デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~   作:ライノア

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お待たせ致しました。リメイク第二品です。




















これまでの破壊者の食べ歩きは...?

「私立新鮮中学校 1年3組 門津咲夜...」

「お婆ちゃんがよく言ってたんだ。『ご飯は笑顔』...だって!」

「我が国の宝『レシピボン』を盗んだ奴らは、必ずやレシピッピを集め出すじゃろう。何としても止めなくてはならん!」

「コソ泥とは失礼な。我は怪盗ブンドル団のジェントルー」

「レシピッピは、お婆ちゃんとの大切な思い出。いつも笑っててほしい...だって、ご飯は笑顔だから!」

「変身!」



第二品:さようなら、ゆい...!マリちゃんの決意/ディケイド数十変化!(なぞら)うカメンライド!

 

 

Sakuya side

 

よう、読者の野郎共!俺は門津咲夜。百年以上も旅をしたベテランオールラウンダーだ。

前回の戦いにて俺はブンドル団の被害にあったオムライス店に激励の言葉を投げ掛けた後、なごみ亭に戻ってみると、和実がオムライスを食っていた。

本人によれば、最後まで味わう事が出来なかったオムライスを持ち帰ったとの事だ。

 

ゆい「あーん。もぐもぐ...んん〜っ!デリシャスマイル〜!」

コメコメ「コメ〜!」

ゆい「...でも、吃驚(びっくり)だな。レシピッピが盗まれると、味が変わっちゃうなんて...」

 

そう。今回の戦いでブンドル団の被害にあったオムライス店は料理の評価を(けな)されたのと同じ。

だから俺は此処(ここ)の店員達を励ます為に態々(わざわざ)戻ってきたのだ。

 

ローズマリー「レシピッピはお料理の妖精だもの。何かしらの悪影響が出ても不思議じゃないわ。ブンドル団...恐ろしい敵ね」

咲夜「その為に俺がいるんだ。何せ、この世界でやるべき事が見つかったんだからな」

 

俺がそう言うと、和実のハート型のウォッチを介して液晶画面が光り出し、映像が写し出される。

その人物は白髪(しらが)になった赤い王冠とマントを着ただけのチビマリオと言ってもらっても構わない。

 

ゆい「何か出たー!?」

咲夜「恐らく、この世界とは違う異世界の国王陛下だろう。ってか、如何(どう)見ても年老いた配管工————ぶげっ!?」

ローズマリー「クッキング様!?」

 

クッキングと呼ばれるチビマリオ...じゃなくて。国王陛下の周りを飛んでいるのは先程救出したオムライスのレシピッピ。

 

クッキング『クッククック〜!』

 

クッキングは少し変わった高笑いをする。それはまるで、お手柄と言わんばかりに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の破壊者 ディケイド。(いく)つもの世界を巡り、この世界にて何を噛み締める?

 

イメージOP『寺島拓篤/Nameless Story』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

場面は変わり、ブンドル団アジト。今回の騒動を起こした怪盗ジェントルーと、同じく怪盗で上司のセクレトルー。

彼女達が目にしているのは、ブンドル団の団長 ゴーダッツ。レシピボンを奪った張本人で、今度はレシピッピを捕らえようと(くわだ)てている。

 

ゴーダッツ『ジェントルーの邪魔をしたのは、恐らく伝説の戦士『プリキュア』と、世界の破壊者『ディケイド』だ』

ジェントルー「伝説の戦士『プリキュア』と、世界の破壊者『ディケイド』...?」

 

全てを知っているかの様に語るゴーダッツの言葉を復唱(ふくしょう)するジェントルー。

だが、後の『ディケイド』と言った存在を知っている事に対して、彼女に疑問を植え付ける。

 

セクレトルー「『世界の破壊者』だか何だか知りませんが...(いく)ら目障りな者が現れようとも、我々の仕事に変わりはありません」

 

伝説の戦士だろうと世界の破壊者だろうと、自身の目的を達成する事を最優先するセクレトルー。

彼女の表情に焦燥(しょうそう)は無く、冷静な眼差しを主人(あるじ)に向ける。

 

ゴーダッツ『無論だ。(あら)ゆる料理のレシピッピを捕え、レシピボンを満たし、全ての料理を我が物とするのだ。それと、ディケイドは世界を破壊し、状況に応じて様々な姿に変える能力を秘めている。我々に取っては天敵だ。呉々(くれぐれ)も警戒はしておけ』

「「はっ!承知しました!」」

セクレトルー「それでは、参りましょう...せーの!」

 

二人は気合を入れるべく、掛け声をする。

 

「「ブンドル、ブンドルー!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

オムライスを食い終わった和実に合わせて、クッキングと呼ばれるチビマリ————国王陛下は状況を理解したのか強く(うなず)く。

 

クッキング『あの伝説の戦士『プリキュア』が、コメコメのおかげで生まれるとはなぁ〜。(まさ)に奇跡だ!なっ?』

クックイーン『はい』

 

問い掛けられた女王が、笑顔を絶やす事無くクッキングに返事を返す。

 

ローズマリー「クッキング様はこうなる事をご存知だったのでは?」

クッキング『ん〜?んん〜?』

 

はぐらかすクッキング。この野郎、じゃあ何の為にオカマがコメコメを手渡されたんだよ。

 

