堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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少し投稿が遅れてしまいました申し訳ありません!!
そして此処まででお気に入りが230件を超したことに
驚き、恥ずかしながら少し泣いてしまいました。
本当にありがとうございます!!

それではどうぞ!!


~第2章~期末試験
期末試験 いざ図書館島へ!!


 ネギとマギが教育実習生となり幾分か過ぎた2月の下旬の学園長室。其処には学園長としずな先生が居た。

 

「…ふむそうか、なかなかうまくやっているようだのう。ネギ君とマギ君は」

 

 学園長は自分の顎髭を弄りながらそう言った。

 

「はい学園長先生。ネギ君はすっかり生徒達と打ち解けていますし、授業面でも頑張っていますわ。とても10歳には見えません。マギ君も授業は生徒達に解りやすく教えていますし、生徒の悩み事にはしっかりと面と向き合って相談に乗っていますわ。この分なら指導教員の私でも、合格点を出しても宜しいかと思いますが」

 

 としずな先生から見て、ネギとマギの評価は高いようだ。フォッフォッフォそうか結構結構と学園長は笑いながら、顎鬚を弄った。

 

「では、4月から正式な教員として採用できるかのう。ご苦労じゃったなしずな先生」

 

 学園長はしずな先生に労いの言葉を述べた。しずな先生は失礼しますと言って学園長室を出ようとしたが、あいやまたれい!としずな先生を呼び止めた。

 

「これをネギ君とマギ君に見せてくれい」

 

 と封筒をしずな先生に渡した。

 

「学園長これは?」

 

 しずな先生はこれは何か学園長に聞いてみると、うむ…と学園長は深刻な顔をしながら頷いた。

 

「ネギ君とマギ君には最後の課題をクリアしてもらおうと思ってのう。これが出来なかったら、残念じゃが…ネギ君とマギ君には故郷に帰ってもらうしかないのう」

 

 しずな先生はいつもは見せない、学園長の真剣な顔を見て背中に冷や汗を流した。それじゃあ頼むぞしずな先生とそう言い、しずな先生は学園長室を去った。学園長一人だけとなって、学園長は学園長室の窓から外を見て、ふむ……と呟きながら

 

「ネギ君そしてマギ君…最後の課題も立派な魔法使い(マギステル・マギ)なるための立派なものじゃ。必ず成功させるのじゃぞ…」

 

 学園長は窓の景色を見ながらそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 放課後ネギとマギに裕奈と桜子が2-Aに向かっている途中、他のクラスを見てみると、皆自主勉強を行っていて何処かピリピリとしていた。

 

「なんか他のクラスのみなさんピリピリしてますね。如何したんですか?」

 

 ネギが裕奈に聞いてみると、あーそうだねとと言いながら

 

「そろそろ期末試験が近いからね、皆勉強してるんだよ」

 

「ちなみに試験は、来週の月曜日からだよネギ君」

 

 桜子が期末試験の開始日を教えてくれた。ネギはへぇ~試験ですか~大変だ~と何処か他人ごとに言った後に

 

「…って!それは2-A(僕達も)そうじゃないんですか!?のんびりしすぎじゃ!?」

 

「試験か…一夜漬けの日々が懐かしいぜ」

 

 とネギが裕奈と桜子にツッコんで、マギは試験時に前日一夜漬けと言う行為を繰り返していたのは今ではいい思い出である。

 

「あー」

 

「まぁうちらの学校はエスカレーター式だし、其処まで勉強とかしなくていいかなって」

 

 と桜子と裕奈は呑気そうに笑いながらそう言った。

 

「特にうちらは毎回学年最下位だけど、大丈夫大丈夫」

 

(いや大丈夫じゃないでしょそれ~!?)

 

 桜子が笑いながら、大丈夫だとそう言ったがネギは内心でツッコんだ。そんな遣り取りをしていると、ふとネギは花の形をしたトロフィーが目に入った。

 

「あの裕奈さん。あのお花みたいなトロフィーはなんですか?」

 

 ネギはトロフィーを指差して、裕奈に尋ねた。尋ねられた裕奈はん~あれは

 

「あれはテストで学年トップになったクラスに送られるんだよ」

 

 裕奈の説明にへ~と言ったネギ。あんなトロフィーが欲しいと思ったが、2-Aが学年トップになるのは不可能だなと思って、諦めた。

 

「あ…でも確か頭がよくなる魔法があったような…」

 

 ネギはブツブツと呟いていたが、マギにバカ野郎とチョップをされた。

 

「おいネギ、何なんでもかんでも魔法に頼ろうとしてるんだお前は」

 

 マギに注意され、シュンとなってしまったネギ。そんなやりとりとやっていると、向こうからしずな先生がやって来た。

 

「ネギ先生マギ先生、此処に居ましたか」

 

 と何処か深刻そうな顔でネギとマギに近づくしずな先生

 

「如何したんですかしずな先生?」

 

「先生が気難しい顔になるなんて珍しいっすね」

 

 と2人がそう言っている間に、しずな先生は2人の目の前にくると封筒みたいなものを2人に渡した。

 

「学園長がこれを渡して欲しいと言われまして、教師になるための最終課題だそうです」

 

 しずな先生にそう言われ、ネギは驚愕してマギはへ~と呑気そうな言葉を零した。

 

(いッ今頃になって最終課題が出るなんて聞いてなかったよ!!もしこの課題をクリアしないと正式な先生に成れないし立派な魔法使いにもなれなくなっちゃう!?)

