デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~ 作:ライノア
□
Sakuya side
とある室内にて、俺は食卓に並べた料理を食っていた。
味は余りにも美味かったのか、
???「
ソルトルー?「ハハハ、そうですか。まだまだ
ソルトルーらしき料理人は、俺の笑顔を見て陽気に笑いながら食うのを
俺の横に座っていたのは、オレンジ髪の
白を基調とした服の左胸部分には銀のナンバリング。明らかに財団Xの服装で間違いないだろう。
???「毎回すみませんね塩谷さん。この二人の面倒を見るだけでなく、料理まで振る舞ってもらって...」
ソルトルー?「構いませんよ
???「有難う御座います。貴方にくれた恩は、必ず研究の成果で返します」
青年はソルトルーに助けられた経緯は不明だが、内密で俺達に対して優しく接していたのだろう。
様子を
レグレット?「アキノリ...?」
???「あ、レグレット!こっちに来いよ!義父ちゃんの飯、すっごく美味いぞ!」
レグレット?「ご飯...?」
レグレットは無表情のまま興味深そうに俺の隣に座ると、フォークを手に持とうとした。
それを制止した俺は、テーブルの近くに置いてあった手付近でレグレットの手を拭きながら優しく注意する。
???「こら、駄目だろ勝手に食っちゃ。先ずは食べる前に手を洗って、『いただきます』の挨拶だろ?ほら、こう...手を合わせて。いただきます!」
レグレット?「い、いただきます...」
俺の動作を真似て手を合わせ、いただきますの挨拶を終えたレグレットは改めてフォークを手に持ち、一二回くらい回して巻き取ったスパゲッティを口に運ぶ。
レグレット?「美味しい...!」
???「だろ!?」
初めて口にした『美味しい』。
その言葉を聞いたソルトルーは予測通りであったのか、レグレットの成長を心から喜んでいた。
ソルトルー?「これは驚いた。セカンドロイミュードである筈の坊っちゃまが、初めて味覚を感じたとは...やはり人間の食べ物を摂取出来る様にしておいて正解でした」
???「これも、一つの成長ですね!」
???「ええ。ワタクシと貴方で作ったセカンドロイミュード...いつかは人の為に役立ち、人類との共存を目指すのが目標。必ずや、成功させてみせますぞ!!」
警報音がアジト内に鳴り響き、赤く染まった廊下を俺達三人は背後に追ってくる他の財団Xのメンバー達から逃げている。
息が切れそうになったところへ辿り着いたのは、銀の幕『オーロラカーテン』が展開されているドアだった。
オレンジ髪の青年は逃げる様に促すが、二人を置いて逃げる事は出来ないと俺は否定した。
???「逃げるんだ。君一人だけでも...!!」
???「やだ!兄ちゃんもレグレットも一緒に逃げるんだ!!」
???「大丈夫。僕と兄さんは必ず後で追い付く。だから、これを持って早く...!!」
レグレットは必ず追い付く事を願いつつ俺に手渡したのは、クウガからキバまでのライダーズクレストが描かれた白いディケイドライバーとライドブッカーだった。
???「...分かった。約束だぞ!絶対に来いよな!?」
二人の安全を信じながら、俺はディケイドライバーとライドブッカーを持ったままオーロラカーテンが展開されているドアを擦り抜けた。
その夢の出来事の真実を知るのは、今日であると知らずに俺は夢から覚めるのだった...。
咲夜「う、ううん...」
現実世界に帰還する様に、鳥の
小さく
成る可く日光が入らないところで改めて目を開眼させ、さっき見た夢の事を呟く。
咲夜「何だったんだ?さっきの夢は...」
あれは俺の記憶にはなかったもの。そして財団Xに居たと思われる俺が『義父ちゃん』と呼んでいたソルトルーらしき人物と謎の青年。
少なくとも俺がディケイドライバーを手にしたのは、神様に
財団X内でディケイドライバーを貰っていたのであれば、入手した経緯に違和感が
そんな奥深い考察に
ジュブリー「おはようさくぽん、何かあったの?」
我が子同然である青紫の
咲夜「ああ。夢を見たんだ。
優しく口角を緩めると、地響きが徐々に鳴り始める。
「「うおわっ!?」」
外では花火が盛大に連続で打ち上がり、足が床に着いた俺達は一瞬にして戸惑う。
「「何が起こったん
外の様子を確認すべく俺はクレセントを下ろし、ジュブリーが片足の鉤爪を框部分に引っ掛けてその足で一気に窓を開けた。