ローズマリー「『んん〜?』って何です?『んん〜?』って!」

咲夜「俺が踏み潰してやろうか?」

ローズマリー「いや、それはやめて」

ゆい「うわあ...!通信も出来て、中を通れば其方(そっち)の世界にも行けて...この腕輪すごいね!」

コメコメ「コメ!」

ローズマリー「ホントよね〜!」

咲夜「お前ら...感想を述べるのはいいが、少しは空気を読む事を覚えろ」

クッキング『クッククック〜!驚いたじゃろう?その名も...『ハートキュアウォッチ』じゃ!!なっ?』

クックイーン『はい。プリキュアを助けるアイテムと言われているのですよ』

ゆい「『ハートキュアウォッチ』...?」

コメコメ「コメ〜...」

クッキング『レシピッピも、すっかり元気になったぞ〜!』

レシピッピ「ピピ〜!」

ゆい「よかったね。レシピッピ!」

レシピッピ「ピピ!」

コメコメ「コメコメ!」

ローズマリー「今回は救えましたが、既に(いく)つかのレシピッピが奪われているようです」

ゆい「えっ!?」

 

俺は(うなず)くと、和実は驚きの声を上げる。こっからが本題だ。オカマは真剣な顔で和実を見つめる。

 

ローズマリー「南米(なんべい)料理の(いく)つかは味が変わってしまったから、困ってお休みしてるお店も出て来てるみたい」

ゆい「あっ!あの時の...!」

 

先程の事を思い出す和実。

 

ゆい「酷い...元に戻すには如何(どう)したらいいの!?」

ローズマリー「方法は一つ。ブンドル団から、レシピッピを取り戻すのよ」

ゆい「レシピボンを取り戻す...」

 

目的を復唱(ふくしょう)する和実。すると、威風(いふう)な服を来たオールバックの男が映像に映っている俺達に歩み寄る。

 

咲夜「誰だ?」

ローズマリー「フェンネル隊長。私の師匠よ」

咲夜「師匠!?」

フェンネル『いきなりだが、お尋ね申し上げる。君が世界の破壊者『ディケイド』だな?』

咲夜「!」

 

俺は自分の存在を知っていた事に目を丸くする。

 

クッキング『ひええっ!ディ、『ディケイド』!?あの様な子供が悪魔『ディケイド』じゃと!?』

咲夜「悪魔悪魔ってうるさいな!こちとら百歳過ぎてんだよ!!血圧上げさせる気か!?それとも今()ぐにでもテメエの世界ごと破壊してやろうか!?」

クッキング『ひいぃっ...!』

フェンネル『気を確かに持て、ディケイド。私は君が世界を破壊する悪魔だとは思ってはいない』

咲夜「そ、そうか?済まないな。勝手にキレちまって...」

フェンネル『気にする事はない。此方(こちら)側の勘違いだ』

 

憤慨する俺に冷静さを取り戻させるフェンネル。世界を救う『悪魔』ならまだしも、ただ『悪魔』と言っただけじゃ俺の怒りの引き金を引くのにも十分な言葉でもある。

 

フェンネル『ローズマリー。見たところデリシャストーンが壊れているようだな』

「「!」」

 

あの赤いペンダントの事か。それじゃあ、あの時のエネルギー弾を放った反動で(ひび)が入ったって事は...!

 

咲夜「ちょっと待て。それじゃあ、そのデリシャストーンが破損(はそん)(ともな)ったって事は、戦闘能力消失及びクッキングダムとやらの行き来が出来なくなったという事か?」

フェンネル『うむ』

咲夜「けどまぁ、俺のオーロラカーテンを使えば行く事は可能だけど、そもそも行った事がないから()ず無理だな」

ゆい「『オーロラカーテン』...?」

ローズマリー「オーロラカーテンって、さっき出した『銀色の幕』みたいなものの事よね?」

 

二人の疑問に俺は(うなず)く。

 

咲夜「オーロラカーテンってのは、俺がディケイドになった時から、自分の場所と別の場所や異世界と繋げて遠距離を瞬時に移動出来る能力だ。出現させた後に任意の方向で移動する事も出来るし、静止(せいし)した物体や人物を強制的に巻き込む事も出来る。つまり、可能であればデリシャストーンを(かい)さずとも、クッキングダムへ行く事が出来るって事だ」

フェンネル『何と...!』

ローズマリー「ちょっと待って!そんなカーテンに便利な能力があるなら、如何(どう)して早く言ってくれなかったのよ!?」

咲夜「そうも言いたいところだが、俺自身が一度行った事のある場所でないと、その場所に移動することは不可能だ。勿論、写真でも室内でもダメだ。このカメラの様に、料理店などの外見をちゃんと覚えておかないとな」

ローズマリー「...」

 

オカマが言う様に此処(ここ)はオーロラカーテンを使用したいところだ。だがウバウゾーとの戦闘後で一度は使用しているが、彼の故郷でもあるクッキングダムには行った事がない。

正直言って俺のオーロラカーテンは、次の世界に来る時に旅した世界と関連(かんれん)する世界がランダムに選ばれるギミックとなっている。和実達の世界に来たのも偶然と言っても過言じゃない。

俺が介した世界の役目が終わるまでは、その世界で行ったことのある場所に移動出来るといったものだ。

 

ゆい「...あたし達に任せて!プリキュアとして、マリちゃんの分も頑張る。皆のお料理、守りたいもん!」

咲夜「俺も和実の意見に賛成だ。たった一人の戦士が戦ってて、黙って見ている俺じゃない」

ローズマリー「二人共...」

 

オカマを庇う様に使命を(まっと)うする事を宣誓(せんせい)する和実。勿論、俺も同じ気持ちだ。誰かを守る為ならば、心を鬼ににしてでも構わない。

 

フェンネル「有難(ありがと)う。我々も、出来る限りの事をする」

クッキング「ゆい殿。これから(よろ)しく頼むの〜」

ゆい「はいは〜い」

クックイーン「ディケイドもお気を付けて...」

咲夜「ああ」

ゆい「はい。ドーン!と任せて下さい。ドーン!と」

クッキング「おうそうじゃった!」

咲夜「って、まだあんのかよ!?」

クッキング「これもきっと、役に立つぞ〜!ではの!」

 