 

 ネギは勝手に課題が悪のドラゴン討伐やら攻撃魔法の200個の取得と言う有りえない課題を想像した。対するマギはと言うと

 

(最終課題か~メンドクなくて簡単な奴がいいなあ)

 

 と呑気に考えていた。マギがそんな事を考えている間にネギは恐る恐る封筒を開け、封筒の中に入っている最終課題の内容を確かめた。その内容とは

 

 

 

 

 ―――――――――ネギ君とマギ君へ 次の期末試験で2-Aの最下位を脱出で来たら正式な先生にしてあげる――――――――――

 

 

 

 

 と書かれていた。ネギは少しの間呆然していたが、直ぐにアハハハハと笑うと

 

「な…なんだ簡単そうじゃないですか!よかったー!」

 

 此れなら簡単に教師になれると思ったネギ。よくよく考えてみれば学校にドラゴンなんているわけないじゃないか~とさっきまで慌てていた自分を笑い飛ばしたネギ。しずな先生はそんな楽観視をしているネギを心配そうに見ていた。そしてこの課題を見てマギは思った。下手したらこの課題クリア出来ないんじゃねぇか?…と

 

 

 

 

 

 2-Aに戻るとネギは張り切った様子で教卓に立った。マギはその隣に立っていた。

 

「えーと皆さん聞いてください!今日はHRを使って大勉強会を行いたいと思います!!学期末のテストがもうそこまで迫ってきています!」

 

 勉強会と言う単語に生徒の殆どが嫌そうな顔になった。これにはネギもこうなるとは分かっていたが、それでも生徒のやる気を出させようとする。

 

「あの…その…実は今度2-Aが最下位になると大変な事になってしまうので!皆さん頑張って猛勉強しましょう!!」

 

 ネギの大変な事になると言う事に生徒達は、ザワザワと騒ぎ始めた。アスナはネギが急に張り切りだしたのを見て疑問に思った。

 

「ネギ先生!素晴らしいご提案ですわ!!」

 

 ネギの言った事には大抵賛成するあやかはネギの勉強会には大賛成であった。そして如何いった勉強方法を行うか話し合おうとした直ぐに、桜子が手を挙げた。

 

「はいはーい!提案があります!!お題は『英単語野球拳』がいいと思いまーす!!」

 

 桜子の提案にクラスの殆どが拍手喝さいの大賛成であった。あやかやアスナは大反対だった。提案を言われ、ネギは野球拳とは野球をしながら行う勉強方法だと勘違いしているようだ。因みに野球拳と言うのは…良い子は絶対お父さんやお母さんには絶対聞いちゃいけません。これは絶対です。

 

「それではそれで行きましょう!」

 

 ネギが桜子の提案した『英単語野球拳』を可決させそれを行う事にした。それにアスナが青い顔になりながら

 

「ちょっとネギ!アンタ野球拳が何か知っているの!?」

 

 アスナはネギに野球拳とは何かを説明しようとしたが、そのアスナが桜子に連れられてしまい、アスナが何かを喚いていたがネギには聞こえていない様子だ。

 

「そう言えば2-Aの成績表があったんだっけ…それも参照しておこうかな?お兄ちゃんも見てくれないかな?」

 

 ネギにそう頼まれ、マギも成績表を見ることにした。そして2-Aの生徒達のテスト成績はと言うと

 

「学年1位が超で2位が聡美か…凄いな。しかも超は全教科満点なのか…」

 

「4位がいいちょさんでその次にのどかさんに、朝倉さんに千鶴さんにこのかさんが100位以内に入っているね」

 

 とネギとマギが確認してみると、この7人がAクラスの成績優秀者の様だ。しかも1位の超は満点だ。流石麻帆良一の天才ともいわれるほどである。

 

「残りが真ん中なら辺の順位に集中しているみたいだな」

 

「そうみたいだね。そして問題なのは…」

 

 ネギが言う問題なのはこの5人

 

「アスナに古菲に楓と夕映にまき絵のバカレンジャーか…」

 

 そうアスナ達バカレンジャーである。彼女たちが2年生全クラスの中で最下位の順位を分捕っているのだ。つまりこの5人が学年順位で最下位を脱出できなければ、Aクラスがクラス最下位を脱出できるのは不可能であるのだ。

 そんな事をネギとマギが考えていると、2人の前にフワリと何かが落ちてきた。何が落ちてきたのか手に取ってみると、それはブラジャーだった。

 

「「…は?」」

 

 ネギとマギは数秒だが、思考が停止してしまった。何でこんな所にブラジャーが落ちているんだ?とふとアスナ達の方が何か喧しくなっていてマギとネギは騒がしくなっている方を向いた。そして目に写った光景は

 

「きゃーッ!!」

 

「やっぱりこうなるのー!?」

 

 下着姿やら上半身裸となっていた目のやり場に困る姿となっていたバカレンジャーの五人が其処には居た。ネギはサァァァと血の気が引いて来るのが自分でも感じられた。

 

「なッ何やってるんですか桜子さん!?」

 

 ネギは『英単語野球拳』を提案した桜子に何でアスナ達が服を脱いでいるのか理由を聞いてみた。

 

「あぁネギ君は外国の子だから野球拳って知らないのか。野球拳っていうのは勝負で負けたら服を脱いでいくの。英単語野球拳は単語が解らないと服を脱いでいくんだよ」

 

 と笑いながら説明していた。5人以外の殆どの生徒は面白がって英単語野球拳を楽しんでいた。そして遂にアスナ衣服が全部脱がされ、全裸になってしまった。それを見てネギは顔を真っ青にして

 

(な…なんて能天気な人達なんだ…!!)

