堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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遂に辿り着いた魔法世界……!



~第13章~ Welcome to the magical world
密航者と襲撃者


 光が晴れると、先程まで草原に居たのが今は何処かの建物にマギ達は立っていた。

 

「もう着いたのか。こんなに早いと飛行機いらずで便利だな」

「ここって何処なんですか?」

「ゲートポート。空港みたいな所よ」

 

 一瞬で転移した事に驚いていると、ハルナや夕映にのどかがそわそわとしていた。

 

「あのドネットさん!どっかで外を一望出来る場所ってないですか!?」

「ええあの階段を上がっていけば入国手続き前に街を見る事が出来るわ」

「まじで!?じゃあ見てきます!!」

 

 ハルナは我先にと階段へ向かって駆けだした。

 

「あ、ハルナ待って!」

「1人で行くなんてずるいです!あのマギさん、私達も……」

「いいよ。行ってきな」

 

 マギはのどかと夕映に行っていいことを許してあげる。

 

「マギさんあたしもいいか?魔法世界っていうのがどんなのか見ておきたい」

「ああ。いいさ見てきなよ」

「お兄ちゃん!私も見たいレス!」

「プールスもいいぞ皆から離れないようにな」

「マギ先生、私がプールスさんに付き添いをしますのでご心配なく」

「あぁ茶々丸、任せるよ」

 

 プールスと茶々丸が手をつなぎながらのどか達んいついて行った。

 

「お兄ちゃん行こう。これから入国手続きをしなきゃ」

「そうだな。ドネットさん、案内してくれ」

「分かったわこっちよ」

 

 ドネットに案内されてマギとネギは入国の手続きをすることにしたのだ。

 一方外を見るために階段を駆け上がったのどか達は、目の前の光景に目を輝かせている。

 

「すごいすごい!!これぞファンタジーじゃん!くー!来て本当によかったぁ!!」

 

 目の前のファンタジーさに興奮なりやまないハルナ。一方外の景色を見て千雨は冷めた目をしており

 

「なんだ結局、現実とまんま変わんないか」

「はぁ!?こんな光景を見て何にも感じないの!?」

 

 冷めた目をしてる千雨に食って掛かるハルナは外を指さす。そこには空飛ぶクジラが居た。

 

「クジラが空飛んでるじゃんか!他にもシャチとかアンモナイトみたいなとか!!」

「空飛んでるクジラ+現実だろ?飛行船や飛行機と何が違うんだよ」

「何でそんなに冷めてるのかなー!夢がないよ夢が!!」

「悪かったな!夢がなくて!でもこれがあたしなんだよ!」

 

 それに……と千雨は窓に張り付くように目を輝かせているプールスを見る。

 

「ふわぁぁ……茶々丸お姉ちゃん!あっちにはいったい何があるんレス!?」

「何があるんでしょうね。私もマスターに魔法世界の事は聞いていますが、どういったものがあるのかは分かりません」

 

 プールスと一緒に茶々丸が外の景色を見る微笑ましい姿があった。

 

「目の前の光景を楽しむのはプールスぐらいの歳で丁度うどいいんだよ。ここは見た目は完全にファンタジーな空想世界だが、この世界は現実だ。色々な国があって、思想があって、組織がある……テロリストとかの危険な組織とかもな。ここは魔法があるだけであっちの世界とまんま変わりはない。気を張ってないと、何かあったときには遅いからな」

 

 千雨の冷静な状況把握にハルナ達も改めて気を引き締めた。

 

「でも……少しはこの景色を楽しんでもバチは当たらないだろ」

 

 そう言って千雨も自分なりに窓の外の光景を楽しむことにした。

 外の景色を楽しむ者もいれば、大事な手続きをしなければいけない者もいる。

 マギとネギは刹那に付き添いをお願いし手続きを行っている。

 

「ではマギ・スプリングフィールド様、ネギ・スプリングフィールド様、杖刀剣等武器などはこの封印箱の中にあります。強力な封印でゲートポートを出ませんと開錠しませんので、ご了承ください。マギ・スプリングフィールド様のその剣の鞘も同等の封印が施されています」

