デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~   作:ライノア

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やっと投稿出来た...!第二十四話です。



「海外出張は暫くキャンセルに?」

~これまでの破壊者の食べ歩きは...?~

「最近のここねの事、何にも知らないしなぁ...」

「ここねは孤独に慣れ過ぎてしまったんだ。自分が寂しい事に気付かないくらいに」

「自分の気持ちを伝える事は決して我儘なんかじゃありません。あの子は貴女達両親にとって、たった一人の娘なんですから 」

「自分の本当の気持ちに蓋をして一人で旅をしてきた。今のここねと同じくらいに」

「...うん。ええっと、私が最近好きな事はね...」





第二十四品:コメコメなんか知らない!波乱のピザパーティー!/喧嘩もすれば危険に当たる!?新たな仮面は白狐!

Sakuya side

 

らん「こんにちはー!」

コメコメ(人間体)「いらっしゃいませコメ〜!!」

ローズマリー「ぶへあっ!?」

 

玄関の前で華満が挨拶(あいさつ)をしながら引き戸を開けると、コメコメがお出迎えしながらローズマリーの顔に飛び付いてきた。

エナジー妖精達はローズマリーと同じくクッキングダムにいたからな...一種の愛情表現と覚えておこう。

コメコメの声を頼りに、俺とゆいはローズマリー達を迎え入れる。

 

ゆい「いらっしゃ〜い!」

らん「やっほ〜!」

ローズマリー「コ、コメコメ。日に日にパワフルになってる気がするわ...」

 

食いバカ二人が掛け合う中、ローズマリーは肩車されていたコメコメの成長振りに苦笑する。

 

ゆい「毎日あたしと同じくらい食べてるの!」

らん「ほへぇ〜!」

ここね「それは...かなりね」

 

ここねと華満も苦笑する。今回、ライダー組とプリキュア組が全員なごみ亭に来たのは言うまでもない。食いバカ二人の夏休みの宿題を手伝うために、態々(わざわざ)此処へやって来たのだ。

(ちな)みに俺とレグレットは雄大と冬美の助力もあってか、(いち)早く終わらせる事が出来た。

 

ここね「...全然やってない」

らん「ふんぬぅ〜!」

ゆい「えへへへ。全然やってなかった...」

咲夜「やってなかったって、お前らホントにやる気あんのか?」

冬美「あんたも人の事言えないでしょ、アキノリ」

 

宿題をやっていなかった事を指摘された華満は机でうつ伏せになり、ゆいは照れながら自分の行いを自覚している。

勿論、夏休みの宿題を終わらせたレグレットと冬美も二人をサポートする事となり、俺と雄大はデリシャスフィールドでトレーニングをする予定だ。ジュブリーのトレーニングと面談もあるから、とても都合が良かった。

 

あまね「さぁ、やろう」

ここね「先ずは数学から...」

 

ここねがゆいのノートを見せると、ページの左側には問題集が。その下には握り飯が描かれていた。さては自棄(やけ)になって書きやがったな。

それを見た食いバカ二人は絶望の表情へと変わった。

 

らん「ふんめぇ〜。文章問題〜!!」

ゆい「あたしも苦手〜!!」

雄大「大丈夫。ちゃんと問題集を見れば解けるかもしれないよ」

冬美「それとアキノリ。国語の問題集になったらマリさんが合図をするから、ちゃんと来なさいよ?」

咲夜「分かってるって」

 

俺は冬美の承諾(しょうだく)柔順(じゅうじゅん)に受け入れる。転生前に漢字検定をやっていた経験があるから、準2級までの部首や読み方ならまぁまぁ行ける。

 

コメコメ(人間体)「コメ...?」

 

エナジー妖精組はその様子を見てきょとんとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の破壊者 ディケイド。幾つもの世界を巡り、この世界にて何を噛み締める?

 

 

 

 

イメージOP2『MYTH&ROID/VORACITY』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Touki side

 

ゆい「【太郎君と花子さんは公園から図書館へ、時速5kmで歩いて向かった】、【しかし太郎君は途中で忘れ物に気付き、一度家に戻った】...」

らん「【暫くしてから、太郎君は時速10kmで花子さんを追いかけた】、【太郎君は何分で花子さんに追い付くでしょう】...」

「「「コメ(パム)(メン)?」」」

 

文章問題を恐る恐る朗読している和実少女と華道少女を見ていた小狐少女達は、目を見開きながら首を傾げる。

 

らん「ふんぬぅ。さっぱりだよぉ〜...!」

ここね「文章問題は自分に置き換えてみれば分かるかも」

ゆい「自分に置き換える...?」

らん「成る程!」

 

芙羽少女のアドバイスを受けて何かを閃いたのか、二人は物は試しと言わんばかりに問題集を自分達に置き換えて例えてみる事にした。

 

ゆい「あたしとらんちゃんは学校で待ち合わせをして、ハートベーカリーに向かいました」

 

ゆい『行こー!』

らん『おおー!』

 

らん「でも、その途中でゆいぴょんが忘れ物をした事に気付きました」

 

ゆい『ああーっ!御免らんちゃん。あたし財布忘れちゃった!』

らん『はぬぅ!?でも大丈夫。らんらん持ってるから』

ゆい『ホント!?ありがとー!!』

 

「「ストップ」」

 

此処で違和感を感じたのか、菓彩少女と冬美が一旦止めに入る。

 

冬美「何でゆいが財布忘れたから、らんが財布持ってるから大丈夫な訳?」

あまね「家に戻らないと、数学の勉強にもならないからな」

らん「だって早く行きたいんだもん〜!」

ここね「問題の内容は勝手に変えちゃ駄目...」

 

話を戻した二人は、問題集の通りに話を進行させる。

 

ゆい『先に行ってて。追い掛けるからー!』

らん『は〜い!』

 

らん「家に着いて六分してから、ゆいぴょんはらんらんを追い掛けました」

雄大「...ちょっと待って。後の説明が何か抜けてるよ」

ゆい「えっ?あたし、六分も何してたの?」

ここね「財布を探してたんじゃない?」

ゆい「財布はいつも同じところに置いてるし...」

冬美「もう何でもいいから」

ゆい「何でも!?じゃあ...おやつ食べよー!」

 

再び話が変な方向へと脱線する。

 

ゆい『あー...』ガラッ

らん『...ゆいぴょん。せっかくハートベーカリーで待ってたのにおやつ食べてるなんてぇ〜......!!』

 

冬美「ちょっと待って。何でらんが家に来てるの?」

らん「いやぁ〜」

冬美「もう置き換えとか、そういうのは置いとこ。こういう時は方程式を使って考えるのが一番だから」

ローズマリー「方程式!?難問ね...!」

 

二人が方程式で解けるかを憂懼(ゆうく)するオカマさんは(あご)に手を当てる。

 

コメコメ「頑張るコメ〜!頑張れ頑張れコメ〜!」

ゆい「応援してくれて有難う。コメコメ」

 

小狐少女達は暢気に和実少女達を応援する。気持ちは分かるけど、彼女達は色々と忙しいからね。

 

ローズマリー「コメコメは、宿題を終わらせた後のピザパーティーが楽しみなだけでしょ?」

ゆい「えっ、そうなの!?」

コメコメ「頑張れ頑張れゆーい!が...」

あまね「コメコメ、ゆいとらんは勉強中なんだ。少し静かにしてもらえないか?」

 

僕と菓彩少女は、勉強後のピザパーティーが目当てだった小狐少女を優しく(たしな)める。

自分が邪魔だったのかと不安に思ってしまった彼女に、僕は同調して言った。

 

透冀「別に君が邪魔だと言っている訳じゃないんだ。宿題が終わったら、思う存分にピザパーティーを楽しもう。それまで、おパム少女とドラジカ少年君と一緒に庭で遊ぶといい。キバーラ、ジュニラム...ってあれ?ジュニラムは...?」

キバーラ「ジュニラムなら、アキノリと雄大のトレーニングに同行してったわ。『ライジング化した自分を鍛えたい』って言うから、あたしは止めなかったけど」

冬美「そっか。あの二人も結構な負けず嫌いだったのかもね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

ジュブリー「ふっ!はっ!やぁッ!!」

咲夜「...思った以上に動作が早くなったな。流石はウォブリーの息子だ。けど、焦りは禁物だぜ?」

ジュブリー「分かっとる、僕もいつかは父ちゃんを越える(おとこ)になるんや。こんなとこで(くじ)けたら、せっかくの努力が水の泡になるからな!」

 

俺と雄大はデリシャスフィールドで肉弾戦の特訓をしている。

レグレットがこんな事もあろうかと、ブンドル団を裏切る前に黎斗社長が製造した五つのガシャコンバグヴァイザーⅢ。

その内の一つで先程入手したバーコードウォリアーディケイドのデータを体内に注入した形でディケイドの力が三分の二となった。

後はディケイドライドウォッチの力も入れて本来のスペックに戻るのだが、激情態による暴走を恐れたレグレットがウォッチを持っているため、戻す事が出来なかった。

 

ジュブリー「けどなぁ、まさか僕が飛べない鳥のデータが多くあったなんて驚いたわぁ...」

 

ジュブリーは四肢を動かしながら自分が知った事実に声を低くする。

猛禽(もうきん)類のデータと飛行能力を有するウォブリー。それに対してジュブリーは、飛べない鳥のデータと格闘術を有している。

これはレグレットがガシャコンバグヴァイザーⅢに対応する機械で調べたら判明した。

最初は少し落ち込んでいたが、俺が「例え空が飛べなくても、お前にはお前だけの戦い方がある筈だ」と激励したら少しずつ自分の短所を見直す様になった。

頭の回転と相手の技を利用するところは父親譲りであり、これは好都合だと思った俺は試しに色々なゲームのキャラクターのモーションを見せた。

すると瞬く間に、そのキャラクターの動作を一瞬にして覚えてしまったのだ。まさに天才と言っても過言ではないくらいに。

 

ジュブリー「でりゃあッ!!」

咲夜「ふっ、はぁッ!!」

ジュブリー「ぐぅっ!?そうらよっと!」

 

地面を強く蹴ってからの上段回し蹴りを右腕で受け止めた俺は、残った左腕で鳩尾(みぞおち)に叩き込んだ。

その刹那、鳩尾に打ち込んだ右の手首を軽く捻らせた事で俺の視界は360度回転する。

 

ジュブリー「今度は僕の番や!はぁッ!!」

咲夜「あぶねっ!」

 

顔面に打ち込もうとした右拳(うけん)に対して、俺は両腕を交差させる。

小石を池に投げて波紋を生ずる様に俺は後方へと大きく吹っ飛ばされ、跳ね飛ばされる度に砂煙が発生。

俺は直ぐに体勢を整え、砂埃を軽く両手で落とした。

間合いを詰めるジュブリーの振り上げた拳を、俺は両(ひざ)を限界まで落として正拳突きの構えに入る。

 