 

 このままでは2-Aはめでたくいつも通りに学年最下位となって、ネギとマギは先生に成れずにイギリスに帰国。そして待っているのは

 

「駄目魔法使いのレッテルを張られて皆に指をさされる運命…あは…アハハハハ」

 

 ネギは最悪のビジョンが頭に浮かんだのか、絶望的な表情になりながら乾いた笑い声を挙げていた。そんなネギを見て、マギはハァァァと溜息を吐くと教壇の方へと向かった。

 

(こういうのは後々メンドクなるもんだが、使える物は何でも使えだ)

 

 

 バンッ!!バンッ!!バンッ!!

 

 

 マギは黙って教卓を3回叩いた。マギが叩いて生徒全員と服を脱がされたバカレンジャー+呆然としていたネギは一斉にマギの方を見た。

 

「…おいテメェ等、レクリエーションは終わりだ全員席に着け。あとバカレンジャー全員は服を着ろ」

 

 とマギの凄味のある声に生徒達は、反論はせずに黙って席に着いた。服を脱がされたバカレンジャー達も自分の服を着て席へと戻る。そして生徒全員が席に戻ったのを見て、マギは話を始める。

 

「いいかテメェ等よく聞け。これから話すことは嘘でもないマジな話だ。いいか?この期末試験でテメェ等が期末でクラス最下位を脱出出来なかったら、俺達はイギリスに帰る事になる」

 

 マギの言った事に生徒達は一瞬だがえ?という顔に次の瞬間には

 

『エエエエエエエエエエッ!?』

 

 2-Aの教室が生徒達の絶叫でびりびりと響いた。

 

「どッどうしてネギ先生とマギ先生がイギリスに帰らなくてはいけませんの!?」

 

 あやかが悲痛な悲鳴を上げて、マギに詰め寄った。マギは頭を掻きながら

 

「あージーさんから来た、教師になるための最終課題だそうだ」

 

 と簡潔に説明した。それを聞いた生徒達は口々に不満を言い始めた。

 

「そんな行き成りそんな事言うなんてあんまりだよ!!」

 

「学園長の鬼!悪魔!!」

 

「マギお兄ちゃんが居なくなる成るのは嫌です!!」

 

「そうだそうだー!!」

 

 と生徒の文句を聞いて、マギは呆れたようにハァァと深い溜息を吐いた。

 

「テメェ等が其処まで言う権利があるか?何時もテスト勉強をしないでダラダラと過ごしていたテメェ等にはよお」

 

 と言われ、テスト勉強に力を入れなかった殆どの生徒がぐうの音も出なかった。それになとマギが続けた。

 

「これは多分だが学園長もお前らの心配をしてくれたんじゃねえか?このまま辛いことを避けて楽な方に進んでいけば、何時かは大きな壁にぶち当たった時には何も出来ずに挫折をしてしまう…そう思っちまったんじゃねえんじゃねえか?」

 

 マギの言っていることに生徒達は黙ってマギの言っていることを聞いた。

 

「話を戻すが、この最終課題はネギの人生がかかってるんだよ。俺はもう自分の人生は如何でもいいと思っている。だからネギには俺と同じ道を歩んでほしくねえんだ。だからテメェ等どうか協力してくれねぇか?」

 

 と言い終えると、マギは生徒達に頭を下げた。マギが頭を下げると生徒達は

 

「マギさんが頭を下げる必要なんてないよ!!」

 

「マギさんとネギ君が居なくなるのは嫌だもん!!」

 

「しょーがない!やってやるぜ!!」

 

「クラス最下位脱出はこの委員長の雪広あやかにお任せくださいませ!!」

 

 と生徒達のヤル気も出て来たようだ。そんな生徒達を見てワルイなと呟くとニヤリと笑いながら

 

「それじゃあテメェ等のやる気も出て来たことだし、勉強会でも始めるか」

 

 とマギの開始の合図におおーー!!と手を上げながら叫んだ生徒達。そして勉強会は始まるのだった。

 

 

 

 

 

 

 勉強会が終わり、生徒達は教室から居なくなり皆学生寮に帰っている間、ネギは校舎裏林で1人落ち込んでいた。

 

(又お兄ちゃんに助けられちゃった)

 

 それが落ち込んでいる原因である。実はネギは先程の勉強会の時に頭がよくなる魔法を使おうとしたが、又マギが自分の力だけで解決していた。それを見てネギはこう思った

 

 

 ―――――――――自分は魔法に頼ってしまっているんじゃないか?――――――――――

 

 

 そうだ。自分は困った時は自分の力を使わずに魔法に頼ってしまっているがマギは自身の力で切り開いているのだ。

 

「…そうだ。この期末試験時には魔法の力を使わずに自分の力だけで成し遂げてみよう!!」

 

 そうと決まれば!とネギは何かを思いついたのか、ネギはラス・テル マ・スキル・マギステルと魔法を詠唱し始めた。

 

「誓約の黒い糸よ!我に三日間の制約を…!!」

 

 と唱え終えるとネギの周りに黒いリボンみたいなのが現れ、その黒いリボンがネギの腕に巻き付いた。撒き終えると、ネギの腕にⅠⅡⅢと数字が表れた。これは如何いう意味なのか

 

「よし…これで三日間は僕はただの人間だ!お兄ちゃんみたいに自分の力で頑張るぞ!!」

 

 とどうやらさっきの魔法は自らの魔法を封印するための魔法だったようだ。腕に映し出されたⅠⅡⅢと言うのは日にちの事をさしているようだ。

 

「さてこうしちゃいられない!!明日の授業のカリキュラムを組まなくちゃ!!」

 

 ネギは張り切りながら寮へと戻って行った。そんなネギを誰かが黙って見ていた。

 

 

 

 

 

 