色取り取りな紙吹雪が舞い、道路には栗の様な頭部が特徴のロボット達が様々な調理服を
先頭に居たロボットは可愛らしいピンクのメイド服を身に纏い、先頭は右手に金平糖型の風船、左手には赤・黄色・紫の金平糖がトッピングされている寒色系のソフトクリームらしきものを手に持っている。
その背後に居たエビフライの機体に乗っている左右と後ろ側に居た三機のロボットは両手に持つフライ返しとフライパン、泡立て器とボウル、手持ち鍋と調理スプーン等の調理器具を上に二回突き出した後の交差を繰り返す。
又その背後には四機の兎型
回りながら口からシャボン玉を吐く巨大な
他にもオレンジの服に散らしをばら
ブロッコリーやミニトマト、ミートソーススパゲッティや人参スティック、エビフライや
そして同じくブロッコリーや人参スティック、フライドポテトが添えられているハンバーグの機体などなど。
そんな美味そうな機体にあっけらかんとしていた俺達の意識を押し戻すかの様に、二人の男性の声がアナウンスとしておいしーなタウン内に流れ出す。
???『グッドモーニング!おいしーなタウンの子供達!本日この瞬間から君達の為のテーマパーク、ドリーミアがオープンするよー!』
???『子供達は無料ご招待、遊び放題、食べ放題!』
『『絶対来てね〜!!』』
テーマパークは本来、大人も子供も楽しめる場所だ。
そんなテーマパークが子供限定に指定されているのは明らかにおかしいと疑念を持たされる。
直ぐに私服に着替えた俺は、なごみ亭で今回の事を聞きに行った。
テーブルに散らばった数枚の散らしには歯車の
ジュブリー「これ、何やろ?熊?それとも猫?」
らん「ほえ?ジュブリー知らないの?この人は発明王ケットシーとクーシーだよ」
散らしに描かれていた濃いオレンジ色の犬と一緒に描かれた薄緑色の熊...猫について問うジュブリーに、華満は首を
ゆい「発明王ケットシーとクーシー?」
咲夜「ケットシーは確か、猫の妖精だったよな?」
透冀「うん。それにこのケットシーは僕達の知ってるファントムの方のケットシーじゃないみたい」
俺達の知っているケットシーは、アイルランドの伝説に登場する猫の妖精。
一般的な見た目は猫のまんまだが、二足歩行で人語で喋る
因みにアイルランド語でケットは猫、シーは妖精を意味する。
レグレット曰くクーシーはケルト神話に登場する妖精で、クーはゲール語で犬の意味を持つとされ、二歳の牛並みの巨体からは想像もつかない程静かに滑る様に移動するようだ。
咲夜「俺も見た感じ熊と思ってたが、名前の時点で熊じゃなかったな」
雄大「二人共、熊に見えてたのか...まぁ、耳の形でそう見えなくもないか」
冬美「親は子に似るって言うしね」
咲夜「御託は良い。それで、この二人は一体何者なんだ?」
冬美の愚痴を取り除く様に制止する俺の問いに、ここねはハートキュアウォッチの液晶画面を操作してドリーミア全体の画像を見せる。
見た目はさながらお子様ランチの皿全体の範囲を拡大した豪華版で、謎の白い光がドリーミアに内部機構からエネルギーを送り出しているのだろう。
ここね「この前、新しいエネルギー資源を発明したってニュースで言ってた人...」
あまね「彼らの研究が実業化されたら、世界に革命が起こると言われているそうだ」
ゆい「凄い!それでテーマパークも作っちゃったんだ!」
エナジー妖精組「「「行きたい(コメ)(パム)(メン)〜!!」」」
テーブルの下で楽しさと子供心を膨らませるエナジー妖精組。
ゆいはハートキュアウォッチの液晶画面に映っている子供達がお子様ランチを見て喜んでいる画像を見て、
ゆい「見て!ご飯食べ放題だよ!?絶対に行こう!」
ここね「...楽しそう」
あまね「ああ」
らん「はにゅ!」
プリキュア組も賛同し、俺達ライダー組も行く事となった。
ゆい「やったぁ〜!ねぇ、マリちゃんも行こうよ!」
ローズマリー「私も行きたいところだけど、お手伝いもあるから...」
あきほ「入れるのは子供だけみたいよ?」
ローズマリーを勧誘するゆいだがなごみ亭の手伝いで行かなざるを得ず、あきほさんの話によれば、ドリーミアに入れるのは子供だけの様だ。
ジュブリー「僕はバグスターだから、さくぽんに憑依しても問題ないけど...未確認生物は流石に入れないからね」
ジュニラム『ダカラ、雄大達デ行ッテ来ナヨ!』
キバーラ「こっちはあたし達がちゃあんともてなしておくわ!」
ローズマリー「だから、お土産宜しく!」
