デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~   作:ライノア

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五話投稿完了。


















これまでの破壊者の食べ歩きは...?

「余り怒鳴りたくもない。少し静かにさせてくれ」

「…咲夜君に何があったかは聞かないけど、人の為に怒ってくれたのはとても良い事よ」

「『人の力も汁も、合わせるのが味噌』って。一緒にやれば、きっと出来るって!」

「御免なさいパム。パムパムが会いたいなんて我儘言わなければ、こんな事には...」

「犬科だけに吠えてみろよ、お前の本当の気持ちを!!エナジー妖精 パムパムッ!!!!」

「それに私、ずっと貴女達に伝えたかった。有難う」



第五品:仲良くなりたいのに…!ここね、初めてのお友達!/ジェントルーの助っ人!?トレジャースナイパー ディエンド!

 

 

Sakuya side

 

ゆい「ここねちゃんに避けられてる...?」

咲夜「如何(どう)いう事だ?あいつは確かにプリキュアになった。何も避けなくても可笑しくはない筈...」

ローズマリー「何となくだけど、私が話し掛けると、目を逸らされちゃうのよね...」

 

あの夜、芙羽がプリキュアになってからの事を話していると、避けられてると感じる様に言うローズマリー。

 

ゆい「あ、そしたら今度皆とお出掛けしない?一緒に楽しい事をすれば、きっと仲良くなれるよ!」

ローズマリー「それナイスアイデア!丁度行きたいお店があるのよ〜!」

咲夜「確かにその手もあるが、それはあいつの気分にもよるぞ」

ゆい「大丈夫。きっと上手く行くって!」

 

ゆいの笑顔を見て、それでもやるしかないと思った。芙羽自身の気分にもよるが、此処は一か八かだ。

因みにパムパムはウバウゾーとの戦闘後、芙羽の家に雇われる事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

ここね「......」

パムパム「気持ちいいパム」

 

ある晩、一緒に暮らす事となったパムパムをブラッシングしながらマニュアル本を読みふけるここね。どの様にしてゆいやローズマリー、咲夜の三人と仲良くすればいいのか悩む彼女に取っては不安でしかなかった。

 

パムパム「またそれ読んでるパム?」

 

片手に持つ本を読んでいる事を気にするパムパム。

 

パムパム「仲良くしたいなら、普通に楽しく遊べばいいパム」

ここね「普通に楽しく...か」

 

これまで友達がいなかった自分にとっては難関だったここねに、パムパムは軽くアドバイスをする。

 

ここね「普通...楽しく...遊ぶ...普通って...」

パムパム「ちょっ、ここね!パムッ!?あああ...」

ここね「あ」

 

普通という事に考える度にブラッシングが段々と早くなり、気が付いた頃にはパムパムの毛皮を爆発状態とさせていた。

 

 

 

 

 

世界の破壊者 ディケイド。幾つもの世界を巡り、この世界にて何を噛み締める?

 

イメージOP『寺島拓篤/Nameless Story』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

翌朝、体育館での全校朝礼が行われていた。

 

???「新学期も始まり、新しい生活にも、慣れて来た頃かと思います。ですが、遊びに気を取られて、勉学の疎かにならぬよう、気を引き締めた生活を心掛けてください」

らん「今日は何食べよ〜...」

拓海「ふわあああ...」

 

体育館のステージには生徒会長と思わしき黒味掛かった紫髪の女子生徒が新学期への心構えをスピーチをしている中、欠伸をする品田と華満の姿を偶々見掛ける。おみゃーら、ホントにやる気あんのか。それと、あの生徒会長がジェントル―に似たような声がしたと疑問を抱いたのは言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

全校朝礼が終わり、教室に戻ろうとした側にクラスメイトと話しているゆいと咲夜を見掛ける。

 

パムパム『普通に楽しく遊べばいいパム』

ここね「普通に楽しく...でもどうやって?」

拓海「ゆい」

ゆい「あ、拓海おはよう」

拓海「おう」

クラスメイトA「咲夜。おはよう」

咲夜「ああ。おはようさん」

 

そう呟いていると、最年長である拓海にゆいが名前を呼び掛け、同じクラスメイトでもあるクラスメイトの男子が咲夜の名前を呼び掛ける。

 

拓海「お前、ゲストハウスのローズマリーと仲良いよな。あいつら何しに此処に来たんだ?」

ゆい「えっ?それはえっと...観光?」

拓海「ふ〜ん。観光ねぇ...」

 

拓海の問いに何とか誤魔化すゆい。プリキュアの正体は自分だと家族や同級生には隠し切るのも精一杯のようだ。そんな会話を聞いていると、二人がここねの存在に気付き振り向く。

 

咲夜「お、誰かと思えばここね様じゃ、ありゃせんか」

ゆい「あ、おはよう。ここねちゃん!」

ここね「...!」

 

ここねの脳内にて下の名前がエコーされ、その嬉しさのあまりに一瞬硬直してしまう。

今まで同級生に下の名前で呼ばれた事はなく、彼女にとっては生まれて初めてな出来事なのだろう。

 

ゆい「...ここねちゃん?」

咲夜「如何したここね様よ。いつもの表情は何処行った?」

ここね「...はっ!お...おう」

 

我に返り、ぎこちない返事をするここね。拓海の返事を参考にしたのが精一杯のようだ。

 

ゆい「え?」

咲夜「はい?」

 

呆然とする様に硬直する三人。

 

ここね「『お友達と仲良くなれる方法』。『友達の下の名前で呼んでみる』...ゆいさん、ゆいちゃん。ゆい...?門津君の方は咲夜君か、咲夜...?う〜ん...!」

ゆい「ここねちゃーん!探したよ〜!」

咲夜「よぉ、ここね様。こんなところでおいでなさったか!」

ここね「ゆ...ゆ...ゆ...さ...さく...」

 

暫く経ち、休み時間にマニュアル本を朗読しながらゆいと咲夜の名前を何て呼ぼうかと本に目力を入れながら悶々(もんもん)としていると、ゆいと咲夜が到来する。

ここねは咄嗟にマニュアル本を隠し、ゆいと咲夜の名前を呼ぼうとするが、緊張で中々口から出て来ない。

 