雄大「二人共、それまでッ!!」

「「!」」

 

互いの拳が顔面に打ち込まれる事は叶わず、届くまでの数ミリで戦闘中断の声が掛かる。

どうやら其方もトレーニングが終わったみたいだな。

全身の力を抜いて深呼吸をした俺とジュブリーは休憩を取った。

 

雄大「二人共、凄い格闘戦だったな」

咲夜「ああ。まさか、ジュブリーが格闘術における才能があったなんてな。其方はどうだ?」

雄大「ライジングタイタンでもまだ余裕で受け止められるけど、ジュニラムも大分パワーが上がってきたな」

ジュニラム『確カニ僕モ自力デライジングニナレルヨウニナッタケド、マダ力ヲ制御出来テナイカラ油断ハ禁物ダネ』

雄大「それは俺も同じだ。ライジングの力を一通りに使い熟せる様になったら次はアメイジングだな」

咲夜「おいおい。急にアメイジングまでなったらキック後の爆発の範囲がより大きくなるだろ?」

雄大「それもそうだな。アメイジングの変身はさておいて、今度はジュブリーとジュニラムがチームになって俺達とやるってのはどうだ?」

 

雄大の提案にジュニア組は賛成するが、俺はジュブリーにも言っておきたい事があった。

 

ジュブリー「ジュニア組とライダー組の対戦かいな?上等や、やったる!」

咲夜「その前に俺もジュブリーに一つだけ言っておきたい事がある」

ジュブリー「言っておきたい事?何やそれは?」

咲夜「其処でお前に一つ問題を出そう。若しもお前の前に幹部級の敵が二体現れたとする。その時はお前はどうする?」

ジュブリー「勿論、両方共相手になるで!」

 

慢心に即答するジュブリーだが、そういう事ではない。

俺は手で顔を覆いながら溜め息を吐いた。

 

咲夜「そうじゃない。いいか、ジュブリー...その戦闘で俺達の中の一人と共闘する様な事があるかもしれない。その中で一番大事なのは...『チームワーク』だ」

ジュブリー「チームワーク...?」

咲夜「そうだ。どんな状況であっても、必ず心を一つに出来るとは限らない。俺達人間の心というのは、そう都合良く動いてくれない...それは、人間ではない奴も一緒だ」

 

嶋田(しまだ)さんの世界で浅村先生が(かつ)て辻ノ宮中学にて虐め問題を解決しようと最善を尽くすも、上手く対応出来ずに状況を悪化させてしまった時と同じ様な事は起きてほしくない。

だからこそ、生みの親である俺がウォブリーに代わってこれまで経験した事を教えなければならない。それが俺に与えられたもう一つの役目なのだから。

 

雄大「偶には自分の意見を言えばいい。俺もジュニラムと喧嘩した事があってさ...アキノリが闇堕ちしてクライシス社に加入した時もそうだった。時に傷付いて、裏切って、何度も打つかり合って...でも、だからこそ相手の心が分かる様になる。これは絶対に嘘じゃない」

ジュニラム『自分ガ言イタイコトハチャント言ッテヨ?ソウデモシナクチャ、ジュブリーガドウイウバグスターナノカヲ僕モ雄大モ知ル事ガ出来ナイカラ』

ジュブリー「経験者は語れるってヤツか?でも、ありがとうな。雄大、ラム君。そして...さくぽん」

 

ジュブリーは立ち上がり、謝意の言葉を言いながらお辞儀をする。

それから休憩を終えた俺達は、戦闘態勢に入った。

 

咲夜「ジュブリー、ジュニラム。戦闘中の喧嘩は必ず足手(まと)いになるという事を意識しておけ。『一人が隙を作り、もう一人が攻撃を加える』...それがチームワークというものだ。互いに協力し、力を最大限に生かせ!」

 

ジュニラムの突進と共に地面を蹴る。

タイミングは略同時。俺達は気合の雄叫びをデリシャスフィールド内に響き渡らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kiva-la side

 

あたしはエナジー妖精組と庭でダルマさんが転んだを遊ぶ事にした。コメちゃんが鬼で、あたし達はタッチする側になった。

 

コメコメ(人間体)「だ、る、ま、さ、ん、が、転んだコメ!」

 

コメちゃんが振り向いた瞬間、あたし達は動作を止める。

だけど、クソ犬ちゃんの左耳が微かに動いてしまう。

 

コメコメ(人間体)「パムパム、アウトコメ!」

パムパム「えっ、パムパムは一回も動いてないパム!?」

コメコメ(人間体)「耳が動いてたコメ〜!」

キバーラ「厳しいわね。狐にはターゲットハッドがついてるかもしれないから、あの子の目の前に誤魔化す事はないわ」

メンメン「''ターケットハッド''って何メン?」

 

メン君が知らない単語に質問する。

 

キバーラ「''ターゲットハッド''っていうのは...ああ、今のは説明が難しいから無しで。狐の雪原などで行われるジャンプ狩りを研究者達が分析した結果によると、ジャンプの方向が北に(かたよ)っている事が発見されたわ。そのジャンプ狩りの成功率を調べたところ、正確には北北東へ向けたジャンプ狩りの成功率は74%に対して、それ以外の方向へジャンプした場合の成功率が18%未満...つまりは狐のジャンプ狩りの精度は北向きに行うと上がるという事よ」

パムパム「それでパムパムの耳が動いてたのも見抜けたパムね。うう〜、厳しいパム...」

 

あたしの説明にクソ犬ちゃんは納得し、ドラジカちゃんは仰向けに倒れる。

暫く経って、今度はクソ犬ちゃんが鬼を担当する事にした。

 

パムパム「だ、る、ま、さ、ん、が...転んだパム!」

 

コメちゃんとドラジカちゃんがバランス性の高いポーズで動きを静止する。

 

パムパム「コメコメ動いたパム!」

コメコメ「...動いてないコメ」

パムパム「今カクってしたパム!」

コメコメ「気のせいコメ。昨日から全く動いてないコメ」

パムパム「そんな訳ないパム」

 

まだこの姿に慣れていないためか、バランスを崩し、一瞬にして動いてしまったコメちゃんは必死に抗議する。

まぁ、妖精の姿と歩幅が大きく違うから割と不公平なんだけれども...。

その間に流石に限界がきたのか、ドラジカちゃんはうつ伏せに倒れた。

 

パムパム「...ダルマさんは転んだはもうやりたくないパム」

コメコメ「じゃあ、おままごとコメ〜!」

 

気を取り直して御飯事に切り替える事になる。このまま喧嘩にならなきゃいいけど...ちょっと心配だわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

場面は変わってブンドル団アジト。

 

セクレトルー「...はぁ」

ナルシストルー「俺様の美しさに溜息も出るか。そういえば肝心なソルトルーとゲンムは見当たらないが、何かあったのか?」

王蛇バグスター「あいつと自称神ならゲームの開発とやらに戻った。『偶には休息も必要だ』と言ってたらしいが...まぁ、そんな事は俺には興味ないがな」

 

セクレトルーの溜息に対して揶揄(ひゆ)する様に言うナルシストルー。

ゲンムとソルトルーはゲームの開発に戻ったが、戦う事にうずうずしている王蛇にとっては関係のない事だ。

 

セクレトルー「失望の溜息です。って言うか、いつまで御飯事続けるつもりだよ?」

ナルシストルー「...失望?」

セクレトルー「貴方達の実力は本来、こんなものではない(はず)です。もっとご自分を見つめ直して、長所を活かしてください」

王蛇バグスター「あぁ?何か言ったか...?」

ナルシストルー「...俺様に命令する気か?」

 

ナルシストルーはセクレトルーを白い目で見る。その睨みは自分の行動を妨げる口振りを否定するかの様だった。

聞く耳を持たない彼だが、セクレトルーは続けて言う。

 

セクレトルー「後はありませんよ?これ以上結果が出ないのであれば、此処を出て行ってもらいます」

ナルシストルー「...ふっ。お前は何様だ?俺はナルシストルーだ。俺様の意見(もの)は...誰にも奪わせない!」

王蛇バグスター「あぁぁぁ...!そろそろ行くかァ。祭りの場所へ...!」

 

王蛇バグスターは不気味に笑い、首を回しながらナルシストルーの背中を追う。

 

セクレトルー「...では。せーの!ブンドル、ブンドルー!!」

 

二人の去り際に、セクレトルーはいつものシュプレヒコールをするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Touki side

 

ゆい「解けた〜!答えは18分!」

ここね「正解」

 

後ろで見守っていたオカマさんは問題が解けた事に拍手を小さく鳴らす。

 

らん「ひえ〜。難しいかった〜!」

冬美「全く...理解するのがちょっと遅かったけど、ちゃんと問題を読めば分かるでしょ?」

らん「うん、一回休憩するね。じゃないと頭がパンクしちゃうよ〜...」

 

やっとの事で解答にこじづけた華満少女は、両腕を伸ばして達成感を実感する。

緊張感も抜けたのか、背後にあったベットで上半身を仰向けにさせる。

それにしても、彼女にも柔軟性があったとは。今度それを応用したトレーニングでもさせてみるか。

 

透冀「さてと。僕達はキバーラ達の様子を見つつ、お茶を()れてこようか」

あまね「そうだな」

 

僕達は一階で全員分のお茶を淹れて二階に戻ろうとしたところで、何やら騒動が起こっていた。

 

パムパム「もう嫌パム!何でコメコメはいっつもママで、パムパムはいつも...『話す事の距離感が近すぎるおばさん役』パム〜!?」

 

成る程、どうやらおままごとの役柄の事で喧嘩をしているみたいだね。

 

コメコメ(人間体)「もうちょっとしたら交代するコメ」

パムパム「そう言ってずっと交代してくれないパム!もういいパム!コメコメなんて嫌いパム。帰るパム〜!!」

メンメン「パムパム!」

キバーラ「え、ちょっとクソ犬ちゃ!?待ちなさいよ!」

 

暢気に即答する小狐少女の態度におパム少女はやけくそになり、そのまま和実少女の家を飛び出す。

元々敵対関係だったキバーラも彼女の後を追って行った。

 

コメコメ(人間体)「コメコメだってパムパムの事嫌いコメ!」

メンメン「そんな事言わないでほしいメン〜...」

透冀「...菓彩少女。ちょっといいかな?」

 

ドラジカ少年君も必死に説得する姿に、菓彩少女は小狐少女の隣に座りながら状況を尋ねる。

 

あまね「パムパムと喧嘩したのか?」

コメコメ(人間体)「パムパムが酷い事言ったコメ」

あまね「パムパムはいつもそんな事を言うのか?」

コメコメ「...言わないコメ」

 

