デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~   作:ライノア

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今回は咲夜君に少し本気を出させます。第一章これにて完結です。

これまでの~破壊者の食べ歩きは...?~

「君の使命はレシピッピを集める事...手段は如何だっていい。違う...?」

「部活動を更に実りある物にする為に勉強の方もしっかり強化するべきだと考えました」

「俺見たんだよ。あのローズマリーって人が怪物と何か、どっかに消えるのを...」

「その味を滅茶苦茶にするなんて...農家の人達の気持ち、想像しなさい!」

「ジェントルー...あたし思ったの。貴女は本当はそんなに悪い人じゃないんじゃないかって...」

「もう隠すのも時間の問題だジェントルー。いや—————菓彩あまね」



第十二品:小さじ一杯の希望!ジェントルーの本当の心/激情なる進撃!囚われた希望の救済!!

 

DECADE SIDE

 

あまね「此処は...?」

『!』

あまね「君達は...っ!?」

 

意識を取り戻し、辺りを見渡した会長は俺達が何者なのかを問い掛けようとした次の瞬間、ブンドル団と思われる髪を結んだ男性が背後から現れると即座に羽交締めを仕掛けながら囁く。

 

ナルシストルー「まだ君で楽しませてもらうよ。操り人形さん...」

あまね「!!」

ディケイドA「待てッ!!」

電王R「逃げた魚は深追い禁止。返って逆に釣られるから」

 

冷静に軽く説得しながらデンガッシャーを俺の足元に寄せたのは、ロッドフォームにフォームチェンジした電王。

モモタロス達には俺が力の半分を奪われていた事は既に証言済みだ。また力を奪われたら今度は取り返そうにもないと判断したのだろう。

 

ディケイドA「...済まないウラタロス。俺、熱くなり過ぎてた」

 

俺は冷静さを取り戻し、力を奪われた事を振り返ると会長を救おうとして踏み込もうとした足を止める。

同時にブンドル団の男は抑え込んだ会長共々、その姿を消した。

 

ヤムヤム「そんな...!」

スパイシー「......」

プレシャス「生徒会長...」

ローズマリー『......』

ディケイドA「...お前ら、会長に関して話があるんだ」

 

プレシャス達が茫然と立ち尽くす中、俺は口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の破壊者 ディケイド。幾つもの世界を巡り、この世界にて何を噛み締める?

 

イメージOP『寺島拓篤/Nameless Story』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

なごみ亭に戻り、俺はジェントルーの正体に関してありのまま全てを話した。

 

ゆい「生徒会長、如何しちゃったんだろう...?」

咲夜「華満の事をラーメン娘と呼んだり、今日の実力テストの答案用紙を配った際に不適に浮かべた笑み、そして赤い瞳と声に違和感を感じたが...まさかこんなにも適中するとはな...俺が半分の力を奪われる直前にジェントルーが頭を抱えながら変身解除した様子も目撃した。つまり...!」

ローズマリー「あの生徒会長さんは...心を操作されていたんだと思うわ」

 

自身の推測を告げるローズマリーに全員が驚きの表情を浮かべた。

 

ゆい「!」

らん「''心を操作''...?」

ここね「酷い...!」

咲夜「お前ら、今はジェントルーを...会長を救う解決法を考えるのが先決だ。時間は山程ある...ローズマリー」

ローズマリー「ええ。彼女の様子は私とモモタロス達で見て来るわ。それまで咲夜達は待機しててくれるかしら?」

咲夜「ああ。無闇に近付くと返って怪しまれるからな。此処は任せよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DIEND SIDE

 

ブンドル団アジトにて、紫のオーラに纏われた黒いハートがジェントルーに注ぎ込まれる。

黒いハートの中心には、小さな光を発しているのが確認出来る。

 

セクレトルー「この調整が済めば今度こそ迷いなく使命を果たすでしょう...」

ナルシストルー「あーあ、これで苦しむ顔ともお別れか。残念」

 

ゴーダッツの額のマークが光ると、ジェントルーの洗脳前である青い瞳が再び赤に染まる。

 

ゴーダッツ『ふっふっふ...!』

 

不気味な笑みを浮かべるゴーダッツに僕は自分の無力さを形作る様に握り拳を作った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

ローズマリーとタロスズが様子を見に行って来たところ、今日は休息を取っているとの事。

彼女の無事を安堵(あんど)したゆいにローズマリーは何故か憂慮(ゆうりょ)に声色を低くしていた。

俺はマシンディケイダーでゆい達をぎゅうぎゅう詰めで送っていた。

 

ここね「二人共、送ってくれて有難う」

ゆい「うん...」

咲夜「......」

 

不安そうな表情でゆいは返事をする。

その不安を催していたのは俺も同じだった。

 

らん「ゆいぴょん?」

ここね「咲夜も如何かしたの?」

咲夜「...ああ。ちょっとブンドル団と同じ様な敵組織を思い出してさ」

らん「ほえっ!?ブンドル団の他にも悪い人達がいたの!?」

咲夜「ああ、美食會...奴等もブンドル団と同様、全ての料理を独占する為ならば手段は選ばない悪質集団だ。その集団の中にも、洗脳されている奴が多くいた」

ここね「洗脳って...その美食會って悪い集団の中にも心を操作されていた人達がいたって事!?」

らん「ええっ!?待って待って!話が全然追いつかないよ!アキぽんって何でそんな悪い人達の事を色々と知ってるの!?」

 

まぁ、そう言うわな。最早、隠す必要もなくなった。

俺は真実を話すべく、大きく息を吐きながら言う。

 

咲夜「実を言うと、俺はこの世界の人間じゃない。俺は...''世界の破壊者''の異名を持っている。その言葉の意味、分かるな?」

ここね「世界を破壊する...?それってつまり、咲夜は別の世界から来たって事!?」

咲夜「ここねの察しが早くて助かった。新鮮中2年3組は単なる役割に過ぎない...ここねの言う通り、俺は別の世界から来た。全ての世界を救う為にな。これまでの旅で一度も洗脳された事はなかったが...怒りの余り我に返って、怪物になった人間の命を殺めてしまった事がある」

らん「アキぽんが...」

ここね「人を殺した...!?」

 

そう、アレは俺のディケイドライバーがネオだった時の話だ。

西暦2018年。当時ゆい達と同じプリキュアだった野々はなとその仲間達が未来の消滅を経営理念に(かか)げている悪の大企業クライアス社と呼ばれる者達と戦っていた。

その戦いで俺はディケイドの本来の姿''激情態''になってしまった事があり、元々人間だった怪人を完膚(かんぷ)なきまで叩きのめした挙句の果て、遂にはその命を根絶やしにしてしまった。勿論、野々はなの目の前で。

当然、あの一件は俺にとってはトラウマとなっている。

二度とこんな事が起きない様にと、俺はダークファンタジーな異世界に何度か訪れると直ぐにトレーニングを始めた事もあった。

一定時間だけだが、激情態の力を制御出来るか如何かは俺でも分からない。

 

らん「嘘だよね...!?アキぽんが人を殺したなんて...!!」

咲夜「声がデカイぞ。近くにいた人に勘違いされたら如何する?」

らん「ご、御免...ちょっと興奮し過ぎてた」

ゆい「あたしね、想像してみたんだ。若し、咲夜君が言ってた美食會の人達がジェントルーと同じ様に心を操作されたら野菜を食べても美味しいって感じなかったり、皆と話していても楽しいって思えなかったり、自分の大好きな物が好きじゃなくなっちゃうのかなって...!?」

コメコメ「コメ〜!やだコメ〜!コメ〜!」

 

コメコメは頭を撫で、ゆいに泣きながらしがみ付く。

その気持ちはクソ犬やドラジカも同じ気持ちだった。

 