ゆい「ここねちゃん。明日、マリちゃん達とお買い物に行かない?絶対楽しいよ!」

ここね「...えっ?」

咲夜「皆で色々考えてよ。やっぱこれしか思いつかなくてさ...」

ゆい「あ、若しかして...予定あった?」

ここね「いや...?」

ゆい「よかったら皆で遊びに行こうよ!マリちゃんも行きたいお店があってね。えっと確か、Pretty...」

「「Holic」」

ここね「行く」

咲夜「ん?何だこれ。マニュアル本か?」

ここね「あ」

 

即答と共に自身が持っていたマニュアル本を咲夜に目を付けられたここねは、直ぐに何でもない様にと隠した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり、ブンドル団アジト。

 

ゴーダッツ『二人目のプリキュアが...?』

ジェントルー「はい。思わぬ事態に失態を晒してしまい、申し訳御座いません」

???「僕は別に問題ないよ。何せ、敵が増えたのと同じなんだから」

ジェントルー「!」

ゴーダッツ『その通りだ。何人現れようと関係ない...お前もそう思うだろう?ディエンド』

 

不意に聞こえた低い声。ジェントルーは声がした方向へ向けると、其処には咲夜と瓜二つの青年がシアンカラーの銃口を指で引っ掻き回していた。

唯一の違いとしては瞳の色は水色。長袖のTシャツの上にベージュカラーの半袖の上着。灰色のズボンを履いており、丸刈り頭が茶色に染色されている。

 

ジェントルー「お前は...ディケイド!?」

???「やだなあ、僕をディケイド扱いするなんて。二人には僕が変身解除した姿をお披露目してなかったかな?その子と会うのも初めてだし」

ジェントルー「ゴーダッツ様!何故、ディケイドが我々のアジトに...!?」

 

ジェントルーはディエンドが咲夜と瓜二つだということに混同の声を上げるが、ゴーダッツは冷静に説く。

 

ゴーダッツ『そういえばジェントルーは会ったことがなかったな。紹介しよう…我々の計画に協力してくれている存在、ディエンドだ。ディケイドについての情報は彼から聞かせてもらった。彼の能力はディケイドとは違い、ライダーを召喚する能力にある』

ジェントルー「ライダーを召喚する...?まさか!」

ディエンド「察した様で何よりだよ」

 

この時ジェントルーは察した。ディエンドと呼ばれる青年こそ、サソードとバルカンを召喚して戦わせ、ディケイドを窮地に追い詰めた張本人だという事を。

 

ゴーダッツ『ディエンド、お前は今後ジェントルーと同行しろ。お前が果たすべき使命はディケイドを窮地に追い遣る事のみ。今はその事だけに専念しろ。全ての料理を我が手中に...!』

ジェントルー「はっ!」

セクレトルー「承知致しました」

ディエンド「お気になさって光景だよゴーダッツ。けど、僕はただ単に加盟した訳じゃない。その隙があればレシピボンを奪うのにも容易い...」

 

いつかは裏切る事を理解していながら口答えをするディエンド。ゴーダッツにとってはディケイドを追い詰める事に期待の声を高めている。

 

ゴーダッツ『...戯言を。その言葉を言った事、後悔するなよ?朗報を待っているぞ...』

 

ゴーダッツの野望を果たすべく、やり遂げようとする三人を見届けながらゴーダッツは姿を消した。

 

セクレトルー「ゴーダッツ様はスープがお好きです」

ディエンド「スープ?この前はパンだったよね?」

ジェントルー「でしたら、メニューが豊富なスープ専門店があります」

セクレトルー「いいでしょう。...て言うか、いい加減成果を上げろっつーの

ディエンド「まぁまぁ、そう言わずに。あんまり陰口言ってると、血圧悪くなるよ?」

セクレトルー「…お気遣い感謝致します。それでは参りましょう。せーの!」

「「ブンドル、ブンドルー!」」

ディエンド「...」

セクレトルー「...貴方もやりなさい」

ディエンド「いや、僕もやんのかい!?ええっと...ブンドル、ブンドルー」

ジェントルー「......」

 

掛け声をやらなかった自分が自ら突っ込み、やる気の無い掛け声をするディエンドに顔を覆うジェントルー。セクレトルーにとっては忠誠心が足りないと予測する。

 

セクレトルー「声が小さ過ぎます...ってゆーか、本当にやる気あんのかって。気を取り直して参りましょう。せーの!」

「「「ブンドル、ブンドルー!」」」

ディエンド「ってか、毎回これやるの〜っ!?」

 

ディエンドの本音がアジト内に響き渡る。彼がブンドル団側に就いた理由が判明するのは、また別のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

翌日、俺達三人はPretty Holicで丁度芙羽と合流を果たす。

 

パムパム「お待たせパム〜!」

ローズマリー「あら、パムパムったら。すっかりお世話になって悪いわね...ここね」

ここね「...!」

ローズマリー「ん?あら。そのバッグ素敵ね!」

ここね「えっ?あ。マ...マ...マ...」

 

芙羽はローズマリーの渾名を口にしようとするが、まだ緊張感が解れていない状態だろう。まぁ、無理せず徐々にやればいいんだから。ぼちぼち慣れてこうぜ。

 

ローズマリー「さ、立ってるのも何だし、入りましょう」

咲夜「そうだな」

 

改めて俺達はPretty Holicの店内へ入る。

 

「「わぁ〜!」」

 

驚きの声を上げるゆいとローズマリー。此処メイク用のショッピングだったのか。取り敢えず、商品を手当たり次第に見て行こう。

 

ローズマリー「可愛いのてんこ盛り!」

ゆい「何処から見る?」

ここね「ゆ...ゆ...ゆ...ゆいは、何か欲しい物あるの?」

ゆい「えっ!?」

ここね「あ...」

ゆい「ここねちゃん...今。『ゆい』って呼んでくれたよね!?嬉しい!」

 

名前を呼ばれて喜ぶゆいに目に宙を泳がせる芙羽。そうか。あのマニュアル本はダチと仲良くなる方法が記載されていたのか。

 

