AIが二次創作を書くそうです   作:りらたま

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世界最強国家来訪

 中央暦1641年1月15日。神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス、ゼノスグラム空港。

 

「これより出発します」

 

 総勢30名にも及ぶ使節団を乗せた天の浮舟「ゲルニカ35」が滑走路を滑走していく。

ゆっくりと機体が浮き上がり、そして高度を上げていく。

今回の派遣先はロデニウス連合である。

国交開設と来年の先進11ヶ国会議への参加要請、そして技術力の確認を行う予定だ。

 

「はぁ……」

 

 外交官の1人、フィアームはため息をついた。

 

「どうかされましたか?」

 

 その隣に座っている情報局員ライドルカが尋ねる。

 

「事前に説明は受けたが……中央世界の、世界一の国が自分から第三文明圏のさらに東の文明圏外国家に足を運ぶ、これが気に入らない」

「まあ……気持ちはわかりますよ」

「それに、この天の浮舟がきちんと着陸できる、滑走路があるのかが心配でね」

「滑走路については、ムーにもきちんと確認を行っているので大丈夫です」

「それならいいんだが……ロデニウス連合から来させるように工作くらいはして欲しいものだ」

 

 不安そうな表情を浮かべたまま、フィアームは窓の外を見つめた。

 

◆◆◆

 

 2日後の1月17日、ロデニウス大陸西方海上。

 

 雲1つ無い青い空を神聖ミリシアル帝国の天の浮舟「ゲルニカ35」が、2基の魔光呪発式空気圧縮放射エンジンから轟音を響かせつつ飛行していた。

 

「間もなく、ロデニウス連合の領空に入ります。なお、同国の戦闘機が2機、我が機を先導する予定となっております」

 

 機内放送が流れる。

 

「長かった!ようやく着きますね」

 ライドルカは座ったまま伸びをしながら言った。

 

「ああ、そうだな。もうちょっとで、東の果ての文明圏外国家を相手にしなければならないかと思うと、頭が痛いです」

 

 フィアームはため息をつく。

 

「まあまあ……向こうに着けば、少しは気分が変わるかもしれませんよ?」

「まあ、戦闘機が2機先導のために来るとのことですが、ワイバーンではなく戦闘機を持っていたこと自体が驚きですね」

「ええ、私もロデニウス連合がどのような戦闘機を持っているのか、非常に興味があります」

 

 通路を挟んで技官ベルーノは答える。

現在、ゲルニカ35は高度6000mを飛んでいる。ムーの戦闘機であれば、何とか飛べる高さだ。

 

「さて……そろそろ見えてくるはずですよ」

 

 窓から見える景色は一面の海だ。

その窓を一瞬、銀色の物体が横切った。

 

「なんだ、今のは……」

 

 フィアームが呟いた瞬間、すれ違った2つの銀色の物体はゲルニカ35の後ろで旋回すると、あっという間に追い付いて来た。

 

「おい、ライドルカ君、あれは何だい!?」

「いや、私にも何が何だか……」

 

 なにが起きているのかわからないまま、1つがゲルニカ35を追い越して先導にかかり、もう一つが真横に付く。

 

「あ……あれがロデニウスの戦闘機か!?」

 

 銀色の物体を航空機だと認識するのに数秒かかった。

 

「あれは……」

 

 フィアームは言葉を失った。

それは、想像していたムーの飛行機とは全く違う形状をしていた。

 

「なんて速さだ!『エルペシオ3』の速度を超えている!」

 

 ベルーノが叫ぶ。

 

「なんですか、あの機体は!?」

「見たこともない機体だ……。まさか、ムーの新兵器か?」

「いえ、あんなものは聞いたことがありません……」

 

 ロデニウス連合空軍の最新鋭戦闘機「P-51マスタング」の姿を見て、外交官たちは混乱するばかりであった。

 

◆◆◆

 

 戦闘機の護衛と先導を受けたゲルニカ35は無事にロデニウス連合首都クワトリングにある空港へ着陸した。

そして、空港では大勢の出迎えがあった。

多くの報道陣に囲まれ、音楽隊による歓迎演奏を受け、使節団はホテルへと案内された。

使節団一行はホテルの部屋へ入ると、大きく息を吐きながらソファーに身を沈めた。

 

「なんとか無事に着いてよかった……」

 

 ライドルカが安堵の声を漏らす。

 

「しかし、ロデニウス連合がここまで先進的な国だったとは……」

 

 フィアームは腕組みしながら言う。

 

「あの戦闘機は、ムーの最新型でしょうか?」

「いや、おそらくそうではないでしょう」

 

 ベルーノの質問に、軍務省軍務次官アルパナが答えた。

 

