持ち前の末脚を使って重賞レースを全て総なめしてやりたいウマ娘の話   作:りのちゃん

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第二話 私を観測する人

 

 グラウンドで一人、茶髪のウマ娘が自主トレーニングをしていた。

 

「ふぅっ……ふぅっ……」

 

「やぁ、朝っぱらからトレーニングかい?」

 

 朝の5時という早朝から練習をする私に話しかけるのはサンだった。サンもその名に負けず劣らず早起きなようで、練習を初めてから数分もしないでやってきた。

 

「うん、トレーナーもいないし、ここで練習してオファーが来るのを待つしかないからね」

 

「あ~そういうことか~……って、え”?トレーナーがいない?どうして!?」

 

 サンとの模擬レースが終わった後、一着だった私には当然沢山オファーが来た。でも私はそのすべてを断ることにしたのだ、なぜかは単純だ。

 

『俺と一緒に三冠を取ろう! 君は先行策で三冠を制覇できる!』

 

『私と逃げで世界を狙おう! 私と一緒なら世界一になれる!』

 

『拙者と共に天下無双の時代を担おうぞ』

 

 そのどれもが胡散臭くて、断ってしまった。と言うか最後の人に関してはトレーナーなのかすら危うい人だったので断った。

 

「えぇ……シャイン、誰にも越えられない記録を作るんでしょ?そんなにトレーナーさんからのオファーを断ってたら、誰にも越えられない記録が出来る前に退学通知が出来ちゃうよ」

 

「誰にも越えられない記録を作るからこそだよ、私は適当に選びたくない、本当に信用できる人をトレーナーにしたいの」

 

 もちろん学園から忠告が来て、退学になる可能性があるならトレーナーさんはすぐにでもつけるつもりだ、でもそれまでは絶対に選り好みすると決めている。

 

「そういうサンは、もうトレーナーさん付いたの?」

 

「うん、あそこにいる人」

 

 遠くを見ると、サンのトレーナさんであろう人がこちらを見ていた、何やら穏やかそうな雰囲気を持っている……ように見える。

 

「あれ?ってことはサンはこれからトレーニングじゃないの?」

 

「そうだよ、でもたまたまシャインを見かけたから声掛けに来ただけ、じゃあ私はトレーニングしてくるから、またね!」

 

「うん、またね……さて、自主練続けるか」

 

 サンはこちらに手を振ってからトレーナーさんであろう人のところに走って行った。元気なんだけどどこか不思議な雰囲気の子なんだよなぁ……元気なのに気配が少ないというか

 トレーナーさんもいないでこれからどうするか、トレーナーさんからのオファーを受けるにはやはり模擬レースに出て、パフォーマンスを見せつける必要がある。再び模擬レースへ申請をするか、なんて考えていると。

 

「…………トレーナーからのオファーをすべて断るか……変わった奴だな……」

 

 サンが去った次の瞬間、私の背後から声がした、そこには白いワイシャツに灰色のスーツを着てザ・普通みたいな髪型をした、ザ・トレーナーさんみたいな人がいた、しかしクマがすごく、その少しだけ怖い風貌に私は少し後ずさる。

 

「……あなたも私をスカウトしに来たんですか?」

 

「ああ、まぁな、誰も声をかけないなら俺が貰おうと思ってな、この前の模擬レース、すごかったぞ」

 

「……悪いですけど、私は普通の目標を持ってないんです、三冠とか世界とか、そんなものじゃない目標を持っているんです。だからすいません」

 

 そう言って私は自主練に戻った、そのトレーナーさんであろう人は特に追う事もせずどこかに歩き去ってしまった。

 

「普通じゃない目標ねぇ……目標か……」

 

 私がそのトレーナーさんっぽい人と別れた別の日

 

「ふぅ……授業終わった……あの先生の棒痛いんだよなぁ……」

 

 私とサンは授業が終わり二人で廊下をぶらぶらと歩いていた。私のクラスは授業中居眠りをすると先生からのとんでもない仕置き棒が飛んでくる、絶対あれ叩く速度ウマ娘より早いと思う、まだ頭ひりひりするもん。

