AIが二次創作を書くそうです   作:りらたま

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マグドラ沖海戦2

 中央暦1642年4月7日。神聖ミリシアル帝国、南西海域マグドラ群島。

 

「レーダーに感有り!機械動力タイプの飛行機械が艦隊に接近中!数、およそ200! 」

「……!!全艦対空戦闘用意!敵機を迎え撃つ!」

「了解!対空戦闘用意!」

 

 第零式魔導艦隊に緊張が走る。

乗組員たちは一斉に持ち場へ駆け足で向かっていく。

 

「数が多いな……エアカバーに当たる友軍機の数は?」

 

 艦隊司令官バッティスタ少将の問いに対し、副官は答える。

 

「……14機が限界です。僻地であるため、出撃する機体は全て『ジグラント2』になります」

「そうか……」

 

 ジグラント2は多目的戦闘爆撃機である。それにこんな僻地に最新鋭の制空戦闘型天の浮舟が配備されているはずがない。

 

「司令、作戦行動中の戦艦が撃沈された事例はありません。落ち着いて対処すれば大丈夫でしょう」

「うむ」

 

 バッティスタは不安を押し殺しつつ、空を見上げる。

 

◆◆◆

 

 飛行隊長オメガは再び、緊張に体を強張らせていた。

前方には敵航空機が雲霞のように見える。

 今回の任務は、味方艦隊の防空支援だった。

グラ・バルカス帝国軍の航空部隊が接近、これを迎撃せよという命令を受けていた。

敵がどういった戦法をとってくるのかは分からない。

ムーの戦闘機に対しては、速度差を生かした一撃離脱が有効と教わった。

オメガは部下に指示を出す。

 

「よし、お前たち、行くぞ!」

 

 オメガは14機の「ジグラント2」を率いて、上昇をしていく。

敵航空機の一部も上昇に転じたようだ。

 

「な……なにぃ!」

 

 なんと、敵航空機の上昇速度が速い。

 

「そんな……我が方の最高速度を凌駕しているのか!?」

「隊長、あれを!!」

 

 彼はあることに気付いた。上昇してくる敵機は他の機体と形が異なる事を。

 

「まさか……制空型に特化した機体なのか」

 

 敵の上昇した機体はおそらく制空型に特化した設計がなされているのだろう。

 

「せめて、味方への被害が少なくなるよう、数を減らしてる!!」

 

 彼は魔信機のスイッチを入れる。

 

「あの前に出た40機は無視しろ!あの大編隊に突っ込むぞ!!」

 

 14機の「ジグラント2」は、敵航空機の群れに向かって突進していった。

 

『やられた!敵はやはり制空特化……』

『くそっ!!あいつら強いぞ!』

 

 無線からは、部下たちの悲鳴が聞こえてくる。

なんとしてでも敵爆撃機に食らいつきたいが、何故か追いつけない。

 

「まさか、敵爆撃機の方が速いのか!?」

 

 オメガは焦りを感じていた。

その時、魔信機から聞き慣れた声が響く。

 

「隊長!後ろです!!」

 

 振り返ると、いつの間にか敵機が肉薄していた。

 

「しまった!!」

 

 次の瞬間、彼の乗る「ジグラント2」は、アンタレス07式艦上戦闘機の20㎜機関砲によって粉砕された。

 

「な……なんだ、こいつらは」

 

 バッティスタは驚愕の表情を浮かべる。

それは無理もなかった。

「ジグラント2」が一方的に落とされていくのだ。

 

「全艦、対空戦闘用意!敵を近づけさせるな!」

 

 バッティスタの命令により、各艦の対空魔光砲が仰角を上げ始める。

 

「敵機、射程に入りました!」

「対空戦闘開始!撃てぇ!!」

 

 その号令と共に、対空魔光砲が火を噴いた。

しかし、大量の光弾を撃ち上げているにも関わらず、高速で動く敵機になかなか命中しない。

 

「クソッ!当たれ!当たれ!」

「畜生!!当たらねぇ!!」

 

 対空魔光砲の砲手たちは必死に狙いを定める。

次の瞬間、爆弾が投下され、対空魔光砲が数基ある場所に直撃した。

爆発と同時に、何人かの乗組員が吹き飛ばされる。

対空魔光砲が粉砕され破片が飛び散った。

 

「回避だ!!取り舵一杯!!」

 

 ミスリル級魔導戦艦「コールブランド」艦長クロムウェル大佐は叫ぶように命令した。

「コールブランド」はゆっくり向きを変える。

 

『爆弾多数!躱せません!!直撃します』

 

 見張り員の絶叫が艦橋に響き渡る。

 

「衝撃に備えよ!!」

 

 クロムウェルは叫んだ。

その直後、「コールブランド」は激しく揺れた。

 