支度の準備をした俺達は早速専用のライダーマシンに跨り、背後にゆい達を乗せて走行させた。
これから起こる長い一日になる事も知らずに...。
咲夜「んじゃ、行って来る!」
「「気を付けてね〜!」」
「「おう(はーい)!」」
□
Juburee side
あきほ「全く、皆燥ぎ過ぎね...ラム君、キバーラちゃん。接客お願い出来る?」
ジュニラム『ハイ!』
キバーラ「早速出番ね。おっまかせー!」
あきほさんに接客として呼ばれたラム君とキバーラちゃんはなごみ亭に戻る。
さくぽん達の背中を見送った僕とマリ君もなごみ亭に戻ろうとした瞬間、マリ君の首に掛けられているスペシャルデリシャストーンが淡く反応し発光し出した。
ローズマリー「デリシャストーンが...!」
ジュブリー「マリ君、僕達がさくぽん達の様子を見に行ってるよ。ラム君!キバーラちゃん!僕達もドリーミアに!」
突然に呼応したスペシャルデリシャストーン。
その淡い桃色の光が、ドリーミアの裏に隠された秘密がある事を静かに物語っていた。
僕は一旦なごみ亭に戻って、ラム君とキバーラちゃんにこの事を話しに行った。
□
Sakuya side
咲夜「よし、着いたぞ」
長く続く森林の通路を抜けた俺達はテーマパーク ドリーミアへ赴く。
ライダーマシンを停止させ、入り口に配置されている巨大な水晶体に向かう。
握り飯、ナポリタン、サンドイッチ、ミニトマト、ブロッコリー、蛸ウインナー、プリンが乗っかっているお子様ランチが内包されている。
ゆい「見て見て、おっきなお子様ランチ!」
あまね「此処が入り口か」
らん「ぎっひゃあ〜!!」
華満の素っ頓狂な声に続いて、俺達は口を大きく開けた。
ゆい「おお〜っ!」
コメコメ(人間体)「おっきいコメ...!」
スケールは最早巨大都市レベルだ。右側にスプーンとフォークの装飾が付いている看板には客人である俺達を勧誘させる様に『ようこそドリーミア』の文字が描かれていた。
ロボット達『子供発見。子供発見』
雄大「何だ?」
冬美「ロボット...?」
出入り口に踏み入れようとした俺達の前に突然現れて取り囲んだのは、さっき朝っぱらから道路を回っていたであろう宣伝栗頭ロボット。
俺とゆいを取り囲んだロボットのスーツの色はさっき見たピンクではなく青で、ここねやレグレット達を取り囲んでいた二体の正面のロボットは蝶ネクタイのオレンジと色違いの紫スーツを身に纏っている。
青いスーツのロボット、オレンジのロボット『『スキャン、実行』』
青いスーツのロボットとオレンジスーツのロボットの目から青白い光が下から上まで照射され、後ろに隠れていたであろうクソ犬とドラジカは全身を屈めて避難する。
だが、このロボット達には全てお見通しだった。
オレンジと紫のロボット『『未確認生物、発見』』
メンメン「そんな...!若しかして僕達...」
パムパム「中に入れないパム...?」
両腕でフードを摘まれたクソ犬とドラジカ。
其処へジュブリー達ライダーマスコット組が早急に駆け付ける。
ジュブリー「おーい皆ー!」
雄大「ジュブリー、ジュニラム!留守番してるんじゃなかったのか?」
ジュニラム『雄大、アキノリ。ソノテーマパーク————『『『『未確認生物、三体発見』』』』ウワッ、イキナリ何スルンダ!?』
キバーラ「ちょっと!?可愛い女の子にいきなりこんな事していいと思ってるの!?」
紫のロボット『大丈夫。君達デモ楽シメル姿ニスルダケダカラ』
当然未確認生物と断定された三体も呆気なく取り押さえられてしまい、オレンジと紫のロボットは目から虹色の光線をマスコット組に浴びせる。
ここね「パムパム!キバーラ!」
らん「メンメン!ジュニラム!」
咲夜「ジュブリー!」
反射的にも眩い光が俺達の視界を覆い、地面に足が着いた音と同時にゆっくりと目を開ける。
光を浴びたであろうジュブリー達と思われる人間の子供五人が俺達の目の前に立っていた。
パムパム(人間体)「パム?」
メンメン(人間体)「メン?」
コメコメと同じくエナジー妖精特有の尻尾と耳。
頭にリボン付きのカチューシャを付けた青いワンピースの少女と、チャイナ服を連想させる黄色い薄着の半
尻尾と耳の時点でクソ犬とドラジカは確定だ。
キバーラ「あら?あたし、こんなに背が高かったかしら...え?」
ジュニラム「何だか、僕もいつもより動き方に違和感がある様な...え?」
ジュブリー「もう。二人共、自分の体に気にし過ぎやで?それは誰でもある事...え?」