 

「シャインが居眠りするからでしょうがよ」

 

「サンまでそんなこと言って……厳しい世の中だぁ……」

 

「普通じゃない目標があるなら、厳しいなんて言う言葉じゃ済まないんじゃないのか?」

 

 そう声がして声がした方を向く、またあのザ・トレーナーさんな人が柱に寄りかかっていた。

 

「またあなたですか……昨日説明したじゃないですか」

 

「この人は?」

 

「あぁ気にしないで、俺はこの子をスカウトしに来ただけ」

 

「もう一度説明しますが、私は大きい目標があって―――

 

「明日の模擬レース」

 

「え?」

 

 突然私の言葉がさえぎられてしまい驚く、何やら伝えたいことがあるようなのでおとなしく耳を傾けると、トレーナーさんであろう人は語り始めた。

 

「明日の模擬レース、追込で走ってみてくれ、それも第三コーナーを回り第四コーナー、つまり最後の直線の手前からスパートをかけてみてくれないか」

 

 何を言っているんだこの人は、と思ったが、確かに明日はトレセンが定期的に行っている模擬レースがある、それも実況の人がいる本格的なやつだ、私はそのレースに出走登録していたのだ。

 

「何を無責任な……」

 

「騙されたと思って走ってみてくれないか、君の脚質はおそらく追込だ、もしこれで手ごたえがつかめるようだったら、俺と担当契約してくれないか」

 

「……」

 

 追込、最後方で力をため、最後の最後で一気に前方をごぼう抜きにする豪快な作戦だ。確かに前回私は後方からごぼう抜きを見せた、でも前回のレースはあくまでも出遅れてかつ、初めてのレースだったから最後方になっただけであり、追込なわけがないのだ。私の脚質は良くて差しといったところだろう。

 

「約束はしませんよ……」

 

「大丈夫だ、きっと勝てる」

 

 そういうとトレーナさんはどこかに行ってしまった。正直先ほど去って行ったあのトレーナーさんも胡散臭かった、でも実際、私の事を追込でスカウトしようとする人はいなかった、みんな最後の末脚からスタミナがあると見込み、逃げか先行を勧めてきたのに、それをあのトレーナーさんは追込だと言い切った。

 

「私はあの人信用していいと思うけどなぁ……」

 

「ところでサン、明日の模擬レースって誰が出るの?それにサンは出るの?」

 

「明日の模擬レースの出走メンバーは見てないなぁ、まぁ少なくとも私は走らないよ、申し込んでないし」

 

「追込か……」

 

 そうしているうち、一日はあっという間に終わり、私はいつの間にか眠りについていた。

 

 そして迎えた、模擬レース当日

 

 模擬レースと言う事で、いつにも増してざわついているグラウンドに私は一人立っていた。

 しかし実況もいる模擬レースと言う事で、観客席が埋まっているグラウンドで私は再び緊張気味だった、それに今回は『オファーをすべて断ったウマ娘』という噂が立ち、いつもとは違う様子で観客席が埋まっていたから余計に緊張する。

 

「シャイーーン! 焦りすぎないでよーーっ! 9番だからねーーっ!」

 

「……あっ、わかってるってーーーーっ!」

 

 観客席の方からサンの声が聞こえているのに、私はボーっとしてしまっていた、昨日あのトレーナーさんに言われたことが頭から離れないのだ。

 

「うう……まだ自分の脚質すらわかってないのに……」

 

 ともかく今日は、あのトレーナーさんに言われたことは置いといて、いろんな人に勧められている先行で行くことにした。ふともう一回観客席を見ると、観客席は私の走りを見たくて来たであろうトレーナーさんでパンパンになっていた。

 

『さぁ日本ウマ娘トレーニングセンター学園、本日の模擬レース、天候は晴れ、バ場も絶好の良バ場となりました』

 

「ひぇぇ……実況の人がいるよ……」

 

 よく考えたら実況の人と言うのは着順を読み上げることを思い出した。私負けたらあの人に読み上げられるのかな、……え怖くね?