諭された言葉に小狐少女は一瞬だけ顔を頷くと、おパム少女を探しに家を飛び出した。

 

コメコメ(人間体)「...っ!」

メンメン「あっ、コメコメ!」

透冀「...やはりね」

あまね「透冀。急にどうしたんだ?」

透冀「恐らくだけど、小狐少女の第一次反抗期が来たんだと思う」

あまね「反抗期...!?だが、それは2~3歳頃に見られる筈じゃ...」

透冀「本来ならね。確かに小狐少女は姿が成長してもまだ子供だ。でも、姿的に6~7歳程度の姿だった場合は...それが少し遅れてきてしまったんだろう」

 

反抗期というのは本来『自立の為の過渡期』であるため、大人になるためには必要不可欠な段階だ。

自我が安定するまでの『変化』の過程というのは心の不安定を意味する。今の小狐少女の様に、誰より苦渋な時期でもある。

だがそれは『これまで積み上げてきたものを一回崩して再構築する』という無理難題が含まれているからだ。

結局のところ、反抗期というのは決して単純な作業ではなく、難解を伴いながら自分と向き合って行く段階だという事だ。

僕の推測を聞いて菓彩少女は納得する。

僕達はマシンディエンダーに(また)がり、走行させながらハートフルーツペンダントで和実少女達のハートキュアウォッチを介して状況を伝える。

 

あまね「ゆい達に告ぐ、緊急連絡だ。コメコメとパムパムが喧嘩して家を飛び出した」

透冀「ついでにキバーラもおパム少女の行方を追っている」

ゆい『えっ!?コメコメとパムパムが喧嘩!?どういう事!?』

あまね「説明は後だ。私と透冀が様子を見てくるから、心配ない」

透冀「和実少女と華満少女は宿題の解答を続行してくれ。冬美もマシンキバーラでオカマさんと一緒に捜索(そうさく)を頼む」

冬美『了解、あたしもマリーさんと様子を見てくる』

 

冬美も捜索してくれるそうで、通話を切った僕はマシンディエンダーを走行させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

雄大のスマホの着信音が鳴り響く。どうやら問題集が国語に突入したみたいだ。

 

雄大「もしもし?冬美...何だって!?」

 

慌てぶりの声を上げる雄大。音声がスピーカーではないため、内容を把握出来ない。

 

雄大「...分かった、成る可く手短に済ませる。それじゃ」

咲夜「ブンドル団が現れたのか?」

雄大「いや、コメコメとパムパムが喧嘩した」

咲夜「はぁ!?この機に限って何てこった!?俺達も今直ぐ其方に向かわないと...!」

雄大「いや、冬美には『万が一、ブンドル団の出現に合わせられる様にバイクに跨って待機してろ』って言われた」

咲夜「まぁ、あいつならそう言うよな。いつでも駆け付けられる様にエンジンでも掛けとくか」

 

俺達はオーロラカーテンで出現させたマシンディケイダーとビートチェイサーに跨ってそのまま待機した。

 

ジュブリー「...何か暇やな」

ジュニラム『ソダネ〜』

咲夜「おい。寛ぐ暇があるならちゃんと戦闘に備えろよ」

「『ハーイ』」

 

気怠げな返事が返って来る。ジュブリーは俺の体内に戻り、ジュニラムはビートジュニラムに合体した事は言うまでもなかった。

 

咲夜「待機中は暇だな...」

雄大「...イメージトレーニングでもするか?」

咲夜「そうしとこう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kiva-la side

 

キバーラ「クソ犬ちゃーん!」

パムパム「キバーラ...何しに来たパム?」

 

あたしはクソ犬ちゃんを見つける事が出来たけど、何故か外方を向いてるばかりだった。

 

キバーラ「探したわよ。さぁ、帰ってコメちゃんと仲直りして」

パムパム「...嫌パム」

キバーラ「どうして!?」

パムパム「あんな言い方するなんてコメコメじゃないパム。だから嫌いパム!」

キバーラ「じゃあ、コメちゃんはいつもそんな事を言ってるって言うの!?」

パムパム「パムっ...!」

 

向きになってクソ犬ちゃんに怒鳴ってしまう。

 

キバーラ「...あ、御免なさい。ちょっと向きになっちゃって」

パムパム「......」

キバーラ「あたしね。ブンドル団の時もそうだったけど、冬美のご両親とは敵対関係だったのよ?」

パムパム「キバーラが、敵?」

キバーラ「まぁ、違う意味でもあるんだけど。あの頃はアキノリとは違うディケイドを監視しろって命令されてただけなんだけどね。それから旅をしていく内に...もうそんな事はどうでもよくなっちゃって」

 

あたしは自分の経験をクソ犬ちゃんに軽く語った。

 

キバーラ「アキノリはこうも言ってたわ。『例え睨み合っていても、同じ旅を続ければその道はいつか交わる。時に傷付け、時に裏切り、何度も打つかり合って…だからこそ相手の心が分かるようになる』って」

パムパム「咲夜がそんな事を...?」

キバーラ「ええ。貴女(あなた)だって、エナジー妖精の中でも最年長としてコメちゃんに合わせて遊んでくれたのよね。良いお姉さんしてるじゃない」

パムパム「パムパムが、お姉さん...パム?」

キバーラ「大事なのは、年上として優しく接してあげる事。ただ意地を張ってるだけじゃ、とてもお姉さんらしくないもの。コメちゃんやメンちゃん、ここねちゃん達だって貴女の大切なお友達なんだから、素直に話し合った方が少しは気が楽になるわよ?」

 

クソ犬ちゃんは少し頷いて黙り込むけど、何かを決意したのかゆっくりと立ち上がった。

 

パムパム「...負けたパム」

キバーラ「えっ...?」

パムパム「パムパムは褒められると直ぐ調子に乗っちゃうから、皆の前では中々素直になれなかったパム。でも、キバーラのさっきの言葉を聞いてたら益々(ますます)自分が情けないと思って...!」

キバーラ「クソ犬ちゃん...」

 

経験の差で自分はまだまだ未熟だと嫉妬するクソ犬ちゃんの目には涙が(あふ)れている。

だが、今は泣いている暇はないと片手で涙を(ぬぐ)った。

 

パムパム「...でも、今は泣いてる場合じゃないパム。パムパム、コメコメに謝ってくるパム!」

キバーラ「うん、その方が一番いいわ。その事なんだけど...ごにょごにょごにょ」

 

あたしはクソ犬ちゃんにコメちゃんと仲直りする作戦について耳打ちをする。

その内容に大袈裟(げさ)に驚く。

 

パムパム「パムっ!?でも、それだと仲直りとは言えないパム!」

キバーラ「大丈夫よ。ほら、ブンドル団が居るわよ」

パムパム「パム...?」

 

あたし達はゆいちゃんの家に戻ろうとした時には、一瞬たりとて現れた魔の手によって捕まってしまう。

 

パムパム「パム〜!!」

王蛇バグスター「フハハハハ!自ら墓穴(ぼけつ)を掘ったのはお前らの方だったな!」

ナルシストルー「二匹仲良く内緒話か?俺様達にも聞かせてくれよ」

キバーラ「あんたは...ナルシストルー!!」

パムパム「何で王蛇まで此処に居るパム!?」

王蛇バグスター「お前、バカか?戦うのに理由はない。それがライダーってモンだろォ...?」

 

気怠(けだる)げな声を上げながら首を回したのは、凶悪殺人犯 浅倉威が変身した極悪非道のミラーライダー 王蛇。

 

観客A「王蛇だ!前に山海(さんかい)食堂を襲撃した王蛇だァーーー!!」

観客B「こんなところで喰われたくねぇよぉぉぉぉッ!!!!」

王蛇バグスター「あぁぁぁ...!」

 

鬱憤(うっぷん)晴らしと言わんばかりにお店のテーブルを壊していくと、その音を頼りに観客達は次々と逃げ惑う。

前の山海食堂の件でおいしーなタウンでは王蛇とゲンムの噂は()うに広まっていたようね。

 

ナルシストルー「せっかくだ。一緒に楽しもうじゃないか...トルルン・トルルン・ブンドルー!!」

 

ピザのレシピッピが捕獲箱に捕まった影響で、周りのお客さん達が放心状態となっていた。

 

パムパム「離すパム〜!」

ナルシストルー「止めないよ〜。''パムゥ''〜!」

 

足をじたばたさせて抵抗するクソ犬ちゃんに対して小馬鹿な態度で口真似をするナルシストルー。

其処で王蛇はある事を思い付く。

 

王蛇バグスター「そういえばこいつらには、此間の件でまだ何も喰わせてやれなかったなぁ...!たっぷり喰わせてやるよ」

【ADVENT】【ADVENT】【ADVENT】

 

王蛇はカードデッキから取り出したミラーモンスターが描かれた三枚のカードを、蛇の顔を模した杖型の召喚機に装填。

そのまま押し込むとコブラ・(さい)(えい)のミラーモンスターが鏡を擦り抜ける様に出現し、王蛇の左右付近に並び立つ。

威嚇(いかく)する三匹。明らかに餌である人間を沢山食べて飢餓状態を逃れようとしてるわね。

きっと浅倉の事だから最初のディナーはレグレットか雄大の何方(どちら)か。

でも、肝心の雄大は現在デリシャスフィールドで待機中だから、こっちには戻って来てない。

早くしないとお客さん達が三体のミラーモンスターに全員食べられてしまう。そんな中、一人の少女の声が飛び()った。

 

コメコメ「パムパム!」

パムパム「パム...?」

 

人間の姿になったコメちゃんだった。息が少し乱れていたから、よっぽど探し回ってたのね。

クソ犬ちゃんは助けを求めようと手を伸ばす直前、あたしは小さく声を掛ける。

 

キバーラ「...クソ犬ちゃん」

パムパム「パム?」

 

クソ犬ちゃんがコメちゃんと仲直りする切っ掛けを作るのが今回のあたしの役目。それは喧嘩した手前で意地を張るフリをする事だった。

(うなず)いたあたしを見て、クソ犬ちゃんは直ぐに実行に移してくれた。

 

パムパム「...助けてもらわなくてもいいパム」

コメコメ(人間体)「コッ...!?」

パムパム「パムパム自分で何とか出来るパム!」

コメコメ(人間体)「じゃあ知らないコメ!」

 

せっかく助けに来たというのに、その気持ちを裏切られたコメちゃんは外方を向く。

ごめんねコメちゃん。これも貴女がクソ犬ちゃんと仲直りするためよ。

 

パムパム「パム...パムパムパムパムパムパムパムパムパムパム〜!!」

 

クソ犬ちゃんは振り下ろした右腕を起点にラッシュで抵抗する。

けれど体の小ささが災いしたのか、その距離は3cm程度しか届かず、ラッシュによる微風がナルシストルーの前髪をフワリと(なび)かせた。

 

