堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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人生壁にぶち当たったら師を探せ

 試験に合格したマギは、試験中は殆ど寝ていないという事で、エヴァンジェリンにゆっくり休むように言われていた。

 別荘のマギの自室にて、マギは爆睡しながら惰眠をむさぼっていたのだ。

 

「zzzzzうにゃ…むにゃ…」

 

 時々寝返りをうったりしていたが、マギはパチッと目が覚めた。

 

「結構良く寝たな…ふわぁ」

 

 大欠伸をした後ベッドから降り、寝間着から普段着に着替えて塔の中を軽くブラブラし始めた。

 塔の中をブラブラとしている道中に茶々丸の姉達と何回か出くわした。マギは姉達に挨拶をした後に試験の時は手荒な事をして悪かったと謝るが、姉達は別に気にしないで下さいと無表情でマギにそう答えた。

 無表情のせいで本当に気にしていないのか気になってしまうマギだったが、姉達がお食事を用意してますので広間に向かってくださいと広間の方向を指した。

 食事と云う言葉にマギの腹は盛大に鳴り始めた。そう言えば試験中は飲まず食わずだったけ…とマギはさっそく広間へと向かった。

 広間のドアへとたどり着いたマギはドアをゆっくりと音を余り立てずに入った。

 

「おはようございます、マギ先生」

 

「ケケ、遅イオ目覚メダナ」

 

「…ふん遅かったな。良く寝られたか?」

 

 何時ものように挨拶をする茶々丸とチャチャゼロ。そして今日は幾段と不機嫌そうなエヴァンジェリン。

 

「何だ今日は不機嫌そうじゃあないか」

 

 マギが椅子に座りながらそう言った。マギが座ったのと同時に茶々丸の姉達が食事を持ってきた。食事を出されたマギはさっそく食事に手を出した。

 不機嫌そうなエヴァンジェリンを何があったのか尋ねると、エヴァンジェリンはフンと鼻を鳴らしながら

 

「一度外に戻ったら、お前の坊やと神楽坂明日菜が私の家に尋ねて来たんだ」

 

 ネギとアスナがやって来たのかとパンをかじりながら呟いた。

 

「あの坊やよもや私に弟子入りしようとしたのだぞ。全く一応私は悪の魔法使いなんだがな…」

 

 最近私の悪の魔法使いのキャラが薄くないか…と軽く嘆いたエヴァンジェリン。

 

「でネギの弟子入りとエヴァのボロボロの姿に何の関係があるんだよ?」

 

 マギは何処が如何関係しているのか尋ねる。

 

「私はそう易々と弟子をとるつもりはない。試しにマギと同じように私の足を舐めろと言った。そしたら神楽坂明日菜が私の頭をあのハリセンではたいてきたんだぞ!私は行き成り叩いてきたのに腹が立って嫌味で神楽坂明日菜と坊やの仲をからかったら二度も叩いてきた。其処からはもう取っ組み合いだ」

 

「おいおい何やってるんだよお前は…」

 

 マギはネギにあの足舐めをやらせようとしたことに呆れてものが言えなかった。うッうるさい!とエヴァンジェリンが喚いていたが、ああそうだとマギの方を見て

 

「今度の土曜日に坊やの弟子入りのテストをするから、マギ…お前が坊やの相手をしろ」

 

「はぁ?行き成りすぎじゃねえのか?」

 

「悪いが決定事項だ…さてご飯を食べ終わったら今日は沙漠にて持久力を上げる修業だ」

 

 鬼だ…マギは改めてエヴァンジェリンのスパルタぶりに嘆息を吐く事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 月曜日、マギは若干重い足取りで学校に向かっていた。