ローズマリー「ねぇ見て、これ素敵!」

ゆい「えっ?どれ〜?」

ローズマリー「ほら、これ」

ゆい「本当だ!何かマリちゃんに似合いそう〜!」

ローズマリー「いや〜ん」

 

芙羽はゆいとローズマリーの会話を見ながら静かに微笑む。

 

ゆい「いっぱいあるねー」

ローズマリー「()れがいいか迷う〜」

ここね「あっ!それなら、これは如何(どう)?薄いピンクならどんな服装も合うし、他の色と重ね塗りしても立体感が出て可愛いと思う。しっかり色付けたいなら、発色が良いこっちがお(すす)め。後は...」

ゆい「へぇ〜。でもそれ、いつ使うの?」

「「「えっ(はい)?」」」

ローズマリー「そう云えば、ゆいの部屋にはメイク道具が一切無かったような...」

 

饒舌(じょうぜつ)となって説明するも呆気を取られ、距離感の難しさを感じてしまう芙羽。そうだった。あの食いバカの部屋には一つもメイク品が無かったんだった。

 

ゆい「うん。メイクには興味なかったから」

ここね「ご、御免なさい。押し付ける様な事しちゃって...」

ゆい「ううん、お陰で興味出た。あたしこれ買う!」

ローズマリー「分かり易くて勉強になったわ」

ここね「えっ、でも...」

ゆい「二人は買わないの?」

ローズマリー「楽しみに取って置くわ。何れも此れも可愛くて、一日じゃ選べないし」

咲夜「......」

 

数分後、三人はベンチに居座り、俺はトイカメラで背景を写生しようと相応しい風景を探るべく周囲を見渡す。

 

ゆい「天気も良いし、気持ち良いし」

 

腹の音が鳴り響く。正体は言うまでもない。

 

ゆい「ハラペコった〜」

ローズマリー「如何(どう)いう事!?あ、グミならあるわよ」

ゆい「あ、食べたい!んん〜、ジューシー!」

ローズマリー「『フルーツパーラーKASAI』のハートフルグミよ。ここねにも」

ここね「有難う。いただきます...可愛い」

パムパム「食べてみたいパム!」

コメコメ「コメコメ!」

ゆい「はい!」

 

グミは噛み答えがあるから好きなんだよな。グミの袋を差し出される芙羽はオレンジの形をしたグミを見つめていると、パムパムは膝に乗り、グミを試食してみたいと言う。勿論コメコメも食いたいそうだ。二匹はグミを噛み締める。

 

パムパム「美味しいパム」

コメコメ「コメコメ〜」

 

気を取り直して俺はグミを取ろうとすると、誰かの腹の音が鳴る。

 

ゆい「うう...」

ローズマリー「今食べたでしょっ!」

ゆい「食べたらもっとハラペコった〜...」

ローズマリー「何処かでランチする?」

咲夜「いや待て、それじゃ料理が完成するのに時間が掛かる。ゆいの家で何か作って食おうぜ」

ゆい「それなら、あたし野菜スープが食べたい気分!」

ローズマリー「良いわね。お肌に良さそう!」

パムパム「皆でお料理パム!」

コメコメ「コメ!」

ここね「料理...?」

ゆい「ん?若しかして野菜スープ苦手?」

ここね「あ、ううん。大好き」

咲夜「じゃあ決まりだな」

ゆい「じゃあ行こう!」

 

 

 

 

 

俺達は野菜スープの具材と素を買い、ゆいの家でスープの調理へと移行する。

 

あきほ「また偉く買い込んできたね」

咲夜「ダチと料理しようと思って買ってきたんです」

ここね「お邪魔いたします。芙羽ここねです」

あきほ「いらっしゃい」

 

芙羽を俺らのダチとして歓迎するあきほさん。

 

ローズマリー「じゃあ、私はコメコメのお世話係をするわ。ゆい、お部屋借りるわね」

ゆい「うん」

咲夜「んじゃ、俺達は調理に入りますか」

 

あきほさんの指示に従い、調理の前に手を洗うのは先決。その後は食材洗いへと移行し、皮剥きする食材の担当を決める。

 

ゆい「あたしジャガイモ担当!」

咲夜「目に毒があったら取り除く様にな」

ゆい「分かってるって〜」

あきほ「そしたら、ここねちゃんは人参。咲夜君は玉葱(たまねぎ)をお願い出来る?」

咲夜「分かりました」

ここね「はい...」

 

人参とピーラーを手に持つ芙羽。だが、如何(どう)扱えばいいのか困惑してしまう。そういや芙羽はお嬢様だったな。

 

あきほ「教えようか?」

ここね「...済みません。いつも専任のシェフがお料理をしているので、慣れていなくて...」

ゆい「専任のシェフ!?すごーい!」

あきほ「そっか、謝る事ないよ。これはピーラーといって、こうやって使うの」

 

あきほさんは丁重に説明しながらピーラーで人参の皮を剥く。その様子に芙羽は目を輝かせる。

 

ここね「......」

あきほ「やってみる?」

ここね「...はい!」

 

試しに人参の皮を剥いてみる芙羽は爽快感を覚える。

 

ここね「...気持ちいい」

あきほ「上手!」

ゆい「楽しいよね!あたしだって、段ボール一杯に剥いちゃった事があるよ!」

咲夜「は!?」

あきほ「人参祭りだったね。それから、ゆいは人参を生で齧る様になったのよ」

 

突然の言葉が詰まる俺。

 

ゆい「えへへ。照れるな〜」

あきほ「照れるどころじゃないよ」

 

笑い合う両者。いや、この時点で人間じゃねえだろ。これが『伝説の超おいしーな人』...否。『伝説の超おいしーな人』一家か...!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??? side

 

らん「あーん。はふ~、うまとろ野菜達が口の中で愉快にヒップホップ…いやブレイクダンス?いやジャズ?あっ、フォークダンスしてるよ~!」

「「「「ピピ、ピピ、ピピ〜!」」」」

 