薄紫のワンピースを着こなすお団子ヘアーの少女に、柔道着を連想させる茶色い半袖の道着を着た少年。
そして
この三人がジュニラム、キバーラ、ジュブリーだ。
クソ犬ととドラジカた反応とは違って、ジュブリーを除く二体は自分の身体の様子に大きな違和感を覚えていた。
目の前に映る見知らぬ人間。それは一度、俺の身体を乗っ取る形で人間の肉体を体験したジュブリーも同様だった。
ジュブリー「あれ?何だか、さくぽんの身体より軽い様な...?」
ジュニラム「ちょっと待って。ジュブ君とキバーラちゃん、こんなに可愛かったっけ?」
キバーラ「嫌ぁねぇ〜、何当たり前の事言ってるのよジュニラム。そんなの当たり前...確かにそうね。これって若しかして、あたし達...!」
ジュニラム「僕達...!!」
ライダーマスコット組「「「人間になっちゃってる〜!!!?」」」
自分達が人間になっていた事に気付いた三体は頭を抱えながら晴天とした空に向かって高らかに声を上げた。
ゆい「パムパム達が人間になっちゃった...!?」
ここね「可愛い!」
らん「ふひょ!」
コメコメ(人間体)「コメェ〜!これで皆遊べるコメ!」
ここねが人間の姿となったクソ犬に抱き付く程で、唯一人間体になれるコメコメも喜んで手を繋ぎ合う。
雄大「ジュブリーだけじゃなく、ジュニラムやキバーラまでもが人間になるなんて...」
あまね「最早魔法だな」
雄大とかいちょはドリーミアの不思議な力でエナジー妖精どころかサポートメカ、キバット族やバグスターまでもが人間の子供の姿に変化した事に対して異様な言葉を述べる。
その間に俺達は栗頭ロボットから貰ったダイヤモンドが埋め込まれている金色の指輪を右手の中指に
ゆい「うわぁ、素敵な指輪...!」
コメコメ(人間体)「キラキラコメ!」
ジュブリー(人間体)「これって、ドリーミアと何か関係あるの?」
赤いロボット『コレ、ドリーミアリング。ドリーミアデ使ウ、トッテモ楽シイ!』
咲夜「要するに、ドリーミアと連携する事で効果が表れるって訳か。大体分かったぜ、説明
俺の壊滅的な発想で思い付いた
冬美「『栗頭』って...」
雄大「相変わらず変なネーミングセンスを思い付くな」
赤いロボット『ドリーミアデ、素敵ナ時ヲ...』
オレンジのロボットがそう言うと、複数のロボットと共に去って行った。
ジュブリー「...さくぽん、透冀おじちゃん。ちょっと話したい事があるんやけど、いいかな?」
突然に俺とレグレットを呼び出したジュブリーは、雄大達を待機させて成る可く人気のないところでドリーミアに向かう前の出来事を打ち明けた。
どうやらこのテーマパークにはデリシャストーンと関連性があり、ローズマリーのスペシャルデリシャストーンが静かに反応していたそうだ。
だとすれば、俺が今日見た夢と何か関係があるかもしれない。
ジュブリーの話を飲み込んだ俺とレグレットは雄大達のところへ戻り、改めてドリーミアに足を踏み入れた。
挿入歌『ウマすぎ!グルメパレード』
『うわあ(おお)...!』
-美味しすぎてとろけちゃう 今日もご馳走様に大感謝-
あまね「凄いな...!」
写真で見た光景より見晴らしの良い光景に俺達は目を輝かせる。
ゆい「うわぁ!見て!ほっかほか!」
-お手を拝借っ「いただきまーす!!」-
コメコメ(人間体)「お結びタワーコメ!」
ジュブリー(人間体)「山積みになっとる!」
咲夜「随分とデカく作ったもんだなぁ...」
俺とゆいとコメコメが目にしたのは握り飯を模したタワー。
様々な形の
一段目と二段目の間は三角形の足場となり、恐らく漬物ではなく木皿と思われる。
-はらぺこばっかじゃ味気ないね 美味しい野菜を育てようぜ-
らん「うひょ!凄い再現度マシマシ!」
メンメン(人間体)「ラーメンコースターメン!」
-酸いも甘いも噛み締めて全力収穫、です!-
雄大「俺達は慣れてるから問題ないな」
ジュニラム(人間体)「うん!これくらい慣れっこだよ!」
華満とドラジカが目にしたのは、ラーメンのジェットコースター。
レールそのものが
-食わず嫌いじゃもったいないね みんなでドタバタLet's Cooking!-
ここね「パン!皆パン...!」
-情熱特盛り フルコースで さぁ準備OK!-
パムパム(人間体)「早く乗ってみたいパム〜!」
キバーラ(人間体)「確かに美味しそうだけど、食べられないのがね...」