 夕方の5時女子寮の大浴場『涼風』に2-Aの生徒達が入浴していた。その中にはバカレンジャーが勢ぞろいしていた。

 

「ハァァァァァァ…」

 

 アスナが疲れた様な溜息を吐いていた。溜息の原因は今日行った勉強会についてである。勉強会では主にバカレンジャーを基準にして解らない所を勉強するという物だったが、バカレンジャーはほぼと言うか全滅してしまい。期末試験はほぼ絶望的だった。

 

「ハァァァァァ…私達が又最下位になったらネギ君とマギさん麻帆良に居なくなっちゃうんでしょ?嫌だな~」

 

 まき絵は湯船に体を沈めながら、あぶくを出しながらそう言った。

 

「私も…マギさんが居なくなるのは嫌…です」

 

 夕映と一緒に入っていたのどかが今の自分の気持ちをそう告げた。そんなまき絵やのどかを見てアスナは不意にマギに自分の頭を撫でられた場所を触った。そしてマギの笑顔を思い出す。そしてネギにもいろいろと世話になってしまった。

 

(そうよ!借りられた借りは返さなきゃいけないじゃない!!)

 

 と強く拳を握り残り少ない時間だが、猛勉強をすることを誓った。しかしアスナは不安だった。いくら猛勉強を行ってもバカな自分には意味なんて有るのかどうか…

 

「…やはりここはアレ(・・)を探すしかないですね」

 

 今迄抹茶コーラと言う不思議なジュースを飲んでいた夕映が口を開いた。夕映のアレと言う発言にハルナは

 

「夕映!?あれってまさか………!!」

 

 と何処か驚いたようにそう言った。ハルナの驚き様に古菲や楓が如何したアルか?何かいいアイデアでも有るんでござるか?と言いながら寄って来た。そしてバカレンジャーが夕映の周りに集まった。

 

「図書館島は知っていますね?我が図書館探検部の活動の場ですが」

 

「うん知ってるよ」

 

「あの湖に浮かんでいるでっかい建物でしょ?結構危ない所だって聞くけど」

 

 夕映の問いかけにまき絵とアスナが答える。実はですねと夕映が続ける

 

「その図書館島の深部に、読めば頭が良くなる『魔法の本』があるらしいのです」

 

 夕映の魔法の本と言う言葉に夕映以外のバカレンジャーの4人が驚愕した。

 

「まあ…どうせ出来のいい参考書の類でしょうが、それでも手に入れれば強力な武器になると思うのです」

 

 と夕映がそう言うが、ハルナ達が笑い飛ばす。

 

「もう夕映ってばアレは単なる都市伝説じゃん!」

 

「うちのクラスには変な人が多いけどさすがに魔法なんて存在しないよ」

 

 とハルナとまき絵が笑いながらそう言っているが、アスナだけはそうではなかった

 

(待って…そうよ。ネギやマギさんみたいに魔法使いが居るんだから魔法の本があったって可笑しくは無いわ…もしその本が手に入れば学年最下位を脱出する事なんて簡単じゃないの!?)

 

「…行こう」

 

 とアスナが呟くように言う。まき絵達はアスナの方を見た。

 

「行こう!図書館島へ!!」

 

 アスナが何処か決意したような顔でそう言った。明日の言った事にハルナ達が慌てだす。

 

「ちょアスナ本気なの!?今の話単なる噂話かもしれないんだよ!?それに図書館島って本当に危ないし!」

 

「そうだよ!そんな事をする位だったら大人しく勉強した方がマシだよ!マギさんだって『くだらねえ事をしてる暇があったら勉強しろ』って言うはずだよ!!」

 

 とハルナとまき絵が反対したが

 

「だけどアタシ達バカレンジャーがこの3日間猛勉強して何時もよりもいい点が取れる?アタシには自分でもわかってるけど…無理よ」

 

 アスナにそう言われ、自分達も勉強しても無理だとは分かっているバカレンジャー達。

 

「だったらその有るかもしれない魔法の本に賭けてみてもいいかもしれない」

 

 とアスナが言い切るとバカレンジャーの皆も頷いて返した。

 

「アスナの言う通りかもしれないアルな」

 

「確かに今の拙者達ではテスト当日に万全の状態で挑むのは不可能に近いでござるな」

 

 古菲と楓が今の自分達の状況を理解し

 

「だったらあるかもしれない魔法の本を探してみるのも」

 

「ありかもしれないです」

 

 とまき絵と夕映も魔法の本を探すことに同意をしてくれた。そして

 

「行こう!!図書館島へ魔法の本を取りに!!」

 

 アスナが言った事にバカレンジャーが力強くおおーッ!!と叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 夜の7時麻帆良学園図書館島に向かう何人かの生徒の姿が見えた。バカレンジャーと眠そうにしているネギとタバコを吸っているマギに他にのどかとこのかにハルナの姿があった。

 

「水冷たい!」

 

「この先に私達図書館探検部のしか知らない秘密の入り口があるんです」

 

 まき絵が浅い池みたいな所に足をいれてしまい、水の冷たさに驚いている間に夕映が図書館島への秘密の入り口の場所の説明をしていた。そして

 

「ほへぇ~これが図書館島の裏入口か~」

 

 漸く裏の入り口に到着したようで、アスナは重々しいドアを見て感嘆の声を上げていた。

 

「でも大丈夫なの?下の階って中学生立ち入り禁止エリアで危険なトラップがあるんでしょ?」

 

 とやはり危険と分かっていて行くのは不安がある様子のまき絵。

 

「大丈夫アタシにアテがあるから」

 

 と言いながら、アスナはネギの方を向いて手を合わせた。

 