(にぎ)わいを見せているスープ料理店にてドーナツの様な髪状の少女が野菜スープを口に含ませ独特な感想を述べながら堪能していると、上頭部に野菜スープ、コーンスープ、ビーフシチュー。そして頭上のホイップに苺とブルーベリーを乗せているロールケーキらしき姿のレシピッピの計四体が姿を現し、スープを堪能している客達を見守る様に眺めている。

その様子を密かに眺める僕とジェントルー。味を楽しんでいるところだけど御免ね。嫌な気分になるけど、此処にいる君達には被害に遭ってもらう。

 

ジェントルー「やはり人出の多い休日は、レシピッピの出現率が高いようだな」

ディエンド「ジェントルー。悪いけど今回は僕にやらせてもらえないかな?」

ジェントルー「何故だ?」

ディエンド「ほら。僕がまだ一回もレシピッピを捕まえた経験がないでしょ?だから少しは君達のやり方を一度でもいいから経験してみたいと思って」

ジェントルー「...いいだろう。但し、今回だけだぞ?」

ディエンド「分かってる」

 

対話を済ませ、僕はジェントルーから差し出された弁当箱が自動的に(ふた)が開く。

 

ディエンド「ブンブン、ドルドル、ブンドルー!」

「「「「ピピピ〜!」」」」

 

僕は囚われの身にする呪文を呪詛の様に唱えると、ブラックホールの如くレシピッピを吸い寄せた最後に(ふた)を閉める。

御免よ、これも一つの計画の内だ。ドーナツの少女は呑気に再び(すく)ったスープを堪能しようと口に含ませると、さぁ被害現場の完成だ。

 

らん「ほえ!?また味が変わった!?」

 

スープ店を後に僕達はブンドル団アジトに帰還すべく、そのまま立ち去って行った。まだオーロラカーテンを使う訳には行かないからね。

それに、まだ僕は君と戦うつもりはない。それまでこの世界で十分に力を蓄えていてくれ————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキノリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No side

 

ゆい「あ。ここねちゃん、人参が...!」

ここね「あ...剥きすぎ?」

 

ここねは爽快感の余り、人参の皮を剥きすぎてスティックの様な長さになってしまった。

 

あきほ「大丈夫大丈夫」

ここね「御免なさい...」

ゆい「大丈夫!気にしないで。これはあたしが食べる!」

 

失敗してしまったここねに穏やかな表情で接するあきほ。スティック状となった人参はゆいが食べる事となり、彼女が食べる様子は兎にも見えた。

 

あきほ「あれ?ゆい、生姜(しょうが)は?」

ゆい「えっ、無い?マリちゃんが(かご)に入れてた筈なんだけど...咲夜君もその事で上に行ってるみたい」

ここね「あのっ、聞いてきます!」

ゆい「あ、御免ね!」

 

そう言ってここねは二階へと上がり、ゆいとあきほは買い物袋にある生姜(しょうが)を探す事を優先したのだった。

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

俺はゆいの部屋でローズマリー達三人に二人の様子を伺っていた。

 

パムパム「パムパムもここねとお料理したかったパム〜」

ローズマリー「貴女、縫いぐるみのフリしなきゃでしょ。それに私と一緒だと、ここねが嫌がるだろうし...今日も目を逸らされちゃったし...私の事苦手なのよ」

咲夜「んなこた言うなよローズマリー。きっとあいつは————」

 

その時、部屋のドアが開く。

 

咲夜「あ、ゆい。生姜(しょうが)の件なんだが————!」

 

俺達は後ろを振り向くと、其処には立ち竦む芙羽の姿が。やっぱ立ち聞きしてたのか。

 

ローズマリー「ここね...!」

咲夜「聞いてたのか...!?」

ここね「あ、あの...!」

 

ローズマリーの本音を弁明に言葉が詰まり掛けた芙羽のハートキュアウォッチにアラーム音がレシピッピの危機を告げる。

 

ローズマリー「レシピッピが捕まったんだわ!」

咲夜「スープ作りは後回しだ。野郎共、今直ぐ現場に急行だ!」

 

芙羽のハートキュアウォッチの液晶画面に映っていたのは、囚われた四体のレシピッピ。先程の三体よりも一体多い。スープ作りを後にし、俺はゆいに知らせるべく、一階へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆい「こっちだよ。上!いた、ジェントルー!」

パムパム「待ってパム!誰か一人いるパム!」

 

ハートキュアウォッチのサーチ機能を頼りに、俺達はレシピッピが捕まっている現場へと急行すると、其処には屋根を駆け巡るジェントルーの姿が。だが、ジェントルーだけではない。先程バルカンとサソードを召喚した正体であるライダーが並び立っていたのだ。

ディケイドと同じアンダースーツだが、ベースとなっているカラーはシアン。頭部に突き刺さっているプレートの数は十枚。

シグナルは赤く二つ存在し、複眼の正面を見てみると蝶の様にも見える。更には黒いボディアーマーはバーコードを強調したものとなり、左右に黄色いラインを挟み込む様な銀の縁取り。同じく両脚の大腿(だいたい)から下腿(かたい)までは黄色の縁取りが加されている。

仮面ライダーディエンド。昭和から令和までのライダーに変身出来るディケイドに対し、ディエンドは主役ライダー以降のライダーを召喚し、戦況を大きく揺るがすライダー。

 

咲夜「...まさかお前がブンドル団に加盟していたとはな。何が目的だ?」

ディエンド「何って、お宝の為だよ」

ローズマリー「咲夜、あいつを知っているの?」

咲夜「ああ、仮面ライダーディエンド。俺と同じく仮面ライダーで、お宝の為ならば、どんな手段も選ばない謂わば怪盗そのものだ。こいつのカメンライドは俺と違ってカードに描かれたライダーを召喚出来る」

ローズマリー「ええっ!?それってつまり、この前の(さそり)と狼のライダーは…!」

咲夜「奴が召喚したに過ぎない戦略の(こま)だ」

ディエンド「短簡(たんかん)な説明有難う。さて、やっとの事で御対面出来たんだ。加盟した記念に一つ、芸当を見せてあげよう。まぁ、一回限りだけどね」

ローズマリー「それは…!」

ゆい「ジェントルーと同じ物!」

 