 

「大丈夫かなあの子……意外と本番のプレッシャーに弱いみたいだし……」

 

 そんな風にシャインが緊張している中、観客席ではプロミネンスサンとそのトレーナーがレースを見に来ていた。

 

「ん、レース見に来てたんですか、サン」

 

「あ、トレーナーさん、トレーナーさんも見に来たの?」

 

「えぇまぁ、確かサンの友達の子だったよね、スターインシャイン、前回の模擬レースは出遅れからのごぼう抜きでレースを勝ったんだっけ、出遅れなければ末脚は輝くものがあるから、先行か差しかな?それかサンと同じ逃げだったりして」

 

「いやぁ、いっくらなんでも逃げはないでしょうよ……」

 

「冗談です」

 

『さぁ9人のウマ娘、ゲートに入りました』

 

「(先行だから、最初から少しだけ飛ばして……)」

 

スタートのランプがついてから、たった一回聞いただけでも強烈なインパクトを残してくれやがるゲート音が響く

 

『スタートですっ!』

 

「……っ」

 

『おっと9番スターインシャインが出遅れたか、最後方からのレースになっています、これは作戦なのか!?』

 

 何を考えているんだ私は、なぜ()()()()()()()()()()()()()()()()()……

 私自身の思考がそうしたのではない、もっと強力な、磁力のようなもので私は最後方からのレースを選んでしまったのだ。

 

「彼女自身の得意な脚質なんだ、何を言われようが意識さえさせてしまえば本能で得意な位置についてしまうに決まっている、スターインシャイン……やっぱり君は……!」

 

『各ウマ娘、第一コーナーを回り順調にレースが進んでおります』

 

「こうなったらもうヤケクソだ!」

 

 最初こそ先行の位置に戻ろうとしたが、前との差が大きかった私は結局先行の位置に無理やりつくようなことはせず、そのまま追込の位置でレースを走ることにした。

 

『さぁ先頭で1番トロッコレーンが逃げています、その後ろに8番マスカットブルー、3バ身ほど空いて5番マックライトニングです』

 

 ここで走ると、前のウマ娘達が良く見える、全員がどのようにレースを運ぼうとしているのかよく見える。

 

「(中団のあの子は危険だな……二番手のあの子も注意した方が良い……5番のあの子…………)」

 

「(あれ……?なんでこんな私イキイキと……)」

 

『第二コーナーを回りまだ出遅れ気味のスターインシャインは抑えたままだ! さぁ先頭で飛ばしています1番トロッコレーン! 二番手が入れ替わり……』

 

 

「シャイン……追込の位置だ、昨日のトレーナーさんに言われた通りにしたんだ」

 

「前回のレースと同じような展開だね、それにしても追込か……サンとは真逆の脚質みたいだね」

 

「前回のシャインの足音、すごかったもん、きっと今回も見せてくれるよ」

 

 

 私はあのトレーナーさんの言う通り、第三コーナーまでは抑えていた。もうほかの子がスパートにかけて動き出す中、私一人だけは後方でゆっくりと走っていた。

 

「まだ抑えるべきだ……きっと第四コーナーで仕掛ければ……」

 

『第三コーナーを回りおおっとここで4番ウッドラインがロングスパートをかけ始めているか!?ゆっくりと前方に上がって行く!』

 

「っっ……」

 

 私の隣にいた子がスパートをかけ始めた、私もそれに釣られ、ウマ娘の負けたくないという本能がスパートをかけそうになるが、まだ抑える。さぁ早く、もう脚はいつでも飛ばしたいと燃えている。

 

「さぁ退きなぁぁぁ! このレースで輝くのは俺だけだ!」

 

『さぁ各ウマ娘各々スパートをかけ始めている! 1番トロッコレーンはここで捕まったか!?4番ウッドラインが追いすがるが5番マックライトニングに躱される! 8番マスカットブルーは後ろの方に沈んでしまっている! 先頭が大きく入れ替わり現在先頭は5番マックライトニング! 他のウマ娘達も必死に追いかける!』

