「よっしゃ姉ちゃん達を解放したし、この格好ともおさらばや」
「この姿はこの街じゃ有名になったからね。賞金首とどっちが動きやすいか微妙だけど」
「祭り中なら断然賞金首やで」
倉庫でマギとネギに小太郎が元の年齢に戻るために薬を飲んだ。ネギと小太郎が子供の姿にマギは青年の姿に戻って倉庫を後にする。
「ネギ!」
「ネギ君!」
アスナと木乃香達がネギ達に近寄ってきた。
「アスナさん早かったですね!」
「早かったですね! じゃないわよ! 昨日は闘技場の人達がいたから言えなかったけどねぇ、たくもうあんたはまたとんでもない無茶をしてぇ!!」
アスナはネギの無茶な戦い方に文句を言おうとしたが、優しく手を頭に乗せて
「でも結局無事だったし、亜子ちゃん達も解放出来たし。お疲れ様ネギ、よく頑張ったわね」
「アスナさん…………」
「ネギ先生、ネギ先生の頑張りは私はもちろん皆さんも十分に理解しております。最後まで戦う姿はとても立派でした」
「あやかさん、ありがとうございます」
アスナやあやかが頑張ったネギのことをねぎらってくれていた。
一方でのどかがマギの方へと近寄る。
「マギさん、お疲れ様でした。すごく格好よかったです。でもお体は大丈夫ですか?」
「あぁ、色々と無茶したが今はなんとか大丈夫だよ」
「よかった。でもこれ以上は無理しないでくださいね」
「ああそうするよ」
しばらくすると、祐奈とまき絵とアキラが亜子を連れてやってきた
「ヤッホーネギ君!」
「おはようネギ君!」
亜子がマギに近づく
「マギさん」
「おう、亜子。メイド服以外の服は久しぶりに見たな」
「えへへ、そうやね。体の方はどうなん?」
「そうだな。無理しなければ大丈夫かな」
と他愛ない話をしていたら千雨が
「おーいマギさん、ネギ先生! 奴ら戻ってきたぞ!」
「! 本当ですか!?」
ネギが飛び出すと、遠方に偵察をしていた刹那、楓、古菲、和美、茶々丸、ハルナ、さよが飛行艇のグレートパル様号で戻ってきた。
「そんじゃ報告会といきますか!」
ハルナが皆を集めて、魔法世界の地図を広げた。
「よってらっしゃい見てらっしゃい! これが我等白き翼斥候部隊の探索結果だよ!」
「スゴいな。この短期間でここまで調べ上げる事が出来たのか」
「ふっふーんマギさん、朝倉のアーティファクトと超地味存在感感絶無型幽霊のさよちゃんの功績が大きいわ!」
「えへへ」
「照れていいアルか?」
マギは短期間でここまで調べ上げた事に感心していた。
「そ、それでハルナさん」
「安心してネギ君、ゲートポートの位置は特定してあるわ」
『『おおっ』』
「あるとされる建造物を遠くから確認しただけだけどね」
そう言ってハルナは地図のある場所を指さす
「地図の左上、かつての空中王宮のほぼ中央部よ。いやー大変だったわよ。東京23区よりも広いしエンカウントする雑魚モンスターは中ボスレベルだったからね」
まぁ相手してくれたのは刹那さん達だけどと付け足すハルナ。
ゲートポートの場所は分かった。とネギは気づいた。地図にラカンに見せてもらった映画に映った建物を
「気づいたネギ君? 霧が晴れた時に確認したのよ。けど、今回は関係ないから」
「あ、はい」
「それとさらに重要なことがもう1つ」
そう言ってハルナは左下のある場所を指さす
「左下のここ、この場所から茶々丸さんが2つの反応をキャッチした。我等白き翼のバッジの反応をね!」
「それって」
「そう、アーニャちゃんと…………あれ?」
そこでハルナは気づいた。おかしい、何故反応が2つあったのかと
「なんで反応が2つあったんだ? まだ合流出来てないのは騎士団に居る夕映とそこに居るアーニャだけだろ? それなのに2つ反応があったのはおかしいじゃないか?」
マギがもっともな事を言う。皆も顔を見合わせて首を傾げた。
「とりあえず、皆で一度バッジを出してみるか」
マギの提案で、皆が白き翼のバッジを出した。皆バッジを持っている。アスナを除いて。
「あれ? ない、ない! どこにいっちゃったの!?」
焦るアスナ。それもそのはず今のアスナは変装した偽物なのだから。バッジなんて持ってなくて当たり前である。
「アスナお前…………」
「え? 何マギさん?」
ジッとアスナを見るマギ。マギに見つめられ冷や汗を流すアスナ。マギが口を開く。
「どっこで落としたか? それかスラレたか?」
「まぁアスナさん大事な物を落とすなんて!!」
「う、うっさいわね! 悪かったわよ!」
マギとあやかが呆れたようにアスナを見てアスナも悪かったと叫ぶ
「もしかしたらこの前のドタバタで敵にアスナのバッジが盗られたのかもね」
「どういうことだハルナ」
「さよちゃんに偵察してもらったんだけど、そのバッジの反応があった場所にフェイトの部下の姿を確認したの」
アーニャの居る場所にフェイト部下とおそらくフェイトも居る。どよめきが広がる
「それじゃあアーニャちゃんは人質に?」
「おそらく」
実際は本物のアスナも一緒に居るのだが
(やっぱり狙いはアスナさん…………!)