-食卓囲めばほら ハピネスが広がっていく 乾杯だ!-
冬美「若しかしてキバーラ、パンの観覧車の一欠片を持って帰ろうとしてる?」
キバーラ(人間体)「冗談よ。冗談!」
ここねとクソ犬が目にしたのは、回転軸の中心がクロワッサンになっているパンの観覧車。
ゴンドラはロールサンドイッチで、具材が
-美味しすぎてとろけちゃう ココロ ドキドキ わ~~っと騒いじゃう-
あまね「デザートもあるのか...!」
透冀「これは、精神と時のドアの参考にもなりそうだね...!」
かいちょとレグレットが自信満々に興味を示したのは、プリンのアトラクション。
棒付きのグルグルキャンディーだけではなく、
アトラクションの上には縦半分に切ったチョコのホールケーキ。ちょこんと付けたホイップクリームの上に苺でデコレーションされている。
-湧き上がるエナジーを感じたら 今日を全力で駆け抜けるよ-
???「「ウェルカムトゥ...ドリーミア!」」
其処へエビフライ型の飛行機がシャボン玉を噴出させて飛行し、乗っていたのは散らしで見た二足歩行の猫と犬が俺達に手を振ってお出迎えしてきた。
ゆい、らん「「あの人達は...!」」
-食わず嫌いとか言ってらんない 食べ頃はすぐに終わっちゃうよ!?-
ケットシー「園長のケットシーだよ〜!」
-清濁混ぜ和え呑み込めば 全部デリシャスです!-
クーシー「同じく、副園長のクーシー。以後、お見知り置きを!」
シルクハットを被りながら自己紹介をし始めた園長のケットシーと、副園長のクーシー。
-つまみ食い我慢して 寄り道せずここまで来たんだから-
クーシー「このテーマパークのモチーフは!」
ケットシー「せーのっ!」
咲夜、透冀、ここね、あまね以外の子供達『お子様ランチ〜!!』
ケットシーの掛け声で俺とレグレット、ここねとかいちょ以外の子供達の回答で十発くらいの花火が打ち上がる。
-空腹は極上ソース ご機嫌なメニューいただこう!-
ゆいが何かを思い出したと同時に青いスーツの栗頭ロボット達が現れ、皿に置いてあるポップコーンとジュースのセットを運んできた。
ロボット達『『ウェルカムドリンク、ドウゾ。ポップコーンモセット、デス』』
コメコメ(人間体)「ありがとコメ!」
ジュブリー(人間体)「おおきに!」
-おーまいがっ! 星印がなくたって三つ星の笑顔が宝物-
コメコメ(人間体)「コメっ!?」
ジュブリー(人間体)「うおっ!?」
コメコメとジュブリーがポップコーンとウェルカムドリンクのセットを受け取ると、嵌めていたドリーミアリングが反応したのかダイヤモンド部分が発光。
さっき受け取ったポップコーンとドリンクのセットが投影される。
-とびきりのご馳走を振る舞って 今日も全力で楽しもうね-
ピンクのロボット『ドリーミアデ遊ブト、リングニ料理ノデータガコレクションサレマス』
現れたピンクのロボットが繋ぐ様にして説明すると、俺達のドリーミアリングも同様に投影される。
ケットシー「データを集めると、フードコートで君達だけのお子様ランチが食べられるんだ!」
-一生は期限付き 悔しいナミダもスパイスなんだ-
クーシー「夢や希望、君達の好きな物を纏めてプレゼント。そう、此処は皆が笑顔で居られる世界 ドリーミア!心ゆくまで楽しんでくれると嬉しいな!」
-困難なチャレンジにお預けなんてNo Noだ!全部美味しく召し上がっちゃうぞ-
ゆい「お子様ランチ!」
コメコメ(人間体)「早く食べたいコメ!」
-和食に中華、イタリアン? 今日はどれにしましょう 「かんぱーい!!」-
ここね、パムパム(人間体)「「うん(パム)!」」
らん、メンメン(人間体)「「はにゅ(メン)!」」
あまね「ふふっ...」
頷くここねと華満に、ジュースを飲みながら微笑むレグレットとかいちょ。
ここね「何処から行く?」
コメコメ(人間体)「はいはいはーい!」
円陣を組んだ俺達は先ずはどのエリアに行くか決めようとしたところ、コメコメが子供心全開で無邪気に飛び跳ねながら挙手した。
-星印がなくたって三つ星の笑顔が宝物-
コメコメ(人間体)「コメコメは、お結びのアトラクションに行きたいコメ〜!お結びっ!絶対に楽しいコメ〜!」
メンメン(人間体)「
-とびきりのご馳走を振る舞って 今日も全力で楽しも!-
パムパム(人間体)「お子様パム!」
コメコメ(人間体)「お子様じゃないコメ!コメコメは早くおっきくなって、ゆいや咲夜みたいなヒーローになるコメ!」