ナルシストルー「ああー、涼しい。最っ高」

パムパム「パムゥ〜!!」

 

更には後ろ側のフードを掴まれているため、お得意の噛み付き攻撃を仕掛けるのは困難であった。

クソ犬ちゃんを(あし)らうナルシストルーに呆れたのか、王蛇はミラーモンスター達に指示を下す。

 

王蛇「...面倒だ。おいお前ら、こいつ食っていいぞ」

 

三体のミラーモンスターが一斉にコメちゃんに襲い掛かる。

その刹那に何処からか飛んできた火球がミラーモンスター達を牽制させた。

上を見上げると、機械的な見た目をした赤い東洋龍が咆哮を上げながらミラーモンスター達へ接近していく。

 

あまね「コメコメ!」

透冀「小狐少女、無事か!?」

 

その間に背後からは、排気音と共にディケイドとキバのライダーマシンをリペイントした様なバイクが走行して来た。

シアンカラーのライダーマシン『マシンディエンダー』に跨っていた声の正体はレグレットとあまねちゃん。メタリックパープルのライダーマシン『マシンキバーラ』に跨っているのは恐らく冬美とマリちゃんね。

バイクを停車させ、四人はヘルメットを取って直ぐ様コメちゃんの方へ駆け寄りながらブンドル団と対峙する。

 

ローズマリー「ブンドル団、王蛇!パムパムとキバーラに何してるの!?」

メンメン「キバーラ、パムパム、大丈夫メン!?」

キバーラ「こっちは大丈夫よ。何とか逃げたいけど、流石に自力で脱出出来そうにもないわ...」

冬美「大丈夫。あたし達が隙を見て助けるから!」

王蛇バグスター「やっと来たかぁ、レグ。後はあの『坊や』だけだなぁ...!」

透冀「悪いけど、雄大は今デリシャスフィールドで取り込み中だ。彼が戻ってくるまでの間は、僕が君の相手だ」

王蛇バグスター「ハハハッ。いいぜ、お前とあの坊やならとても潰しがいがある。俺も少し本気を出してやるよ...」

透冀「! そのカードは...!」

 

そう言いながら王蛇はカードデッキから一枚のカードを引くと、レグレットは驚きの声を上げる。

ナルシストルーも同じく捕獲箱を取り出した。

 

ナルシストルー「混ざれ!モットウバウゾー!!」

『UNITE VENT』

 

ナルシストルー側は、ピザ(がま)とピザピールを素体にしたモットウバウゾーが誕生。

王蛇は召喚機にカードを装填すると、赤い東洋龍『リュウキドラグレッダー』と交戦していた三体のミラーモンスターが融合し始める。

(やが)て光が収まると、其処には合成獣とも呼べる姿の異形が立っていた。

 

???『ギシャアアアアアアアアッ!!!!』

あまね「何だ、あのモンスターは...!?」

冬美「あれはジェノサイダー。浅倉の契約モンスター達が合体したミラーモンスターだよ」

ローズマリー「ジェノサイダー、何て禍々しい姿なの...!?」

王蛇バグスター「ハハハハハ!此処からが本気の祭りだ...!!」

 

犀は胴体と頭部。コブラは尻尾・首・顔部。そして鱏は背中にへばり付く形で鰭を展開させ、まるで翼の様に見せかけている。

ベノスネーカー・メタルゲラス・エビルダイバーの三体が合体した融合ミラーモンスター『獣帝(じゅうてい)ジェノサイダー』の誕生に、あたし達は強く警戒する。

 

ローズマリー「デリシャスフィールド!」

 

マリちゃんがデリシャスフィールドを展開し、レグレットとあまねちゃんは変身へ移行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あまね「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!!」

 

「フルーツ!ファビュラス・オーダー!」

 

「シェアリンエナジー!」

 

「トッピング!」

 

「ブリリアント!」

 

「シャインモア!」

 

 

 

 

 

 

 

フィナーレ「ジェントルに、ゴージャスに、咲き誇るスウィートネス!キュアフィナーレ!食卓の最後を、この私が飾ろう」

 

 

 

 

 

 

 

【カメンライド】

 

 

透冀「変身!!」

 

 

【ディエーンド!】

 

 

ディエンド「後を縋らず全てを撃ち抜く!新たな旅に悔いなき選択を!仮面ライダーディエンド!僕達の旅の行先は...僕達だけが決めるッ!!」

 

 

 

DIEND SIDE

 

「「はああああーーーッ!!」」

ナルシストルー「動くんじゃない。こいつらがどうなってもいいのか?」

「「!」」

 

変身が完了した僕達は地面を蹴って攻撃しようとした時、ナルシストルーがおパム少女とキバーラを人質に取るといった卑怯な戦法を仕掛けてきた。

 

ローズマリー「何てメガ盛りに卑怯なの!?」

王蛇バグスター「ハハハハハハ...!戦いってのはこういうモンなんだろ?違うのか...?」

 

ナルシストルーの突然の行動にオカマさんは抗議する。

小狐少女の見守り役を任され、動くなと言われている以上、電王に変身せざるを得ない状況であった。

それを見ていたリュウキドラグレッダーは敵意の雄叫びを、ジェノサイダーは王蛇の意見に賛同を示す様に威嚇する。

 

ナルシストルー「面白くなってきたな。やれ、モットウバウゾー!」

 

下された指示でモットウバウゾーは右腕による攻撃を仕掛けてくる。

 

『STRIKE VENT』

 

更には追い討ちを掛ける様にガイの契約モンスターであるメタルゲラスの頭部を模した右手甲『メタルホーン』を装備した王蛇が僕の胸部装甲を突き、フィナーレの正拳突きを表面で受け止めながら右脚によるフロント・ハイキックで蹴り飛ばす。

 

ナルシストルー「動くなと...」

王蛇「ふんッ!!」

ディエンド「ぐあっ!?ぐっ...!」

 

火花を散らして突き飛ばされた僕は胸部装甲を見てみると、今でもスーツに届きそうなくらいに螺旋状の凹凸(おうとつ)出来(でき)ていた。

メタルホーンは60cmのある鉄塊を粉々にする程の頑強(がんきょう)さを持ち合わせているだけでなく、表面の硬さを利用した盾として応用出来るから攻撃にも防御にも使える(すぐ)れアイテムだ。

 

ナルシストルー「言った(はず)だ」

パムパム「パムゥ〜...!」

コメコメ(人間体)「パムパム!」

 

フィナーレは後方に後退するも、(また)してもナルシストルーは(おど)しを掛け、おパム少女の両(ほお)を強く(つね)る。

 

モットウバウゾー「モットウバウゾー!!」

フィナーレ「ぐぅっ!?ぐっ...!!」

『SWING VENT』

 

振り下ろされるモットウバウゾーの左腕に受け止められて身動きが取れず、エビルダイバーの尻尾を模した鞭『エビルウィップ』を召喚した王蛇の猛攻を僕は交差した両腕で耐え切っているため上手くライダーカードを取り出せない。

 

王蛇バグスター「子犬ちゃんは〜お調子者〜♪仲間と喧嘩して飛び出した〜♪フハハハハハ...!!」

ディエンド「ぐっ...!」

 

一振りで首を()ねる程の威力を持つ(むち)が、装甲を徐々に削っていくと同時に先端に流れている高圧電流で威力を増幅させる。

僕達はまさに、窮地(きゅうち)に追いやられている状況でもあった。

 

リュウキドラグレッダー『グオオォォォォォォッ!!』

 

一方そっちではミラーモンスター同士の戦いが繰り広げようとしていた。

睨み合う中で先に動いたのはリュウキドラグレッダーだった。口から放った火球が地面に着弾する度に爆発を起こす。

だが、ジェノサイダーは胸部に存在するブラックホールによる吸引力で当たる筈だった火球を全て無力化させると同時に、今度はリュウキドラグレッダーをも吸い寄せようと吸引力を底上げする。

 

リュウキドラグレッダー『グルゥ!グォォォォッ!!』

 

リュウキドラグレッダーはブラックホールによる吸引によって距離が近付いて行く程に口から火球を何度も浴びせようとするも、ジェノサイダーの吸引力の前では無意味。

今度は塒を巻き、回転を利用した尻尾を()ぎ払う。

だが、吸引を中止したジェノサイダーは両腕によって受け止め、そのまま地面に叩き付けて両足で何度も踏み付ける。

ジェノサイダーの元となったメタルゲラスの脚部『メタルフット』による踏み付けを喰らったリュウキドラグレッダーは、セロ距離で放たれた衝撃波と粗同じタイミングで火球を口から放つ。

 

リュウキドラグレッダー『グッ、グルォォォォ...!』

 

270kgの体重を支える並外れな踏み付けから、衝撃波を何度も喰らってしまったリュウキドラグレッダー。

火球を喰らっても聳え立つジェノサイダーを睨み付けていても、ただ(うめ)き声を上げる事しか出来なかった。

 

ローズマリー「ああっ!」

メンメン「ドラグレッダー!!」

 

ドラグレッダーに唯一憧れを持っていたドラジカ少年君も、虫の息になっていたリュウキドラグレッダーの姿を見て声を上げる。

小狐少女は絶望的な光景を目に膝を付きながら妖精の姿に戻ると、自身の行いを自責する。

 

コメコメ「コメコメが...優しくなかったからっ...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「泣くのはまだ早い()ッ!!!!」」

コメコメ「コメっ...?」

 

僕達はそんな小狐少女に声を飛ばす。

 

ディエンド「自分のせいだと思うなら、その責任を行動で示せ。おパム少女を助けたいならその意気込みはある筈だ!」

フィナーレ「パムパムは大事な友達なんだろう?どうしたい?」

コメコメ「コメコメは...!」

ディエンド「おパム少女を助けたいのかと聞いているんだ!ただ指を咥えてながら僕達が敗北する姿を見た君が、一生後悔してもいいのか!?」

コメコメ「っ...!」

 

僕は小狐少女に転生前の過去を語りながら叱咤(しった)する。

 

ディエンド「...転生前の僕は指を咥えて見ているだけの木偶(でく)の坊だった。そんな自分を見返すために仮面ライダーになった!でも、アキノリ達と打つかり合っていく内にそんな考えは無意味だった事に気付いた。責任とはただ使命を全うするだけじゃない...自分を見つめ直し、判断力を持って行動する事だ!だから小狐少女、君の意見を聞きたい。君はおパム少女を助けたいのか?助けないのか!?」

「「どうしたいんだ!?」」

コメコメ「...パムパムに謝りたい...助けたいコメ!」

フィナーレ「...ふっ」

ディエンド「その言葉を待っていたよ!!」

 