そう言って映像は切断されると同時にハートキュアウォッチに魔法陣が出現し、ある物が飛び出す。

 

ゆい「えっ?」

ローズマリー「これって師匠が使ってた...」

咲夜「ガマ口...?」

 

オカマがガマ口の中を見てみると、其処(そこ)には何故か大量の五百円だけが支給されていた。いや、人間界に来る側に支給すべきだったろ。

 

ローズマリー「こっちのお金だわ〜!!」

 

フェンネルっていう奴は許そう。だが、ジジイ。今度クッキングダム(ここ)に来るようになったらテメエを最悪な目に()わせてやる。

 

ゆい「止まるとこ必要だよね?それだったら...ああーっ!」

ローズマリー「如何(どう)したの!?」

ゆい「忘れてた...!」

咲夜「『忘れてた』ってのは、お前の彼氏か?」

ゆい「彼氏じゃないよ!幼馴染み!」

???「それは俺の事か?」

 

其処(そこ)に息を切らしてやって来たのは、和実の幼馴染みである品田 拓海。息を切らす程探し回ってたんだな。

 

ゆい「うわあっ!?拓海!?」

拓海「二人共いきなりいなくなるなよ!変な怪物出たり心配したんだぞ!?」

咲夜「これには、深い訳かあってな...」

拓海「何だよ『深い訳』って...ん?あんた...!」

 

品田はオカマの方を凝視(ぎょうし)する。何処(どこ)かで見た事があるって顔だな。

 

ゆい「拓海、此方(こちら)マリちゃんと門津君。二人を拓海ん家のゲストハウス『福あん』に泊めてくれない?」

ローズマリー「おいしーなタウンに舞い降りた、一輪の薔薇!美の伝道師!ローズマリーよ」

 

オカマの自己紹介に和実とコメコメは小さく拍手をする。いや、さっきの台詞世代間違えてないか?

 

ローズマリー「あら?貴方、何処(どこ)かで会ったかしら?」

拓海「えっ?知らないけど...」

「「?」」

 

面識がある様な発言をするオカマに品田を外方(そっぽ)を向く。けどこれで伏線は貼られたのは、また別の話。

 

 

 

 

 

 

No side

 

拓海の実家であるゲストハウス『福あん』。その高さは旅館とは一味違う様だ。

(ちな)みに咲夜の部屋はローズマリーの部屋の右側となっている。

 

ローズマリー「素敵〜!」

 

自分の部屋に感動しながら鏡を見るローズマリー。彼の喜びが悲しみへと逆転する。

 

ローズマリー「まさか、こんな呆気(あっけ)なく壊れるなんて...」

 

あの時の代償で(ひび)割れたデリシャストーン。衝撃な事実を押し付けられたローズマリーはただ鏡の前に立ち(すく)む事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

翌朝、なごみ亭の経営者であるあきほがアイロン掛けをしていると、実の娘であるゆいが相談を持ちかけるべく(ふすま)を開ける。

 

ゆい「お母さん。お友達が二人福あんに泊まる事になるけど、その子のペット預かってもいい?」

あきほ「どんなペット?」

 

笑みを浮かべながらペットと呼ばれる存在を見せる。

 

ゆい「にひひ...じゃーん!コメコメっていうの!」

コメコメ「コメ!」

あきほ「猫?犬?」

コメコメ「コーメー!コメコメコメー!」

 

自身が狐だという事実をあきほに叫ぶコメコメの様子をローズマリーと咲夜は静かに眺めていた。

 

あきほ「うん。いいよ」

ゆい「有難(ありがと)う!」

 

承諾(しょうだく)を得て、喜ぶゆい。

 

あきほ「ゆいなら、きっと大丈夫だろうしね」

ゆい「ちゃんとお世話するから任せて。良かったねコメコメ」

コメコメ「コメ〜!」

あきほ「変わった鳴き声だね」

 

ゆいはコメコメを見ながら幼少期を振り返る。傘を指していた帰り道、雨に耐える白猫を見る。当然このままとは行かず、結果として家で飼育する事にした。

 

祖母「ゆいは強い子だね」

ゆい「強い?」

祖母「そう。子猫がこんなに元気になって、ゆいのお陰だよ」

ゆい「ゆい強いの?如何(どう)して?」

 

そのコメコメがあの時の猫の面影を感じさせる。

 

あきほ「コメコメ用に足りない物、今度一緒に買いに行こうか」

ゆい「うん!有難(ありがと)うお母さん!」

 

眺めていたローズマリーの(ひび)割れたデリシャストーンに日の光が当たり、赤紫の淡い光が小さく照らす。

 

ゆい「マリちゃん、門津君、おはよ〜!」

ローズマリー「!」

咲夜「よっ。お(はよ)うさん」

ゆい「コメコメ、家で預かっていいって!」

ローズマリー「あ、有難(ありがと)御座(ござ)います!」

咲夜「良かったな、オカマ」

ローズマリー「ええ」

 

緊張ながら棒読みで礼を言うローズマリー。

 

あきほ「貴方達、昨日の...」

ローズマリー「ええ、ローズマリーです。昨日はお世話になりましたー」

咲夜「同じくお世話になった、門津 咲夜です。昨日(さくじつ)はお世話になって頂き、有難(ありがと)御座(ござ)いました」

あきほ「どういたしまして。友達ってこの人達の事だったんだ」

ゆい「うん、そう!」

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

(しばら)くして、俺とオカマが家に来る事となり、丸盆(まるぼん)には三人分のお茶と胡瓜(きゅうり)のスティックが置かれていた。

 

