

 

Side沙霧尚哉

 

「状況報告」

『敵陸兵は予定通り海岸へと向かっていきます』

『敵航空兵力壊滅、空域の安全確保されました』

『烈風編隊、このまま上空援護に入るとのこと』

「よし、このまま海岸線まで押し込む。殿の砲兵隊を処理するぞ」

『『『了解』』』

 

マシンガンを構え、三点バーストで射撃をすると、砲兵隊が粉々に吹き飛ぶ。

元々対セイレーン陸戦兵器用の装甲貫徹弾を人間相手に撃っている以上オーバーキルは当たり前だ。

しかし敵も死物狂い、隣の味方が吹き飛ぼうが砲撃を続行している。

 

「………ままならんな」

 

味方の65式が内蔵機関砲を掃射していく姿を見ながら独り言を呟く。

"人"を撃つことに罪悪感を覚える自分に嫌気が差す、己の覚悟はその程度で揺らぐのか、と。

そもそも一方的な言い分で我々と関係の薄いフェン王国をも侵略しようとした時点で同情の余地などないというのに……。

物思いに耽ると彩峰准尉から通信が入る。

 

『……沙霧』

『任務中は隊長と呼べ、どうした?』

『千代田から連絡、海の方も始まった』

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[南海岸近海 旗艦「メルバハ」艦内]

 

Side艦隊司令ローガナン

 

艦隊後方の竜母艦隊が炎上している……?

何故?どうして?わけがわからん!?

 

「何が起きている!?報告しろぉ!?」

「わ、わかりません!突然爆発したとしか……」

「そんなはずがないだろう!?」

 

弾薬庫に引火したとしてもあんな船体が上に持ち上がるような爆発の仕方をしない、そもそも竜母には爆発物を積んでるはずもない。

であれば敵からの攻撃なのだろうがその存在が全く見当たらない!

あまりに不可解な事態に苛立っていると、マスト上の見張員からの叫び声が聞こえた。

 

「竜母艦隊付近に何かが浮いてます!」

「なんだと!?」

 

周りの者らと共に慌てて望遠鏡で覗くと、海面にそこそこの大きさの物体が浮いていた。

あんなモノ、先程までなかったはずだぞ!?

浮かんでいるモノの一部が開き、奥からナニカが出てくる。

何だあれは?先端についてるのは十字のモノはムーの飛行機械にも付いてたような……!?

まさか、あれも飛行機械!?ではあれはレッドアクシズの兵器か!?

だがそんな驚きは続く光景で吹っ飛んだ。

 

「はぁ!?」「何だあれ!?」

「亜人が……!水面を走ってる!?」

 

開いた部分から飛び出てきた幼い亜人数人が水面を凄まじい勢いで走り出していた。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

【フェン王国支援派遣艦隊】

【艦艇顕現KAN-SEN】

・潜水空母 伊13

・潜水艦  伊56

・潜水艦  伊58

 

【同伴KAN-SEN】

・駆逐艦 夕立(改)

・駆逐艦 時雨(改)

・駆逐艦 雪風

・駆逐艦 綾波(改)

・駆逐艦 北風

 

 

[南海岸近海 竜母艦隊残骸附近]

 

Side北風

 

饅頭達が折り畳まれていた翼を組み立てて発艦準備を始める晴嵐を横目に、敵の戦列艦艦隊を睨む。

さて我々も仕事を始めるとしようか。

 

「皆、北風に……」

「一番槍だぁ!」「負けないのだ!」

「え?あ!まっ……!?」

「コラ!抜け駆けは許さない〜!」「許さない、です!」

「あ………」シュン

 

ポツン、と置いてかれてショボンとしていると、組み立て作業をしていた饅頭が足をポンポンと叩く。

 

「ノル、ピィー?」晴嵐クイクイ

「(ピコーン!)よし、お願いできるか?」

「シュツゲキー、ピィ!」

 

フフフ、一番乗りは北風のものだ!

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[南海岸近海 竜母艦隊残骸→パ皇戦列艦艦隊]

 

Side雪風

 

んぎぎぎ!あとちょっとが追いつけないぃ〜!

このままじゃあ、一番乗りを持ってかれるのだ!?

 

「この!待つのだ〜!」

「待てといわれて待つ馬鹿はいないよーだ!」

 

んぎ〜!夕立のくせぇにぃ〜!

手元に肉にでもあれば投げてその隙に抜けるのに!

 

「待ぁ〜てぇ〜!」

「一番槍、譲らないです!」

 

くぅ、後ろも詰めてきている。この雪風が一番乗りに……ん?

空を見ると晴嵐が頭上を通り過ぎる。

…………あれ?これ一番槍、伊13に持ってかれ、あ!?

晴嵐の上に北風が乗ってる!?

 

「あ〜!北風ぇ〜!ズルいぞぉ!?」

「負〜け〜た〜!」

 

敵艦隊上空で晴嵐が旋回を始めると同時に小さな人影が一際大きな船へと落下していった。

あ〜!?一番でかいの取られたぁ!(泣)

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[南海岸近海 旗艦「メルバハ」艦内]

 

Side艦隊司令ローガナン

 

空を通り過ぎた飛行機械に戦々恐々としていると小さな人影が落ちてくる。

 

「人が落ちてくる!?」「敵襲!集まれぇ!」

「ローガナン司令!お下がりを!」

 

部下に庇われながら下がるとドゴンッ!とう重い音とともに船が揺れた。

 

「武器を構えろ!」「いや、さすがに死んだんじゃ……」

「いや、動いてるぞ!」

 

小さな人影は一言で言えば幼い亜人であった。

ウサギの耳のように立った羽と灰白色の髪、大きな黄色のリボンが特徴的な少女。

全身に奇妙な鉄塊を纏い、長大なサーベルと鳥?雛?のような生物を伴ってひしゃげ甲板の上で立っていた。

 