一念発起した小狐少女の姿を見て微笑したフィナーレはモットウバウゾーに打ち上げられるも、オカマさんと冬美の視線にサインを送った。

僕はゼロディエンドライバーから吐き出された銃弾を王蛇の胸部装甲に連射し、怯んだ隙にエビルウィップを持った右腕を引っ張りながら腹部に蹴りを入れた。

距離が離れたところでライダーカードを取り出し、そのままゼロディエンドライバーに装填させてポンプアクション。

 

【カメンライド ジーン!】

 

ディエンド「はッ!」

『ZIIN LOADING』

 

新たに手に入れたライダーが実体化する。

黒をベースに無作為に白いラインが走る左右非対称のボディに、同じく二本の青いラインが走っている黒いプレートが突き出した頭部。

横から見てみると、何故か後ろを向いた狐にも見える。

 

???「君かい?俺を呼んだのは」

ディエンド「ああ。銃ライダー同士、一緒に戦ってほしい」

???「そうだな。でも、一つだけ言っておきたい事がある。俺が求めているのはただ一つ...『感動』だけさ」

ディエンド「『感動』...か。君が求める感動というのはどんな物か拝見させてもらうよ。成る可く動かずにお願いね」

 

僕はSF風のギンギツネライダー『仮面ライダージーン』は頷くと、ベルトに付いている銃を王蛇に向けて決め台詞を言い放つ。

 

ジーン「分かった。接近戦は不利だけど、成る()く動かない様にはするよ...(英寿、まさか君の言葉を借りる時が来るとはね)さぁ、ハイライトだ!」

『READY FIGHT』

 

戦闘開始のゴングが鳴り、王蛇へ向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fuyumi side

 

ナルシストルー「苦しむ顔も見せてくれよ...!」

 

フィナーレとレグレットがあたし達を見てサインを送っていた様にも見えた。

あの二人、ナルシストルーと王蛇の注意を引いてくれてたんだ。

 

冬美「マリーさん、今の内に!」

ローズマリー「ええ。コメコメ!メンメン!」

コメコメ「コメ!」

メンメン「メン!」

ローズマリー「うおりゃああああああああッ!!!!」

 

同じく二人の意図を察していたマリーさんは、コメちゃん達をナルシストルー目掛けて投げ飛ばす。

 

『パ・ワ・ア・ド・イ・ク・サ・ア』

冬美「これでも喰らいなさい!!」

 

イクサベルトを腰に巻いたあたしは、召喚したパワードイクサーに乗り込んで内臓されていた弾幕をジェノサイダー目掛けて投げる。

怯ませた隙にそのまま前進させ、高層ビルを粉砕する程の威力を誇る突撃用の爪で攻撃。

ブラックホールによる吸引は当然やらせず、そのまま両顎でぶん投げてやった。

あたしは直ぐにパワードイクサーから降りてリュウキドラグレッダーの方へ駆け寄る。

 

冬美「大丈夫?」

リュウキドラグレッダー『グルォォォ...』

冬美「此処まで良く頑張ったわ。後はあたし達に任せて」

 

小さく頷いたリュウキドラグレッダーは消滅した。

此処までよく頑張ったんだもん。あの子の勇姿を絶対に無駄にはしない!

そう決心していると、メン君がコメちゃんを二段ロケットみたいに投げ飛ばしていた。

 

メンメン「メーン!」

コメコメ「コメェェェェェェェッ!!」

ナルシストルー「っ!何を無駄な事を...!!」

コメコメ「コッ...」

パムパム「コメコメーッ!!」

 

コメちゃんがパムちゃんを右手ではたき落とす形で救出するも、今度は自分が捕まってしまう。

 

ナルシストルー「次は君と遊んであげようか...?」

コメコメ「コメ」

ナルシストルー「なっ...!?」

キバーラ「もうあったま来たわ!ガァブッ!!」

ナルシストルー「イッタァ!?」

 

簡単に捕まる程にコメちゃんとキバーラはバカじゃない。

コメちゃんは頭を二回叩いて人間の姿になって脱出。

急激な体重変化で手元が緩んだ隙にキバーラが思いっきりナルシストルーの人差し指をガブリと噛み付いて脱出し、お礼と言わんばかりにおでこに体当たりしてあたしと合流する。

 

ローズマリー「やったわ!」

キバーラ「冬美〜!」

冬美「キバーラ!早くコメちゃんを!」

キバーラ「ええ!」

 

変身が解除されたコメちゃんを合流を果たしたあたし達は変身しようとした時、忍び寄った謎の影が浮遊している黒い物体の裏面を蹴る。

軽快(けいかい)な動きでコメちゃんを救出し、近くにあった岩盤を軽く蹴って着地した。

その正体は紫を基調とした忍装具を衣装を着た黄色い複眼のライダー。顔の中央部、胸部装甲には手裏剣を模した銀のパーツが付いている。

 

ゆい「コメコメ、大丈夫?」

コメコメ「ゆい!」

???「一時はどうなるかと思ったわ。一秒でも蹴るのが遅かったら、コメちゃんが大怪我どころじゃなかったしな」

ジュニラム『ヤッパリ、トレーニングシタ甲斐(カイ)ガアッタネ!』

冬美「えっ?あんたまさか、ジュブリー!?何でジュブリーがディケイドになってんの!?」

 

其処へ追い付いたゆい達も合流を果たし、違和感のある口調の正体を聞いたあたしは驚く。

 

ジュニラム『ジュブリーハ元々アキノリカラ生マレタバグスターダカラ、体ヲ借リテ変身シテモオカシクハナカッタンダ』

ディケイド(ジュブリー)「そういうこっちゃ。これであんたらとも一緒に戦える訳や!」

ディエンド「プリキュア組、全員集合だね」

フィナーレ「いや、まだ肝心な雄大がまだ来ていない...」

雄大「俺ならもう来てるぞ!」

『!』

 

ビートチェイサーに走行していた雄大も合流を果たす。これで役者は全員揃った。

 

ディケイド(ジュブリー)「平成ライダーの大先輩は遅れてやってくるってか?ナイスタイミングやで!」

王蛇バグスター「やっと来たか。坊や...」

雄大「待たせたな浅倉。これが本当の第二ラウンドだ」

ローズマリー「いよっしゃあッ!メガ盛り...いや、テラ盛り揃ったぁ!!」

 

そのまま変身しようとしたあたし達だけど、アキノリがジュブリーに話しかける。

 

咲夜『ジュブリー、選手交代だ』

ディケイド(ジュブリー)「はぁ!?こっからが僕達のハイライトやってのに...まぁ、ええわ。それに、ゼロディケイドライバーのアップデート条件はもう達成したんやろ?」

咲夜『ああ、お陰様でな。一応カードの確認もしたいからな』

ディケイド(ジュブリー)「分かった。偶には僕にも戦わせてくれな?」

 

二人の掛け合いが終わると、ディケイドの主導権はアキノリに再び譲られた。

 

ディケイド「いよっし、元の体に戻ったぞ。さぁてと、肝心の新カードは...」

 

アキノリの言葉に応じてライドブッカーから三枚のカードが飛び出し、手に取ると同時にカードの内容を彩らせる。

描かれていたのは、マスクの上に白い狐面を被せた様なライダー。

ファイナルアタックライドはそのライダーが被っている狐面が紋章となり、ファイナルフォームライドの右下には白い九尾狐のロボットが描かれていた。

それを見たアキノリはライドブッカーに収納すると、BとCが駆け寄る。どうやらイリュージョンはカメンライド前に使用したみたい。

 

ゆい「行くよ!」

「「「「ああ(うん)!」」」」

 

気を取り直してあたし達は変身に移行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆい「にぎにぎ!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「ハートを!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

 

 

 

 

 

ここね「オープン!」

 

パムパム「パムパム!」

 

ここね「サンド!」

 

パムパム「パムパム!」

 

 

 

 

 

 

 

らん「くるくる!」

 

メンメン「メンメン!」

 

らん「ミラクル!」

 

メンメン「メンメン!」

 

 

 

 

 

 

 

「「「シェアリンエナジー!」」」

 

コメコメ「コメ〜!」

 

パムパム「テイスティ!」

 

メンメン「ワンターン!」

 

ディケイド「ブフォッ!?」

 

 

 

 

 

 

□ 

 

コメコメ「コメコメ!」

 

パムパム「パムパム!」

 

メンメン「メンメン!」

 

プレシャス「熱々ご飯で漲るパワー!キュアプレシャス!美味しい笑顔で満たしてあげる!」

 

スパイシー「ふわふわサンドde心にスパイス!キュアスパイシー!分け合う美味しさ焼き付けるわ!」 

 

ヤムヤム「煌めくヌードルエモーション!キュアヤムヤム!美味しいの独り占め、許さないよ!」

 

「「「「デリシャスパーティ♡プリキュア!」」」」

 

 

 

 

 

 

「「変身!」」

 

『SWORD FORM』

 

ディケイドA「忍びと書いて、刃の心。仮面ライダーディケイドシノビ!旅の語らい...いざ書き記さん!!」

 

電王S「俺、参上!」

 

クウガ「ゼロから始まる古代のエナジー!仮面ライダークウガ!皆の笑顔は...俺が守る!!」

 

キバーラ「「世界に輝く女騎士!仮面ライダーキバーラ!貴方(あんた)の野望、止めてあげる(わ)!」」

 

ディケイドB・C「今回、俺達は省略させて頂きまーす!」

 

ディケイドA「全てを破壊し、全てを繋ぐ!」

 

「「「「我ら、仮面ライダー!」」」」ドカーン!