「無理ぃ~!」

 

 黒髪のウマ娘がぐんぐん前のウマ娘達を追い抜いている……激しいのにあくまでもじわじわと追いすがる、まるでワニが近くに止まった小鳥をじわじわと噛み殺しているような、そんなものを感じる追い抜き方だ。そんな追い込み方に少し狼狽えるが関係ない、私はスパートをかける位置を待つだけである。

 

 第四コーナーが見えてきた、あのトレーナーさんは第四コーナー手前でスパートをかけろと言っていた、ここからの位置でスパートをかけるなら……

 

「……っここだっ!」

 

『おおっと今日は抑えていた9番スターインシャイン! ここで一気にスパートをかけてきた!』

 

「っ!?けっ……!」

 

 

「よしっ……そこだっ……!」

 

「きたーーーっ! シャインのスパートが来たよトレーナーさん!」

 

「あの位置からもう5番手まで上がってきてる!?」

 

 

「なぁにが煌めき(シャイン)だ、今の俺は万全の体調なんだ……負ける気がしねぇ!」

 

 突然俺の後ろの方からうるさい音が聞こえる、それに釣られて実況の人も声を荒げているが俺には関係ない、このまま走り抜けるだけだ。

 

『後ろからスターインシャインが上がってくる! 4番手! 3番手! 2番手! ジリジリと前に詰める詰める詰める!』

 

「いくら足音がデカかろうが、いくら威圧感があろうが、早くなけりゃ意味ないんだよ!」

 

『先頭5番マックライトニングに届くか! 届くのか! 他のウマ娘達も懸命にスパートをかけていますが前の二人に届かない! ただトレセンで行われる模擬レースとは思えない展開!』

 

「届かせねぇ! 届くわけねぇ! 今の俺は誰よりもっ……」

 

「横……失礼するよっ!」

 

 声が聞こえたと思い横を向く、なんとなく察してはいたが先ほどから名前を呼ばれているスターインシャインとかいうウマ娘が俺の方を見て、俺の事を躱していた。私を追い抜いたのを確認してスターインシャインとかいう奴はさらに加速しやがった。

 

「ぅぉぉぉぉぉぉぉおおおおおああああああああ!」

 

「なんでここまで……まだ足音は遠くだったんじゃないのか……!?俺が聞いていた足跡は、ただ遠くで鳴ってるデカい音だったわけじゃなくて……本当に近くに迫っていた足音だったってのか……!?こんな短時間で……っ!?クソッ! 逃がさねぇ!」

 

『躱した躱した! スターインシャインがあっという間にマックライトニングを躱した! 震えている! ターフが震えているぞスターインシャイン! この子の脚力は化け物か!?』

 

 俺は必死に追い抜こうと足を酷使し続けるが、それでも追い付くことができない。そのままスターインシャインの何バ身も後ろを走っているだけだった。

 

「クソッ……なんで追いつけない……!」

 

『マックライトニングも負けじと迫るがそのまま離して! 離して! 今 ゴールインっっっ! 見事レースを制したのは、9番スターインシャイン! まさに超新星爆発のような末脚で、勝利をつかんだっ! この子の活躍が今から楽しみですっっ! 二着は5番マックライトニング! 三着は――――』

 

 

「よしっ……! やっぱりあの子の末脚は本物だ……!」

 

「なんだなんだ、普段あんなに無愛想なのに、今ずいぶん楽しそうな顔してるじゃないか、何か良いもん見つけたのか?」コツ コツ

 

「先輩……!」

 

「なるほど、スターインシャインか、いいんじゃないか?お前の担当として、スカウトしてこいよ」

 

「えぇ……! 当然です!」

 

 

 

「っっはぁっ……はぁあああっ……はぁ……はぁ……ふぅ……」

 

「ふーーっ……ふーーっ……クソッ! クソッ! クソォォォッ!」

 

 私は何とか模擬レースに勝つことができた、二回目の模擬レース、当初の予定とは違う追込での走りだったがギリギリ勝てたのだ。

 観客席からは、ただトレーナーにパフォーマンスを見せる模擬レースだとは思えない大歓声が沸きあがっていた、それもそうだ、デビュー前のウマ娘が走っているのに着差が大きすぎる、そりゃ歓声もあげたくなるかもしれない。

