AIが二次創作を書くそうです   作:りらたま

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魔王戦前

 中央暦1640年11月3日トーパ王国、城塞都市トルメス

 

 傭兵ガイと騎士モアは間もなく到着するであろうロデニウス連合軍の案内役として、トルメスの南門の前で待っていた。

 

「なあモア、ロデニウス連合ってどんな連中なんだ?パーパルディア皇国を破ったくらいしか知らないんだが」

「無茶言うなよ。私だってよく知らんよ。ただ、噂によるとロデニウス連合は神聖ミリシアル帝国並みの軍事力を持っていると言われているぞ」

 

 2人が雑談をしていると、城壁の上から見張りの声が聞こえてきた。

 

「モア様、見えました! ロデニウス連合軍です!」

「おぉ、来たか!」

 

 2人が地平線の方を見ると、トーパ王国騎士たちに先導された一団が近づいてくるのが見えた。

 

「モア、あれがそうなのか?」

「ああ、多分そうだ」

 

ブオオオオオン……

 

 徐々に白色と深緑色が混じった何かが接近してくる。

先頭を行く騎士たちは顔色が悪い。

 

(何だ? あの化け物は?)

 

 戦車と呼ばれる兵器は、その圧倒的な存在感を持って、彼らの前に現れたのだった。

その一行は2人の前に到着すると停止した。

先導してきた騎士の1人が口を開く。

 

「こちらが、ロデニウス連合軍の方々だ。あとの案内を頼む」

「はっ」

 

 モアは敬礼をした。

その時、4つのタイヤのある乗り物から、2人の人が下りた。

1人は灰色っぽい服を身に纏っている。勲章がたくさん付いているところから見て、他の兵士より偉そうな感じがする。

もう一人はなんと女性である。長い銀色の髪に、琥珀色の瞳、左頬には傷が走っている。なかなか綺麗な人である。

派手な装飾はないのに、なぜか目を引く雰囲気がある。

 

(これが、ロデニウス連合王国の軍人たちなのか……)

 

 2人はモアたちの前まで来ると立ち止まった。

 

「ロデニウス連合から派遣されました、第1親衛戦車旅団指揮官、ミハイル・エフィーモヴィチ・カトゥコフと申します。よろしくお願いします」

 

「私はトーパ王国派遣艦隊指揮官、オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤだ。長いからガングートでいいぞ」

「私はトーパ王国軍の騎士モアと申します。こちらはガイです。こちらこそ、よろしくお願いいたします」

 

(こ、この人が……艦隊指揮官!? こんな若い女性なのにか!!)

 

 モアは内心驚愕した。

彼女は確かに若い女性に見えるが……これ以上喋ってはいけない。シベリアで木を数えるだけの日々を送る羽目になるかもしれない。

 ミハイルとガングートが車に乗り込むと、一行は門を潜り抜けてトルメス城へ向かう。

大通りを通ったため民衆が一行を見物しようと集まってきた。

その様子はまるで、凱旋パレードのようであった。

 

◆◆◆

 

 トルメス城に到着した一行は会議室へと通される。

トルメス城は中世ヨーロッパ風の城であり、この世界では標準的な様式である。

室内は質素な作りだが、掃除は行き届いており、清潔感があった。

 部屋の中央には大きな円卓があり、それを囲むように椅子が置かれている。

一人の男が立ち上がり、自己紹介を始めた。

 

「初めまして、私はトーパ王国軍、魔王討伐隊隊長アジズです。本日は遠路はるばるご苦労様でした」

「ありがとうございます。ロデニウス連合陸軍第1親衛戦車旅団指揮官、ミハイルです。よろしくお願いします」

「ロデニウス連合派遣艦隊指揮官、ガングートだ。よろしく頼む」

 

 2人はそれぞれ挨拶をする。

 

(((この女性が艦隊指揮官だと!!)))

 

 会議室に衝撃が走った。まさか女性とは思わなかったのだ。

 

「早速、戦況について説明させていただきたいと思います。よろしいでしょうか?」

「はい、大丈夫です」

 

 アジズが地図を広げる。

 

「現在、魔王軍はミナイサ地区を占領しております。同地区には逃げ遅れた民間人が約600人取り残されています。魔物は人間の肉を好んで食べるため、放置しておけばいずれは全滅してしまうでしょう」

「我々も3回救出作戦を決行しましたが、すべて失敗しています。広場に繋がる大通りには必ずレッドオーガかブルーオーガのどちらかが陣取っていて、突破することができません」

「なるほど……」

 

 副騎士団長が言い足した後、ミハイルは腕を組んで考え始めた。

 

 会議は数十分続いた後、一時休憩となった。

その時。

 

ドガァッ!!