 

 

 

 

DECADE SIDE

 

ナルシストルー「行くぞ、モットウバウゾー!」

モットウバウゾー「モットウバウゾー!!」

 

ナルシストルーとモットウバウゾーが岩山から飛び降りる。

構える俺達だが、レグレットとキバーラがフィナーレと共に地面を蹴ってナルシストルーと対峙した。

 

ナルシストルー「裏切り者三人が相手か...せっかくだ。纏めて相手をしてやる」

 

拳と拳が打つかり合い、黒緑色のスパークが発生する。

 

ディケイドA「俺とローズマリーはジェノサイダーの相手を、Bはプレシャス達のサポート。C、ローズマリー、雄大は浅倉を頼んだ!」

ディケイドC「分かったよリーダー。ジェノサイダーはブラックホールと衝撃波が厄介だから、慎重に倒さないと。出来ればユナイトベントが解除される前に倒して、浅倉も一緒に倒す!」

 

要するに三体のミラーモンスターが融合した一体のミラーモンスター扱いになっているジェノサイダーを倒せば、ブランク体に弱体化した王蛇を倒せるという事だ。

 

ディケイドB「リーダー。浅倉とジェノサイダーを同時に倒せなかった手段として、契約モンスターのどれか一体を倒せ。そうすれば、ジェノサイダーへの合体は出来なくなる筈だ」

ディケイドA「助言ありがとなB。よっしゃあ、ジェノサイダーの様子を成る可く浅倉に気付かれずに倒すぞ!」

「「「おう!!」」」

 

プレシャス達のサポートをBに、浅倉はC・ローズマリー・雄大の三人に任せ、俺はジェノサイダーのところへ向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B SIDE

 

ディケイドB「なっ...!うわあっ!?」

 

俺はプレシャス達と合流するが、突然にモットウバウゾーのピザピールを模した右腕で宙に打ち上げられてしまう。

更に近付く事でプレシャス達をピザ窯の火力で焼こうと接近する。

 

ディケイドB「三人共、地面に着地だ!」

プレシャス「う、うん!」

【フォームライド フォーゼ ファイヤー!】

 

頷いた三人は宙返りをして地面に着地し、俺はフォーゼ ファイヤーステイツへとカメンライド。

ファイヤーステイツの外装部『ヒースタックガードメント』は外部から伝わった熱をエネルギーの一部として取り込める機能を持っているため、モットウバウゾーの熱を吸収するのにも都合が良かった。

 

ディケイドB「残念だったな。お前が焼こうとしていた相手は、どんな炎をも受け止めるプリンス様だ!」

『アタックライド フリーズ!』

『アタックライド ウォーター!』

 

右脚にライトグレーのフォーゼモジュール『フリーズモジュール』を、左脚は蛇口を模したライトブルーのフォーゼモジュール『ウォーターモジュール』を装備する。

俺は左肘と突き上げた左脚以外の四肢でピザ窯の角を抑えながら蛇口型制御ハンドル『ターニングタップ』を左側に捻る。

吐水口『シャワーポーリング』から水流を放出し、同時にフリーズモジュールの断熱ドア『フラットシャッター』が開く。

ウォーターモジュールから放出した水流を凍結させる事でモットウバウゾーの火を一時的に無力化させる。

 

モットウバウゾー「ウバッ!?ウバババババッ!!」

ヤムヤム「バリバリカッターブレイズ!!」

 

それを阻止しようとモットウバウゾーはピザ窯で俺を摘み出そうとしたが、ヤムヤムがカッターブレイズで両腕を攻撃し、麺状のエネルギーで両足を拘束させてそのまま仰向けに転ばせる。

その反動で俺は脱出した。

 

スパイシー「ピリッtoヘヴィーサンドプレス!!」

 

其処からスパイシーがサンドプレスで上から窯の炎を抑える様に押し潰して行動不能にさせようとするが、モットウバウゾーは右腕で防御。

鍔迫り合っている隙に、スパイシーはプレシャスに声を飛ばす。

 

スパイシー「プレシャス、B。今よ!」

【ファイナルアタックライド フォ、フォ、フォ、フォーゼ!】

ディケイドB「プレシャス!受け取れ!」

プレシャス「任せて!1000キロ燃焼(ねんしょう)カロリーパーンチ!!」

モットウバウゾー「ウバッハー!?」

 

爆熱シュートと合わせたプレシャスのカロリーパンチでモットウバウゾーにダメージを与えた。

 

プレシャス「あちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ...!」

 

カロリーパンチを打った後でもプレシャスのグローブに残った火をファイヤーステイツの特性で残さず吸収。

ヒーハックガンのフロントユニットとリアユニットを分割させる事で、タンク部分『エクスティングタンク』が露出。

ヒーハックガンは消化器モードへとモードチェンジ。

トリガースイッチ『ハックトリガー』をこまめに引きつつ消化剤を吐き出し、プレシャスの火傷(やけど)消化(治療)を行う。

 

プレシャス「ふぅ〜。ありがと〜」

ディケイドB「どう致しまして。やっぱり、炎系の合わせ技は流石にマズかったか...?」

プレシャス「ううん、別にいいよ。何だか心が熱くなった気分になったし!」

モットウバウゾー「モットウバウゾー...!!」

 

立ち上がったモットウバウゾーは能力を封じられた事に怒りを(あら)わにし、凍結した窯を再び炎で満たす。

 

ヤムヤム「ひょえ〜!まだ倒れないの!?」

スパイシー「いや、今のでかなりダメージを受けてる。B、さっきの攻撃をもう一度やって!もう一度動きを封じて、一気に叩き込む!」

ディケイドB「...よし。二度目は摘み出されない様に、俺達も少し本気で行くぞ!!」

「「うん!」」

 

 

 

 

 

 

DIEND SIDE

 

フィナーレ「はあああーッ!!」

 

フィナーレは上段蹴りを放つも、紙一重(かみひとえ)(かわ)したナルシストルーに華麗なサマーソルトキックで後退させられると、左手を(じく)にブレーキを掛ける。

其処からどす黒い緑のエネルギー弾を(かざ)した手から放たれる。

後退されていくフィナーレと擦れ違う様にペッパー君がクリーム色のエネルギー弾で放つ。

 

ナルシストルー「何人掛かりでも...無意味、無意味!!」

 

だが、ナルシストルーは物ともせずに蹴り返してみせた。

 

ブラックペッパー「け、蹴ったぁ!?」

 

自分の技を蹴り返された事に驚きを隠せなかったペッパー君はそのまま受けそうになるが、冬美のバッシャーマグナムによる水の銃弾で相殺された。

 

キバーラ(冬美)「大丈夫?」

ブラックペッパー「ああ。済まない!」

ナルシストルー「ホントはクウガと戦いたかったけど、手間が省けた。はぁッ!!」

 

岩の壁を蹴って黄色いエネルギー弾を避けたナルシストルーは、両手によるエネルギー弾で距離を詰めようとした僕とフィナーレに防御体勢を促され牽制(けんせい)させる。

続いてペッパー君に放つも、デリシャストーンの輝きによって全身が黄色いオーラを(まと)われ、(ひるがえ)したマントで反射させる。

 

ナルシストルー「デリシャストーンを使い(こな)せる様になったからって、調子に乗るんじゃない...!」

 

嫉妬深い言葉を吐きながら背後に瞬間移動したナルシストルー。

ブラックペッパーを岩陰に蹴り飛ばすが、これで大分隙が出来た。

 

「「「はああああーーーッ!!」」」

 

僕達三人は一斉攻撃を放ち、スパークが発生する。

フィナーレの拳は左手で、冬美のキバーラサーベルは右手。僕は右足で頭から踏み付けて攻撃を受け止めていた。

 

ナルシストルー「お前らは知らない仲じゃない。どうだ、もう一度俺様と組んでみるか...?」

フィナーレ「誰がお前と!」

キバーラ(冬美)「手を組めるもんですか!!」

ディエンド「僕も君の様な人間と手を組むのは御免だ」

ナルシストルー「...だよな」

 

交渉不可能の判断したナルシストルーは受け止めた拳を軽く退かすと、セロ距離でエネルギー弾をフィナーレに浴びせる。

更にはキバーラサーベルを上に弾き返してのエネルギー弾を冬美に浴びせ、最後に下(あご)を強く蹴って僕を打ち上げた。

 

ナルシストルー「俺様は誰よりも強く、美しい。それが俺様の長所だ!!」

ディエンド「ホントに、エゴイストなんだね君は。だったら、僕達が君の短所を指摘してあげるよ...!」

フィナーレ「お前の短所は...直ぐに自惚(うぬぼ)れ、油断するところだ」

キバーラ(冬美)「それで攻撃の隙を突かれてしまう。言ってる意味分かった?」

ナルシストルー「あ?」

キバーラ(冬美)「トゥシュ!」

 

キバーラがサーベルをナルシストルーの顔目掛けて真正面に突くも、ナルシストルーの頬を一瞬だけ(かす)らせた。

 

ナルシストルー「おおっと、何処を狙って...!?」

 

掠らせた傷口からは血が流れ出ており、ナルシストルーを昂らせると同時に焦りを覚えさせる。

 

ナルシストルー「...ぐっ!?貴様!!」

 

流れた自分の血を見て怒号を上げている隙に、僕達は大技を打つける。

 

【ファイナルアタックライド ディ、ディ、ディ、ディエーンド!】

ディエンド「ディメンション!」

フィナーレ「フィナーレブーケ!!」

ナルシストルー「ッ...!」

 

螺旋状の青紫のエネルギー波をナルシストルーはギリギリのラインで回避するも、技の衝撃で結んでいた髪留めを解かす事は出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A SIDE

 

【アタックライド メガトン忍法!】

 

巨大な紫色の竜巻でジェノサイダーを怯ませた俺は、交戦していたライダーと鉢合わせる。

 

ディケイドA「おーい!あんた、俺と同じライダーだろ?」

 

勿論、そのライダーの姿を見るのは初見だ。後頭部と胸部にはプレートがぶっ刺さっている白と黒のツートンカラー。

 

ジーン「そうだけど、君は?」

ディケイドA「俺は仮面ライダーディケイド、咲夜でいい」

ジーン「(ディケイド。そうか、さっき俺を呼んだディエンドっていうライダーの仲間か)...俺は仮面ライダージーン、気軽にジーンでいいよ」

 

俺はジーンと呼ばれるライダーとの自己紹介を終えて、状況を(たず)ねた。

 

ディケイドA「それにしてもお前、俺達が変身してる間によくこんなデカブツを相手に戦ったのか?先輩ライダーとしてはなんだが、少しは尊敬するよ」

ジーン「まぁね。俺も同じ様な敵と戦うのにも慣れてるから...さて、君が俺をどうやって感動させるか見せてくれよ」

ディケイドA「ああ。勿論(もちろん)、感動させてやるよ。一発でな」

 

ライドブッカーから取り出した新たなライダーカードを見て、ジーンは驚愕する。

 

ジーン「そ、そのカードは...!?」

ディケイドA「おっ、どうやらこのカードに描かれてるライダーを知ってるみたいだな?何なら変身ポーズも教えてほしい。ちゃんとジェスチャーするからさ」

ジーン「...分かった、俺が全力を持って教えよう。ギーツの推しとして!」

ディケイドA「決まりだな」

【カメンライド...】

 

ライダーカードを装填し、俺はジーンの動きを手本に逆向きでジェスチャーする事にした。

右腕で弧を描いた後にジェノサイダーに向けて指で狐の影絵を作り、そして中指と親指でフィンガースナップして叫ぶ。

 

ジェノサイダー『ギシャアアアアアアアアッ!!!!』

「「変身!!」」

【ギーツ!】

 

サイドハンドルを閉じると、ジェノサイダーが口から衝撃波を撃ってくるが、ワールドファインダーから出現した赤い銃弾六つがそれらを全て相殺。

煙が晴れた左右側にはアイコンが表示され、右側の白いシリンダーには『MAGNUM』、左側の炎のエフェクトには『BOOST』と描かれている。

 

挿入歌『神様の言うとおりに/タケヤキ翔(ラトゥラトゥ)』

 