「どういうことでしょう?」

「まず、ムーの戦闘機であの高度まで上がるのは難しいです」

「確かに、ムーの航空機は高高度での性能は良くないようですからね」

「それに、あのスピードは明らかにムーの水準を大きく超えています。やはり、自国で開発したのでしょう」

「なるほど」

 

 ベルーノは納得したという表情を浮かべる。

 

 2時間後、ホテルの宴会場にて夕食を摂る。この日は、バイキング形式となっていた。

テーブルには様々な料理が並んでおり、好きなものを取って食べることができる。

 

「これは……凄いな」

 

 ライドルカが思わず声を上げる。

 

「本当に美味しいですね。ここに来て、これほどの食事にありつけるとは思いませんでした」

「ふむ、これはいい肉だ。舌の上で溶けるような感じだ」

「魚も新鮮でおいしいです」

「野菜も瑞々しいな」

「パンも良い香りがしますね」

「このワイン、とても上品な味で飲みやすいですよ」

「おお! 本当だ! 実に素晴らしい!」

 

 ロデニウス連合の食文化に、一同は満足していた。

 

「明日から、ロデニウスの外交官との交流か……」

 

 部屋に戻った外交官フィアームは、少しの不安を感じながらベッドに潜り込んだ。

 

◆◆◆

 

 翌日、一行は外交組と技術視察組に分かれて行動することになった。

外交組は外務省へ、視察組は港へ向かう。

外務省の建物はレンガ造りの立派な建物であり、中に入ると天井の高いホールになっていた。

そこで、大使たちと握手を交わす。

 

「我が国は貴国の来訪を心より歓迎いたします」

「こちらこそ、よろしくお願い申し上げます」

 

 フィアームは挨拶を返した。

その後、大使館員に案内され、応接室へと向かう。

 

 港へ向かった視察組は、ロデニウス連合海軍の艦艇を見学していた。

巡洋艦、駆逐艦などが多数停泊している。

 

「あれは巡洋艦かな?」

「うーん……少し小さいような気がするが」

 

 ライドルカは巡洋艦らしき船体を見ながら首を傾げる。

 

「あの筒状の物体は何に使うのだろうか」

「さあ……? 私にもわかりません」

 

 ベルーノとアルパナは小型艦に搭載されている筒状の物体を見て疑問を口にする。

 

「あの大きさなら、砲弾でも積んでいるのでしょうか」

「どうだろうな……。まあ、我々が考えていても仕方ない。ロデニウスの軍艦を見られる機会は少ないからな。しっかりと見ておくことにしよう」

 

 ベルーノはそう言って、他の武官たちと共に小型艦の周囲を歩き始めた。

 

◆◆◆

 

 その日の夕方、使節団は再びホテルへと戻った。

 

「いやぁ……今日一日だけでかなり疲れましたよ」

 

 ベルーノがため息混じりに言った。

 

「全くだ。まさか、こんなにも文明レベルが高いとは思わなかった」

「えぇ、正直驚きの連続です」

「だが、明日はロデニウス連合の基地を訪問することになっている。そこが一番の楽しみだな」

「はい、どんなところなのか、今からワクワクしています」

「私も同じ気持ちだよ。では、そろそろ風呂に入って寝るとするか」

「はい。お休みなさい」

 

 ベルーノは笑顔で言うと、自分の部屋へと戻っていった。

 

◆◆◆

 

 神聖ミリシアル帝国の外交官らは、ロデニウス連合外務省幹部や外交官に「先進11ヶ国会議」についての説明をしていた。

出席者には、会議での必要事項や詳細が記載された資料が配布されている。

 

「……以上が、今回の『先進11ヵ国会議』についての概要となります」

 

 説明を終えた外交官が席に着く。

すると、外務副大臣が手を上げた。

 

「すみません。一つ質問があるのですが、よろしいでしょうか?」

 

 外務副大臣は、少し緊張した面持ちで発言した。

 

「はい、どうぞ」

「前回の会議参加国の欄の第二文明圏のところに、『列強レイフォル国』という名前があります。この国は、グラ・バルカス帝国という国家に滅ぼされたと伺っていますが……」

「それは……レイフォルの抜けた席につきましては、現時点ではグラ・バルカス帝国を招待する方向で検討しています」

「なるほど……わかりました。ありがとうございます」

 

 外務副大臣は納得して着席した。

 

「開催まで僅か1年しかなく、会議に向けての準備期間が十分に無いかもしれないということについては、大変申し訳無く思っています。ですが、世界に大国として認識されることは、貴国としても悪いことではないと思います」

 

◆◆◆

 

 そして後日、ロデニウス連合は神聖ミリシアル帝国の開催する、先進11ヶ国会議に出席する事を正式決定した。

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