ディエンドが取り出したのはジェントルーが持っていた弁当箱。

 

ディエンド「出でよ、ウバウゾー!」

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

ローズマリー「デリシャスフィールド!!」

 

放たれたブンドル団マークのエネルギーが泡立て器に宿るとウバウゾーへと変貌させ、ローズマリーは即座にデリシャスフィールドを展開させる。

 

ゆい「行くよ、コメコメ!」

コメコメ「コメ!」

 

 

コメコメ「コメ!」

 

ゆい「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!にぎにぎ!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「ハートを!」

 

コメコメ「コメコメ!」

 

ゆい「シェアリンエナジー!」

 

コメコメ「コメ〜!」

 

 

 

 

 

 

コメコメ「コメコメ!」

 

プレシャス「熱々ご飯で漲るパワー!キュアプレシャス!美味しい笑顔で満たしてあげる!」

 

 

 

 

 

 

パムパム「パム!」

 

ここね「プリキュア!デリシャスタンバイ!パーティーゴー!オープン!」

 

パムパム「パムパム!!」

 

ここね「サンド!」

 

パムパム「パムパム!」

 

ゆい「シェアリンエナジー!」

 

パムパム「テイスティー!」

 

 

 

 

 

 

パムパム「パムパム!」

 

スパイシー「ふわふわサンドde心にスパイス!キュアスパイシー!分け合う美味しさ焼き付けるわ!」

 

 

 

 

 

 

咲夜「変身!」

 

【カメンライド ディケイド!】

 

 

 

 

 

 

【ディケイド!】

 

ディケイド「全てを束ね、全てを創る!仮面ライダーディケイド!旅の語らい...始めようか!!」

 

 

 

 

 

 

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

 

ウバウゾーは体を回転しながら地面を削り、此方へ向かって来る。

 

ローズマリー「気を付けて!レシピッピを四匹も吸収して強くなってるわ」

プレシャス「うん。スパイシー、一気に...えっ!?」

スパイシー「はああーッ!」

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

スパイシー「っ!」

 

プレシャスの忠告を無視してスパイシーは地面を蹴り、ウバウゾーに拳を振り下ろそうとする。だがウバウゾーの額から紫のエネルギー波が放たれ、直ぐに防御体制へ移行するも吹き飛ばされてしまう。いつもの感じならパン型のエネルギーを応用する攻防一体のバトルスタイルの筈だ。あの時、立ち聞きしてしまった事がまだ不安を抱いているのだろうか。

 

プレシャス「スパイシー!」

 

吹き飛ばされたスパイシーを受け止めるプレシャス。余りにも強い衝撃だったのか後方へと大きく退かせられる。

 

プレシャス「大丈夫?」

スパイシー「...御免なさい」

プレシャス「如何(どう)して謝るの?」

 

何も自分に謝罪する必要はないと問い掛けるプレシャス。

 

ディケイド「兎に角、此処は俺が————っ!」

 

俺が戸惑っているスパイシーに代わってウバウゾーの相手をしようと足を運ぶ直前に、銃弾が妨害する様に砂塵(さじん)を撒き散らす。その正体は当然————。

 

ディエンド「君の相手は僕だ」

ディケイド「お前だったらそう言うと思ってた。こっちも色々あったんでな」

 

ディエンドは俺にシアン色の銃『ネオディエンドライバー』 を向ける。こりゃ合流は出来なさそうだな。だったら————。

 

ディケイド「一つ聞くが、イリュージョンの許可は?」

ディエンド「勿論OKだよ。飽く迄分身への妨害はしないつもりさ」

ディケイド「そうか。なら遠慮なく」

【アタックライド イリュージョン!】

 

ディエンドの許可を得て、俺はイリュージョンのカードを装填し、Bを実体化させる。

 

ディケイドA「スパイシーが困惑状態になっている。其方は頼んだ!」

ディケイドB「分かった!昨日みたいな無茶はするなよ!?」

ディケイドA「少しはな。けど、やれるところまでやってやる」

 

互いに頷き、Bは即座にプレシャス達のところへ向かって行った。これでこの場にいるのは俺とディエンドのみ。思う存分に暴れられる。

 

ディエンド「分身とも絆を深められて何よりだよ」

ディケイド「そりゃどうも。さて、さっさとやろうぜ?」

 

互いに構え、俺はライドブッカーを剣モードにし剣先を撫でながらディエンドに向かって行った————。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

B side

 

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

プレシャス「スパイシー!?」

 

俺が合流した時にはプレシャス達はウバウゾーが雄叫びを上げた方へ向ける。

 

スパイシー「はああーっ!」

ウバウゾー「ウバウゾー!!」

スパイシー「きゃあっ!」

【カメンライド ドラーイブ!】

 

スパイシーは無鉄砲に駆け出し飛び蹴りを放つが、ウバウゾーが回転させた頭部による攻撃により岩盤に直撃する直前に俺はライダーカードを走りながら装填する。

タイヤのエネルギーが囲む様に潜り抜けると同時に赤い軽装甲が纏われる。

スーパーカーを模した頭部。(たすき)の様に装着されている赤く縁取られているタイヤの横側にはメーカー名の如く『TYPE SPEED』と表記されている。脳細胞がトップギアな警察官で仮面ライダー、ドライブへ俺は姿を変えた。

 

 

『スピ、スピ、スピード!』

ディケイドB「間に合え!」

 

俺は左手首に装着されているブレスレット『シフトブレス』に装填されている赤いスーパーカーを模したミニカー『シフトスピード』を三回倒してスピードを増加させ、間一髪でスパイシーを救出する。

 

プレシャス「スパイシー!」

ローズマリー「もう、あの子ったら...!」

ディケイドB「プレシャス、ローズマリー。一旦場所変えるぞ!」

【アタックライド マックスフレア!】

 

カードを装填し、タイプスピードのタイヤが炎を連想させるオレンジのタイヤ『マックスフレア』に変化させると、同じく変化したシフトブレスにあるオレンジのミニカー『シフトマックスフレア』を三回倒す。