「はい、色々とご迷惑をおかけしてすみません」

 

 ネギが封印箱を受付の女性に受け取る。

 

「こんな小さな箱に全部入ってるんですね」

「メガロメセンブリアでは武器類の携帯に許可証が必要になりますので、手続きをお忘れなく」

 

 魔法世界の技術に驚いているネギ間にマギが手続きを進めておく。手続きを終えておいた方が、何かあったときに武器を使う大義名分が立つってものだ。

 

「あの、スプリングフィールド様、もしよろしければ握手をしてもよろしいでしょうか?」

 

 と手続きをしてくれた女性が握手を求めてきた。

 

「え?あ、はい僕でよければ」

 

 ネギは女性の握手に応じてあげた。

 

「光栄です。お父様は私の憧れでした」

「ど、どうも」

 

 まさか握手を求められたことにドギマギをするネギ。

 

「あの、お兄様もよろしいでしょうか?」

「ええ、いいですよ」

 

 マギも受付をしてくれた女性と他に2人の女性とも握手をしてあげた。

 

「今日の事、絶対に忘れません。その、お兄様にとって、お父様はどういった人でしょうか?」

「そうですね……立派な、父親だと思いますよ」

 

 とにこやかに答えて、マギとネギは手続きを終えたのであった。

 

「お兄ちゃんが父さんの事をああ言うなんて」

「当たり前だ。おのお姉さん方の夢を壊すなんてそんな酷いことをするつもりはないよ。それに立派っていうのは皮肉だからな」

 

 等と話していると、ドネットが息を荒げながら走ってきた。

 

「大変よ!!ゲートに密航者が貴方達の生徒達よマギ先生、ネギ先生!!」

「ええ!?」

「まじか!?」

 

 急いで勝手に来てしまった生徒が誰なのか確かめなけらばいけない。

 到着すると、ゲートを護る警備の魔法使いに生徒が保護されている。そしてその生徒が

 

「ネギくーん!!これ一体どうなってるの!?」

「まき絵さん!?」

「えっとここ何処?私らさっきまで草原にいたはずなのに」

「裕奈さん!?」

 

 涙目のまき絵に混乱している裕奈とアキラが。さらに

 

「あ、マギ兄ちゃん!!なんかここすごいね!」

「映画の撮影現場ですか!?」

「風香に史伽!?お前らもこっち来たのか!?」

 

 まさかの風香と史伽も居た。そして

 

「申し訳ございませんわぁぁぁぁネギ先生ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

「ええええ!?あやかさんもぉ!!?」

 

 涙で顔がぐちゃぐちゃなあやかも居たのであった。

 

「なっなんであやかが此処に居るのよ!?」

 

 密航者が自分のクラスだとアスナ達も聞き、急いで来てみれば約束をしていたあやかが居て吃驚仰天をしてしまった。

 

「アスナさんんんんんん!!私、私は、貴女と約束をしたのにこのていたらく!私合わせる顔がありm&riobaぼぶばらりou!!」

「あぁもう落ち着きなさいよあやか!もう涙でぐちゃぐちゃじゃない」

 

 涙を流し続けるあやかを宥め、何で密航してしまったのか訳を聞いてみる。

 それは1時間の前の話である……

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……アスナさん、絶対無事に帰って来てくださいね」

 

 アスナを見送りやり切った顔をしたあやかは、戻ろうとする。

 しかし戻ろうとした瞬間に、マギ達をこそこそと追いかける集団を見つけ、それがまき絵達だと分かると彼女たちを糾弾する。

 

「貴女達!何をしようとしてるのですか!?私達はあの夏祭りの日に約束をしたではないですか!それなのにネギ先生やアスナさん達との約束を反故にしようとするのですか!?」

「何言ってるのいいんちょ。一緒には行かないよ。ただアスナ達が何処に行くか気になって付いて行くだけだよ」

 