パムパム「パムパムはいつもここねと一緒にいたいパム!」

ここね「パムパム...!」

メンメン「らんちゃんともっとラーメンのついて話したいメン!」

らん「らんらんも一緒だよ...!」

???「あたしもそんなの嫌よ!」

『!』

 

近くで黙って聞いていたキバーラは神出鬼没に現れ、ブンドル団のやり方に怒りを抑えきれずにいた。

自分を親しくしてくれた嘗ての仲間達の記憶が無くなるのが嫌だったのだろう。

 

キバーラ「あたしは...色々と貴女達と敵対してたけど、心を操作なんてされたら夏海や栄ちゃん達との思い出が消えるんでしょ!?流石のあたしでも...こんなの耐えきれないわ...!!」

 

キバーラは泣き(じゃく)る。こんなの同情しない訳がない。

俺達は二人に向き合う。

 

ゆい「コメコメ」

コメコメ「コメ...?」

ゆい「あたしも、そんなのすっごく嫌だよ!」

咲夜「キバーラ。俺も夏海ねーちゃんや栄次郎じーちゃんの記憶が無くなるのは嫌だ。ジェントルーは...俺達が必ず救う」

コメコメ「ゆいっ...!」

キバーラ「咲夜っ...!」

咲夜「よしよし。此処で今の内に泣いとけ」

 

(すす)り泣くコメコメとキバーラを慰めながら、ゆいはジェントルーの気持ちを推察する。

 

ゆい「だから生徒会長は本当に辛かったと思うんだ。何かあたし達に出来ないかな...?」

 

その言葉の答えを、俺達が言うまでもない。

 

咲夜「...そんなの、もうとっくに決まってんだろ」

ここね「なら明日、会いに行ってみない?」

らん「そうだよ!会ってみて、それから一緒に考えよ!」

 

俺達の手を取り合う華満。

それと同時にコメコメの人間体が解除される。

 

キバーラ「貴女達...」

らん「『三人寄ればもんじゃが美味しい』ってよく言うじゃん」

ここね「『三人寄れば文殊の知恵』ね」

らん「はにゃ?そうだっけ...?」

咲夜「華満ェ...!お前も後で補習だあああーッ!!」

らん「ほえ〜!?それだけは勘弁してよ〜!」

咲夜「勘弁ならんッ!!」

ゆい「あっははははははは...!」

 

ゆいの笑いに釣れて行く俺達。

迷いが吹っ切れたのか、ここねとらんの手を握りながらゆいは礼の言葉を告げる。

 

ゆい「有難う、三人共」

「「ああ(うん)!」」

 

会長を助けようと新たな決意を込める。

俺が見上げた夜空には一等星が輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

翌朝となって俺はゆい達より先に起床し、ローズマリーと共にフルーツパーラーKASAIで見張りをしている。

よく見てみると、ローズマリーの右手には店の名刺が握られていた。

一応、キバーラも同行している。

 

キバーラ「あれ?マリちゃん。そのカードは...?」

ローズマリー「ああ、このカードはお店の物だったから貰って来たのよ。それにしても、可愛いカードね」

咲夜「どれどれ...ッ!?」

 

足音がした方角へ顔を向けながら屋根を飛び越えるジェントルーの姿を目撃すると、ローズマリーを背後に乗せながらマシンディケイダーで追跡する。

 

強化ウバウゾー「ウバウゾー!!」

 

その時、予想外の事態が発生する。

何とジェントルーは店を襲撃してでもレシピッピを奪ったのだ。

ローズマリーはデリシャスフィールドを展開し、俺は即座にディケイドに変身。

人命の救助をBとCに任せ、A個体である俺だけがデリシャスフィールドへと転送された。

 

ローズマリー「まさか、ウバウゾーでお店を攻撃するなんて...!」

ディケイドA「人命の救助はBとCに任せてる。あの様子だと、今度は強く洗脳されている可能性が高い...!」

プレシャス「マリちゃん!咲夜君!」

ローズマリー「皆!」

ジェントルー「現れたなプリキュア。そしてディケイド...」

 

丁度プレシャス達も合流すると、ジェントルーは姿を現す。

だが、これまでの声色とは少し強めな感じだった。

 

プレシャス「生徒会長...!」

ジェントルー「ふっ...やれ!ウバウゾー!」

強化ウバウゾー「ウバウゾー!ウバー!!」

 

一飛びしながら三日月状の青いエネルギーを飛ばす強化ウバウゾー。

 

プレシャス「如何して又ジェントルーに...!?」

ジェントルー「何を言っている...?この怪盗ジェントルーこそ私の真の姿!」

スパイシー「如何して...!?」

 

問い掛けるプレシャスにジェントルーはこの姿が自分自身だと証明する。

 

ローズマリー「如何やら、前より強く心を操作されてる見たいなの...!」

ディケイドA「その影響でウバウゾーが店を襲撃したってのか...!!」

プレシャス「そんなっ...!」

 

ジェントルーは自身のエネルギーを捕獲箱に注ぎ込む。

 

味噌汁のレシピッピ「ピピ〜...!」

スパイシー「生徒会長、止めてください!」

ヤムヤム「レシピッピが苦しんでるよ...!?」

ジェントルー「それが如何した?」

「「!?」」

 

スパイシーとヤムヤムに対する返答に俺とプレシャスは動揺の声を上げる。

味噌汁のレシピッピが入っている捕獲箱にエネルギーを注ぎ込みながらジェントルーは続ける。

 

ジェントルー「レシピッピをゴーダッツ様に捧げるのが我が望み...」

ローズマリー「ゴーダッツ...!?」

ディケイドA「ブンドル団にレシピッピの捕獲を命じている猫っぽい顔の親玉だ!」

ジェントルー「何故貴様がそんな事を...!?まさか...!」

 

ジェントルーはローズマリーの肩に止まっているキバーラの方を向けると、眉間(みけん)(しわ)を寄せる。

歯を食い縛っている様子からして、キバーラに自身の親玉の名前をバラされたと思い込んでいるのだろう。

まぁ、言ったのはディエンドだけどな。

 

ジェントルー「キバーラ...裏切ったなッ!!!?」

 

怒声と共に更に捕獲箱にエネルギーを注ぐジェントルー。

 

強化ウバウゾー「ウバ...バッ!!」

 

紫のオーラに纏われ、スパイシーが展開したメロンパン型のエネルギーに打撃する強化ウバウゾー。

 

ローズマリー「先ずはレシピッピを助けないと...!変身!」

『SWORD FORM』

プレシャス「そうだね」

ヤムヤム「うん!」

 

電王に変身したローズマリーに続き、俺達も強化ウバウゾーに向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「プリキュア(ライダー)デリシャスプレシャス(ディケイド)ヒート!!」」

 

強化ウバウゾー「お腹一杯!」

 

ディケイドA「ちょっと早いけど...」

 

「「「ご馳走(お粗末)様でした!」」」

 

味噌汁のレシピッピ「ピピ〜!」

 

 

 

 

数分経ってレシピッピを救出した俺達。

 

ジェントルー「チッ、裏切り者め...だが、我が使命は果たさねばならない...!」

 

舌打ちながらジェントルーはデリシャスフィールドから姿を消した。

 

ディケイドA「......」

 

その冷酷さに俺は目に焼き付けながら思った。

お前はそんな奴じゃないと。

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

戦闘後、俺達は公園で会長に関して話をしていた。

BとCによって人命救助は何とかなったが、店は半壊状態に至った事に変わりはない。

若し、あの状態で再びジェントルーがレシピッピを強奪したらウバウゾーを呼び出し、再び店を襲撃してくるだろう。

 

らん「何か前と感じが違ってたよね?」

ローズマリー「心を操る術は強く掛け過ぎると段々本当の心を消してしまうというの...」

ここね「''心を消す''...!?」

キバーラ「あたしも栄ちゃんっていうお爺ちゃんが二度も洗脳された事があったから分からないわけでもないわ」

 