 

 電光掲示板や観客席に目を配っていると、私は二着だった子に言いたいことがあったのを思い出し、5番のウマ娘に近づく。

 

「……あ?なんだよ」

 

 やはり近づくや否や威嚇してくるのは変わっていないようだ、私はその黒髪のウマ娘に向かって言葉をかける。

 

「あなた……入学式の日、私のこと威嚇した子でしょ。……すごく早かった、2番手の子を追い越した時点でとても差があって追いつけないと思った、そう思えるくらいすごかったよ、……またレースしよう」

 

「クッ……うるせぇ!」

 

 マックライトニングと言われていたその子は、私の言葉を投げ捨てると、怒った様子でどこかに向かって行ってしまった。励ましのつもりで賭けた言葉だったが、地雷だったかもしれない。また今度出会ったら謝らないといけないかな……まぁ兎に角、私は見事勝利をつかんだ。他の作戦を試した事が無いから、まだわからないだけかもしれない、でも、少なくとも、私に追込があっていると思えたレースだった。

 

「シャイーーーンっ! おめでとーーーっっ! 今日もすごかったよーーーっ!」

 

「っ! ありがとーーーーっ! サーーーンっっ!」

 

 私に追込があっていた、でもそれに気付かず先行や差しを勧めるトレーナーが多い中、あのトレーナーさんは私のレース一回で見抜いた。ならばもうやることは一つだ。

 

「あのトレーナーさんを探さないと……!」

 

 まだ他の距離の模擬レースが開催されている中、私は特に誰もいない中庭に向かい、私はあのトレーナーさんを探していた。といってもあのトレーナーさんがいるところなど分からないのでひたすら学園内の良そうな場所を回っているだけだ。そのまま学園内をコツコツと歩いていると、中庭のベンチに座っているあのトレーナーさんがいた。

 

「……ん、やっぱり来てくれたね」

 

「あなたの言う通りだった、私の脚質は確実に追込だった」

 

 トレーナーさんを見つけ出すや否や、私は話し始める。

 

「ああ、今日のマックライトニングを躱した瞬間、すごかったぞ」

 

「ありがとうございます」

 

「……それで?君は俺に何を言いに来たんだ」

 

「あなたに担当トレーナーになって欲しい、って言いたいところだったけど、その前に一つだけ聞きたいことがあります」

 

「なんだ?」

 

「あなた、目標はあるんですか?私は普通じゃない目標を持っているって言いましたよね、それについて来れるような目標じゃないとダメ、だから、あなたの目標を聞かせてほしいです」

 

 私はトレーナーさんに向かってそう聞いた、トレーナさんは少し悩んだ後、さらに悩み、自分の目標をひねり出しているようだった。

 

「俺の目標……『誰にも負けないウマ娘を育てる事』かな……」

 

「…………それを聞いて安心しました、私の目標は『誰にも越えられない記録を作る事』」

 

 そういうと、トレーナーさんの目がはっとなりキラキラと輝いた

 

「……つまりテストは合格なのか?」

 

「テストは合格、なんて偉そうに言えないです、お願いしますトレーナーさん、私の担当をしてください、あなたは私の脚質を一回のレースで見抜き、勝利へと導いてくれました、あなたなら、信頼できます、あなたと一緒に頑張りたいです」

 

 私はトレーナーさんに向かって深々と頭を下げた、回答はすぐに帰って来た。

 

「こちらこそ、よろしく頼むよ、スターインシャイン、俺の名前は橋田だ、よろしく」

 

「っっ! よろしくお願いしますっ!」

 

 こうして私とトレーナーさんは出会った、これからこの人とトゥインクルシリーズを駆け抜け、伝説の記録を残す……私も、誰にも負けないウマ娘になるために……!

 

「ほほう……私も負けてられないねぇ……シャイン……」

 

「何やってるんですかサン……」

 

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