 裕奈は笑いながらそう答えた。のどかにあんな事をされたのに、なんやかんや言ってやはり彼女はタフである。

 

「それは屁理屈ではないですか!絶対にダメです!私はアスナさんと固い約束を結んだです。絶対に貴女達を行かせる訳にはいきませんわ!!」

 

 あやかの決意は固い。だがまき絵達、気になる男性がこの先に居るのにみすみす行かせる積りなど毛頭もなかった。

 

「何言ってるのいいんちょ!ネギ君がこの先に居るのに私はここで待ってるなんて嫌だよ!」

「そうだよ!僕らはダメなのに本屋ちゃんや千雨ちゃんはオッケーなんてずるいよ!インチキだよ!!」

「私達もマギお兄ちゃんと一緒にいたいです!!」

 

 あやかに負けじと反論をする。

 

「それにいいのいいんちょ。ネギ君達今度は別の場所に行くんでしょ?若しかしたら旅先で私達よりも年上の女の人にネギ君が盗られちゃうかもしれないんだよ!!」

「うっうぐ!?」

 

 嫌な事をイメージしてしまったあやか。今のあやかの頭の中では自分たちよりも大人の女性に、ネギが頭をよしよしされている光景が浮かんでしまっている。

 

「旅っていうのは何があるのか分からないんだよ。もしそんな人と出会って、そのままフォーリングラブなんてこともあるかもしれないんだよ!!」

「はぐっ!!」

『あやかさん。僕、この人と一緒になることに決めました』

「若しかしたら、もう帰ってこないかもしれないんだよ!!」

『勝手ですみません。ですが、もう麻帆良には帰ることはありません。勝手な先生でごめんなさい』

「あがぁ!!」

 

 あやかの足が生まれたての小鹿のようにぷるぷると震えている。もうひと押しだろう。

 

「そんな事になって本当にいいの!?いいんちょのネギ君に対する愛はそんな程度なの!?」

「うっうぅぅぅ……」

「アスナとの約束と、自分の気持ち、どっちが大事なの!?」

「あっあぁぁぁ……」

「いいんちょ!!」

「あああああああああああああああ!!!」

 

 膝から崩れ落ちたあやか。堕ちたいいんちょはもう敵ではない。

 

「よーし!ネギ君達をおうぞー!者共ついてこーい!!」

 

 まき絵が先頭に立ち、マギ達を追い始める。その後ろをあやかがアスナに対して謝罪をしながらまき絵達について行った。

 が刹那に気づかれるという事で、距離を空けて付いて行ってたら案の定見失ってしまった。

 

「見失った!!というか迷った!!」

「というか霧が濃い!!もしかしてこのまま遭難しちゃうの!?」

「大丈夫だよ。でも、これだけ濃いと怪我しちゃいそう」

 

 マギ達を見失い、濃霧で立ち往生になりパニックになってしまった。アキラは大丈夫だと皆を落ち着かせようとするが、自分達がいる場所は土地勘も効かない地。この濃霧で何か事故にあうかもしれない。

 

「桜子!こうなったらあんたが頼りよ!あんたの運で道を切り開くの!!」

 

 一緒に付いてきた美砂がクラス1ラッキーな桜子に頼ることにした。皆も桜子の運の良さは知っており、完全に桜子の運だよりだ。

 急に頼られた桜子はうんうんと唸って

 

「こっちだよ!!」

 

 と根拠もなく、指をある方向を指した。皆桜子の運を信じ、そのまま前進する。

 結果としてはマギ達がいるゲートにたどり着くことが出来た。しかし下手をすれば神隠しにあい、彷徨った可能性もあった。桜子の運様様である。

 まき絵達はマギ達に気づかれないように離れた所から様子を眺めていたが、何を話しているのか気になっている。

 

「うう、何を話してるのか気になるよぉ……ちょっと近づいてみよう!」

「私も!気づかれないようにこっそりと!」

「僕も!」

「私も!!」

「ちょっと、あまり近づいでも大丈夫?」

 