 食事をとった後はまさに地獄だった。灼熱の砂漠にて持久力の向上と精神集中の修業だった。

 砂漠では気をしっかり保つのが修業の一つだったが、気をしっかり保つことがどんなに大変だったかと身に染みる思いだった。

 熱さで頭がボーットしてしまい、ベタな事だがオアシスの蜃気楼が見え始めてからは発狂しそうになるほどだった。

 それが外の時間で5時間、つまり5日ほど沙漠にて過ごしていたのだ。まぁ一応死なない様に水と食料は持ってきてくれたエヴァンジェリン。

 砂漠での修業を終えると今度は塔にて魔法の効率的な戦闘方法と組手を延々とやった。

 エヴァンジェリン相手に組手は体格差があるんじゃないのかと思ったマギであったが、マギの甘い考えはすぐさま吹き飛んだ。

 エヴァンジェリンは魔法も強いが、接近戦も合気道や相手の攻撃に合わせたカウンター技でマギを圧倒していた。

 さらに幻術でマギと同じくらいの背丈になると今度は中国拳法などの技によってマギはコテンパンにやられてしまった。

 

「ったくエヴァの奴結構容赦なく攻撃してきたからなぁ…おかげで体の節々がイテェ」

 

 こんなんで強くなれるのかと一瞬そんな考えが頭を過ってしまい、いけねぇとマギは顔を手でパンパンと叩いた。

 弱い気持ちは捨てたんだと自分に言い聞かせた。よし改めて学校に向かうかと歩き始めたがガヤガヤと五月蝿い。

 

「喧嘩だ~喧嘩が始まるぞ~!」

 

 そんな声が聞こえた。こんな朝早くに喧嘩とは血気盛んな奴が居るもんだと思ったマギ。

 

「どら、その喧嘩をしようとしている奴らの顔を拝めようとするかね」

 

 マギはその喧嘩が始まる場所に向かってみると何人かの生徒が集まっていた。生徒達は学ランの不良や胴着を着ている生徒と武術にたけている生徒ばかりだ。そしてその生徒達の中心に居たのは

 

「古菲?」

 

 3-Aの生徒で中国拳法の達人でもある。そんな古菲に一斉に生徒達が攻め込んだ。一遍古菲が圧倒的に不利だと思われた。しかし御馴染みの中国拳法であっという間に挑んできた生徒全員を倒してしまった。

 

「強いな古菲。そう言えば本山で鬼達相手に善戦してたよなアイツ」

 

 マギは京都の本山にて古菲が鬼達を纏めて吹っ飛ばしていた事を思い出した。自分より年下であれほどの腕とは天晴である。

 

「俺も精進しないとな…」

 

 マギはそう思いながら3-Aに急いで向かった。

 

 3-Aに到着したマギはドアを開けながら

 

「うーすお前ら、日曜日はちゃんと休んだか~?」

 

 といつも通りな形で教室に入ったら

 

『マギさん!!』

 

 和美やあこにハルナに夕映や風香史伽などがマギに迫った。

 

「なッなんだぁお前ら!?」

 

 マギはハルナ達が自分に迫ってくる意味が分からなかった。そんなマギに和美のマイクがズイッと近づき

 

「エヴァンジェリンさんと同棲しているという噂は本当なんですか!?」

 

 和美の質問にマギは

 

「…はい?」

 

 としか答えられなかった。和美の言っている意味が分からなかった。

 

「昨日ネギ先生がマギさんは2~3週間ほど泊まっていくという事を聞きました。これはマギさんとエヴァンジェリンさんの間で何かできちゃったのかという噂が寮内で出回りましたその真意をお聞かせください!」

 

「そこんところホントどうなのよマギさん!」

 

「私言いましたよね、のどかを悲しませないでと。ふざけた事を言ったら本気で怒るですよ」

 

「マギ兄ちゃん、僕だってエヴァちゃんに負けないロリボディだよ!」

 

「ウチマギさんの事を信じてるで!」

 

 マギに迫っている和美たち。色々と誤解しているようだが、エヴァンジェリンとはそんな関係になった覚えは無い。如何いえば和美たちは信じてくれるか、マギは0.数秒で一つの言い訳を思いついた。

 

「お前ら何か誤解しているようだが、俺とエヴァはそんな関係じゃあない。ただエヴァの成績に関係してるんだ」

 