キバーラと親交を深めていた士さんのおやっさん的存在でもある光栄次郎じーちゃんは二度も洗脳された経験を持っている。

ジェントルーの件を踏まえると、今回は冷静な態度で語っている。

 

ゆい「生徒会長の心はもう元には戻らないの?」

ローズマリー「それは...分からないわ」

 

ゆいの問い掛けに不安そうに即答せざるを得なかったローズマリー。

 

咲夜「...そう決めつけるのはまだ早いんじゃないか?」

「「「えっ?」」」

ローズマリー「あのね。お店でこれを見つけたの」

 

黙り込むここねと華満。俺はローズマリーのポケットからこっそり盗んだフルーツパーラーの名刺を差し出す。

 

ゆい「お店のカード...?」

咲夜「''フルーツパーラー菓彩''の名刺だ。これなら会長の心を取り戻せるんじゃないかって一枚持って来ておいたんだ」

 

ゆいは手渡した名刺を(めく)る。

 

ゆい「このイラスト...!」

ローズマリー「生徒会長さんが描いたそうよ」

ここね「可愛い...」

らん「興味ないって言ってたのに...」

ゆい「これが生徒会長の...あまねさんの本当の心なんだ!」

「「ゆい(ぴょん)...」」

ゆい「絶対に取り戻さなきゃ。あまねさんの心も体も!」

「「うん!」」

 

意気込むゆいにローズマリーは微笑む。

 

ローズマリー「問題は取り戻す方法ね...」

ゆい「あたし、あまねさんと話したい。話してみる!」

ローズマリー「えっ?本当の心はきっと(ほとん)ど...!」

咲夜「さっきも言ったろ?決めつけるのはまだ早い。''小さじ一杯、大さじ一杯''...ってな」

ここね「少しでも可能性があるなら...」

らん「それは大事な切っ掛けになる」

ゆい「うん!」

 

振り返ったゆいを見てローズマリーは意気込みを新たにする。

 

ローズマリー「...そうね。小さじ一杯だからこそ、希望と呼ぶのかもしれない。そうとなれば、直ぐにジェントルーを探しましょう!」

 

華満が突然に手を上げる。

 

らん「はーい!それ、らんらんに考えがあるんだ」

 

お前の考えもあるが、俺の意見も聞かせてもらおうか。

 

咲夜「そんな事よりも、先ずはやっておきたい事があるんじゃないのか?ローズマリー、デリシャスフィールドを展開してくれ。決戦前に少しでもやっておくべきだと思ってな...トレーニング開始だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時となり、屋根の上を飛び越えるジェントルーは自身のスマホを見ると口を緩める。

『いつでもハンバーグ』というハンバーグ店に来店するが、これは偽のデビューに過ぎない。

 

ローズマリー「待ってたわよ!」

咲夜「まさか、こうも簡単に引っ掛かってくれるとはな」

ジェントルー「お前達、如何して!?」

らん「この投稿を見れば、きっと来ると思ったんだ〜!」

ジェントルー「小癪(こしゃく)な真似を...!」

咲夜「そんな事よりも会長。ゆいがお前と話がしたいんだとよ」

ジェントルー「何を言っている?私はジェントルーだ」

 

訴えるゆいの代わりに俺は言うが、ジェントルーは洗脳の影響か菓彩あまねである事を否定する。

 

咲夜「まるで聞く耳持たずだな...!」

 

俺より早く、ゆいが逃走を測ろうとしたジェントルーの手を掴む。

 

ジェントルー「離せ!」

ゆい「じゃあ、あたしから話すね!」

咲夜「いや、絶対離すなよゆい!?絶対だぞ!」

ジェントルー「だから離せと...!」

ゆい「話すよ...!」

「「離(すな)!」」

ゆい「あたし、和実ゆい。食べるの大好き中学2年生!」

 

対話を迫られるジェントルーだが、ゆいの聞き違いの為か自己紹介をしてしまう結果となる。

 

咲夜「はぁ!?」

ローズマリー「その''離す''じゃないでしょ〜!?」

ゆい「えっ!?」

 

呆れ顔でローズマリーが突っ込むと、何故か料理の匂いが漂う。

 

咲夜「ん?何か匂うぞ...!」

ゆい「んん〜!良い香り!ハラペコった〜!」

ここね「美味しそう...」

らん「ほわわ〜。この春の日差しを胸一杯抱き締める様な香りはまさしく...!」

 

いや待て華満言うな。俺達のせっかくの作戦が...!

 

らん「あさからハンバーグ!」

咲夜「馬鹿ヤロオォォッー!!!!」

 

俺の叫びと同時にいつでもハンバーグとは色違いのハンバーグ店『あさからハンバーグ』から出て来たのは品田。

タイミング悪過ぎじゃねーか!

 

拓海「ご馳走様でした。ん?」

ゆい「拓海...!?」

らん「ほんぎゃあ〜!?あの店だけ開くの早かったんだ〜!!」

ジェントルー「ブンブンドルドル・ブンドルー!!」

ハンバーグのレシピッピ「ピピピ〜!ピピ〜...!」

 

店が開く時間帯を把握し損ねた華満は置いといて、ゆいの手を払い除けたジェントルーは、キバーラを摘む形で拐いながらあさからハンバーグに出現しているハンバーグのレシピッピを捕獲する。

 

咲夜「クソッ!」

ローズマリー「しまった...!」

ジェントルー「(なんじ)に我が力を授けよう。はああーっ!出でよ、ウバウゾー!!」

強化ウバウゾー「ウバーッ!ウバウゾー!!」

 

捕獲箱が変化し、フードプロセッサーの強化ウバウゾーが出現する。

洗脳が強い影響で再び街を襲撃しようとするが、ギリギリの所でローズマリーがデリシャスフィールドを転送してくれた。

一秒でも遅かったら人命救助が厳しくなるところだった。

 

ジェントルー「丁度いい、裏切り者のお前には少しは役立ててもらうぞ。キバーラ」

キバーラ「役立たせるって、まさか...!」

ジェントルー「...変身」

 

左手で摘む様に人質にされたキバーラを向けながらあの言葉を発したジェントルー。

紫がかったハートが身体に集結すると波紋が広がり、(やが)てはライダーの姿へと変える。

 

咲夜「マジかよ...!?」

ゆい「あまねさんが...仮面ライダーに!?」

キバーラ(ジェントルー)「ディケイド。確かこの姿は貴様にとっては天敵らしいな」

 

仮面ライダーキバーラ。ディケイドにとっては最大の天敵だ。

 

咲夜「妙な真似してくれるじゃねーか。野郎共、会長を救い出すぞ!」

「「「うん!」」」

 

 

 

 

 

 

 

「「「プリキュア・デリシャスタンバイ!パーティーゴー!」

 

 

 

 

 

 

コメコメ「コメ!」

 

ゆい「にぎにぎ!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「ハートを!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

 

 

 

 

 

 

パムパム「パム!」

 

ここね「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!オープン!」

 

パムパム「パムパム!!」

 

ここね「サンド!」

 

パムパム「パムパム!」

 

 

 

 

 

□ 

 

メンメン「メン!」

 

らん「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!!くるくる!」

 

メンメン「メンメン!」

 

らん「ミラクル!」

 

メンメン「メンメン!」

 

 

 

 

 

 

「「「シェアリンエナジー!!」」」

 

 

 

 

 

 

コメコメ「コメ〜!」 

 

 

 

 

パムパム「テイスティ!」

 

 

□ 

 

メンメン「ワンターン!」

咲夜「今回は...吹かないッ!!」

 

 

 

□ 

 

コメコメ「コメコメ!」

 

パムパム「パムパム!」

 

メンメン「メンメン!」

 