 

「うむ、一番槍の栄誉は北風のものだな」

「動くな!動くと撃つぞ!」

「へへ、結構な美少女じゃねぇか……」

「少々肉付はないが、我慢するか」

「「「「………」」」サササッ

 

…………舌舐めずりする2名から数名の船員が距離を取る。

一部の部下が幼女趣味であったことに少なからずショックを受けながらも注意深く觀察する。

 

「一番大きいから旗艦かと思ったがあまり厳重ではないな、ハズレであったか?」

 

カチンと頭にくるセリフに怒りがこみ上げる。

 

「ふざけるな!我が艦隊の旗艦「メルバハ」に勝手に乗ってきておいて無礼者が!」

「おお!やはり旗艦であったか!印章も優美であったからそうだとは思っていたのだ!」

「そ、そうか?解る奴ではないか!!」

 

今回旗艦になる際に我が家紋や装飾を自費でやった甲斐があるものだ。

よし、捕虜にした際は丁寧に持て成して………

 

「では!一太刀のもとに行かせてもらうとしよう!」

「は?」

 

シュバッ!という音が聞こえそうな勢いで少女が後ろのマストに向かって走り出す。

 

「早っ!?」「う、撃て撃て!」「駄目だ!当たらん!」

 

周りからの銃撃なんてどこ吹く風の如く中央マストを垂直に登り始めた。

どんな身体能力をしてるんだあの亜人!?

マストの半分辺りまで登ったところでクルリと反転、サーベルを構えながら自由落下を始める。

なんだ?一体何をしたいんだ?

 

「会心の一撃、受けてもらおうぞ!」

 

背筋に悪寒が走る、それも人生で最悪レベルのが!?

 

「北風流、斬艦刀一文字斬り!」

 

少女が真下の甲板に向かってサーベルを抜刀したと同時に極大の刃と無数の光弾が発生する。

 

ザバァンッ!!!!

 

凄まじい衝撃と振動により倒れ込むと同時に船体が大きく揺れ始める。

まさか、まさかまさかまさかまさかぁ!?

 

「船体が切られたぁ!?」「傾く、いや沈むぞぉ!」

「不味い飛び込め!」「巻き込まれるぞ!早く!」

「ああ、あああ!?」

 

必死に甲板にしがみつきながら、私は絶叫する。

いやだ!やっと手に入れた地位が!我が船が!全てが沈んでいくなんて!

楽な作戦だったはずだ!?主力はアルタラスとロウリアにいるはず、フェンへの救援は無く手薄だと"内通者"からも連絡があった!

駐留してる戦力も白兵戦は優秀だが飛行戦力もなくあるのは動かないハリボテの鉄人形だけだと!

どこで間違えた!?どこで失敗した!?誰でもいい!誰か、誰か教えてくれぇ!?

 

ドドドッン!!!!

 

発狂した私の意識は爆発音とともに掻き消えていった……

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

 

 

[南海岸近海 パ皇戦列艦艦隊]

 

Side夕立

 

遠くで一番大きな木の船が内側から爆発して炎上していく。

北風に一番槍だけでなく一番デカイ獲物まで取られたぁ!!!!

 

「ううぅ!こうなったら暴れて暴れて、暴れまくってやる!」

 

手近な船に突撃、水上を疾走していく。

向こうからも砲撃はあったがてんでばらばらな場所に着弾している。

 

「下っ手くそ!喰らえ!」

 

手にした駆逐砲(ミニサイズ)を撃ちながら魚雷(ミニ)も発射、砲弾は敵船の大砲区画に命中し派手な爆発を起こす。

そしてミニ魚雷が艦底に着弾、爆発を起こすと中から爆裂するように大爆発を起こした。

 

「脆いなぁ!じゃあ次ぃ!」

 

キッと次の獲物を探す、お?あれ結構デカいな!

そこそこデカイ木船*1に狙いを定める。

 

「”おおばんぶるまい”だ!喰らえぇ!」

 

海面を蹴り上げて勢いをつけて突撃、キューブが前方に集まり駆逐艦"夕立"の船首が形成されていく。

そしてそのまま……!

 

「とっつげきぃ!」

 

ボッゴォン!!!!

 

木船の横腹を軽々とぶち抜きそのまま真っ二つになった。

 

 

 

■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇

 

「一番槍逃したなら!夕立が一番沈めてやる!はあはははっ!」

 

轟轟と燃え盛る戦列艦の残骸から自身の艦体を完全に顕現させる。

無邪気に笑いながらも、その瞳に宿るのは獣が獲物を見るもの。

勘違いしてはならない、ここにいるのは一匹の"餓狼"。

戦果を求め、破壊をまき散らす姿はまさに飢えた狼であり、そして………

 

「指揮官にいっぱい!褒めてもらうんだぁ!」

 

純粋過ぎるほどの期待に胸を膨らませる少女に、周りの悲鳴と怒号は聞こえど届かず。

ゆえに加減無し、その全力を持って蹂躙をする。

 

「はは!喰らえ!」

 

前方の50口径12.7cm連装砲が旋回し、哀れな"獲物"をまた一つ食い破った。

 

 

*1
フィシャヌス級100門戦列艦




機体解説

【65式】
重桜製ヴァンツァー
胴体と頭部が一体型になった逆関節WAP。
重桜で最初期に開発され、量産性と操縦性の簡略化を優先した機体。
防御重視の曲面装甲胴体に不整地の走破性に優れた逆関節足、両腕は機関砲内蔵の武器腕。
90式と150式の普及に伴い一線こそ引いたが基地防衛や施設警備などでまだまだ現役。
内蔵機関砲から対艦砲に換装したモデルも存在する。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。