ネギが考えを巡らせる。
「まぁ最後のアーニャの場所が分かっただけでも朗報と考えた方がいいだろう」
マギは少しでも良い方向へと持って行こうとする。
「そうだね。けどフェイト等とは関わる運命にあるようです。ただし! あくまで僕達の目的は全員無事の帰還です! 無論奴等を放っておくわけにはいきませんが、アイツが今日明日にでも世界を滅ぼそうとしないかぎり、戦闘は極力避ける!! それが正しい選択です! コレを基本方針とし奴等のアジトへ精鋭による隠密潜入作戦を決行! アーニャを救出した後、遺棄されたゲートポートへと急行、ゲートを再起動して現実世界へ帰還します! それで全て終了です!! 皆で帰りましょう。懐かしの麻帆良学園へ」
そう締めたネギ。皆が黙って聞いてくれた。
「そんじゃ作戦開始は30時間後。それまで各自よく体を休めるように」
マギが補足し、皆が返事を返す。
「フェイトって誰?」
「そういえばあんた達何も知らなかったわね」
まき絵達一般人組はフェイトの事を知らないので首を傾げる。
「ハルナさん、まき絵さん達に状況説明をお願いできますか?」
「おっけー任せて! そんじゃカモ君借りるけどいい?」
「ん? 俺っち? なんで?」
「魔法に精通してるカモ君が居た方が分かりやすいでしょ?」
ハルナはカモを連れてまき絵達に説明しようとして足を止める。
「そうそうネギ君、試合の動画見たよ。カッコよかった。惚れたぜ」
「うむ、見事だったアル」
ハルナと古菲はネギを賞賛した。
「えっとそんな。結局お兄ちゃんに負けてしまったし…………」
「いやネギ坊主、拙者も驚愕したでござる。感服でござるよ」
「本当に。驚きの連続で心が熱くなりましたネギ先生」
楓と刹那もネギの戦いを賞賛してくれた。
マギは遠目でネギを賞賛してくれたハルナ達に微笑みを浮かべていた。
「マギさん、お体の方は大丈夫でしょうか?」
「茶々丸も心配してくれるのか? ありがとな。まぁ無茶し過ぎたからな。少しでも体を休めたいな」
茶々丸はマギの容体を心配していた。
「ありがとうございます。でも僕はまだまだです。だからこそ皆さんのお力と知恵を貸してください!」
ネギは皆を頼ることにしたのだった。
「さて、夕映のところへ行って合流出来ないか頼んでみるか」
「大丈夫ですよマギさん。ゆえも戻りたいと思ってるはずだから」
マギは夕映とどうやって合流するか考えるのであった。
一方でその夕映はというと
「むぅこれは珍味! イキますかエミリィ?」
「いやですよそんな怪しい色のアイス!」
警備の仕事が休みなのかコレット達と休日を満喫していた。
「でも残念だったねー。休みになるなら昨日の方が良かったよー」
「黙りなさい! 私だって生で見たかったです!」
コレットがぼやくとエミリィががーっと怒る。でも…………と顔を赤らめながら
「ナギ様とネギ様の試合とても良かったです。英雄の息子どうしの戦い。まさにかつてのナギ様の戦いを想起させるものでした」
録画していたマギとネギの戦いを思いだして頬に手を当てる。
「あぁ出来ればお会いしたいものです! ナギ様とネギ様に!!」
「危ないですよお嬢様」
「でも会いたいねーけど、優勝したんだし、もう目的は果たしたんじゃないの?」
「そうですね。もうマギさん達がここに居る必要はないかと」
夕映は前にマギが試合後のインタビューで何故大会に出場したのかと聞かれた際、仲間が奴隷になってしまったので救い出すために出場したことを話した。
「それじゃあユエともコレでお別れかー。残念だなーもうちょっと一緒に居たかったのに」
「私もですコレット。でも、私もマギさんとも合流しなければいけないです」
夕映はマギ達の事を思い浮かべていた。
一方のマギ達はというと
「はーこれで現実世界に帰れるのね」
マギ達が街の中を練り歩く。
「けど、まだアーニャちゃんがあいつらに捕らわれているわけだからうかうかはしてられないか」
「大丈夫ですアスナさん、フェイトはそんな酷いことはしないはずです」
「どうかしら、アタシあいつにくすぐられた事があるのよ」
「それは、まぁそこまで酷い事じゃないかと…………」
捕まっているアーニャのことを心配しており、マギとのどかは
「先に夕映と合流しないとな。アリアドネーの騎士団に夕映のことを話したいが、指名手配は解除されてないから下手に本部に行くのはまずいからな」
「ゆえ、大丈夫かな」
「大丈夫だろ。前に会ったときに仲良くしてる子がいるみたいだから」
のどかは夕映が騎士団で何か問題がないか心配していたが、マギは心配ないだろうと信じていた。
「そう言えば、今どこに向かってるの?」