プレシャス「熱々ご飯で漲るパワー!キュアプレシャス!美味しい笑顔で満たしてあげる!」

 

スパイシー「ふわふわサンドで心deスパイス!キュアスパイシー!分け合う美味しさ焼き付けるわ!」 

 

ヤムヤム「煌めくヌードルエモーション!キュアヤムヤム!美味しいの独り占め、許さないよ!」

 

「「「デリシャスパーティ♡プリキュア!」」」

 

 

 

 

 

 

咲夜「変身!」

【カメンライド ディケイド!】

 

ディケイド「全てを束ね、全てを創る!仮面ライダーディケイド!旅の語らい...始めようか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ローズマリー「先ずはレシピッピを!」

プレシャス「分かった!」

ディケイド「了解!」

キバーラ(ジェントルー)「させると思うか?はああッ!」

プレシャス「うああっ!」

 

強化ウバウゾーに向かいながらレシピッピの救出を優先する俺達。

だが俺とプレシャスはジェントルーの蹴りで阻まれてしまう。

 

「「プレシャス!!」」

ディケイド「クソッ!此処は分身せざるを得ないか!」

【アタックライド イリュージョン!】

ディケイドA「BとCはウバウゾーを頼んだ。俺とプレシャスはジェントルーを如何にかする!」

ディケイドB「百も承知だ!」

ディケイドC「死ぬなよ?」

ディケイドA「お互い様だ!」

 

互いの健闘を祈りながらウバウゾーをBとCに任せ、俺はプレシャスと共にジェントルーとの肉弾戦に至る。

 

プレシャス「待って!あたし、あまねさんと戦いたくない...話がしたいの!」

キバーラ(ジェントルー)「ふっ!」

ディケイドA「おっと。お前の相手はプレシャスだけじゃないぞ!」

 

ジェントルーの右拳を避けるプレシャスの言葉を不適に笑いながら、俺は再び振るわれた右拳を腕を交差させながら防御する。

 

 

 

C SIDE

 

ヤムヤム「プレシャス!」

ディケイドC「今はウバウゾーとの戦いに集中しろ!」

強化ウバウゾー「ウバ...バーッ!!」

 

プロペラ状のエネルギーを放つ強化ウバウゾー。

Bはライダーカードを装填すると、何処からか風に吹かれて周囲に集まった(ちり)に包まれる。

赤い複眼を持ち、アルファベットで『W』を模したアンテナを持つ二色のライダー。

右半身は銀のマフラーを(なび)かせる金色の縁取りを持つ黄緑。左半身は紫に縁取られている黒。

半分こ怪人とも呼ばれた涙を拭う二色のハンカチ 『仮面ライダーW(ダブル)』へと姿を変えると、風のバリアを発生させて起動をずらす。

 

ディケイドB「はぁッ!」

 

その隙にスパイシーがお姫様抱っこでヤムヤムを救出する。

 

スパイシー「大丈夫?」

ヤムヤム「有難うスパイシー...!」

スパイシー「ウバウゾーは私達が。プレシャスとAは生徒会長を!」

プレシャス「任せて!」

ディケイドA「これで心おぎなくやりあえる...!頼んだぞ!」

ローズマリー「四人共、気を付けて!」

 

ローズマリーの警告と共に再びプロペラ状のエネルギーを飛ばす強化ウバウゾー。

同時に俺はライダーカードを装填する。

 

【カメンライド ゼロゥワァン...!】

『ライジングホッパー!''空への跳躍はライダーキックへ変わる(A jump to the sky turns to a rider kick.)''』

 

黄色いバッタの様なエネルギー体『ライダモデル』が分割。

それぞれのパーツに分かれて素体となった黒いボディにインストールされる形で装着。

赤い複眼を持つ蛍光(けいこう)イエローのボディパーツが装着されたバッタライダー。

父の意思を継ぎながら夢に向かって飛ぶ社長『仮面ライダーゼロワン』へと変身した俺はライジングホッパーの脚力を活かしながらエネルギー状のプロペラを蹴る。

 

「「はああッ!!」」

 

スパイシーと俺の飛び蹴りで強化ウバウゾーの頭頂部に振動を与え、怯ませる。

 

ディケイドB「熱いのお見舞いしてやる!」

【フォームライド ダブル ヒートジョーカー!】

 

メラメラと燃える様なサウンドが流れ、ソウルサイドがオレンジに縁取られている真紅のボディに変わる。

 

ヤムヤム「はああーッ!!」

ディケイドB「うおらあッ!!」

強化ウバウゾー「バーッ!!」

 

『W ヒートジョーカー』となったBは、ヤムヤムに合わせて炎を纏わせた右拳を打ち込むと辺りに熱風が発生する。

 

 

 

 

 

 

A side

 

キバーラ(ジェントルー)「ウバウゾーめ。だらしない...」

ハンバーグのレシピッピ「ピピピ〜!」

 

強化ウバウゾーの様子を見ていたジェントルーはレシピッピの状態に(いと)わず捕獲箱に自身の力を注ぎ込む。

 

プレシャス「止めて、あまねさん!」

ディケイドA「これが生徒会長のやり方か!?らしくないぞ!」

キバーラ(ジェントルー)「口説(くど)い!私はジェントルー...はああーッ!」

 

注ぎ込まれた力が紫のオーラとなり、更にパワーアップした強化ウバウゾーは回転(のこぎり)型の黄色いエネルギーを放つ。

 

スパイシー「きゃああッ!!」

ヤムヤム「うわああッ!!」

【フォームライド ダブル ルナメタル!】

【ゼロゥワァン...バイティングシャーク!】

『キリキリバイ!キリキリバイ!バイティングシャーク!''その牙はコンクリートをも噛み砕く(Fangs that can chomp through concrete.)''』

 

Bは黄色と銀のルナメタル。Cは鮫の顔を模した頭部と浅葱(あさねぎ)色のアーマーを持つバイティングシャークへとフォークチェンジすると、回転エネルギーを火花を散らしながらも受け流す。

その装甲には削られた痕が遺っていた。

 

ローズマリー「四人共!大丈夫?」

プレシャス「皆!」

キバーラ(ジェントルー)「ふっ!」

プレシャス「うわあっ!?」

 

隙を突かれ、ジェントルーの中段回し蹴りでプレシャスは蹴り飛ばされるが直ぐに体制を整える。

 

プレシャス「あまねさん...!」

キバーラ(ジェントルー)「くっ...はあッ!!」

 

ジェントルーの名前を呼び掛けられるジェントルーは嫌気を刺しながら振るった左拳を俺は右手で受け止める。

 

ディケイドA「おいおい...少しは話する気にもならないのか!?」

キバーラ(ジェントルー)「巫山戯(ふざけ)るなッ!!」

 

だがそれでも聞く耳持たずに後ろ回し蹴りを受け、俺は蹴り飛ばされる。

 

キバーラ(ジェントルー)「これで終わりだ!」

 

ジェントルーが右手から放ったエネルギー弾にライドブッカーの銃身を向けるが、俺達に一体の影が立つ。

その正体はアックスフォームに変身した電王...ローズマリーとキンタロスだった。

 

プレシャス「マリちゃん...!」

電王A「アキノリとは少しちゃうディケイドとは鬼ヶ島の件で世話になっとる。これ以上手ェ出そうとすんなら、俺らが許さへん」

ローズマリー『私もこれ以上、プレシャスと咲夜を傷付けるのは...許さないわよ!』

ディケイドA「...ローズマリー、キンタロス。此処は俺達に任せてくれ」

プレシャス「まだ...話せてない...!」

電王A「......」

ローズマリー『二人共、あまねさんを信じたい気持ちは分かる。でも...!』

電王A「カマの字。俺は、あの嬢ちゃんの目を見りゃ分かる。あの目と勢いは...俺がカイっちゅう奴が率いとった敵イマジンの攻撃から前の契約者庇って死に掛けた側に居場所をくれた奴に似とる。お前もとっくに二人の事を信じとる筈や」