赤い銃弾がシリンダーのエフェクトを打ち抜き、同じくワールドファインダーから左側に噴き出した炎が文字を焼却。

分解された文字が白い胸部装甲と赤い脚部装甲へと新たに形成され、上下に分割した丸いコアらしきエフェクトが俺を黒い素体に変化させる。

 

『GET READY FOR,BOOST&MAGNUM』

『MAGNUM SHOOTER 40X(フォーゼロエックス)

 

背後にはロボットの腕を模したホログラムが出現し、左右に浮遊していた装甲が装着。

同時に狐の反仮面も頭上に被さり、オレンジの複眼が変身完了を合図する。

白い胸部装甲に付いている紅白のマフラーが風によって(なび)き、真紅の脚部パーツには銀の排気口が付いている。

右手にはいつの間にか、白いライフル『マグナムシューター40X』を手に持っていた。

 

ジーン「君もなれるのか。英寿と同じ姿に...!」

ディケイドA「これが、俺の新しい力だ。さぁ、此処からが...」

「「ハイライトだ!!」」

『READY...FIGHT!』

 

ジェノサイダーの衝撃波を、左右に分かれた時計回りに何度も周回した俺達は銃口を向ける。

ジーンはレーザー光線の起動を変えて胸部以外を集中攻撃し、俺は展開した両腕の短銃をマグナムシューターとの二丁銃による銃撃を浴びせてやった。

銃撃を受けたジェノサイダーはブラックホールによる吸引で俺達を引き寄せようとしていた。

 

ディケイドA「おっと、さっきのブラックホールか!」

ジーン「俺も一応戦ってみたけど、あのモンスターの機動力はかなり(にぶ)い...」

ディケイドA「そりゃあ、合体元であるモンスターの強みを打ち消してしまってるからな。それが奴の弱点だ!」

ジーン「ブラックホールによる攻撃は空中にいれば何ともない。咲夜!」

『SUPPORT MODE』『LASER CHARGE』

ディケイドA「えっ、足場!?乗れって事か...?いよっと!」

 

ジーンはレバーを二回倒した銃のトリガーを上空に向けて引くと、カード状の足場を生成。

 

『RIFLE』

ディケイドA「おっ。この武器、スナイパーライフルにもなれるのか!よぉし...」

 

俺はその足場に乗ってジェノサイダーのブラックホールによる吸引力から免れ、砲身が拡張したライフルモードとなったマグナムシューターのスコープで照準(しょうじゅん)を定める。

トリガーを引き、吐き出された加速弾を上空から超精度で狙撃。

そのままカード状の足場がジェノサイダーに正面から向かって行く。

 

ジーン「咲夜、接近する時に逆立ちで『リボルブオン』って言ってみてくれ!」

ディケイドA「えっ...?リボルブオン!」

『REVOLVE ON』

 

ジェノサイダーとの距離が間近となると、逆立ちになった俺は足場を両手で押してハンドスプリング。

ジーンに言われた通りに用語を叫ぶと、背後に輪の出現と同時に視界が上下に逆転し、先程白い装甲だったのか赤い装甲に変わっていた。

 

ディケイドA「...うらァッ!!」

ジェノサイダー『グギャアアアアッ!?』

 

噴き出した炎の推力で威力を底上げした右フックを頭部に打ち込み、20mくらいに後退させる。

おまけに脚部装甲となったマグナムシューターの銃撃を一発お見舞いして怯ませた。

 

ディケイドA「リボルブオン!」

『REVOLVE ON』

 

再度リボルブオンした俺は地面に着地する。

 

ディケイドA「成る程な。装甲の位置を反転させる事で、回避にも防御にも使えるのか...中々やるじゃんか。お前の世界の仮面ライダー!」

ジーン「嬉しいよ、そんな風に褒めてくれるなんて。さぁ、盛大に打ち上げと行こう!」

ディケイドA「おう!」

【ファイナルアタックライド ギ、ギ、ギ、ギーツ!】

『FINISH MODE』

 

レバーを一回倒したジーンが必殺技をチャージしている間に、俺は助走を付けた勢いで跳躍。

 

『LASER VICTORY』

 

ジーンが放たれた青いレーザーをわざと腹部のブラックホールに当てている隙に後転し、脚部の排気口から噴き出したエネルギーの推力で加速。

右足を突き出し、飛び蹴りに移行する。

 

『MAGNUM BOOST VICTORY』

ディケイドA「はああああああああ...!だああああああああッ!!!!」

 

着地時に軸足(じくあし)となった右足を左側に回転させ、前に突き出した左足でブレーキを掛ける。

背後で咆哮を上げていたジェノサイダーは爆発四散。

これで浅倉は全ての契約モンスターを失った事で、ブランク体に弱体化している頃だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C SIDE

 

王蛇バグスター「ハハハハハハ...!うっ!?何だ、何がどうなっている!?まさか...!」

 

体の異変に気付いた王蛇が急に脱力したかの様にうつ伏せに倒れる。

手に持っていたベノサーベルが消滅し、徐々に装甲の色が紫から灰色に変色していく。

 

ディケイドC「リーダーの奴、遂にやりやがった!」

雄大「ああ、アキノリならやってくれると信じていた。やるなら今しかない!」

 

古代エネルギーを右拳に収束させたクウガは、ブランク体となった王蛇に王蛇に向かって走り出す。

 

王蛇バグスター「ウオオオオオオオオッ...!!!!」

ディケイドC「決めろ、雄大!!」

クウガ「うおりゃああああああああッ!!!!」

 

助走を付け、地面を蹴って拳を振り上げる。

だが、その拳が王蛇に届く事はなかった。何故なら乱入してきたゲンムがゾンビゲーマーとなってクウガの必殺技を受け止めたのだから。

 

『ガシャコンスパロー!』『スッパァーン!』

ゲンム「ふんッ!」

クウガ「ぐっ!?」

 

分割したガシャコンスパローの攻撃を受けたクウガはよろめきながら後退する。

 

王蛇バグスター「お前...何故俺を助けた?」

ゲンム「此処で君が倒されたら、私達にとっては都合が悪い。そして、あのミラーモンスター達も同類だ」

 

バグスターバックルから取り外したガシャコンバグヴァイザーを、ジェノサイダーが倒されていたと思われる場所に向けてバグスターウイルスを回収する。

液晶画面に映っていたのは、ジェノサイダーの融合が解除されたベノスネーカー達。

恐らくこの三体も、王蛇と共にバグスターとして復活していたのだろう。

 

ベノスネーカー『ギシャアァァァァァァァァッ!!!!』

メタルゲラス『ブモオォォォォォォォォ!!!!』

 

ベノスネーカーは威嚇し、両腕を振り下ろすメタルゲラスと体当たりを繰り出しているエビルダイバーは外に出たくて液晶画面を何度も叩いていた。

辺りを見下ろす。モットウバウゾーの姿が見当たらない時点で、レシピッピの回収が終わったんだな。

 

ゲンム「そんなに暴れなくても、君達の出番はとっておくつもりさ」

ナルシストルー「フッフッフッフッフッフッフッフッフッフッフッフ...!」

 

ゲンムが画面越しのミラーモンスター達を(なだ)めると、ナルシストルーが不適に笑う。

よく見てみると結んでいた髪留めが解けており、右側の頬には切り傷が付いていた。

 

ナルシストルー「まさか、裏切り者がこの俺様の顔に傷を付けてくれるとは...この借りはいつか必ず返す。お礼に————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次会った時は、''本当の遊び''を教えてやる...!」

王蛇バグスター「......」

 

そう宣言してデリシャスフィールドを後にするナルシストルー。

ゲンムもバグスター化しているベノスネーカー達の液晶画面を見つめながら、弱体化した王蛇の腕を組んで姿を消した。

 

クウガ「''本当の遊び''って...!」

キバーラ(冬美)「うん。やな予感しかしない」

ディケイドA「......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

コメコメ「御免(ごめん)なさいコメ」

パムパム「パムパムも、酷い事言って御免パム」

 

戦闘が終わって、コメコメとクソ犬が互いに謝り合っている。

 

コメコメ「いや、コメコメが悪かったコメ」

パムパム「いいや、パムパムが悪かったパム」

コメコメ「いやいやいやコメ!」

パムパム「いやいやいやいやパム!」

ジュブリー「キリないなぁ。せっかく仲直りしたってのに、又喧嘩腰になってどうすんねん?」

 

「もうしないコメ!」とはっきり宣言するコメコメ。

 

メンメン「仲直りメン!」

ジュニラム『コレヲ機ニ、モウ喧嘩スル事ハナイデショ』

ゆい「お婆ちゃん言ってた。『雨降って』...何が固まるんだっけ?ゼリー?」

 

ゆいの間違えた諺に、俺は盛大にズッコケる。

 

咲夜「全然違ってるぞ」

ここね「固まるのは『ゼリー』じゃなくて『地面』ね」

らん「''雨降って地固まる''!」

咲夜「おっ、今回は間違えなかったな。やっぱ俺が教えた甲斐があったぜ」

冬美「それはあんたじゃなくて、レグレットでしょ?」

 

俺は華満が諺を間違えなかった事に感心した。

まぁ冬美によれば教えたのはレグレットの方だが、今回はちゃんと覚えてくれて何よりだ。

 

あまね「喧嘩してもちゃんと仲直りすれば、もっと友達になれる...」

透冀「まるで、昔の僕達みたいだね」

ローズマリー「さぁ、皆。お待ちかねのピザパーティーよ!」

 

ローズマリーの掛け声で俺達は四角い木のプレートに置いてあるピザを用意すると、早速皆が食うき満々になっていた。

 

パムパム「食べ終わったら一緒に遊ぼうパム!」

コメコメ「コメ!何して遊ぶコメ?」

パムパム「パムパムのしたい事も聞いてくれるパム?」

コメコメ「勿論コメ!ジュブリーとジュニラムも一緒に遊ぶコメ?」

ジュブリー「おっ、ええんか?それじゃあお言葉に甘えときますわ」

 

ゆいとここねは和解した二匹の様子を見て安堵する。

 

咲夜「...んじゃあ、野郎共。犬科妖精の和解と俺の新しい力を手にした記念だ。せーの...!」

『乾杯!』

 

俺達はピザを口に運びながら味わう。

 

咲夜「あむっ。うん、美味い」

ゆい「あーん。デリシャスマイル〜!!」

ジュブリー「これがピザか...具の中に肉が盛り付けられてるだけやない。こんがり焼かれたチーズがゴムみたいに伸びてておもろいなぁ〜!」

咲夜「だからと言って、食いもんで遊ぶんじゃねぇぞ?」

ジュブリー「はいはい、分かってるで。さくぽんは冷淡やなぁ〜」

 