「あのさネギ、凄く都合のいい話なんだけどさ。アタシ達が危険ね目にあったら、魔法を使ってほしいんだけど」

 

 とお願いしたが、図書館島へまで行く途中に目が覚め状況が理解したネギはあの申し訳ないんですが…と本当に申し訳なさそうな顔になった。何故なら今のネギは

 

「実は僕、簡易的な封印魔法を使ってしまい、今魔法が使えないんです」

 

「え…?えぇぇぇぇぇぇぇッ!?」

 

 アスナはネギが今魔法が使えない事に驚いて思わずネギの肩を掴んでしまった。

 

「どッ如何してアンタ魔法が使えないのよ!?」

 

 とネギの肩をブンブンと揺さぶりながらネギに何故魔法を封印したのかを聞いてみた。

 

「あの…魔法に頼り切っている思って…その…」

 

 と小さな声でネギが答えたのを見て、アスナはこれ以上揺すぶる事はしなかった。ネギが魔法を頼り切っているのはアスナも思う所があるようだ。アスナは溜息を吐くと

 

「でも本当に如何するのよ?魔法が使えないアンタは魔法少年から普通のガキじゃない」

 

 アスナにそれを指摘され、落ち込むネギ。そんなネギの頭を優しく撫でながら

 

「心配すんなよ。ネギがドジッた時には俺がちゃんとフォローするからよ」

 

 とマギがフォローをすることを約束した。そんな遣り取りをしていると

 

「アスナー何してるん?早く行こうー?」

 

 とこのかに早く行こうと催促されてしまった。

 

「ま、無駄話もここまでにして行くならさっさと行こうぜ」

 

 とマギにそう言われ、ネギとアスナも図書館島の中へ入る事にした。

 

 

 

 

 

 

 地下に続く長い螺旋階段を下りている間に、夕映がこの図書館島の説明をしてくれた。なんでも世界各地の貴重な本を保管していて、現在でもすべての本を数を把握していないそうだ。

 そしてそれを調べるために今の図書館探検部があるそうだ。

 夕映の説明が終わるのと同時に、最初の地下の階のドアに到着した。そしてドアが開くとネギ達が見た光景は

 

「ここが図書館島の地下3階。私達中学生が来ていいのは此処までです」

 

 無数と言ってもいいほどの沢山の本が貯蔵されていた。

 

「うわぁ!!本当に本がいっぱいですね!!」

 

 本が好きなネギは興奮している様子だった。マギもこんなに本が貯蔵されていると思っていなかったために驚きを隠せ無いようだ。

 

「なんかゲームの迷宮みたいアルね」

 

 古菲の感想の通りまるで某RPGゲームの迷宮のような作りとなっていた。

 

「凄いですよアスナさん!こんなにも珍しい本が!!」

 

 ネギは興奮しながら近くにあった本に手を伸ばした。

 

「あネギ先生、貴重な本には盗難防止用に」

 

 と夕映がネギに無暗に本を取らない様に注意しようとしたが遅く、ネギが本を掴んでしまいカチリと言う音が聞こえたの同時に

 

 

 ドシュッ!!

 

 

 と一本の矢が飛び出してネギに向かって飛び出してきた。矢はネギに当たる直前で楓が矢を掴んで止めてくれた。

 

「このように罠が沢山仕掛けられていますから気よ付けてくださいです」

 

 ネギは自分に矢が迫ってきたため、驚いて腰が抜けてしまった。ちなみに矢が本物かどうか確かめるためにマギが矢尻を触ってみると、色は本物みたいだが、ゴムでできていた。流石に学校内で人が死んでいたらそれはそれで問題になるだろう。

 

「此方夕映ただ今地下3階に到着したです」

 

『了解!頑張ってね』

 

 夕映は地上に残っているハルナとのどかに携帯で通信をした。

 

「あの皆さんは如何してこんな所に?」

 

 ネギはこんな危ない所に何をしに行くのかと聞いてみると、アスナが目的を話してくれた。

 

「ええッ!?此処に読むだけで頭のよくなる魔法の本が有るんですか!?」

 

「何そんなもん捜してんだお前らはそんなくだらねぇ事してる暇があったら勉強しろ」

 

 とネギは驚き、マギは呆れながらそう言った。アスナはまき絵がマギが言いそうなことが一字一句同じで苦笑いを浮かべていた。

 

「今回は緊急事態だし許して。それにアタシ達の成績が悪いとネギとマギさん故郷に帰っちゃうんでしょ?」

 

 とアスナ達がネギとマギの事を故郷に返さないために協力してくれると分かると、怒るに怒れなかった。

 

「はぁ…分かったよだがもし情報がガセだったらテメェ等は帰ったら徹夜でテスト勉強してもらうぞ」

 

 とマギも折れた様である。

 

「アスナ何してるん?早く先に行くよー」

 

 と先に行ってしまっているこのか達を追いかけるアスナ達。

 

「ねーねーあとどの位歩くの?」

 

 まき絵が魔法の本までどのくらい距離があるのか聞いてみた。聞かれた夕映は図書館島の全体の地図を開いた。開かれた地図を見てみるとかなりの規模だと言うのが分かる。

 

「今私達が居るのが此処です」

 

 と夕映が今自分達が居る所を指差した。

 

「地下11階まで降りて、地下道を進むと目的の本が有るようです」

 

 夕映が指をどんどん地図の下をなぞって、本が有る場所を指差した。

 

「往復で4時間かかる計算ですから、帰っても寝られる時間は有ります」

 

 夕映の説明に皆が頷く。

 

「テストのおかげでバイトもないし…絶対手に入れるわよ魔法の本!!」

 