「闘技場の皆さんとリカードさんへ挨拶を」
「もう、アイスが口についてますわよ!」
「すみませんですエミリィ」
と話していると、マギ達と夕映達がばったりと出会った。
「ゆえ…………!」
「のどか!?」
まさか急に出会えるとは思わず驚く夕映にのどかが駆け出し、夕映に抱きつく。
「ゆえ! やっと会えた!」
「のどか! それにマギさん!」
「よう夕映」
のどかと夕映が再会を喜んでいると
「ああああ貴方がユエさんの言っていたマギ様!? それにネギ様も!」
「わー改めて見るとやっぱりナギ・スプリングフィールドに似てるね!」
エミリィはマギを見て驚きで呂律が回らず、コレットはマギをまじまじと見た。
「君達は夕映と仲良くしてくれた子達みたいだな。ありがとう。再会を喜びたいところだが…………囲まれてるな」
「そうみたいだねお兄ちゃん」
マギは影からメイスを取り出し、構えた。いきなりマギが武器を構えた事にのどか達が驚いていると、路地裏や屋根からならず者達がぞろぞろと現れた。その数40を超える。
「こいつら賞金稼ぎ!? こっちは認識阻害の眼鏡かけてるのに!」
「へっへっへ! こっちにはそう言ったアイテムを無効化する術があるんだよ! 大金の賞金首! 捕まえない手はないだろ!」
賞金稼ぎのリーダー格がそう言った。認識阻害が効かないは厄介ではある。
「数がまぁまぁ多いな。数分で片をつけるか」
「うん」
「マギさん、私も戦うです」
そう言って夕映は剣を出すと魔力を解放した。
「ほう、スゴいな夕映」
マギは魔力を解放した夕映に感嘆の声を上げた。
「そんじゃやるか。いくぞネギ」
「うんお兄ちゃん!」
かかってきた賞金稼ぎを迎え撃つマギとネギと夕映。
「私たちもいきます! コレット! ビー! 続きなさい!」
「はいお嬢様!」
「いくよー!」
エミリィ達も剣を出現させて賞金稼ぎ達を捕縛していく。
「アタシ達いなくても大丈夫そうね」
「そうですね…………」
アスナとのどかは目の前の戦いを見て乾いた笑みを浮かべていた。
数分後、あれだけ居た賞金稼ぎ達はあっさりとマギ達に捕縛されてしまい、警備兵に突き出されてしまった。
「それじゃあ、夕映と会えた事だしどっかでお茶でも飲むか」
マギの提案でカフェでお茶を飲むことにになった。
「それにしても夕映、あの魔力はどうしたんだ? 日本に居た頃よりもスゴくなってたじゃないか」
「あはは、実はそれは私のせいだったり」
コレットが事故で夕映の魔力が増大暴走することになったことを話した。
「ですが、これで私は強くなったです。それには感謝してるです」
「そうか。夕映がそう思ってるなら俺からは何も言うことはないな」
マギは本題に入ることにした。
「こうして夕映と会うことが出来た。俺達としてはこのまま夕映が俺達の元へ戻ってきてほしいというのが本音なのだけど」
「私は…………」
「ちょっとお待ちになっても宜しいでしょうか?」
とエミリィが待ったをかけた。
「君は?」
「私、エミリィ・セブンシープと申します。ナギ様の息子様であるマギ様にお会い出来るなんて光栄の極みです」
「ナギ様? あぁクソ親父のファンか何かか? それで話とは?」
「(く、クソ親父…………! まさかマギ様の口からそのような言葉が出るなんて!)ユエさんは今はアリアドネーの騎士団の一員として警備の任務についております。ユエさんは努力家でありながら実力も持っております。私としてはこの任務が終わるまでは在籍は出来ませんでしょうか」
エミリィとしても夕映がこのまま戻ってしまうのはいかがなものか、せめて任務が終わるまでは在籍させてほしいとの事だ。
「夕映、それなんだが仲間ほぼ全員合流出来ていて、残るはアーニャだけなんだが、そのアーニャは今フェイトに捕まってるのが分かって。急いで救出した後そのまま元の世界に戻ろうと計画してるんだ。だから戻ってきてほしい」
「それは、そちらの都合があるかもしれませんが…………」
「いいんちょ、もう諦めよう。ユエ、総長には私から言っておいてあげるから、マギさん達のところへ戻ってあげなよ」
「コレット…………」
話がつきそうになったそのとき
「…………おや、これはこれは。誰かと思いきや、アリアドネーの名門、セブンシープ家のお嬢様ではありませんか」
眼鏡をかけた男が、屈強な鎧を着けた兵士と付き添いの少年を連れて現れた。誰だとマギが思っていると
「オスティア総督にMM兵!?」
エミリィが警戒していると
「おや、それにそちらに少年と男のかた…………どこかで見た覚えがありますが…………」
何かある。マギはそう判断して、すぐにでも動けるようにしたのであった。