 まき絵に続くように裕奈と風香と史伽とアキラがマギ達に接近していく。

 

「あの子たちは……!皆さんはここで待っていてください!私が連れ戻してきますから!!」

 

 あやかは何人かに待つように指示をし、近づくまき絵達を連れ戻そうをする。しかしタイミングが悪く、ゲートが光り輝き、転移の時間が迫ってしまっていた。

 

「え、え、え、なにこれ!?」

「すごい光ってるんだけど!?」

「きゃー!」

「怖いよー!!」

「とにかく逃げよう!何かまずい気がする!」

「皆さん!早く!ここから離れ――――」

 

 ようとするが間に合わず、まき絵達も光に包まれ、そのまま魔法世界へ転移されてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今に至る。

 

「私は!私は!!アスナさんとの約束よりも自分の欲に従ってしまいました!!何という愚か者!!私は委員長失格ですわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「あー、大丈夫よあやか。アンタはよく頑張ったわよ。私も時折自分の欲に負けることだってあるし」

 

 未だに自身を責めておんおん泣くあやかを何とか慰めるアスナ。

 しかし困ったことになった。まさか魔法関係者ではないまき絵達がこっちに来てしまうとは

 

「どうしようお兄ちゃん!?こんな事になったら全部僕の責任に!!」

「全部お前だけの責任じゃないさ。けどこうなったらクソ親父の捜索は無理そうだ。まったく、この子達の行動力の高さには脱帽するよ」

 

 乾いた笑みを浮かべるマギ。まさかゲームをスタートする前にもうゲームオーバーになってしまったようなものだ。

 

「裕奈さん!言ったじゃないですか!今回は本当に危険な事になるかもしれないと!それなのに貴女ときたら!」

「ごめんって刹那さん。ちょっと見て直ぐに戻ろうとしたんだけど変な光にビビっちゃって。というかここどこ?さっきまで草原に居たのに。すごい建物だね。映画のスタジオ?」

 

 裕奈も刹那の剣幕を見て謝罪をしているが、ゲートポートに興味深々になっている。

 

「マギお兄ちゃん!僕らもここを探検したい!いいでしょ!?」

「だめだ。今君たちは所謂不法侵入をしているんだ。だからここから動くな」

「そんな!お姉ちゃんや私達はダメで何でマギお兄ちゃんはいいの!?」

「今さっき手続きをしてきたからな。というか、本当にどうすればいいんだドネットさん」

 

 マギはこんな時どうすればいいのかドネットに指示を仰ぐが、ドネット自身も驚きを隠せていない。

 

「裕奈!貴女まで来てしまったの!?」

「あ!お父さんと話してた美人さん!どうして此処に居るの?」

 

 裕奈が気軽にドネットに話しかけてきた事にマギは驚き

 

「裕奈と知り合いだったんですか?」

「裕奈の父と仕事の事で前に日本で会ってたの。その時会ってね。ってそんな事を話している暇はないわ。今回は事故みたいなものだけど、彼女たちはここで1週間軟禁をした後に記憶を消して強制送還してもらうわ」

「という事は俺たちも」

「……残念だけど、貴方達もここで1週間軟禁状態ね。貴方達は記憶は消さなくて大丈夫よ。今回は……残念だけどね。私も責任をもって貴方達と同じ処遇を受けるわ。今回は私もゲートが厳重だっていう事に甘えてしまっていたわ」

 

 そんな……とネギは力なく項垂れてしまった。せっかく手がかりを掴めていたのに、何もせずに終わってしまうなんて。

 完全に空気が通夜になってしまい、とても重い。こうなった原因が自分たちにあると理解したあやか達。

 

「本当に申し訳ありませんわぁぁぁぁぁぁ!!こうなったら私を殴ってください!いや!もう自分で自分を殴りますわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「あやか!いいんちょ!!そこまで自分を責めないで!!」

 

 もういたたまれない空気になってしまった。

 

「ネギ、残念だが」

「うん、仕方ないよ。こうなったらもう」

 