プレシャス「マリちゃん。あたし達を信じて!」

ローズマリー『分かったわ。必ずあまねさんを救い出して頂戴!』

ディケイドA「了解した!」

 

ジェントルーに再び立ち向かう俺達。

 

キバーラ(ジェントルー)「くっ...!喰らえ!」

 

右手から放つエネルギー弾を避けられたジェントルーの回転蹴りを右腕で受け止めるプレシャス。

 

プレシャス「あたし、あまねさんと...!」

 

右脚を下ろし今度は右拳を突き出すが、これもプレシャスに受け止められる。

 

プレシャス「あまねさん。あたし、貴女と友達になりたい!」

キバーラ(ジェントルー)「黙れッ!!」

ディケイドA「プレシャス!ぐああッ!!」

「「咲夜(アキぽん)!!」」

プレシャス「咲夜君...!」

ディケイドA「大丈夫だ。単なる切り傷だ...!」

 

愛剣であるキバーラサーベルを手に持ちながら微笑み掛けようとしたプレシャスを切り裂こうとする。

直前に俺が割って出た事で深手を追う事はなかったが、逆に俺がダメージを負った形で(ひざ)を突く。

胸部装甲を切り傷を付けられるとはな...流石は世界の破壊者を負けずに阻止出来る強さを持つ存在(ライダー)

夏海ねーちゃんが嘗ては破壊者としての運命を受け入れた士さんを止めただけにもある。

 

ローズマリー『私達も加勢を...!』

電王A「ならへん。これは三人の戦いや」

 

加勢に出てはならない事を告げるキンタロス。

腕を組みながらその様子を見届ける。

 

キバーラ(ジェントルー)「戯言(ざれごと)はうんざりだ!私はジェントルー。貴様達と馴れ合うつもりはない!!」

 

俺は拒絶するジェントルーに構わず立ち上がる。

 

プレシャス「戯言なんかじゃない...本気だよ...!あたし、レシピッピが大好きなあまねさんと友達になりたいって思ったの」

キバーラ(ジェントルー)「私がレシピッピを好きだと?はっ、あり得ない!」

ディケイドA「違うな。こいつは本気でダチになろうとしている...それは戯言でも綺麗事でもない...分かり合おうとする心だ。プレシャス!」

 

俺の掛け声でプレシャスはフルーツパーラーの名刺をジェントルーに突き付ける。

描かれていたイラストは笑顔を見せているパフェの個体と思われるレシピッピ。

 

プレシャス「貴女はレシピッピを大事に思っていたじゃない?」

ヤムヤム「それを見れば、生徒会長がどんだけ愛を込めて描いたか分かるよ」

スパイシー「優しい絵、レシピッピやお料理への愛が伝わってくる...!」

 

頭を抑えながら後ずさるジェントルー。その様子は明らかに動揺している。

 

キバーラ(ジェントルー)「それを...私が!?いや違う!私はそんな物を描いたりしない!」

ディケイドA「お前はこいつらの様に、レシピッピを愛する程の優しさがこうも簡単に消える訳がない。良い加減目を覚ませ!生徒会長 菓彩あまね!!」

キバーラ(ジェントルー)「貴様...一体何者だッ!?」

ディケイドA「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけッ!!」

キバーラ(ディケイド)「やはり貴様はこの世界に居てはいけない存在だ。消えろディケイド!例えこの身が朽ち果てようとも、貴様を消し去ってやる!!私は使命を果たす!ゴーダッツ様の為にも!!」

 

俺は決め台詞を言い放つと、ジェントルーは背中に紫の粒子を集束させる事で両翼を生成させ、そのまま飛び蹴りを放つ。

 

ディケイドA「その心意気、俺は好きだぜ!!」

【ファイナルアタックライド ディ、ディ、ディ、ディケイド!】

 

俺は並び立つファイナルアタックライドのカードのエネルギーを破壊のエネルギーと共に右拳に宿す。

これで、もうあの姿(・・・)になる事はないだろう...多分な。

本来なら緊急事態で使う予定だったが、人を殺すよりはマシか。

 

キバーラ「ソニックラージ!!」

ディケイドA「ディメンションパンチ!!」

 

使命を果たそうとする飛び蹴りと世界を破壊する拳が打つかり合う。

 

「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!」」

 

互いの果たす一撃が火花を散らし、デリシャスフィールド内の辺り一面が強く振動する。そして...!

 

プレシャス「あたしも...何か出来る事を!500キロカロリーパーンチ!!」

ジェントルー「何ッ!?ぐっ!」

 

俺が押し上げている間にプレシャスがジェントルーの腹部に打ち込みながら殴り飛ばす。

 

ローズマリー『今よ!』

電王A「アキノリ!」

プレシャス「咲夜君!」

スパイシー「咲夜!」

ヤムヤム「アキぽん!」

ディケイドA「はああッ!でぇりゃあああああッ!!」

 

立ち上がろうとしたジェントルーの鳩尾(みぞおち)に右拳を打ち込みながら殴り飛ばす。

殴り飛ばされたと同時に変身が解除され、ジェントルーは仰向けに倒れていた。

 

キバーラ「いっててて...二人共、少しは加減くらいはしてよね!?」

ディケイドA「悪いな。けど、こうもしないとジェントルーを...会長を救えない。こんな物でレシピッピを痛み付けるなんて片腹痛えよ」

ハンバーグのレシピッピ「ピピ〜!」

 

俺はジェントルーの手から離された捕獲箱の中心をずらし、ライドブッカーで右斜めに斬り付けてハンバーグ個体のレシピッピを解放させようとブッカーソードを振り上げる。

 

ジェントルー(青)「ううっ...」

ディケイドA「!!」

プレシャス「あまねさん!」

「「「「!!」」」」

ローズマリー『本当の心が残っていた...!』

電王A「いや、まだや。あの様子やと、ある物を壊さなきゃならへん」

 

洗脳が解けたと思われたいたが、目を開けたジェントルーの左目の瞳は本来の人格である青色に戻っており、涙を流しながら救いを求めてきた。

 

ジェントルー(青)「私を...止めて....これを...壊して...!」

プレシャス「えっ...!?」

ディケイドA「如何やらあの黒いハートを破壊すれば、会長は助かる筈だ。プレシャス、直ぐに浄化技を...!」

 

俺はプレシャスに浄化技を指示するが、胸部には植え付けられたと思われる紫のオーラが(まと)われた黒いハートが脈動(みゃくどう)する。

 

ゴーダッツ『ジェントルー...使命を果たすのだ。ジェントルー』

ディケイドA「!」

 

干渉したゴーダッツの声を聞き取ると、ジェントルーに紫のオーラが纏われる。

完全に洗脳されたジェントルーの瞳には、ほんの僅かな光が無かった。

 

ジェントルー(赤)「ゴーダッツ様...」

 

地面に膝を付いたジェントルーに触れようとしたプレシャスの手が弾かれる。

 

強化ウバウゾー「ウバウゾー...!バーッ!!」

ヤムヤム「うわあっ!?」

 

黒いハートに乗り移られた強化ウバウゾーは大幅にパワーアップし、赤いカッター状のエネルギーを飛ばす。

 

ヤムヤム「はう〜!マシマシの切れ味...!!」

 

ヤムヤムは跳び箱の要領で避けるが、岩山が真っ二つにされる光景を見るとその強さを実感する。

 

プレシャス「あの黒いハート...」

ディケイドA「あの中心に一点わずながら輝く光。あれが会長の...!」

プレシャス「あれを壊さなきゃ!」

スパイシー「許さない!」

ヤムヤム「ブンドル団!」

プレシャス「あまねさんの...!」

スパイシー「心も...」

ヤムヤム「体も...」

「「「絶対取り戻す!!」」」

 