クソ犬のお子様の発言に反応したコメコメは、
ゆいや俺の様なヒーローになりたい気持ちは分からなくもないが、そんな簡単に叶うもんじゃないさ。
ジュニラム(人間体)「でも、今だけ童心に帰っても良いんじゃない?」
-美味しすぎてとろけちゃう ココロ ドキドキ わ~~っと騒いじゃう-
キバーラ(人間体)「そうね、せっかく人間になったんだもの。心ゆくまで楽しまなきゃ」
-湧き上がるエナジーを感じたら 今日を全力で駆け抜けるよ-
ジュブリー(人間体)「コメちゃんがヒーローになりたい気持ちは分からなくもないよ。ヒーローなんて、そんな簡単になれるものじゃない。でも、『誰かを助けたい』『誰かを守りたい』って願えばきっと叶う。目の前の人が助けを求める顔をしてたら、足が勝手に動くくらいにね」
-今日もご馳走様に大感謝!-
コメコメ(人間体)「『目の前の人が、助けを求める』...コメ?」
ジュブリー(人間体)「うん、人助けに子供だろうと大人だろうと関係ないよ。寧ろ、それが当たり前の事だって僕は思ってるから」
コメコメがジュブリーの言葉を復唱すると、俺はふっと口角を上げる。
冬美「どうしたの、アキノリ?」
咲夜「いや、何でもない。初めて会った時のあいつらを思い出してな」
雄大「『あいつら』...?」
-「ごちそうさまでした!!」-
透冀「緑谷少年と爆豪少年の事だね?あの時の二人は、終始態度は変わらなかったけど、和解出来たと思うだけでもほっとしたものだったよ」
ヒーロー社会が発達している世界で出会った緑谷と爆豪。
この二人は何度も何度も打つかり合って、最終的には和解して、終始態度は変わらなかったがお互いに本当の戦友として認め合える様になった。
そういえば、今度八年後くらいに同窓会があるんだってな。その際に雄大と冬美も後で誘ってみるか。
コメコメ(人間体)「若しかして、咲夜もヒーローが居る世界に行った事があるコメ?」
咲夜「ああ。若しかしたら、さっきジュブリーの言った格言は、俺の記憶が自然と流れ出した影響なのかもな」
雄大「『流れ出した影響』って...?」
咲夜「それに関してはまだ分からないが、恐らくジュブリーが俺の身体を乗っ取った影響でこれまでの旅の記憶が無意識に頭の中に流れ込んだんだろうな...まぁ、これは飽く
冬美「あたしもそのヒーロー社会の仲間に会ってみようかな?若しかしたら料理関連で仲良くなれそうな人も居そうだし...特に、変な奴が一人も居なければの話だけど」
...悪い、峰田。お前には冬美の為の犠牲になってもらうしかないみたいだ。
恐る恐る申し訳ないと思いながら口角を下げる俺の苦笑染みた表情を見て冬美は目を細くする。
そして俺が顔で分かり
冬美「その顔...やっぱり居るの?」
咲夜「...居ないッ!絶対居ない!居る訳ねぇだろそんな奴!なぁ、レグレット!?」
俺は話の内容を
透冀「あ、ああ!絶対に居る訳ない!だって雄英高校のヒーロー科だよ!?居ないに決まってるよ!アハハハハハ...!」
冬美「絶対怪しい...後でその世界の話、ゆっくりと聞かせてもらうから。勿論、嘘なしでお願いね?」
大根役者並みにレグレットの表情は苦笑に満ちていた。
そういえばレグレットは緑谷達の世界ではB組に推薦入学した時期があったな。
あっちには黎斗社長並みに狂人野郎の物間が居るが、飽く迄A組だけとなっているからセーフだ。
だが、レグレットにとっては存在を知っていたとしても絶対に会わせたくなかったんだろう。
咲夜「...冬美の前での
あまね「咲夜と透冀がこれまで巡った世界はごまんとあるんだな...気を取り直して、行きたいところは全部行こう!」
『おおーっ!!』
話を戻して、かいちょの掛け声で俺達はドリーミアの全コースを回る事にした。
ここね「パンのエリア!」
ここねとクソ犬がドリーミアのアトラクションマップに触れると、四つのアトラクションが赤・青・黄色・緑の四色で投影される。
赤はバターが付いた四段重ねのホットケーキと目玉焼きが乗っている二段重ねのホットケーキ。
青は先程二人が目撃したリングパンの観覧車。黄色はフライドポテトが山積みになっているエリア。最後の緑はメロンパンを模したコーヒーカップエリア。
手始めに緑のところに行ってみると、何とコーヒーカップの遊具が果物となっていたのだ。