 

 黒い生物らしきものが1体、窓の板戸をぶち破って入ってきた。

それは、漆黒の翼を生やした人間のような姿をしていた。

 

「何者だ!!」

 

 護衛の兵士が叫ぶと同時に、剣を抜いて斬りかかる。

しかし、その兵士は空中へ吹き飛ばされた。そして壁に叩きつけられる。

 

「ぐはぁっ!」

 

バキッ! ボコッ! グシャッ!ゴリッ!!

 

 どんな魔法かは知らないが、兵士たちが次々と倒されていく。

モアは、すぐにその生物の正体を掴んだ。

 

「魔王の側近、マラストラス!」

「何だって!?」

 

 侵入してきたのは魔王ノスグーラの側近とされる、魔族マラストラスだった。

彼は背中から生えているコウモリに似た翼を羽ばたかせながら、部屋の中心に着地する。

 

「ホホホ……人間の大将を討ち取るために、我が出向かねばならぬとはな。永き時を経て、ずいぶんと進化したようだな、人間よ」

 

マラストラスはアジズに真っ黒い右の掌を向けた。

 

「死ねぃ!!」

 

右手に魔力が集まり、空間が歪んだと思うと、黒い炎が現れた。

 

「させるか!」

 

 副騎士団長が叫び、剣を振りかざして突進する。

その炎は、副騎士隊長に直撃した。

 

「うわああああっ!!!」

 

 黒煙を上げながら倒れる副騎士団長。

彼の身体は、まるで炭のように黒くなっていた。

 

「フン……小賢しい真似をする奴らめ」

 

マラストラスが吐き捨てるように言うと、今度はアジズに向かって手を向ける。

 

「死ねぇっ!!」

 

先程と同じように右手に魔力が集まる。

 

「させんぞ!」

 

 ガングートがトカレフTT-33拳銃を発砲した。銃弾が、マラストラスの右腕を貫通する。

 

「ぬおっ……!」

 

 マラストラスは苦痛の声を上げると、後ろに下がった。

 

「貴様らは下がれ。ここは私が引き受ける」

 

 ガングートはアジズたちに下がるよう促すと、空になったマガジンを交換。再び構えて照準を合わせる。

 

「フハハッ! たかが人間がこの私と戦うつもりか? 笑止千万だ!」

 

 そう言って、マラストラスは左の手を広げた。

すると、左手にも黒い炎が現れる。

ガングートはトカレフTT-33を撃つと見せかけて、PPSh-41に持ち替える。

そして、躊躇なく引き金を引いた。

 

ダラララララッ!!

 

「ぐおおぉっ!?」

 

 連続して発射された7.62mmトカレフ弾が、マラストラスの全身を貫いた。

71発もの弾丸を撃ち尽くした時には、既にマラストラスは息絶えて床に倒れていた。

床には大量の空薬莢とどす黒い血が広がっている。

 トーパ王国軍の騎士たちは、あまりの出来事に呆然としていた。

魔王の側近であるマラストラスを倒したのだから、当然といえば当然の反応だろう。

トーパ王国は寒い地域であるため、航空戦力であるワイバーンが生息できない。

そのため、空を飛びながら魔法を撃ってくるマラストラスには苦労させられた。

こいつ1体のせいで、何度撤退を余儀なくされたことか。

 

「大丈夫ですか?」

 

 ミハイルは、アジズたちの方を向いて声をかけた。

 

「え……えぇ……なんとか……」

「まさか、魔王の側近をたった一人で倒すなんて……」

 

 トーパ王国軍の騎士たちは、目の前で起きたことが信じられない様子だった。

 

その後、部屋を変えて作戦会議が再開された。

 

「まずは、ミナイサ地区にいる民間人を救出しましょう」

「問題は、レッドオーガとブルーオーガです。力が非常に強く、生半可な攻撃では倒せません。それに、彼らは常に広場を巡回しているため、迂闊に近づくことができません」

 

 提案に対して、モアが問題点を指摘する。

 

「私の考えている作戦は、水道から広場に突入しようと思うのですが……」

 

 アジズが提案したのは、水道を通って広場の噴水から侵入するという方法だ。

だが、この作戦は囮が必要になる。

 

「では、我々が囮になって注意を引きつけます。強力な大砲を乗せた車があるので、囮役なら問題ありません」

 

 ミハイルは自信ありげに言った。

 

「おお、左様か! それならば心強い!」

「お任せください!」

 

 早速作戦を実行するための準備が始まった。

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