ゆい「お母さんに、プリキュアの事は秘密なんだよね?」

ローズマリー「ええ。クッキングダムの事は、此方(こちら)の世界では秘密なの。御免(ごめん)なさいね」

ゆい「ううん。ブンドル団は次いつ来るかな?」

咲夜「それは俺達にも分からない。けど、いつ来ても大丈夫な様に万全にしておかないとな」

ゆい「門津君、心配し過ぎ!大丈夫。あたしがマリちゃんの代わりにパパッと解決しちゃうから!」

咲夜「それを言うなら俺達(・・)だろ?」

ゆい「あ。そうだった」

ローズマリー「......ッ!」

ゆい「平気平気!昨日だってちゃんと出来たし、これからだって...任せてよ。ドーンだよ!ドーンだよ!ドーン!」

ローズマリー「戦いはそんな甘いものじゃないわ!!」

 

オカマは歯(ぎし)りをし、自信過剰をする和実に自分の真意を吐露しながら和実に一喝(いっかつ)する。如何やら人質にされた事を思い出したのだろう。その声量は、これ以上誰かを巻き込ませるのを阻むかの様だった。

 

ゆい「マリちゃん...!?」

ローズマリー「はっ!御免(ごめん)なさい...コメコメ、ちょっと借りるわ」

ゆい「えっ?うん...」

 

我に返ったオカマはコメコメを抱えながら去って行く際に、俺達を見ながら言う。

 

ローズマリー「ゆいのお母さん素敵ね。お母さんと仲良くするのよ」

ゆい「えっ?どうしたの急に...勿論だよ」

 

今生(こんじょう)の別れかの様な言葉を残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

場面は変わり、和食ストリートにある『とりからや』という定食屋に訪れている拓海は、店員から唐揚げが入っている袋を受け取る。

そんな中、とりからやの店内にて栗毛の少女が定食の写真を撮り、ネットにアップする前に唐揚げの味を堪能(たんのう)する。

 

???「後で写真上げとこ〜っと。あーん...んん〜っ、カリジュワ〜。美味しい〜!」

 

そんな中、店内にて一人の少女が密かに現れる。オムライス店に被害を起こしたブンドル団のジェントルーだ。

 

ジェントルー「ブンブン、ドルドル。ブンドルー!」

レシピッピ「ピピピ〜!ピピ〜...」

 

ジェントルーは怪しげな呪文を唱え、開封された弁当箱が唐揚げのレシピッピが吸い込み、逃げられない様に(ふた)を閉める。レシピッピが閉じ込められた事で、定食の唐揚げの味が急激に変化する。

 

???「あむっ...うえっ!?いきなり味が変わった...!?」

客A「味が変わった!?」

客B「何だ?」

客C「あら?」

店長「えっ!?」

 

とりからやの店員は状況を確認しに行った。

 

拓海「今度は唐揚げ...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

ゆいは洗濯物を干していると、左手首のハートキュアウォッチがアラーム音が鳴り響く。

 

ゆい「うわっ!今度は何!?」

 

ウォッチの画面に触れると、唐揚げのレシピッピの姿と場所を指し示すレーダー画面写し出された。

 

ゆい「これって...!マリちゃん!」

咲夜「和実!和実いるか!?」

ゆい「門津君!?如何(どう)したの急に...!?」

咲夜「大変だ、オカマがチェックアウトした。経営者のあんさんがこれを和実に渡してほしいって」

 

ブンドル団出現を悟り、『福あん』へと向かおうとしたゆいの元へ駆け付ける咲夜。

だが、咲夜が拓海の母 あんから聞いた話によれば、既にチェックアウトしたとの事。その際に置き手紙をゆいに渡してほしいと頼まれていたのだ。

 

ゆい「えっ...?」

 

手渡された手紙は、二人への別れの内容だった。

 

 

No side

 

ローズマリー「レシピッピを返しなさい!」

 

使命を果たし、アジトに帰還しようとするジェントルーを阻むローズマリー。

 

ジェントルー「来たか。出でよ、ウバウゾー!」

ウバウゾー「ウバウゾー!ウババババババ...!」

拓海「また怪物...!」

 

悲鳴を上げ、逃げ惑う人々。今度のウバウゾーはペッパーミル型。

 

ローズマリー「ペッパーミルちゃんに何て事を!デリシャスフィールド!」

 

ローズマリーはデリシャスフィールドを形成する。

 

ジェントルー「プリキュアとディケイドは如何(どう)した?」

ローズマリー「私、一人で十分よ!」

コメコメ「コメコメ...!」

ジェントルー「いいだろう、相手をしてやる」

ウバウゾー「ウバウゾー!ウッバー!!」

 

ウバウゾーは腹部から爆薬付きの胡椒(こしょう)ガトリング砲の要領でローズマリーに向けて放つ。

 

 

 

 

 

 

 

前略 ゆい、咲夜。

 

何も言わずに出て行って御免(ごめん)なさい。

 

でもやっぱり、貴女達を戦いに巻き込ませる訳には行かないの。

 

さようなら。お元気で!

 

ゆい「マリちゃん...!」

咲夜(クソったれ、何でだよ...!)