黒いハートを目にしながら決意を固める三人。

その気持ちは俺も一緒だ。

 

ディケイドA「此処まで怒らせられたのは数十年振りだ...!B、C!」

「「!」」

ディケイドA「中間第一形態解禁だ。最強コンボも解禁したいが...良いよな!?」

ディケイドB「ああ。何せこのデリシャスフィールドは無限の空間。遠慮は要らない...やるぞ!!」

ディケイドC「おう!」

【フォームライド オーズ ガタキリバ!】

【ダブル ファングジョーカー!】

【ゼロゥワァン...シャイニングホッパー!】

『ガータガタガタキリッバガタキリバ! 』

 

緑のメダルにオーラが連なって俺に重なると、昆虫の姿をした緑のオーズへと姿を変える。

脚部であるバッタレッグはそのままだが、頭部は鍬形(くわがた)(あご)を模したオレンジの複眼を持つ頭部と蟷螂(かまきり)を想起とさせる両腕。

800年前の王が、この姿の人海戦術をフル活用して1万もの敵の軍勢を壊滅に追いやった『最強コンボ』の称号を持つオーズ ガタキリバコンボ。

 

ディケイドB「うがあああーッ!!!!」

 

サイクロンのソウルボディが白く変化させたBは咆哮を上げると、ジョーカーのボディサイドを含め鋭利的な見た目となる。

牙の記憶と切り札の記憶を持ち合わせ、闘争心を剥き出しに野獣の如く戦うダブルのもう一つの切り札 ファングジョーカー。

 

ライダーキックは強くなる!(The rider kick increases)輝きの力を纏って!(the power by adding to brightness!)シャイニングホッパー!''俺が輝けば、闇は消える(When I shine,darkness fades.)''』

 

Cのディケイドライバーのレンズから円形のゲートが展開。

中央にあるロックが解除されると一回り巨大で金色のバッタモデルが出現し、そのまま網状のデータで捕らえて身に付ける。

バッタの後脚を模した頭部アンテナや装甲が付けられているゼロワン シャイニングホッパーへとCは姿を変えた。

 

ディケイドA「さぁて、こっからが真骨頂だ」

 

挿入歌『渡部秀・串田アキラ/Got to keep it real(破食Short ver.)』

 

ディケイドA「ブレンチシェイドMAX50(フィフティ)!」

 

こりゃイリュージョンの出番がちょっと少なくなるな。

さっきも言った様にガタキリバは自身を最大50人まで倍増させる事が出来る『一人ライダー大戦』。

数の暴力で圧倒する人海戦術を得意とするけど、その代償として分身体が受けたダメージや疲労が全て変身者に跳ね返る。

だがこのコンボは巨大な敵や大量の敵と戦う時に真価を発揮する。

それを理解した上で、俺は影分身の術の印を結ぶ真似をしながら自身を50人に倍増させる。

 

ローズマリー『増えたのはいいけど、これは分身大盛りすぎない...?』

 

当然の反応だな。まぁこれも戦術の一つだから問題ない。

 

ヤムヤム「多人数マシマシ〜!これならお店もあっという間に閉店しちゃいそう〜!」

スパイシー「これが、咲夜の本気...!」

プレシャス「あの数なら、あまねさんを救える...皆!」

「「うん!」」

 

これで下準備は揃った。

 

ガタキリバA「カメンライドは好きに使え。行くぞ!」

『うおおおおーッ!!』

 

挿入歌『北川理恵・五條真由美・Machico/NO PRIDE NO LIFE!』

 

強化ウバウゾー「ウバウゾー!!」

 

迫り来るガタキリバの人海に赤い輪投げのエネルギーを投擲(とうてき)する強化ウバウゾー。

 

ディケイドB「ヤムヤム。修行の成果を見せる時だ!」

ヤムヤム「うん!バリバリカッターブレイズ!!」

【アタックライド ショルダーファング!】

 

ジェントルーとの決闘前に予め無理しない程度にトレーニングをしておいてよかった。

Bは右肩に出現した刃『ショルダーファング』を取り外すし、そのまま投擲する。

ヤムヤムは両腕に電気を付加(ふか)させたバリカッターブレイズで赤い輪っかを相殺。同時にショルダーファングがブーメランの如く帰還し、強化ウバウゾーにダメージを与える。

その隙を狙ったガタキリバ達に向けて赤いエネルギーを投擲する強化ウバウゾーだが、一斉に放った電撃で相殺されてしまう。

 

強化ウバウゾー「ウバッ!?」

『うおおおおーッ!!』

 

一斉に飛び掛かるガタキリバ達。

強化ウバウゾーが(いく)ら振り払っても、殴り飛ばしても数の暴力には抗えない。

マンモスが数十人の古代人と戦えば分かるだろう。

 

ディケイドC「俺も加勢するぜ。ふっ!はっ!やぁっ!!」

 

Cは強化ウバウゾーをラーニングする事で攻撃を予測し、約25000通りの対処パターンを算出。

凄まじい機動力で残像を残して瞬間移動したと思えない程の機動力で翻弄(ほんろう)する。

 

【フォームライド ウィザード ハリケーンドラゴン!】

『ビュー!ビュー!ビュービュービュービュー!』

 

ガタキリバの分身の一体が風に乗って頭上に出現した緑の魔法陣をドラゴンの残像と共に潜り抜けると、頭部と胸部にドラゴンの意匠を持ち、両肩には緑の宝石が埋め込まれている三角形の両肩装甲。

黒から緑に変化したローブを身に纏うウィザード ハリケーンドラゴンへと姿を変えると、ライドブッカーからライダーカードを取り出す。

 

プレシャス「スパイシー、お願い!」

スパイシー「オーケー。ピリッtoヘヴィサンドプレス!」

 

状況を察したガタキリバ達は強化ウバウゾーから距離を置くと、スパイシーは左右二枚に重ねたサンドプレスで強化ウバウゾーを強く押し込む。

 

【アタックライド スペシャル!】

 

ハリケーンドラゴンの背部に出現した緑の魔法陣にドラゴンの残像が再び現れ、両翼でハリケーンドラゴンを包み込むと、竜の翼『ドラゴウィング』が具現化させる。

 

【アタックライド サンダー!】

 

続けてカードを装填し、強化ウバウゾーの周囲を何度も旋回しながら飛行し、電撃を付加させた竜巻で拘束する。

 

【フォームライド キバ ドッガ!】

 

また一人、ガタキリバの分身の一体がドッガフォームへとフォームチェンジするとドッガハンマーを天に(かか)げる。

上空に発生した渦巻く黒雲からの落雷が強化ウバウゾーを襲い、止めの一撃と言わんばかりに紫電(しでん)が混ざりし雷撃が振り下ろされる。

 

【カメンライド ジッオーウ!】

『仮面ライダージッオーウ...!』

 

はたまたガタキリバの一体がライダーカードを装填。

背後に時計の文字盤(もじばん)の針が10時10分に止まると、マゼンタ色でライダーの文字が浮かび上がる。

更には腕時計バンドの様な輪のエフェクトが回転する事で、黒いスーツを身に纏われる形でその姿を変える。

金属製の腕時計を模した白い頭部。時計の針はさっき背後に出現した文字盤と同様10時10分を刺しており、胸部装甲から下までは腕時計バンドの様な装飾(そうしょく)が付き、ライダーの文字が顔に()まる事で変身が完了する。

最高最善の王を目指す平成ライダー20番目の仮面ライダージオウとなったガタキリバはもう一枚カードを取り出し、ドライバーに装填する。

 

【フォームライド ジッオーウ!Ⅱ!】

 