 

『フレ、フレ、フレア!』

ディケイドB「これでも溶いてろ!フレアストリーム!!」

ウバウゾー「ウバッ!?ウバババババッ!?」

 

タイヤとなったマックスフレアを蹴り出し、炎の竜巻でウバウゾーを牽制(けんせい)。その間にオーロラカーテンを出現させ、駆け付けようとしたプレシャスとローズマリーをも巻き込みながら潜り抜けた。

 

 

 

 

 

 

A SIDE

 

【【アタックライド ブラスト!】】

 

分裂させた銃身からはマゼンタとシアンのエネルギー弾が吐き出され、着弾と共に掻き消す。

 

ディエンド「少しはやるね。腕を上げた?」

ディケイドA「まぁな。そんな事よりもアレは出さないのか?」

ディエンド「アレか...いいよ。ゴーダッツに君を追い詰める様に言われてたんだ。再会のご挨拶と言っても過言じゃないからね」

ディケイドA「ゴーダッツ?」

ディエンド「ブンドル団の首領みたいなものさ。さて、余り手加減は出来ない。僕を失望させる様な戦い方はしないでくれよ?」

 

ディエンドはカード装填機能『フォアエンド』をポンプアクションで下げ、ベルトの左腰にある黒いカードケースから鍬形(くわがた)を模した赤い複眼のライダーが描かれたカードを装填し、再びフォアエンドを親指で突き出す。 ディスプレイに表示されたのは(かつ)て超古代に存在した先住人類達を封印してきた戦士の証。

 

【カメンライド クウガ!】

 

ディエンドライバーの銃身『ブッカーマズル』から幻影が三原色として放たれ、それが重なり合うとライダーの姿として実体化する。

鍬形(くわがた)を模した頭部。複眼と鎧の色は同じく赤で、両手首と足首に付けられた金色の腕輪と足輪には赤い鉱石が埋め込まれており、腰に巻かれた古代のベルト『アークル』にも同じく赤い鉱石が炎の様な輝きを煌めかせる。

全ての笑顔を守る為に戦う平成ライダーの始まりの象徴 仮面ライダークウガが召喚されると、今度は黄色いカードを取り出す。描かれていたのは左上にクウガ、右下には両(ばね)の付け根には緑の鉱石が埋め込まれている黒と金のメカニクルな外見のクワガタムシ。

 

【ファイナルフォームライド ク、ク、ク、クウガ!】

ディエンド「骨折させるね」

クウガ「ぐあっ!?」

 

通り抜けた黄色いエネルギー弾がクウガに装甲が追加され、頭部が収納されたと同時に変形を始める。足は鋏、両腕は後足。アークルの脇部分には前足らしき装甲が追加される。クウガは『馬の鎧』とも呼ばれたサポートメカ『ゴウラム』を模した姿『クウガゴウラム』へと変形を果たし、一度捕まれば簡単には逃げ出せない程の大顎を向けながら突進してくる。俺は身を転がしながら避け、クウガゴウラムに銃弾を放つ。

 

ディケイドA「クウガゴウラム...!?さては俺を捕まえた上でゴウラムごとぶっ放す気だな!?」

ディエンド「感付き方がいいね。それと、ゴウラムばかりを気にしていいのかな?」

ディケイドA「!」

 

そう言いながら姿を消したディエンドは奇襲を掛けてくる。しまった、確かディエンドは高速移動が可能だった。不味いぞ、よりにもよってクウガゴウラムとディエンドは相性が良い。

俺が周囲を見渡していると、背後から羽音の様な雑音がした方へ振り返った直後に背後から迫って来たクウガゴウラムに合わせディエンドは避け、俺も同じく強靭な顎をギリギリで避けつつ、カブトのライダーカードを装填する。

 

【カメンライド カブト!】

『CHANGE BEETLE』

 

カブトにカメンライドした俺は、クウガゴウラムの強襲を避けながらアタックライドのカードを取り出す。

 

【アタックライド クロックアップ!】

 

クロックアップを発動させながらクウガゴウラムの装甲を蹴りながら懐に入り込み、ファイナルアタックライドのカードを取り出す。

 

【ファイナルアタックライド カ、カ、カ、カブト!】

ディケイドA「ライダーキック!」

『Rider Kick.』

 

周囲の時間が止まったに等しい世界で上段回し蹴りを放つ。蹴りを受けたクウガゴウラムは地面に転がりながら爆散し、消滅した。

 

ディエンド「中々やるね。だったら次はこれなんて如何(どう)かな?」

ディケイドA「こりゃ合流出来そうにもないな」

 

ディエンドが取り出したライダーカードを見て、ディケイドに戻った俺は愚痴を零した。

 

 

 

 

 

 

B SIDE

 

オーロラカーテンでデリシャスフィールド内の適当な場所へ移動する事が出来た俺達。だがスパイシーの表情は躊躇してる様にも見えた。

 

ローズマリー「何してるの?三人いるんだから力を合わせて...」

スパイシー「私がやらないと...!」

ローズマリー「待ちなさい。何をそんなに焦っているの!?」

ディケイドB「流石の俺も今のお前を見てると、心底不安を抱いてる様にも見える。訳を話してくれないか?」

 

俺は優しく問い掛ける。たった一人でウバウゾーに挑もうとしたスパイシーをローズマリーも同じく、肩を置きながら焦燥している理由を尋ねる。一瞬にして静寂の空気が流れていたが、その答えは直ぐに出た。

 

スパイシー「...嫌われたくない」

ディケイドB「...は?」

パムパム「パム?」

 

スパイシーの胸に当てた震える手に違和感を感じたクソ犬は脇から分離する。

 

スパイシー「折角お友達が出来たのに…楽しく話し掛ける方法も知らないし、勝手にリップ勧めちゃうし、お料理も出来ない上に、プリキュアまで…こんな私じゃ嫌われる…」

ローズマリー「それが心配で焦ってたのね」

パムパム「パム...」

 

クソ犬は本音を吐露したスパイシーに擦り寄る。

 