 

ひたすら駆け出すゆいと咲夜。コスメショップから出てきたボブヘアーの少女と打つかりそうになった。

 

ゆい「おっととと...御免なさい!」

???「あの二人...」

 

直ぐに謝罪し、そのまま駆け出して行った。

 

 

ローズマリー「はぁっ!」

ウバウゾー「ウッバー!!」

 

拳が重なる両者。だが、デリシャストーンが(ひび)割れた代償には(あらが)えず、ローズマリーは力負けして岩に直撃する。

 

咲夜「オカマ!しっかりしろ!」

コメコメ「コメ!」

ローズマリー「大丈夫よ。これまでの戦う力が無くても私は...!」

咲夜「オカマ!」

ゆい「マリちゃん!」

コメコメ「コメ!コ...!」

 

コメコメは駆け付けたゆいのところへと向かおうとするが、二人の戦いを拒むローズマリーに掴まれる。

 

ローズマリー「二人共!如何(どう)して此処(ここ)が分かったの!?」

ゆい「ハートキュアウォッチが教えてくれたの!」

ローズマリー「そんな事まで出来るの!?」

ゆい「コメコメ。変身しよう!」

コメコメ「コメ!」

 

ギャグ漫画の如く目を飛び出すローズマリー。コメコメはゆいと接触を果たすと、プリキュアへと変身する。

 

 

 

 

 

コメコメ「コメ!」

 

ゆい「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!にぎにぎ!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「ハートを!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「シェアリンエナジー!」

 

コメコメ「コメ〜!」

 

 

 

 

 

 

コメコメ「コメコメ!」

 

プレシャス「熱々ご飯で漲るパワー!キュアプレシャス!美味しい笑顔で満たしてあげる!」

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

プレシャス「門津君はマリちゃんを安全なところへ!」

咲夜「分かった。オカマ、行くぞ!」

ローズマリー「待ちなさい、プレシャス!」

ジェントルー「プリキュアにディケイドとは...飛んで火にいる夏の虫だな」

ウバウゾー「ウバウゾー!」

 

ウバウゾーは爆発性の胡椒(こしょう)弾を飛ばしてくる。プレシャスは(かろ)やかな動きで(かわ)しながら突き進む。

同時に飛び上がると、ウバウゾーが体を後ろに()らし、真上にて弾幕を放つ。

 

ローズマリー「危ないっ!」

プレシャス「はああああああああああッ!!」

 

野球の投手の要領で右腕をブンブンと振り回し、飛ばした胡椒(こしょう)に拳を振るう。

 

プレシャス「いたたたたたたたー!!」

コメコメ「フーフー」

 

プレシャスの赤く腫れ上がった手をコメコメはフーフーと呼起(こき)を吹き掛ける。

 

ローズマリー「何やってんの!?爆弾にパンチありえない!」

プレシャス「レシピッピを返して!」

ウバウゾー「ウバウゾー!」

プレシャス「うわあっ!?」

 

その後見事に着地し、レシピッピを取り返すべく再び走り出す。転んでも走り続ける事をやめない。まさに猪突(ちょとつ)猛進。

 

ローズマリー「ただ敵に突っ込んで良い訳じゃない!」

 

オカマの制止に構わず、プレシャスは弾幕を避けながら突っ込む。

 

ローズマリー「もうやめなさい!貴女達には無理よ!」

咲夜「今更弱音を吐いてる暇があるならお前も戦え!レシピッピを助けるのが先決じゃないのか!?」

プレシャス「そうだよ!レシピッピを助けなきゃ!」

ジェントルー「ワンパターンだな」

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

 

弾幕が命中し、大きく吹っ飛ばされるプレシャス。

 

プレシャス「うわああああああああああッ!?」

「「プレシャス!」」

プレシャス「いてて...」

コメコメ「コメコメ!」

咲夜「大丈夫か?プレシャス」

プレシャス「平気平気!」

 

心配そうに声を掛ける俺とコメコメにプレシャスは気力を失う事はなかった。

 

ローズマリー「もうやめて!」

 

先へ行かせない様に仁王立ちするオカマ。その言葉が俺を怒らせるのにも十分な言葉だった。

 

プレシャス「マリちゃん...?」

咲夜「オカマお前な...!自分の命を投げ出す気か!?」

ローズマリー「やめてよ...!」

咲夜「は?」

ローズマリー「私の力が足りないばかりに、貴女達が危ない目に遭うなんて!そんなの見てらんないのよ!」

咲夜「馬鹿野郎ッ!!」

ローズマリー「うぐっ!?」

コメコメ「コメッ!?」

 

我慢の限界を達した俺はオカマを一喝(いっかつ)しながら思いっきりぶん殴り、胸ぐらを(つか)みながら叫ぶ。こうなってしまった以上、思ってる事全部吐いてやる。例え俺の声が枯れようとも。

 

咲夜「お前は感じなかったのか!?和実が...ゆいがどれだけ料理を愛しているのかを!!」

ローズマリー「えっ...?」

咲夜「例え勝ち目が無くとも、それでも戦わなければならない時がある。お前もそうやって、一人で戦ってきたんだろ?大切な物を取り戻す為に...」

ローズマリー「それが貴方達にとっては危ないって言ってるのよ!!」

咲夜「じゃあ俺達はここで黙って指を(くわ)えて見てろっていうのか!?だったら一つ聞いてやる!本当は求めていたんじゃないのか?一緒にレシピッピを救って、レシピボンを取り返してくれる存在を!」

ローズマリー「!」

咲夜「確かに一人では無理かもしれないが、だからこそ、一緒に助け合う相手が必要だ。料理だってそうさ。一人じゃ相談する相手もいなくて失敗しやすいが、逆に二人以上なら相談に乗り(やす)いし、料理が楽になる。人はそれを...『仲間』、と言うらしいぜ。そうだろ?ゆい」

 

俺の格言に(うなず)くプレシャスも後に続いて言う。

 

プレシャス「マリちゃん、心配してくれて有難(ありがと)う。でもね...やっぱりあたし、門津君の言う通り、見てるだけなんて出来ない。''ご飯は笑顔''。守りたいから!」

ローズマリー「プレシャス...」

咲夜「それと、死ぬ事は恩返しじゃないぞ。俺達はそんなつもりで助けた訳じゃない...助けてもらって死ぬのは弱者のする事だし、食い物を粗末にするのと同じだ。それともお前は、自分がブンドル団と同じだと言いたいのか?」