「ぐぅ……」

「損害報告!急げ!」

『船体後部に被弾、火災発生中!!』

「消火班!急げ!」

「ばかな……こんなことが……ありえん……」

 

 バッティスタ少将は、目の前の光景を信じられなかった。

世界最強の艦隊が、航空機ごときに一方的に蹂躙されている現実が。

 

『戦艦「クラレント」被弾!火災発生!』

『巡洋艦「ロンゴミアンド」被弾多数!航行不能!』

 

 次々と僚艦の被害状況が報告される。

 

『敵機撃墜2!』

 

 思ったより少ない戦果だった。

 

「味方艦には、大破する艦も出てきています。戦艦は沈む事は無いでしょうが、この状況はよろしくありません。味方のエアカバーを受けられないことが致命的です。第4、第5艦隊が来援するまで持ちこたえられるかどうか……」

「……」

 

 第零式魔導艦隊は壊滅の危機にあった。

その時、見張員の絶叫が響き渡る。

 

「超低空から敵機!突っ込んできます!」

「何だと!?」

 

 バッティスタは、反射的に双眼鏡を構える。

 

 グラ・バルカス帝国のリゲル型雷撃機、80機は海上から僅か21mという高度を飛行していた。

時速370㎞の高速で飛び、機体下部には重量800㎏の魚雷を1本抱えている。

 

「魚雷投下ポイントまであと30秒」

 

 分隊長パッシムは、死と隣り合わせの恐怖に耐えていた。

上空にいた敵機は全てアンタレス戦闘機が叩き落としているため、空に注意する必要はない。

敵の対空砲がこちらに向けて旋回しているのが分かる。

 

「頼むぜ……当たるなよ」

 

 そう呟いた時だった。

彼の隣を飛んでいたリゲルが、対空砲火に引っ掛かり、爆散した。

幸いにも、対空砲は彼を捉えることはなかったようだ。

 

『3、2、1、投下!』

 

 その号令と共に、彼は投下レバーを思い切り引いた。

重量800㎏の魚雷が、海へと放たれる。

そしてそのまま、海面すれすれを飛ぶ。

 

「敵機!本艦に突っ込みます!」

 

 対空砲が敵機を捉えようとするが、なかなか当たらない。

 

「くそっ!なぜ当たらん!?」

『何だあれは!』

「どうした!?」

『あれは……『ガラティーン』が受けた攻撃と同じです!海中を何かが進んできています!!』

「なにぃ!?」

 

 窓の外を見ると、確かに海中を何かが進んでくるのが見える。

数も多く、どうあがいても何本かは命中するだろう。

 

「被弾するぞ!岩属性魔法障壁展開、最大展開!」

「了解!」

 

 クロムウェル艦長の命令が響く。

最大展開にかかる18秒が長く感じる。

 

「装甲強化完了!」

「もうすぐ来るぞ!総員、衝撃に備えろ!」

 

 次の瞬間、下から突き上げるような衝撃が走った。

 

「ぐうう」

「被害状況を報告せよ!」

「左舷に多数被弾!浸水発生!」

「くそっ!あの海中兵器め!」

「注排水システム、起動!急げ!!」

「ダメです!このままでは、早期に注水限界に達します!!」

「クソッたれぇ!!」

 

 クロムウェルは悪態をつく。

ミスリル級魔導戦艦「コールブランド」の傾斜はどんどん大きくなっていく。

 

「総員退艦!総員退艦せよ!!」

 

 クロムウェルは退艦命令を出した。

 

「艦長!このままでは、カートリッジ型の爆裂魔法回路が衝撃に晒されます!」

「それはまずい!!退艦を急がせよ!!お前も、早く行け!!」

「艦長も、早く退艦されて下さい!!!」

「私は残る!!まだ、やるべきことがあるのだ!!」

「しかし……!!」

「いいから、行けっ!!!」

 

 クロムウェルの怒声が響き渡った。

その数十秒後、「コールブランド」はついに転覆してしまう。

 前部主砲弾薬庫では、カートリッジ型爆裂魔法回路が誘爆を起こし、轟音とともに巨大なキノコ雲が上がる。

その爆発により、船体は真っ二つに折れてしまった。

「コールブランド」は、艦隊司令官バッティスタ少将、クロムウェル艦長、そして逃げ遅れた乗組員と共に海底深く沈んでいった。

 世界最強と名高い、神聖ミリシアル帝国の誇る第零式魔導艦隊は1隻も残らず、全てが撃沈されてしまったのである。

 第零式魔導艦隊の全滅を確認したグラ・バルカス帝国特務軍艦隊は、再びマグドラ群島に進撃を開始する。

離島防衛基地に艦砲射撃を見舞った。基地司令部は半地下式であるため、通信機器だけは残っていた。

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