意地を張る様な言い方をするジュブリーだが、中身は素直で従順(じゅうじゅん)な性格の持ち主。

俺から生まれたバグスターだが、努力家で自分の悩みを直ぐに伝えられる正直者...まるで転生前の俺とは正反対だ。

 

冬美「ジュブリーったら、急に明るくなっちゃって...」

雄大「自分自身の悩みも打ち明けたみたいだし、結果オーライって感じだな。今回の戦いでジュニラムとの息が合ってたし...」

 

ジュブリーも自分の悩みを打ち明けられたのか、気分が高揚している。

自分自身は飛べなくても、こうして未来に向かって飛べる様なバグスターを目指す志しを向けている。こいつが仮面ライダーになれる日が今でも待ち遠しくなってきたな。

 

ジーン「今の戦いは最っ高に感動したよ。世界の破壊者がまさかギーツと同じ姿に変身出来るなんて...俺を感動させたのは、英寿に続いて二人目だ!」

 

鈴○福君に似ている青メッシュの入った青年が俺の実力を評価している。こいつがジーンの変身前の姿と認識しても大丈夫そうだな。

 

咲夜「耳がガンガンするなぁ...そういやギーツって、お前がサポートしている仮面ライダーの事か?」

ジーン「ああ。嘗て運営達が『デザイアグランプリ』っていうゲームを開催してたんだ。話すと長くなるけど、流石に時間がないかな?それじゃ、検討を祈るよディケイド。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸せを求める人を応援するために」

 

役目を終えたジーンの体が徐々にぼやけていく形で消滅した。恐らく元の世界へ帰ったのだろう。

 

咲夜「『幸せを求める人を応援するために』...か」

 

そのためのこの力か。確かに力というのは使い方次第では善にも悪にもなる。今回新しく手に入れたギーツの最強フォームは、神にも等しい全知全能の力である事は間違いないと俺自身の憶測を広げる。

今のところフォームライドは解禁されてはいないが、使用する度に連れて解禁される筈だ。

しっかし何だろうな?『デザイアグランプリ』って。今度ゴーダッツ倒したら、ジーンに聞いてみるか。

 

咲夜「...ホントに人騒がせな青狐だったな。まぁ、この力にはまだ慣れてないからな。暇な時に呼んでやるよ」

コメコメ「美味しいコメ〜!」

 

俺が呟くと、コメコメがピザの美味さに頭を二回叩く。

人間の姿に化けるが見た目は10歳近くに成長し、赤いリボンで結んでいた左右のお団子ヘアーが垂れた狐の尻尾に近い形状へと変化していた。

 

ゆい「コメコメ!?」

らん「ほんげ〜!また大きくなった!」

ここね「可愛い...!」

 

同意はするが、俺は赤子と幼児の方がよかった。今更だけどさ。

 

コメコメ「あむっ。美味しいコメ〜!」

ローズマリー「立派になったわね〜!!」

キバーラ「もう、マリちゃんったら、相変わらず大袈裟(おおげさ)ね〜」

ローズマリー「だってぇ、こんなに感動的な事なんて滅多にないのよぉ〜!!」

 

ピザをもう一口入れると、ほかほかハートが溢れ出した。ローズマリーもその成長振りに感涙している。

また一つ成長と遂げた事を所懐して微笑みかけるかいちょと、雄大に憑依しながら外方を向いて口元を緩めていたモモタロスにコメコメは満面の笑顔で微笑み返した。

その笑顔を忘れぬ様に、俺は二眼カメラのシャッターを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

セクレトルー「...はぁ」

ソルトルー「ワタクシが留守の間にやられたのですか?プリキュアとライダーを倒すなら、少しは本気を出したらどうなんですか?」

 

場面は変わってブンドル団アジト。レシピッピを奪う事に失敗して帰還してきたナルシストルーと契約後の色を取り戻した王蛇バグスター。

彼らが失敗した姿を見たセクレトルーは溜息を吐く。

 

王蛇バグスター「...うおああああああああッ!!!!」

 

ゲンムに八つ当たりすべく左拳(さけん)を振り下ろす王蛇バグスターだが、当然受け止められてしまう。

 

ゲンム「随分と横暴だな。王蛇」

王蛇バグスター「お前が邪魔さえしなければ、あの坊やとの決着は着いていた筈だ。モンスター(あいつら)が倒されようが知った事か!今戦えればそれで良いんだよ。俺は...!俺はまだ負けてない...!!負けてなんか、いないッ...!!!!」

 

王蛇バグスターはゲンムに救出されなければ、雄大と最後まで心おぎなく戦えていた。

だが、自身の契約モンスターを全て倒された事で弱体化し、皮肉にも助けられる側になってしまうとは思ってもいなかったのだ。

ソルトルーの(てのひら)を押し出し、荒れた息を整える王蛇バグスター。

 

ナルシストルー「...もっと遊びたかったけど、次会った時はプリキュアとライダーの最期かな?昔っから好きな玩具(おもちゃ)程、遊びすぎて壊しちゃうから」

ソルトルー「...そうですか」

 

背後でナルシストルーが全身の力を脱力させ、右腕を(かか)げながら自身の過去を語る。

億劫(おっくう)そうな態度と静寂な怒りの裏側に咲夜達を本気で潰す覚悟が見えた。

 

セクレトルー「...なら、これを使って長所を活かしてください。これが最後のチャンスです」

ソルトルー「若し、ワタクシを失望させる様な行為(こと)をすればどうなるか...分かっていますね?」

 

最後のチャンスを与える様に、セクレトルーとソルトルーは二人にある物を投げ渡す。

 

王蛇バグスター「これは...?」

ゲンム「私達からの神の恵みだ。これをどう使うかは、君達次第だ」

 

ゲンムに投げ渡された一枚のアドベントカードを見て、王蛇バグスターも同じく仮面の下で笑う。

まるで自分の勝利を確信したかの様に。

 

ナルシストルー「ふっ、分かってる...」

王蛇バグスター「(いただ)くぜ。根っからの悪党は、手癖が悪いんだ...!」

 

内部からどす黒いオーラを放っている黒紫色の宝玉と、まだデータが内包されていない白いライダーガシャット、ナルシストルーが不適な笑みを浮かべた。

プリキュアとライダーを倒すという決意を固めながら。

 

王蛇バグスター「おい神。お前に少し頼みがある...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モモタロス「ナオミ特性コーヒー!俺と乾杯だ!」

 

オリジナルED曲2『ココロデリシャス』

 

 

 

 

 

 

 

次回、デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~

 

咲夜「夏のバーベキューじゃい!!」

 

スピリットルー「おいどんはスピリットルー!」

 

電王S「お前ら、全員纏めてクライマックスだ!!」

 

第二十五品:新たな怪盗!?にこにこキャンプでごわす!/お化け不祥事案件!?四身一体、クライマックスフォーム!

 

全てを破壊し、全てを繋げ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

ピザパーティーが終わり、ゆいとコメコメが寝静まった午後10時すぎ。俺達は一階のテーブルで密かに会議を開いていた。

 

冬美「それにしても、あの時ナルシストルーが立ち去る側に放った言葉。明らかに奇妙さを感じるけど、やな予感しかしない...」

『次会った時は、’’本当の遊び''を教えてやる...!』

 

あの言い様からして見れば、あの二人はガチで本気を出してくるに違いない。

 

雄大「奴等もゲンムや王蛇というライダーを味方に付け、徐々に戦力を(たくわ)えてきている。俺達も空いた時間にトレーニングをしておかないと後から困難だぞ」

 

俺が早めに倒していればと後悔する暇もない。一刻も早く黎斗社長と浅倉を倒して、ゴーダッツとソルトルーを倒す。それが俺達がこの世界に与えられた使命だ。

だが、各ライダーの中間フォームの第二形態以降どころか、歩くライダー図鑑も解禁していない。

 

咲夜「......」

透冀「? どうしたの、アキノリ」

咲夜「...レグレット、ちょっと頼みがある。こいつをアップデートしてもらえないか?」

 

俺はレグレットにギーツのライダーカードと、ある物を差し出す。

全体的なカラーリングは黒く、各部にマゼンタのラインが施されている。更には21の文字が中央のタッチパネルを挟む様にして大きく描かれている携帯電話型アイテム『ケータッチ21』。

 

雄大「これって...ケータッチ?」

冬美「でも、配色がコンプリートフォームに大分近くなってるけど...?」

透冀「そっか。冬美と雄大はまだ知らないんだっけ?このケータッチはディケイドライバーがネオに覚醒した時に変化した物なんだ。それに、どうしてギーツのライダーカードまで?」

 

レグレットが問い掛けるが、答えは疾うに決まっていた。

 

咲夜「ジーンの言葉を聞いて、少しだけ気付いた事がある。自分でも何だが...これから先の未来、俺達が絶望の(ふち)に追いやられる事だってあるかもしれない。それでも、俺は誰かの幸せを応援したいんだ。俺は世界を救う救世主でも、ましてや世界を破壊する悪魔でもない。皆の幸せを守るためなら、俺は何だってやる。けど、与えられたこの命だけは絶対に無駄にはしたくない」

冬美「アキノリ...」

雄大「そこまで皆の事を思ってたんだな」

透冀「...分かった、そこまで言うなら僕は止めないよ。ナルシストルーと王蛇との決戦まで、成る()く間に合う様にはする。でも、ギーツのライダーカードはまだ持っていてくれ。このカードは仕上げに使う予定だから」

咲夜「! 感謝する」

 

更なる希望が見えてきた事に、俺は握り拳を作りながら固く誓った。

例え更なる絶望が降りかかったとしても、何度でも立ち上がってやる。

 

咲夜(目に物見せてやるよ。ナルシストルー!そして、浅倉!)

 

See you next chapter 3...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、バーベキューにお化けが...!?









如何でしたでしょうか?三ヶ月も投稿が遅れてしまい、本当に申し訳御座いませんでした...。

今後の投稿が遅くなる事もありますが、気長に待ってくれると嬉しいです。次回もお楽しみに!




初使用したカメンライド

シノビ、ギーツ←new!

召喚したライダー

ジーン(ギーツ本編後)

~ソルトルーのオリジナルガシャット~

なし








KAMEN RIDE
-昭和-
X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー
-昭和(ネオライダー)-
真、ZO
-平成1期-
補完完了
-平成2期-
補完完了
-令和-
補完完了
-TVシリーズ外-
仮面ノリダー、ホッパー1号(The First版1号)、ホッパー2号(The First版2号)、ホッパーVersion3(The Next版V3)、G、アマゾンズ(オメガ、アルファ、ネオ)、ミライダー(クイズ、キカイ、ギンガ)、BLACK SUN←new!、第1号←new!




デパプリ破食で王蛇サバイブの登場は...

  • してほしい
  • してほしくない
  • やな予感しかしない...
  • なんなら思う存分暴れてくれ
  • ジェノサイダーのサバイブ化を期待
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