 アスナは絶対に魔法の本を手に入れる気満々で

 

「やっぱり怖いよ~」

 

「ベテランのうちらが居るから大丈夫やよー」

 

 怖がっているまき絵に大丈夫だと安心させようとするこのか

 

「なんか遠足の気分アル!」

 

「そうでござるな~」

 

 体力が自慢の古菲と楓は今の状況を楽しんでいる模様であった。そして担任と副担にはと言うと

 

「だ…大丈夫かな~?」

 

「早く帰って寝てぇなあ」

 

 この先大丈夫か不安のネギとほぼいつも通りのマギであった。

 

「では出発です!!」

 

 夕映の掛け声に出発することになったのだ。

 

 

 

 

 

 

 道中様々なトラップが待ち構えていた。ある時には歩いていた本棚の橋が分かれて落ちそうになってしまい、又ある時には本棚が上から落ちて着そうになったりと何度か危ない目にあおうとしていたが、バカレンジャーの持ち前の身体能力で何も問題が無かった。だがこの中で足を引っ張ている者が居た。誰かと言うと

 

「うわわわわわわわ!落ちる!落ちる~~~!!」

 

 そうネギである。何時もの身体能力が高いのは、魔法の力によるもので魔法が使えない今のネギはどんくさい子供なのである。

 

「たく…大丈夫かよネギ」

 

 マギは落ちそうになっていたネギの腕を掴んで、引っ張ってあげた。そこにアスナが近づく。

 

「大丈夫ネギ?ってアンタ手が冷たいじゃない」

 

 それはそうだろう今のネギの恰好はパジャマなのだから体が冷えてしまうのは必然である。そんなネギを見てアスナは黙って制服の上着を脱いでネギにかけてあげた。

 

「あ…ありがとうございます」

 

 ネギはアスナにお礼を言ったが、アスナは黙って明後日の方向を向いてしまった。そんなアスナを見てマギはニヤリと笑いながら

 

「なんだアスナ。お前ガキは嫌いだって言っていたのに随分と優しいじゃねえか」

 

 とからかうと、アスナは顔を赤くしながら

 

「しッ仕方ないでしょう!今のネギは魔法が使えないんだから!!」

 

 と皆に聞こえないような声でマギにそう言った。マギははいはいそういう事にしといてやるよと言いながら、アスナの頭を撫でまわした。だから頭を撫でるな~とアスナが怒りながらマギに迫ったが、マギはのらりくらりと躱して行った。

 また数十分進むと、ハルナからの通信で少し先に休憩するところが有るという事で、休憩所に到着すると少し遅めの夕食をとる事にした。メニューはサンドイッチと紅茶とその他にスナック菓子の類が用意されていて、アスナ達は美味しそうにサンドイッチを食べていた。

 

「ほんと凄いとこだね図書館島って」

 

「不思議な学校だとは思っていたアルがここまでとはネ」

 

「おまけに裏山には異常にデカい木があるでござるし」

 

 まき絵古菲に楓はサンドイッチを食べながら、図書館島と言うよりこの学園全体が不思議だとそう話していた。3人がそう話している間にネギとマギはキョロキョロと辺りを見渡していた。

 

「ん?如何したのネギにマギさん」

 

 アスナは2人が落ち着きのないように辺りを見渡していたのを不思議そうに見ていながら如何したのかと聞いてみると、アスナさん此処少しおかしいです。と耳打ちすると

 

「さっきから僕とは違う魔法の力を感じます(・・・・・・・・・)

 

 とネギがアスナにそう話した。アスナは魔法の力を感じると聞くと少し驚きながら

 

「ちょ!?それってどういう事魔法の本が有るって事!?」

 

 とアスナは小さい声でネギに尋ねると、ネギは今はまだわかりませんとそう答えると今度はマギが

 

「それだけじゃねぇさっきからだが…階が深くなるにつれ誰かに見られている感じが強くなってくる(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 とマギがそう答えると、アスナはえ?と言った後に顔がさぁぁぁと青くなると

 

「まさか…ゆッ幽霊とかじゃないでしょうね!?図書館島で本を盗もうとして死んじゃった泥棒とかが化けて出て来たんじゃ…!」

 

 アスナは勝手に泥棒の幽霊を想像して震えていたが、そう言うもんじゃねえとアスナの考えを真っ向から否定するマギ。

 

「そんな人非ざるもんじゃねえ人の視線だ。それにまるで近くに誰かいるようなそんな気配だった」

 

 それにとマギは続ける。

 

「今更言うのもあれだが、俺は最初からこの図書館島から得体の知れない魔力を感じていた」

 

「ちょ!?何でそれを言わなかったのよ!?」

 

 とアスナにそう聞かれ、あの状況で言えるはずもねえだろとそう返した。

 

「でもまあ心配するな。ヤベェことになってもお前たちの事は守るからな」

 

 とマギが笑いながらアスナに言うと、アスナは顔を赤くしながら俯いてしまった。だがそれを面白そうに見ている2人が居た。

 

「え~なになに?アスナとマギさんってそういう関係だったの?」

 

「アスナとマギさんは仲がええからな~」

 

 まき絵とこのかがニヤニヤ笑いながらアスナとマギを茶化していた。

 

「ち…ちがアタシとマギさんはそんな関係じゃ…!」

 

 アスナは何とか否定しようとしたが、今度はこのかが

 

「でもアスナこの前マギさんと勉強した時に何処か嬉しそうだったやんかー」

 

 とそう言うと本当なのネギ君?とまき絵がネギに聞いてみた。あッはいそうですねとネギは思い出しながら

 