ディケイドB「...それでいいんだ」

スパイシー「えっ?」

パムパム「パム?」

ディケイドB「確かに俺達と出会う前のお前は孤独を謳歌(おうか)するだけのお嬢様だった。だが今はそうじゃないだろ?失敗しても成功しても共に戦う仲間を励まし、助け合う。そして一緒に進化していく...今のお前には俺達という仲間が居るだろ。偶には一人で抱え込まないで相談くらい乗ってみろ」

プレシャス「そうだよ。だってあたし達、友達でしょ?」

ローズマリー「そうよ。失敗したくらいで嫌いになるわけないでしょ」

プレシャス「うん!お料理苦手なのも可愛いと思うし、失敗してもそうやって頑張るのも尊敬しちゃう!」

パムパム「ミラクル優しくて、ハイパーおしゃれ女神さんのところもスパイシーの魅力パム!」

コメコメ「コメコメ」

スパイシー「...うん」

 

クソ犬言ってくれるな。皆の励ましもあって、スパイシーの(わだかま)りは完全に解けた。

 

ディケイドB「良かった良かった。これで気を取り直して戦闘に励めるな」

プレシャス「うん。それに、『失敗はすいとん』の元ってよく言うよね!」

スパイシー「すいとん?」

ローズマリー「すいとん?」

ディケイドB「Take This Salami...?って、違えわ!それを言うなら————」

ジェントルー「失敗は成功の元だ」

「「「「!」」」」

 

訂正した声がした方へ向き直す俺達。其処にはジェントルーとウバウゾーの姿が。

 

ジェントルー「見つけたぞ」

プレシャス「ああ。それそれ!」

ディケイドB「呑気に言うとる場合か!」

ジェントルー「行け!」

ウバウゾー「ウバウゾー!ゾー!!」

 

頭部を回転しながら飛び掛かるウバウゾーを避ける俺達。

 

ローズマリー「自信を持ちなさい。貴女には貴女の持ち味があるじゃない?」

スパイシー「私には、私の...」

 

ローズマリーからの(げき)を受けたスパイシーはウバウゾーに向かって行く。

 

プレシャス「スパイシー!」

ローズマリー「もう大丈夫」

 

ローズマリーはプレシャスにスパイシーの持ち味を見届ける様に言う。今のスパイシーには迷いはないと信じて。

 

ウバウゾー「ウバウゾー!」

スパイシー「ピリッtoサンドプレス!」

ウバウゾー「ウッ!?ウバウゾー!」

 

食パン型のエネルギーに挟まれたウバウゾーは抵抗しようとするが、迷いを振り切ったスパイシーの敵ではなかった。

 

スパイシー「絶対負けない...!レシピッピを助けて、皆で美味しい野菜スープを食べるんだから!」

 

スパイシーが食パン型のエネルギーからウバウゾーを解放させる。

 

スパイシー「ロック!」

 

今度は側面で挟みながら右手で地面に突き出すと、動作に合わせて地面に固定させる。

 

ウバウゾー「ウバウゾー...」

スパイシー「プレシャス!」

プレシャス「任せて!500キロカロリーパーンチ!!」

ウバウゾー「ウバーッ!?」

ディケイドB「俺も!」

【アタックライド マッシブモンスター!】

 

俺はカードを装填。マックスフレアから今度はモンスターの顔が描かれた紫のタイヤ『マッシブモンスター』へと変化させる。

 

【ファイナルアタックライド ド、ド、ド、ドラーイブ!】

ディケイドB「モンスクランチ!バクバクバク!バックン!!」

ウバウゾー「ウバッ!ウバババ!ウバウゾーッ!?」

 

紫のタイヤ『マッシブフェイス』から伸縮自在の舌で拘束したウバウゾーを両腕に持つ上顎と下顎を模した破砕武器『モンスター』と『ラッシュファング』のエネルギー体で噛み砕く。

 

ディケイドB「後は任せたぜ、スパイシー!」

スパイシー「プリキュア!スパイシーサークル!!」

 

円形に描いた螺旋状の浄化技をウバウゾーに打つける。

 

ウバウゾー「お腹一杯!」

ディケイドB「此処で早口言葉を言いたいところだけど、何も思いつかない!」

「「ご馳走様でした!」」

 

ウバウゾーの浄化に伴って四体のレシピッピは解放され、優しく迎え入れたスパイシーのハートキュアウォッチに格納された。

 

スパイシー「おかえり」

ジェントルー「...スープは買って帰るか」

 

一方、ジェントルーはスープを買うべくデリシャスフィールドから姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

A side

 

ディケイドA「動くなよ!?動くと痛いぞ!」

【ファイナルアタックライド ディ、ディ、ディ、ディケイド!】

ディケイドA「ディメンションキック!だああああああああああッ!!」

 

(すね)と肘に召喚機を装着しているレイヨウを模した茶色の仮面ライダー、インペラーにカードのエネルギー擦り抜けながらの飛び蹴りを放つ。蹴り飛ばされたインペラーは力尽きたか様に消滅した。俺は疲弊(ひへい)に近い息を吐く。

 

ディケイドA「はぁ...はぁ...はぁ...はぁ...まさかお前が集団殺法を得意とするインペラーを召喚するとはな」

ディエンド「流石に百年も旅した君でもインペラーの様な戦法を取るライダーには少し骨が折れるか。まぁ、いいや。これ以上やると体に負担が掛かるみたいだし、今回はこれぐらいにしておくよ」

ディケイドA「待て。ひょっとしてだが、お前は俺より先にこの世界に来たのか?だったら偶には情報を促してもおかしくはない(はず)...」

ディエンド「それは無理がある。さっき僕が使ったレシピッピ捕獲用の箱...如何やらゴーダッツが干渉してるみたいなんだ。まぁ、これは飽く(まで)僕の推測だけどね。それじゃ、今日は時間がないから僕は此処でお暇なさせてもらうよ。次も楽しませてもらう事を期待してるからね」

ディケイドA「おい!他にも聞きたい事が...行っちまったか」

 

そう言ってディエンドは出現させた銀色の幕 オーロラカーテンを潜り抜けながら去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sakuya side