これじゃあコーヒーカップならぬメロンパンのフルーツカップで、何処かしらとサザエさんのエンディングで輪切りになった巨大なオレンジの中心にタマが踊っているシーンを俺とレグレットの脳内で連想させていた。
種類的には苺、メロン、オレンジ、
パムパム(人間体)「ここね、しっかり捕まるパムゥ〜!?」
クソ犬が中央のハンドルを回し過ぎたのか、俺達が乗っていた他のカップに負けじと回転力が大幅に増す。
らん「ヌードルのエリア!」
華満が選んだのはヌードルエリア。
赤が冷やし中華のウェーブスインガー、青がナポリタンのメリーゴーランド、黄色が焼き
ゆい「あーああー!」
コメコメ(人間体)「コメ〜!」
パムパム(人間体)「パムゥ〜!!」
らん「うひょひょ〜!!」
メンメン(人間体)「メン〜!」
ゆいとコメコメは両手を挙げて声を上げ、クソ犬は片手で苦笑気味となったここねの腕を組み、華満とドラジカは嬉々として両腕を挙げる。
空中戦に長けている雄大とジュニラム、冬美とキバーラ、ジュニラムも問題なしだ。
だがその真逆として表情を真っ青にしたかいちょを含め、俺とレグレットはジェットコースター並みの高所は大の苦手である。
転生前に下を向いた状態で乗り物酔いになってしまった事があったからだ。
咲夜、あまね「「デザートのエリア...」」
透冀「アキノリ、エチケット袋...!」
俺がリュックから取り出した紙状のエチケット袋を受け取ったレグレットは、人気のないところで吐き気を落ち着かせた。
赤はプリンを乗っけたアイスクリームのエリア、青がクッキー型のチューリーチューリー、緑がメロンソーダのエリア、そして紫がクリームで周りを囲んだプリンのトランポリン。
コメコメ(人間体)「コメコメ〜!あははは!」
プリキュア組がペロペロキャンディーにしがみ付き、途中でコメコメ手を離してしまう。
だが、案の定プリンのカラメル部分はトランポリンとなっていたため、命に別状はなかった。
咲夜「この徒競走、勝つのは俺だ!」
透冀「いいや、僕だ!」
あまね「二人共、私も忘れては困るぞ!はああーーッ!!」
一方で俺とレグレット、かいちょの三人はチョコの壁を駆け抜け、チュッパチャップスの足場を軽々と飛び越え、最後にプリンのトランポリンを大きく踏み込んで桜桃が乗っかっているところで着地した。勝者は言うまでもなくかいちょだった。
ゆい「お結びのエリア(コメ)!」
赤が茶柱が立ったお茶のエリア、緑が握り飯の模型、青が握り飯型のジェットコースター、紫が握り飯の天体望遠鏡となっている。
握り飯タワーの最上階で休憩を挟みながら、ゆいとコメコメは握り飯を
ゆい、コメコメ(人間体)「「デリシャスマイル(コメ)〜!!」」
ほかほかハートが溢れ出した影響か、握り飯の個体と擦れ違う。
咲夜「おい、お前ら。フードコートに行く前に満腹になっちまうぞ?」
ゆい「お結びは別腹だよ〜!」
コメコメ(人間体)「コメ!」
らん「ねぇ、見て見て!あっちにフードコートがあるよ!」
ジュブリー(人間体)「フードコート?」
相も変わらずゆいが食い意地を張り、ここねと華満が偶然にも巨大な望遠鏡でフードコートの様子を見ていた。
其処にはテーブルで自分だけのお子様ランチを食っている子供達。フードコートには沢山のほかほかハートで
エプロンロボット『サァ、ミンナ。リングニ集メタデータヲ見セテ』
コック帽とエプロンを纏った栗頭ロボットの要請に子供達が見せたドリーミアリングから目玉焼き付きのハンバーグ、ピラフ、唐揚げ定食が投影される。
エプロンロボット『ピラフ、ハンバーグ、唐揚げ、アイス...』
栗頭ロボットの解析が終わり、丸い物体が半透明な器官を通る。
クローシュが自動的に開くと、其処にはさっきスキャンしたデータを基にしたお子様ランチが一瞬にして出て来た。
ゆい「お子様ランチだ!」
らん「超一流の食材が、盛大なハーモニーを奏でている...!これはもう、全地球の美味しさを詰め込んだ欲張りセットだよ〜!」
ゆい「うんうんうん!その通りだよ!」
あまね「お子様ランチか。懐かしいな...」
らん「ゆいぴょん、どうしたの?」
かいちょの言葉にゆいはきょとんとしたが、華満の掛け声で我に返る。
ゆい「ううん。
咲夜「俺も今朝、似た様な夢を見た。レグレットらしき子供と一緒に、テーブルに並べられた沢山
の料理を食った夢なんだが...その中に知ってる奴と知らない奴が二人が居たんだ」
ジュブリー(人間体)「知ってる奴と知らない奴?その二人は一体誰なの?」
咲夜「それは————「ゆい?門津まで...」品田...?」