「あの時のアスナさんはまるでタカミチと一緒に居る時とおな「アンタは黙ってなさいネギ!!」ふもゴッ!?」

 

 ネギが余計な事を言おうとしていたため、アスナは持っていたサンドイッチをネギの口に強引に押し込んだ。そんなネギを古菲や楓が笑いながら見ていた。そんな光景を見ながらマギはやれやれだぜ…と呟きながら溜息を吐くと

 

「こんだけ元気ならもう出発してもいいだろうな…夕映、もう出発できるか?」

 

 とマギが夕映に出発できるかどうか聞いてみると、夕映がコクリと頷くと

 

「十分に休息しただろうし行けるです」

 

 と答えるのを見るとマギは分かったと言いながら

 

「おしテメェ等飯の時間は終了だ。そろそろ出発するぞ」

 

 と言われ出発することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 夕食を食べた後の図書館島の降下はこれまた不思議なものだった。

 

「こんな高い所にある本を誰が読むのよ!?て言うかここって本当に図書館なの!?」

 

「ここまで来ると人外魔境の様相を呈してきますね」

 

 ビルの5階建て位ある本棚の上を渡ったり

 

「つ…冷たい!なんで湖があるんですか…!?」

 

「うえ~下着グショグショ~!!」

 

 膝下位ある湖を歩いたり

 

「ひえぇぇぇ!!?」

 

「し…死んじゃう~!?」

 

「うわぁ~全然下が見えねえなぁ落ちたら原型を留めてなさそうだなぁ~」

 

「何でお兄ちゃんはそんなに呑気なの!?」

 

 下が見えないような断崖絶壁を思い浮かべるような本棚を命綱を付けて降りたりなどをした。そして目的地間近になった今度は

 

「あ~んもう嫌~!!服はボロボロだし膝が擦れて痛いよぉ~!!」

 

 ほふく前進しかできない様な狭い場所を進んでいた。

 

「ゆ…夕映ちゃん!まだ着かないの!?」

 

 アスナが少しきつそうにしながら夕映に尋ねた。

 

「いえ…もう直ぐ其処です」

 

 とペンライトを口に咥え、地図を見ながらそう返した夕映は少しボーとしているように見えた。

 

「夕映今けっこう燃えてるやろ?」

 

 とこのかがそう聞くと、夕映は静かにvサインをしながら

 

「フフ…分かるですか?」

 

 とこのかにそう返した。アスナから見ると何時もと同じ表情に見えるが、マギは何時もと違い何処かイキイキとしているのが直ぐに見えた。

 

「ここまでの区域には大学生の探検部でも到達できたのはほんの一握りです。恐らくは中学生では私達が最初でしょう…ここまで来れたのは皆さんの運動能力のおかげです。おめでとうです…この上に目的の本が有りますよ」

 

 と夕映が指差した所の天井から光が漏れていた。光が漏れている天井をアスナが押すとガコンと簡単に外れて、見てみるとさっきの狭い場所から打って変わって広々とした場所となりまるでRPGのボスの間の様な部屋であった。

 

「すッ凄すぎる!!こんなのあり!?」

 

「私こういうの弟のPSで見た事あるよ!!」

 

 アスナとまき絵が興奮しながら感想を述べた。

 

「とうとう着きました…魔法の本の安置室です」

 

「なんでこんな所が学校の地下にあるのとかツッコまないぞ。メンドイから」

 

 夕映も目的の本が有る場所に到達できたことに静かに拳を握っていたのに対して、マギは学園の地下にこんなのがあるとは…と呆れて物が言えない様子だった。

 

「あぁ見て!あそこに本が置いてある!!」

 

 まき絵が指差した其処には2体の巨大な石像ゴーレムが本を護るように立っていて、その間に開かれた本が厳重そうに置いてあった。

 

「あ…あれは伝説のメルキセデクの書ですよ!!すごい…僕も実物を見るのは初めてです!!」

 

 ネギは本を指差しながら興奮したように言った。

 

「てことは本物?」

 

 アスナはネギの興奮の具合にあの本が本当に本物かどうか尋ねてみると、ほッ本物もなにも!とネギは興奮が収まらないうちに

 

「あれは最高の魔法書ですよ!あれなら頭を良くするのなんて簡単かもしれません!!」

 

 ネギの説明により信憑性が高まった所でこのかがふと疑問に思い

 

「ネギ君詳しいなーまるで本物の魔法使いやー」

 

 とこのかの言った事にネギはギクリとして冷や汗を流し始めた。ここでアスナの他にも魔法使いだとばれてしまうのはマズイ。ネギは必死に誤魔化そうとしたが、いい誤魔化しが思い浮かばなかった。

 

「あ~このか…俺達の故郷じゃ普通の勉強以外にもオカルト系の勉強もしてるんだよ。こいつオカルト系でも成績が良かったんだよ」

 

 とマギが代わりに軽く誤魔化した。

 

「ンな事よりさっさと本を手に入れて帰ろうぜ?」

 

 マギの言う通りで今はネギが魔法の本を知っているかより、早く魔法の本を手に入れる事が先決だ。アスナ達は意気揚々と魔法の本に向かって駆け出した。だがネギは心配していたこういう貴重なものには厳重な罠が仕掛けられていると。そしてネギの心配が現実のものとなった。

 

 

 ガコン

 

 

 アスナ達が渡っていた石橋みたいなものが真っ二つに割れてしまい石橋の下にあった床らしきものに叩きつけられてしまった。

 

「アイタタタタ…」

 

「お尻うっちゃた~~」

 

 アスナやまき絵は打ち所が悪かったのか、打ったところを摩っていた。そしてアスナ達は自分達が何の上に居るかを見てポカンとしてしまった。ランダムに並べられたひらがなの文字盤そう