 

時刻は夕方になり、ゆいの家で芙羽がこっそり買っていたコスメのリップをローズマリーに贈呈(ぞうてい)する。ゆいによればずっと話し掛けたかったとの事だそうだ。

 

ここね「そのアクセ、凄く素敵だなって思ってたけど中々言えなくて...」

ローズマリー「そういう事?やだ、私ったら勘違いしてたのね〜」

ここね「誤解させて御免なさい」

ローズマリー「謝らないで」

ここね「...可愛い」

 

ローズマリーからは芙羽にクッキングダムのグラスを贈呈する。

 

ゆい「あたし達とお揃いだ」

ローズマリー「お近付きの印よ。ここねの事、もっと知りたいわ」

ここね「有難う、私ももっと知りたい。そのリップもマ、マリちゃんに似合う色だなって...」

咲夜「おい、褒められてるぜ?」

ローズマリー「やだ、何て可愛い事を!有難う。大切に使う」

ゆい「あ、そうだ!あたしもこれ付けてみよう」

 

ゆいが取り出したのは芙羽がローズマリーに贈呈した薄ピンクとは違い、マゼンタ色のリップだった。

 

ここね「あ、ちゃんと鏡を見ないと...」

ゆい「鏡?」

ここね「貸して、私が塗ってあげる。先ずは輪郭に沿って口角から内側に...はい、出来た」

ローズマリー「あら素敵よ!」

ゆい「うわあ。魔法みたい...!」

パムパム「とっても可愛いパム〜!」

ゆい「えへへ〜」

 

ローズマリーから渡された手鏡を見て呟くゆい。コメコメは構ってほしいと自分の頭を撫で、人間の姿に化ける。

 

コメコメ「コメコメ〜!」

咲夜「ぶふぉおっ!?」

 

俺は可愛さの余り吹き出し、赤子の姿になったコメコメはゆいに擦り寄る。

 

ここね「えっ?」

パムパム「コメコメは人間に化けられるパム」

ここね「可愛い...」

コメコメ「コメ〜!」

 

暫く経って、俺達は夕食に至る。

 

「「「「「いただきます!」」」」」

ゆい「これからも宜しくね」

ここね「此方こそ」

咲夜「賑やかになりそうだな」

ローズマリー「あら可愛い!この野菜スープ、人参のスライスが入ってるのね!」

ここね「これって...!」

ゆい「ここねちゃんがスライスして出来た人参スライスだよ。型抜きしてトッピングしたの!」

咲夜「ピーラーで剥いた皮を使わないままだともったいないからな」

 

芙羽は自分がスライスした人参を含めた具材を(すく)いながら口に運ぶ。

 

ここね「...美味しい」

あきほ「ここねちゃんが手伝ってくれたお陰だね」

ローズマリー「グッジョブよ。ここね!」

ゆい「お陰でご飯も進むよ!お母さん、おかわり!」

咲夜「俺もおかわり!」

あきほ「もう?」

 

ローズマリーがサムズアップをし、ゆいと俺は飯のおかわりを要求すると、辺りに笑い声が響き渡る。同じくスープを堪能していたクソ犬は芙羽がスライスした人参を堪能しており、頭を優しく撫でられると、嬉しさの余り尻尾を振る。

 

ここね「『失敗は成功の元』...」

 

ダチも料理も。時には悩み失敗を経験してこそ仲良く、美味くなるという事を学んだ芙羽の笑顔を俺は静かに見届けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DIEND SIDE

 

???「まさか、ディケイドもこの世界に来てたなんてね...」

ディエンド「それは僕も同じ気持ちだよ」

 

僕はブンドル団のアジト内で飛び回る小さな影と話している。

 

???「それにしても、ディケイドはおいしーなタウンって言うところにいるんでしょ?少し様子を見て来た方がいいかしら?」

ディエンド「それでも構わないよ。僕はブンドル団を裏切るタイミングを図っている。その間に彼らを頼んだよ」

???「んふふふふ。お任せ〜!ディケイド。貴方がどれだけ成長したか、あたしに見せなさい...」

 

丸い耳が特徴の一等身の蝙蝠(こうもり)は、ディケイドに会える喜びをアジト内にて笑い声を響き渡らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディケイドB「今日はクリームソーダ!俺とCheers!...一度言ってみたかったんだよな。これ」

 

オリジナルED『吉武千颯 /DELICIOUS HAPPY DAYS♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□  

 

次回、デリシャスパーティ♡プリキュア ~破壊者の食べ歩き~

 

キバーラ「あたしはキバット族のキバーラ」

 

ここね「助ける!同じ釜のご飯を食べた友達だから!」

 

咲夜「やるなら今回だけだぞ!」

 

第六品:学校!怪物!大パニック!?狙われたエビフライ!/敵か味方か!?破壊者の天敵、キバーラ!

 

全てを破壊し、全てを繋げ!

 

 

 

 

 




次回、天敵顕現。






























如何でしたでしょうか?今日は刑事がいる繋がりとしてクウガとドライブを出しました。下記にある『初使用したカメンライド』はディエンドが召喚したメインライダーも含まれています。それでは次回もご期待下さい!




初使用したカメンライド(ディエンドも含める)

クウガ、ドライブ

KAMEN RIDE
-昭和-
1号、2号、V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー、スーパー1、ZX、BLACK、BLACK RX
-昭和(ネオライダー)-
真、ZO、J
-平成1期-
アギト、ファイズ、響鬼、電王
-平成2期-
ダブル、オーズ、ウィザード、鎧武、ゴースト、エグゼイド、ジオウ
-令和-
ゼロワン、セイバー
-TVシリーズ外-
仮面ノリダー、ホッパー1号(The First版1号)、ホッパー2号(The First版2号)、ホッパーVersion3(The Next版V3)、G、アマゾンズ(オメガ、アルファ、ネオ)、ミライダー(シノビ、クイズ、キカイ、ギンガ)


ディエンドが裏切るならどのタイミング(ちょっとネタバレ要素あり)?

  • ハートジューシーミキサー
  • 追加戦士
  • パワーアップアイテム
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