頭部の針や時計モチーフのバンドが二つ分となり、両肩や首回りには未来の姿である最低最悪の王を思わせる金色が追加され、左側の頭部の針を見てみると時刻が2時を刺している。

全ライダーの力を凌駕(りょうが)するジオウⅡへと強化変身し、通常形態のジオウの顔を模した武器『サイキョーギレード』の側面のスイッチを上に上げる事でライダーの文字から『ジオウサイキョウー』に変わり、インディアン風な待機音声が鳴る。

 

『ジオウサイキョー!覇王斬り!』

 

時計の文字盤を模したエフェクトと共に七色の斬撃を強化ウバウゾーに向けて飛ばす。

 

【カメンライド ゴースト!】

『レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!(Go.Go.Go.Go!)』

 

ガタキリバの分身に粒子が纏われ、魂と一つ目を合わせた紋章が胸部に描かれている素体と呼ぶべき姿へと変える。

同時にディケイドライバーの赤いレンズから現れたオレンジのラインが入ったパーカーの姿をした幽霊『パーカーゴースト』は素体に覆い被さると一本角が生え、顔全体がオレンジとなり、黒い部分は複眼の様にも見える。

英雄の力で命を燃やす『仮面ライダーゴースト オレ魂』となったガタキリバは被っていたフードを取ると、ファイナルアタックライドのカードをドライバーに装填する。

 

【ファイナルアタックライド ゴ、ゴ、ゴ、ゴースト!】

『大開眼!オレ!オオメダマ!』

 

生成した巨大なゴーストアイコンのエネルギー体が炸裂。ガタキリバのフォームライドは止まらない。

 

【フォームライド エグゼイド ダブルアクション!】

『マイティブラザーズ!二人で一人!マイティブラザーズ!二人でビクトリー!エーックス!!』

 

出現したパネルを走りながらタッチしてエグゼイド レベル1へと姿を変えるが、相違点としては髪とバイザーの瞳の色がオレンジと緑の二色。

胸部装甲の右側には緑・黄・(だい)色の三色に()けられた3x3の四角いボタンに変化しており、描かれているライダーゲージが三本となっている。

エグゼイド ダブルアクションゲーマー レベルXとなったガタキリバも続いてファイナルアタックライドのカードを取り出す。

 

【ファイナルアタックライド エ、エ、エ、エグゼイド!】

 

間近に近付くとアッパーカットで打ち上げるダブルアクションゲーマー。

そのまま強化ウバウゾーの(ふところ)に入りながらゲームエフェクトのエネルギーを収束させた飛び蹴りを放ち、そのまま蹴り飛ばす。

 

【カメンライド ディケイド!】

ディケイドA「決めるぞ。プレシャス!」

プレシャス「うん!」

【ファイナルアタックライド ディ、ディ、ディ、ディケイド!】

 

本体である俺はディケイドの姿に戻りプレシャスと共に必殺技を放つ。

 

ディケイドA「ディメンション...」

プレシャス「1000(いっせん)キロカロリー...」

「「ダブルパーンチ!!」」

 

強化されたサンドプレスが一撃を叩き込まれると同時に解除され、強化ウバウゾーは大きく吹っ飛ばされた。

 

ガタキリバの分身とイリュージョンが解除され、全員分の疲労が俺を襲う。

 

ディケイドA「もう少しの辛抱だ。ギリギリまで持ってくれよ...俺の身体!」

 

無理を通してでも助けたい強い想いが俺のハートジューシーミキサーに変化が起きる。

プレシャス、スパイシー、ヤムヤムを指すダイヤルは健在ではあるが、空白のダイヤルには四角いマゼンタ、蝶型のシアン、炎の赤、唇の紫が追加されていた。

 

ディケイドA「これが、俺の新しい力...!」

プレシャス「皆、一緒に行こう!」

「「「うん(おう)!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「トリプルミックス!デリシャスチャージ!」」」

 

プレシャス「プレシャスフレイバー!」

 

スパイシー「スパイシーフレイバー!」

 

ヤムヤム「ヤムヤムフレイバー!」

 

ダイヤルを緑のハートに合わせ、プレシャス、スパイシー、ヤムヤムの順でレバー一回押して最後に五回押し込む。

 

 

 

 

ディケイドA「仮面ライダーディケイド!マスクドジャーニーミキサー!ライダー!トランス!ミックス!」

 

プレシャス達の単独技と同様ダイヤルを四角いマゼンタの方へ回し、レバーを四回押し込む。

 

 

 

「「「プリキュア!MIXハートアタック!!」」」

 

 

ディケイドA「ライダー...トランスディメンションスプライス!!」

 

トリガーを押し、四つの浄化技が合わさり虹色の螺旋(らせん)のエネルギーとなって強化ウバウゾーを飲み込む。

ジェントルーに植え付けられていた洗脳の根源でもある黒いハートは木っ端微塵に消え去った。

 

強化ウバウゾー「お腹一杯!」

ディケイドA「さらばだ、ジェントルー。それでは大変...」

「「「「「ご馳走(お疲れ)様でした!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

ゴーダッツ『おのれ、ディケイド...!』

 

ジェントルーの敗北でゴーダッツはディケイドに対しての愚痴を零した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンバーグのレシピッピ「ピピ〜!」

プレシャス「おかえり、レシピッピ!」

 

ハンバーグ個体のレシピッピが解放された事でどす黒いオーラが消え、瞳が赤から青に戻り、気を失ったジェントルーは菓彩あまねの姿に戻る。

地面に倒れ込む直前で受け止めたのは言うまでもない。プレシャスだった。

 

プレシャス「あまねさん!」

ディケイドA「会長!無事か!?」

ローズマリー「大丈夫。今度こそちゃんと戻ったわ」

 

ローズマリーは会長の無事を告げると、俺達は安堵(あんど)する。

 

スパイシー「そう...」

ヤムヤム「ほえ〜。よかったぁ〜!」

プレシャス「うん。本当に良かった...!」

 

こうして、二つの心を持つ怪盗との悪しき心は新鮮中学校の生徒会長 菓彩あまねの中からその姿を消したと同時に、短い様で長く続いた戦いは終わりを迎えた。

小さじ一杯の希望を信じ続けていたからこそ、会長を手を掴めたのかもしれないな。

 

ディケイドA「...うっ!?」

 

そう思っていた俺の緊張感は自然に解かれ、地面に倒れ伏すと変身が解除される。

 

ローズマリー「咲夜!?如何したのよ急に!?」

 

同じく変身を解除したローズマリーは心配そうに声掛ける。

 

咲夜「ああ、悪いな。ガタキリバの分身体が受けた疲労は全て...本体である俺に跳ね返ってくるんだ。こういう無茶でもしないと、助けられなかったからな」

ローズマリー「本当にお疲れ様。ん!?」

 

疲労が全て跳ね返り、俺は意識を失いそうになる中、何かの気配を感じ取ったローズマリーは近くの岩陰に身体を向ける。

 

スパイシー「マリちゃん?」

咲夜「如何かしたのか...?」

ローズマリー「ううん、何でもない。気のせいだったみたい」

 

否定していないのかいなかったのか、ローズマリーは鋭くした目で岩陰に視線を向けた。

今でも様子を見に行ってもガタキリバの疲労が俺を襲っている。仕方がない。

 

咲夜「キバーラ。悪いが、あの岩陰を見て来てくれないか?人がいたら、成る可く気付かれない様にな...今の俺じゃ動けそうにもない」

キバーラ「お任せ〜!直ぐに見てくるわ!」

 

小声で警告を耳にしたのかは分からないが、キバーラはローズマリーが睨んでいた岩陰の裏を確認すべく飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kivaara side

 

あたしはアキノリに頼まれてマリちゃんが見つめていた岩陰の裏を確認すべく、気付かれない様に天辺に止まる。

其処には予想外な子がデリシャスフィールドで今回の戦いの一部始終を見ていた。

 

拓海「ゆいが...!それにあの門津がディケイドだったなんて...!」

キバーラ「あの子は確か...!」

 

何処かで見た事あるわ。あの子は確か、ゆいちゃんの事気に掛けてた...!