ゆい「あ、拓海ー!」
少し首を下げた俺は夢に出た二人の正体を明かそうとしたが、偶然にも友人と思われる男二人とドリーミアを訪れていた品田と出会す。
フードコートに向かうべく、握り飯型のエレベーターが下りている間に品田は人間になったコメコメ達について問い掛ける。
拓海「その狐のコスプレをした子の左右に居る子達は?それに、其処の三人も見掛けない顔だが...」
人間になったコメコメは既に会っているが、クソ犬とドラジカ、ライダーマスコット組が人間になった姿を見るのは初めてだった。
ここね「あ...えっと、この子達は私の遠い
ゆい「そうそう!」
らん「この子達もケモ耳と尻尾を付けたコスプレが大好きなんだ。可愛いでしょ〜?」
拓海「親戚...か。にしても、その尻尾とケモ耳よく出来てるな。門津が作ったのか?」
咲夜「いや、これは華満と雄大が作ったんだ。コメコメの分じゃ足りないと思って、他の五人の分も作ってやったんだ」
自分達がプリキュアである事を品田本人にはバレていないものの、流石に尻尾を見られる訳には行かなかったゆいとここね、俺とレグレットがコメコメ達の尻尾を隠す様に庇い、出来る範囲で誤魔化す。
拓海「そうだったのか。しっかし良く出来てるな...」
咲夜「待て、お触り厳禁だ。感想だけで十分だぞ」
俺は出来がいいと評価しながら品田は出来心地を確認すべく尻尾を触ろうとしたが、透かさず俺が制止する。
ゆい「ねぇねぇ拓海。お昼まだなんでしょ?一緒にお子様ランチ食べに行こっ!」
拓海「えっ、テーマパークで一緒に...!?」
ゆい「うん!」
拓海「止めとく。食べるったって、お子様ランチだろ?もうそんな子供じゃないし、食べるなら他のにする」
ゆいが品田に寄り添ってフードコートでお子様ランチを食わないかと勧誘を
ジュブリー(人間体)「素直じゃないなぁ。一緒に食べに行きたいなら食べに行けばいいのに」
咲夜「まぁ、そういう奴なんだよ品田は。ホントはゆいの事好きな癖によぉ...」
ゆい「え、何か言った?」
咲夜「何でもないさ。さ、お子様ランチ食いに行くぞ「コメコメも止めとくコメ!」
ジュブリー(人間体)「急にどうしたのさ、コメちゃん?」
俺達はフードコートに向かおうとした矢先で、コメコメが何故か立ち
コメコメ(人間体)「だって、うう...おっきい子はお子様ランチなんて食べないコメ!」
らん「確かに、お店によってはらんらん達の年齢じゃ入られない事もある。けど...」
コメコメ(人間体)「...コメコメは、小っちゃいより大きい方が————「うえぇぇんっ...!」!」
背伸びをして大きくなろうとしたが、どう足掻こうと少女期の様な姿にはなれなかった。
今でも
それを放っておけなかった俺とゆいは、
ゆい「ねぇ、どうして泣いてるの?」
少女「お姉ちゃんと
咲夜「そうか、そりゃ災難だったな。んじゃ、其処の姉ちゃんとおじちゃんが一緒にお前の姉貴を探してやるよ」
少女「...ホント?有難うっ...!」
咲夜「どう致しまして...ジュブリー、コメコメ。お前らも手伝え。ヒーローになるんだろ?」
俺の言葉に反応したコメコメはジュブリーの言葉を思い出したのか、少女の元に駆け寄る。
コメコメ(人間体)「コメコメも...一緒に探すコメ!」
ジュブリー(人間体)「それじゃあ僕も!一緒に手を繋げば、怖くないでしょ?」
少女「うんっ...!」
ジュブリーとコメコメは少女が逸れない様に手を繋ぐ。
フードコートを後回しにしたレグレット達も散り散りとなって協力し、俺達はドリーミア中を周りながら必死に少女の姉を探し回る。
少女「お姉ちゃん、会いたかったよぉ〜!!」
コメコメ(人間体)「再会出来て良かったコメ...!」
ジュブリー(人間体)「ね、人助けに大人も子供も関係なかったでしょ?」
少女が迷子センターで待機していた姉との再会を果たす。
少女「そっちのお兄ちゃん達も、有難う!」
ジュブリー(人間体)「気にしないで。僕達も当たり前の事をしたまでだから!」
ゆい「良かったね、コメコメ」
コメコメ(人間体)「ゆい...!コメ!」
少女にお礼を言われたジュブリーはサムズアップで返し、ゆいに
咲夜(! 何だこの気は...知ってる様な知らない様な感じだが、気のせいか...?)
その
遠くから見ていたであろう存在が居る事を知らずに...。
???「全く、俺が知らねぇ間に随分と強くなってるじゃねぇか。
アキノリ」