 

「此れって…ツイスターゲーム?」

 

 そうツイスターゲームであった。なんでこんな所にツイスターゲームがあるのか分からなかったその時、2体の内の大きな石の石鎚を持っていた石像ゴーレムの目がビコーンと光ったと思うと少しづづ動き始めて

 

『フォフォッフォ…この本が欲しかったら儂の問題に正解することじゃ~!!』

 

 なんと喋りながら此方に迫ってきたのだ。いきなり石像が動いたのでアスナや夕映に古菲は驚き、まき絵は悲鳴を上げて軽くパニック状態だった。ネギはゴーレムが行き成り動いたのは魔法が関係してると直ぐに解ったが、誰がやっているのか分からなかったがマギは溜息を吐いていた。マギはこのゴーレムを誰が動かしているのかもう分かっていたのだ。

 

(何やってるんだあのジーさんは…)

 

 そうゴーレムを動かしているのは他ならぬ学園長である。大方魔法の本を手に入れようとする生徒を追い出すためのゴーレムなのだろうが、学園長も何処か楽しそうだった。フォフォフォと笑っているし

 

『では第1問じゃ!DIFFICULTの日本語訳は?』

 

 学園長ゴーレムの問題にアスナ達は如何いう意味か分からなかったが、ツイスターゲームの外に居たマギとネギが

 

「要するに今の英単語をツイスターゲームで答えろって事だろ?」

 

「皆さん!落ち着いてやれば出来るはずです!!日頃勉強していれば大丈夫なはず!」

 

「そッそんな事急に言われても…!」

 

「ディフィカルトってなんだっけ!?」

 

 行き成りツイスターゲームで答えろと言われテンパっていて、ディフィカルトの和訳が分からない様子のアスナとまき絵。

 

「easyの反対語ですよ!簡単の反対語です!!」

 

 ネギのヒントで漸く分かったアスナとまき絵はその答えのひらがなを探して

 

「む」

 

「ず」

 

「い…ね!」

 

『むずい…うぅむ正解じゃ!』

 

 むずいという結構ごり押しな回答だったが正解し、これで終わったと思ったアスナ達だが、問題はまだまだ続く。

 

『では第2問じゃ!1192つくろうなに幕府?』

 

 と今度は歴史の問題だった。歴史も苦手なアスナはマギに助けを求める視線を送り、マギは溜息を吐きながら

 

「室町幕府の前の幕府だ。それだけ言えばなんとかなるだろ?」

 

 マギのヒントに今度は古菲と楓も手伝いながら

 

「か」

 

「ま…」

 

「く」

 

「らでござるな」

 

 と今回も難なく正解した。

 

 

 

『第9問cutの翻訳は?』

 

「き…きる…ね」

 

『第10問!日本に攻めてきた元の王は誰じゃった!?』

 

「ふッフビライ・ハン…アル」

 

『第11問baseballの日本語は?』

 

「や…や…やきゅう…で…ござ…る」

 

 その後も難なく正解してきたアスナ達だが、その恰好はというと

 

「いたたた!?」

 

「ここれ以上はげんかい~!!」

 

「問題に悪意が感じる…です!!」

 

「早く次の問題をアル~!!」

 

「さすがにキツイでござるなー」

 

 バカレンジャーの5人の今の状態は股が限界に開かれたり、体が捻じれていたりブリッジ立ちになっていたりと皆が皆限界の様だった。夕映の言う通り、悪意が感じられるのは気のせいではないのであろう。

 

『最後の問題じゃ!!』

 

 学園長ゴーレムの最後の問題の言葉に喜ぶアスナ達。

 

『dishの日本語訳はなんじゃ?』

 

 と最後の問題に?マークを浮かべ始めたアスナ達。

 

「ディッシュ…ってなんだったアルか?」

 

 体の限界のせいか考える力が弱まってきている古菲。

 

「ほッほらご飯を食べる時に使う容器ですよ!!」

 

「メインディッシュっていうだろ?」

 

 ネギとマギの最後のヒントで分かったようだ。

 

「わ…分かった!おさらね!?」

 

「おさら了解!!」

 

 動けるのはアスナとまき絵だけの様で

 

「お…」

 

「さ…」

 

「「らッ!!」」

 

 とらの文字の所を踏んでこれで正解!!と思ったアスナとまき絵。しかし2人は大きなミスをしてしまった。2人が踏んだ文字は

 

 

 

 る

 

 

 

「「…え゛?おさる?」」

 

 不正解だったようだでブブ~~というサイレンが部屋に響く。

 

『フォフォフォ…はずれじゃな』

 

 そう言いながら学園長ゴーレムは持っていた石鎚でツイスターゲームの盤を思いっきり叩いた。

 

 

 

 ボカァァァァァァァァァァンッ!!

 

 

 

 叩かれた衝撃で盤が崩れ、アスナ達は落ち始めた。

 

「アスナのおさる~~!!」

 

「いやぁぁぁぁッ!!」

 

 古菲におさる発言されたアスナだが、自分も落ち始めているため、聞こえていなかった。ただ一人だけ落ちているのに悲鳴を上げていなかった。

 

「なにこの浮遊感…気持ちわる!!」

 

 落ち始めた時のふわっとした浮遊感が不快だったのか口を押えているマギ。

 

『ウワァァァァッ!!?』

 

 そしてネギ達は悲鳴を上げながら(マギは口を押えているから悲鳴は出してない)奈落の底に落ちて行った。

 

 

 

 

 

 




次回の図書館脱出はオリジナルな話にしようと思っています。
楽しみにしていてください!!

では次回で!!
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