手にはピンクの小箱が握られている。衝撃の事実にあたしは驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレシャス「今日は苺ジュース。あたしと乾杯!」

 

オリジナルED『吉武千颯 /DELICIOUS HAPPY DAYS♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

???「ジェントルーさんがやられましたか。まぁ、良いとしましょう...しかし、仮面ライダーは意外と便利な力を持っていますね。過去や未来に行ける列車を使って時の運行を守る電王、世界を破壊する能力を持ちながらも状況に合わせて変幻自在に姿を変えるディケイド、やはり何れも厄介な能力ばかり。ジェントルーさんが退場した今、ワタクシの時代が近付いて来ているのと同然...」

 

ブンドル団アジトにて、黒いシェフユニフォームの上にブンドル団共通のマントを羽織っている中年体躯の男がジェントルーの脱落を重んじてはいない様に自らの企みを語ると、ゲンムが姿を現す。

 

???「おやぁ?ゲンムですか。何しに此処へ...?」

ゲンム「君に渡したい物があって来た」

 

問い掛ける男にゲンムが投げ渡したのは、モノトーンカラーのガシャコンバグヴァイザー。

よく見てみると、このバグヴァイザーのAボタンとBボタンの色がゲンムのイメージカラーの一つである赤と紫ではなく黄色と水色であり、

ディスプレイ画面が1930年代を意識しているのか、薄く茶色がかっている。

 

???「これは...?」

ゲンム「それは嘗て私が、キュアプレシャス達と同じプリキュアだった花寺のどかという少女の時代で使用したバグヴァイザーを微調整して作った新たなバグヴァイザーだ。名をガシャコンバグヴァイザー(ドライ)...通常のバグヴァイザーとは違って、バグスターウイルスを投与(とうよ)していない人間でも使用出来る様に仕組んでおいた。これでバグスターウイルスに侵される事なくバグスターを生み出せる筈だ。本来なら私に許可なくバグスターを生み出すのは(しゃく)(さわ)るが、ジェントルーが倒された以上作らざるを得なかった...」

ナルシストルー「いやぁ、実に素晴らしいよゲンム。流石は元ゲームマスター...''神の才能を持つ男''と呼ばれてる訳だ」

 

その様子を見ていたナルシストルーは拍手をしながらゲンムの才能を評価する。

 

ゲンム「当然だ...愛の力こそ、我々に相応しきエンディングをゴーダッツに与える事が今の私の使命だ。その為には幻夢コーポレーションを復活させる。このガシャコンバグヴァイザー(ドライ)こそ、始まりの第一歩だ!」

ナルシストルー「愛ねぇ...虫唾(むしず)が走る」

ゲンム「何...?」

ナルシストルー「愛なんてものは単なる戯言だ。そんな下らない感情でゴーダッツ様に相応しきエンディングとやらを与えられると本気で思ってんの?」

ゲンム「貴様...私を愚弄(ぐろう)する気か!?」

 

ゲンムが父との愛を汚され、怒号を浴びせながらナルシストルーの胸ぐらを掴むが、ディエンドの介入により事なきを得た。

 

ディエンド「社長さん、それぐらいにして。確かにジェントルーが倒されたのは事実だけど...こっちも少し本気を出さないと、また誰か一人脱落するよ...?」

ナルシストルー「そうだな、ディエンドの言う通りだ。ゲンム、お前のバグヴァイザーと俺様の捕獲箱...何方の性能が一番良いか、賭けてみたくないか?」

ゲンム「良いだろう。君には私の才能を侮辱した行為を見誤らせたいところだが...先ずはお互いに開発した物で何れが一番採用出来るかを証明する事が優先順位だ」

 

余裕を見せたナルシストルーの挑発と言う名の賭けに冷静さを取り戻したゲンムは(うけたまわ)ると、その光景を見ていたシェフの男はこの場から立ち去ろうとする。

 

???「さて、面白くなって来たところですがワタクシもそろそろお暇しましょう。早くしないとせっかく作ったパンが台無しになりますからね、健闘を祈りますよお二人方」

ディエンド「...待って」

 

ディエンドはシェフの男の肩を置く。

 

ディエンド「そろそろ君も出陣した方がいいよ。ソルトルー」

ソルトルー「何故?何故ワタクシがレシピッピを集めなければならないのです?」

ディエンド「レシピッピを使った最高の料理、作ってみたくはない?」

 

ディエンドの(ささや)きにシェフの男 ソルトルーは高笑いをする。

 

ソルトルー「いいでしょう...ワタクシも御一行させて頂きましょうナルシストルー。全てはゴーダッツ様の為に!」

ディエンド(案外チョロいね。でもこうやって(おだ)てちゃえば、(いず)れは退場するでしょ)

ゲンム「ソルトルー。君にはこれを与えよう...」

 

ゲンムがソルトルーに神の恵みと称して手渡した物は、幻夢コーポレーションのタイトルロゴもゲームタイトルのイラストが描かれていない黒いライダーガシャット七本だった。

 

ソルトルー「これは...?」

ゲンム「それはゲームデータのない空のライダーガシャット...君だけのオリジナルゲームを作りたい余地があれば私が制作しよう。確か君は、1920~1940年代のアニメが好きだったらしいな。手始めにどんなゲームを作りたいか要望に答えよう」

ソルトルー「そうですねぇ...フライシャー・スタジオやウォルトディズニーなどを採用するのは如何致しましょう?」

ディエンド「ディズニーは著作権だから却下!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「アキノリ。お前もこの世界にいるのか...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

See you next Chapter2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?今回の話をこれを期に中間第一形態解禁です。
因みに七話でディエンドが召喚した地獄兄弟に奪われた加速系フォームも含まれています(ドライブのカメンライドカード、アタックライド 高速化は除く)。

~解禁された中間フォームライド一覧~
クウガ ライジングフォーム(ライジングマイティ、ライジングドラゴン、ライジングペガサス、ライジングタイタン)
アギト トリニティフォーム
ファイズ アクセルフォーム
ブレイド ジャックフォーム
響鬼 紅
電王 クライマックスフォーム
キバ ドガバキフォーム
ダブル ファングジョーカー
オーズ タジャドルコンボ
フォーゼ マグネットステイツ
ウィザード ドラゴンスタイル(フレイムドラゴン、ウォータードラゴン、ハリケーンドラゴン、ランドドラゴン)
鎧武 ジンバーアームズ(ジンバーレモン、ジンバーチェリー、ジンバーピーチ)
ドライブ タイプデッドヒート
ゴースト 闘魂ブースト魂
エグゼイド ダブルアクションゲーマー(Lv.X、Lv.XX)
ビルド ラビットタンクスパークリング
ジオウⅡ
ゼロワン シャイニングホッパー
セイバー ドラゴニックナイト
リバイス バリッドレックス






オリジナル幹部 ソルトルーのキャラモチーフはご察し下さい。それでは次回もお楽しみに!












初使用したカメンライド

ダブル、ゴースト、ジオウ、ゼロワン

KAMEN RIDE
-昭和-
V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー、スーパー1、ZX、BLACK、BLACK RX
-昭和(ネオライダー)-
真、ZO、J
-平成1期-
ファイズ
-平成2期-
鎧武
-令和-
補完完了...?
-TVシリーズ外-
仮面ノリダー、ホッパー1号(The First版1号)、ホッパー2号(The First版2号)、ホッパーVersion3(The Next版V3)、G、アマゾンズ(オメガ、アルファ、ネオ)、ミライダー(シノビ、クイズ、キカイ、ギンガ)



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