 とその時、マギとネギは何かの気配を感じた。自分たちを狙っている……敵意を

 

「刹那さん、もう一度探知の術をお願いします」

「はっはい」

 

 ネギは刹那に探知の術をお願いする。

 

「警備兵さん。ここを警備する人は何人いますか?」

「なっ何を言ってるんだ君は?」

「ありったけ呼んでください今すぐに!」

「しかし君、いきなり何を」

「早くしろ!間に合わなくなったらどうするんだ!!」

 

 最初は丁寧な口調だったが、最後は声を荒げて警備兵に指示を出すマギ。

 

「古老師!アスナさんはまき絵さん達を護ってください!」

「了解アル!」

「分かったわ!」

 

 懐から携帯用の杖を取り出し、古菲とアスナがまき絵達の元へ付く。

 

「楓とドネットさんは入国管理局の方を!コタローはテラスにいるのどか達に伝達を!」

「心得たでござる!」

「わっ分かったわ!」

「了解や!」

 

 マギは楓にドネットに小太郎に指示を飛ばし、自分は影からロングソードとブロードソードを出す。有事の際を考えて、修行で使っていた剣はあらかた影に入れてきている。本当はグレートソードを出したいが、下手したらまき絵達を巻き込んでしまうと思い、今回はこの2本にした。

 

「アーニャ!携帯用の杖は持ってるよね!?僕と一緒に魔法障壁を全力で展開して!」

「ちょ!ちょっとネギ!?」

 

 アーニャは今一今の状況を掴めていない様子だ。

 

「マギ、私はどうするか?」

「雪姫は俺と一緒に居てくれ。そうすれば何かあった時は対処できやすい」

 

 雪姫はマギの隣に立って、何かあった時は勝手に動いてもらう。雪姫が近くに居てくれた方が心強い。

 

「ネギ先生!こんなに慌ただしくして大丈夫でしょうか!?」

 

 刹那は心配する。現に警備兵がマギやネギに対して何かを叫んでいる。

 

「僕の思い過ごしなら笑い話ですみます!その時はちゃんと謝罪しますので!!」

 

 どうか僕の思い過ごしであってほしい。ネギはそう願う。しかし現実は思い通りにはいかないものだ。

 

「……僕に気づいたのか。有り得ない事だけど、それも血のなせる技……か?まぁいい、挨拶だよ」

「っ!!ネギ!危ない!」

 

 何かの気配を感じ、咄嗟にマギがネギを突き飛ばした。

 そして次の瞬間には石の槍のような物が飛んで来て、ネギを突き飛ばしたマギの右頭部を吹き飛ばし、その勢いのままネギの右腕を軽く裂いた。

 マギの右頭部が鈍い音を出しながら砕け吹き飛び、ネギは裂けた腕から血が流れて止まらない。

 急にスプラッターな光景を目の当たりし、ネギが血を流しているのを見て、まき絵とあやかに風香と史伽は目玉をひん剥いてそのまま悲鳴を上げる。

 

「いやあぁぁぁぁ!!ネギ先生!!」

「ネっネギ君が血を流してるよぉぉぉぉ!!」

「マギお兄ちゃんが!マギお兄ちゃんがぁぁ!!」

「きゃあああああああ!!」

 

 パニック状態になってしまっている。

 

「ネギ!」

「ネギ坊主!!」

「大丈夫です!!お兄ちゃんのおかげで致命傷にはなっていません!!」

 

 しかし致命傷ではないが、血が流れているのは危険な状態には変わりがない。

 

「兄貴!」

「今のは石の槍!これは間違いない修学旅行の時の!」

「まさかマギ・スプリングフィールドに護られるとは、運が良かったねネギ君」

 

 そう言いながらこちらに近づいてくる者がいる。ネギは声の主を睨みつける。

 その者こそ、修学旅行でネギを襲った者。

 

「フェイト・アーウェルンクス!!」

「久しぶりだねネギ君。随分と力を付けたみたいじゃないか」

 

 フェイト・アーウェルンクスその人が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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