ローズマリー「私は...私は...!」

プレシャス「...お婆ちゃん言ってた。『この世で一番強いのは、誰かの為に頑張る心』だって」

プレシャス「この世で一番強いのは、誰かの為に頑張る心...」

 

プレシャスの言葉を復唱(ふくしょう)するオカマ。正直、俺が言うのはこれで最後にしておきたい。

 

プレシャス「その言葉を私は信じている!だから絶対出来るって信じてる!マリちゃん。あたしも、諦めないよ!」

咲夜「こいつはお前を信じている。何せ、こいつが信じたそのパターン...(かつ)て人々の笑顔の為だけに、世界を救った戦士と同じ考えでもあるからな。もう自分一人で背負う必要もないだろう」

ローズマリー「貴方は、一体...?」

 

問い掛けにふっと笑う。その答えはもう、とっくの昔から決まっている。

 

咲夜「通りすがりの仮面ライダーだ。過去も、未来も、そして今も、その事に変わりはない。それと、覚えなくていい。()はな」

ローズマリー「そうね、()は覚えておかないでおくわ。プレシャスと咲夜ならきっと...!御免(ごめん)なさいね。こんな私が我儘(わがまま)言ってしまって」

咲夜「如何(どう)って事はない。単なる気紛れだ」

ローズマリー「そして私も!人々の美味しい笑顔の為に戦わなくっちゃね!」

咲夜「覚悟は決まったようだな。行くぞ、プレシャス!ローズマリー!」

「「うん(ええ)!」」

 

この時、初めてオカマの名前を呼んだ。俺はディケイドライバーを腰に巻く。

サイドハンドルを開き、ライドブッカーからライダーカードを印籠(いんろう)の様に構える。

 

ジェントルー「フィナーレだ!」

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

咲夜「変身ッ!!」

 

カードを裏返し、ドライバーに装填しハンドルを閉じる直後に、ウバウゾーは弾丸を放ち、俺達を襲う...事はなかった。

 

【カメンライド ディケイド!】

 

三十八もの残像が出現し、赤いライドプレートが弾丸を掻き消し、崩れ落ちた瓦礫(がれき)をも防ぐ。

 

???「ジェントルー。俺が世界を破壊する悪魔だと思っているが、それは飛んだ誤解だ。俺は...全てを束ね、全てを創る!」

ウバウゾー「ウバッ!?」

 

砂塵(さじん)を斬り払い、光弾をウバウゾーに放つ。

 

ディケイド「仮面ライダーディケイド!旅の語らい、始めようか!」

 

決め台詞を言い放った俺は破壊者へと姿を変えた。この台詞、前から考えてたんだよな。練っといてよかった。

 

ローズマリー「敵は中距離攻撃タイプ...それを抑えて、相手の(ふところ)に入るのよ!」

ディケイド「だったら俺がウバウゾーの腹部を(ふさ)ぐ。その隙にお前らは左右に分かれろ」

プレシャス「そんな事出来るの!?」

ディケイド「出来るさ。何せ俺は、悪魔は飽く(まで)、破壊者だからな。俺に考えがある」

 

(しばら)く経ち作戦通りにプレシャスとローズマリーは二手に分かれ、ウバウゾーの周りを囲む。その隙に俺が中心へと牛歩(ぎゅうほ)する。

 

ウバウゾー「ウッ!ウバッ!?ウババ!?」

ディケイド「どうしたウバウゾーさんよ。お前の相手は俺達だぜ、ちゃんと狙えよ?」

【アタックライド インビジブル!】

ジェントルー「消えた...!?」

 

左右を見渡し、更には姿を消した敵に混乱するウバウゾー。自棄(やけ)になったのか、回りながらの弾幕を放つ。

 

ジェントルー「上だ!」

 

ジェントルーの指示で上を見るウバウゾー。隕石の様な落下物を撃ち落とすと、今度は火炎弾が龍の遠吠えと共に降って来た。

降って来た数発が地面に着弾すると爆発し、ウバウゾーを牽制(けんせい)させる。

 

ローズマリー「掛かったわね!」

ウバウゾー「ウバッ!?」

ジェントルー「何?後ろッ...!?」

【アタックライド メタル!】

『METAL』

ディケイド「トリバロイドインパクト!」

プレシャス「500キロカロリーパーンチ!!」

 

上空からの圧撃で仰向けになったウバウゾー。これで隙が出来た。

 

ローズマリー「今よ、ディケイド!」

ディケイド「ああ!」

【フォームライド ビルド クマテレビ!】

『蜂蜜ハイビジョン!クマテレビ!イェアァ...!』

ディケイド「ハニベアトラップ!」

ウバウゾー「ウバッ!?ウバババババババ...!」

ジェントルー「姿が変わった...!?」

 

黄と黒の実体が俺を挟み込むと蒸気を吹き出し、新たな姿となったと同時に右腕から投擲(とうてき)した蜂蜜(はちみつ)で一時的だが腹部を封じた。

 

???「変わったのは姿だけじゃないぞ!」

ジェントルー「何?...!」

 

俺の側に駆け寄ったのは、ドライバーは同じだが、姿が違う二体のライダー。

赤いアンダースーツと台形を逆にした鉄仮面の頭部に龍の紋章を刻む軽装甲のライダー。左手には龍の顔を模したガントレットが握られている。その周りを囲んでいるのは6m程の全長を持ち、尻尾は青竜刀となっている赤い西洋の龍。

もう一体は青紫のアンダースーツにヘラクレスオオカブトの後頭部を模した赤い複眼のライダー。銀の胸部装甲には赤いスペードが(ふち)取られていた。

そして俺が変身しているのは、テレビと左腕を振るおうとする熊の横顔を模した複眼を持つ黒と黄色のライダー。黄色いボディの右腕には熊の様に鋭い爪を持ち合わせ、左側の黒いボディの箇所(かしょ)には複数のテレビが並んでいる。

これが俺の能力。(いな)、仮面ライダーディケイドの能力の一つ『カメンライド』。

状況に合わせてライダーが描かれたカードを装填する事で、様々なライダーや派生形態になれる超お得過ぎな能力。更に『アタックライド イリュージョン』のコンボで実体化した分身もカメンライドが可能。

今俺が分裂して変身したライダーは『仮面ライダー龍騎(リュウキ)』、『仮面ライダー(ブレイド)』、そして『仮面ライダービルド クマテレビフォーム』。最後の方は兎と戦車が初期フォームだから。勘違いはしない様に。こんな事もあろうかと、作戦は既に練っておいた。

 

 

【アタックライド イリュージョン!】

 

俺を含め、分身の二体が実体化する。

 

プレシャス「わぁっ!増えた!?」

ディケイドC「驚くのはまだ早い」

ディケイドB「俺達には更なる能力がある」

プレシャス「更なる...?」

ディケイドA「新しい調理法だ」

ローズマリー「新しい調理法ですって?それは何よ?」

ディケイドA「まぁ、見とけ」

 

そう言うと分身の二体が二枚のカードを取り出し、ドライバーに装填する。

 

【カメンライド...】

「「変身!」」

【龍騎!】

(ブレイド)!】

『TURN UP』

ローズマリー「嘘でしょ!?」

プレシャス「姿が...変わった!?」

 

残像が重なり、赤いレンズから投影したカードのエネルギーを潜り抜け、その姿を変えると、二人は驚きの声を上げた。

 

 

という訳で今に至る感じだが、まさかこんなに上手くいくとは思わなかった。俺はビルドのライダーカードをドライバーに装填する。

 

【カメンライド ビルド!】

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

 

黒と黄から青い戦車と赤い兎の横顔を模した複眼のライダー姿へと変える。これぞビルドの基本形態『ラビットタンクフォーム』だ。

基本形態が揃った事で俺達三人は仮面ライダーの紋章『ライダーズクレスト』が描かれた黄色いライダーカードを装填する。

 

【【【ファイナルアタックライド...】】】

【リュ、リュ、リュ、龍騎!】

【ブ、ブ、ブ、(ブレイド)

【ビ、ビ、ビ、ビルド!】

ディケイドC「ドラゴンライダーキック!」

ディケイドB「ライトニングソニック!」

ディケイドA「ボルテックフィニッシュ!」

『FINAL VENT』

ディケイドC「はっ!はああああ...てやっ!はああああああああ...うおりゃあああああああッ!!」

ウバウゾー「ウバッ!?」

 

ディケイド龍騎は契約モンスター 無双龍(むそうりゅう)ドラグレッダーと共に真上に跳躍(ちょうやく)すると、空中で(ひね)ってムーンサルト。そのまま飛び蹴りの姿勢に移行し、背後にいたドラグレッダーの火炎を背に(まと)いながら、威力と速度を上昇させた飛び蹴りを見舞わせる。

 

『KICK THUNDER MACH LIGHTNING SONIC』

ディケイドB「はああ...ウェイ!たぁっ!ウェーイ!!」

ウバウゾー「ウバババッ!?」

 

続けてディケイドブレイドに飛蝗(バッタ)箆鹿(ヘラジカ)射虎(ジャガー)が描かれたカードのエネルギーが吸い込まれると、強化された跳躍(ちょうやく)力で助走を付けながら稲妻(いなづま)(まと)った飛び蹴りをかます。

 

ディケイドC「最後は俺!」

『ボルテーックフィニーッシュ!イェーイ!』

ディケイドC「たああああッ!!」

 

最後に白いグラフが立ち上がったウバウゾーを拘束させ、本体の俺が右脚のキャタピラで固定したグラフ上を滑り、ウバウゾーをキャタピラの反動で大きく蹴り飛ばす。

 

ウバウゾー「ウバウゾー!!!?」

プレシャス「すごい...!」

ローズマリー「これが、ディケイドの力...!」

【カメンライド ディケイド!】

 

龍騎とブレイドに変身していた分身は役目を終え消滅する。俺はライダーカードを装填し、ディケイドに戻る。

 

コメコメ「コメ!」

 

『トドメを刺せ!』と言わんばかりにコメコメは鳴く。

 

ディケイド「決めるぞ、プレシャス!」

【ファイナルアタックライド ディ、ディ、ディ、ディケイド!】

プレシャス「うん!」

ディケイド「ディメンションブラスト!!」

プレシャス「プリキュア!プレシャス・トライアングル!!」

 

重なる破壊のエネルギー波がカードのエネルギーを突き抜け、ウバウゾーに直撃する。

 

ウバウゾー「お腹一杯!」

ディケイド「此処(ここ)で一言。胡椒(こしょう)だけに。中身が故障した交渉案」

「「御馳走(ごちそう)様でした!」」

ディケイド「お粗末様です!」

レシピッピ「ピッピピ〜!」

プレシャス「おかえり」

 

ウバウゾーは消滅し、唐揚げのレシピッピは開放されると、ハートキュアウォッチに吸い込まれた。えっ、何だって?オーバーキル?破壊者にゃオーバーキルもクソもねーよ。

 

ジェントルー「キュアプレシャス...ディケイド...」

 

俺達の名を言いながら姿を消したジェントルー。これで唐揚げの味も元に戻っただろう。

 

 

ローズマリーがゆいにグラスを贈呈(ぞうてい)する。勿論、俺の分のグラスもあった。(ちな)みに後で俺達三人は名前で呼ぶ事にした。

 

ゆい「まぁ素敵!」

咲夜「これは...」

ローズマリー「あら、おかえり咲夜。これは友情の証、クッキングダムのグラスよ」

ゆい「有難(ありがと)う。マリちゃん」

 

ゆいは二つの内、一つのグラスを貰う。だが、俺は何故か貰いたくはない気持ちで一杯だった。何故なら、ローズマリーを叱咤(しった)する為に思いっきりぶん殴ったからだ。俺はその事をローズマリーに謝罪するべく、頭を下げる。謝らないままじゃ後悔するのは嫌だからな。

 

咲夜「ローズマリー。さっきは殴って...済まなかった!」

ローズマリー「咲夜。頭を上げて。もういいのよ、そんな事気にしなくて。私は貴方達に励まされてなかったら、今頃立ち直る事も出来なかったわ。有難(ありがと)う。私の目を覚まさせてくれて...」

咲夜「そうか。それじゃあ遠慮無く貰っていこう」

 

不安が一気に晴れ、改めて俺はクッキングダムのグラスを受け取った。

 

ゆい「マリちゃんと咲夜君を歓迎して...」

「「「「乾杯!」」」」

「「「いただきま〜す!」」」

咲夜「いただきマスタードラえモンゴル」

ゆい「何その挨拶」

咲夜「冗談だよ冗談」

コメコメ「コ〜メ!」

 

その後はあきほさんを含めた四人で歓迎を祝う。

 

ローズマリー「あーん。んん〜!美味しさ激盛り〜!」

ゆい「良かった。マリちゃんが笑顔になって。やっぱり、ご飯は笑顔だもん」

ローズマリー「ゆい...」

 

ローズマリーは(はし)を置き、手を差し出す。

 

ローズマリー「これから宜しくね、ゆい」

ゆい「うん!」

ローズマリー「咲夜も」

咲夜「ああ」

コメコメ「コメ!」

 

互いに拍手を交わす二人。その手には俺とコメコメも含まれていた。

 

ゆい「コメコメも宜しくね」

コメコメ「コメ〜!」

あきほ「何の話?楽しそうね」

咲夜「こっちの話です」

ローズマリー「私の美容の秘訣(ひけつ)ですわ〜!」

あきほ「えっ!?知りたい!」

咲夜「マジで!?」

ローズマリー「本当ですか〜!?先ずは、夜のお風呂上がりが大事でして...」

 

意見が一致したのか、あきほさんとローズマリーは力説(りきせつ)している間に俺達は唐揚げを口に含ませる。

 

咲夜「...美味い」

ゆい「んん〜!デリシャスマイル〜」

レシピッピ「ピピ〜!」

 

味を噛み締めていると、ハートキュアウォッチから唐揚げのレシピッピが飛び出してきた。

 

咲夜「おいちょっと待て。何だか、前よりはっきり見えてないか?ん?どうしたコメコメ」

ゆい「そっか。ウォッチのお陰なんだね。えっ?うわあっ!?」

コメコメ『コメ!』

 

コメコメがハートキュアウォッチの影響だと液晶画面に触れていると、コメコメがウォッチに吸い込まれる。すると画面には可愛らしい部屋にいるコメコメが映っていた。

 

咲夜「これって部屋...なのか?」

ゆい「すっごーい!これから楽しくなりそう!」

コメコメ『コメ!』

 

こうして一つの山を超えた俺達。だが、この時の俺はまだ知らずにいた。コメコメと同じエナジー妖精は後二体いた事。そして、その一体が目覚めたという事に————。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「パム...?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディケイド「今日はピーチジュース...って待て!俺はピンクじゃなくてマゼンタ...まぁ、どっちでもいいか。俺と乾杯だ!」

 

オリジナルED『吉武千颯 /DELICIOUS HAPPY DAYS♪』

 

 

 

 

 

 

次回、デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~

 

パムパム「これからは何でもパムパムに聞いてパム!」

 

咲夜「コメコメ、一緒にお使い行かないか?」

 

ゆい「カレーのレシピッピが捕まっちゃった!」

 

咲夜「化け出て呪ってやる!!」

 

第三品:コメコメのおつかい!迷子で大騒動!!/咲夜の手助け!コメコメおつかい大作戦!!

 

全てを破壊し、全てを繋げ!

 

 




次回、コメコメと咲夜の主役回。


















如何でしたでしょうか?ディケイドの乾杯シーンは格キャラの主役回の色に合わせて以下の通りとなっております。
プレシャス=ピーチ
スパイシー=ソーダ
ヤムヤム=オレンジ





初使用したカメンライド

龍騎、ブレイド、ビルド

KAMEN RIDE
-昭和-
1号、2号、V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー、スーパー1、ZX、BLACK、BLACK RX
-昭和(ネオライダー)-
真、ZO、J
-平成1期-
クウガ、アギト、ファイズ、響鬼、カブト、電王、キバ
-平成2期-
ダブル、オーズ、フォーゼ、ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、エグゼイド、ジオウ
-令和-
ゼロワン、セイバー、リバイス(リバイ、バイス)
-TVシリーズ外-
仮面ノリダー、ホッパー1号(The First版1号)、ホッパー2号(The First版2号)、ホッパーVersion3(The Next版V3)、G、アマゾンズ(オメガ、アルファ、ネオ)、ミライダー(シノビ、クイズ、キカイ、ギンガ)

ディエンドが裏切るならどのタイミング(ちょっとネタバレ要素あり)?

  • ハートジューシーミキサー
  • 追加戦士
  • パワーアップアイテム
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