 エヴァンジェリンの成績と云う言葉が出て首を傾げる和美たち。

 

「エヴァは中1中2で体調不良や登校拒否が多くてな。一応試験は100位をキープしてるが流石に3年にもなって登校拒否とかがあるといけないって新田先生に言われてな。登校拒否しない様に一緒に学校に来るのと、今まで学校を休んだ分の勉強をするようにってな」

 

 ハッキリ言ってかなり見苦しい言い訳だったこれで信じてくれるのは限りなく難しいだろう

 

「確かにエヴァちゃんって中1中2は良く休んでたよね」

 

「うんそう言えばそうだった。それに新田に言われたら仕方ないよね」

 

「な~んだエヴァンジェリンと既成事実とかそんな感じかなと思ったんだけどな~」

 

 と一応は信じてくれたようだ

 

「それじゃあエヴァンジェリンさんとは何ともないのですね?」

 

「あぁ何もねえよ」

 

 夕映の質問に何もないと答えるとよかったと夕映は安堵の表情へと戻った。親友がマギに告白したのにそのマギが他の女の家に泊まるというのは許しがたいものである。

 ネギもやってきて授業が開始された。

 

 

 

 

 

 

 

 放課後、マギは学校の広場にて精神を集中しており、エヴァンジェリンはマギを見ていた。

 マギの体中に魔力のオーラが漂っていた。

 エヴァンジェリン曰くマギの魔法は魔力がちゃんと練られておらず本来の力を出せていないのだ。

 今迄のマギは魔力を練る事に余り集中せずに直ぐに魔法を発動していたのだ。よって今は集中しながら魔力を練る修業をしているのだ。

 

「ッ!はぁ!はぁ!はぁ!」

 

 マギは集中力が切れてしまい膝をつく。と同時に魔力のオーラも消えてしまった。エヴァンジェリンは持っていたストップウォッチを止めてはぁと溜息を吐いた。

 

「5分30秒…まだまだ集中力が足りないな。これじゃあ闇の魔法なんて先の先だぞ」

 

 エヴァの呆れ声に乾いた笑い声を上げるマギ。

 

「知らなかったな…魔力を練る事がこんなに…大変だなんて」

 

 マギの集中力の無さに全くとしか言いようがないエヴァンジェリン。

 

「坊やとマギは本当に正反対だな。坊やは魔法を発動するときに一回一回集中して魔力を練っているが、それが仇となって一回一回の魔力の消費が激しい。マギの方は魔力の消費が少ないのは一回一回の魔力を練るのが少ないからだ。もっと集中して魔力を練ったら今迄の倍の威力の魔法が発動できるぞ。少しは坊やの集中力を見習え」

 

「いや~集中する事とか苦手だったからな」

 

「最低でも1時間、集中を欠く事も無く魔力を練り続けろ」

 

 修業を再開しようとするとマギさ~んとネギにアスナと刹那にこのかと古菲がやって来た。

 

「今からクラスの皆でボウリングに行こうと思うんだけどマギさんとエヴァちゃんも来ない?」

 

 ボウリングのお誘いの様だが、あいにく今自分は修業の身だ。遊んでいる時間は無い。悪いが断ろうとしたが…

 

「待てマギ、良い事を思いついた」

 

 エヴァンジェリンはニヤリと笑った。それはもういい笑みであった。

 

 

 

 

 

 

 

 ボウリング場に来たマギと3-Aの生徒殆ど。何個かのグループに分かれてゲームを始めていた。

 

「へ~俺ボウリング場に来るのは初めてだからな…こうなっているのか」

 

 マギはボウリングなんて生まれて初めてなので、ボールでピンを倒す事しか知らなかった。

 皆ボウリングには慣れているのか、運動神経が良い生徒はストライクやスペアなどを結構とっていた。

 中でも一番凄いのは古菲だった。

 

「おい!あの中学生凄いぞ7連続ストライクだ!」

 

 連続でストライクを取る古菲は他の客からも注目の的だった。

 

「しかし凄いよな古菲は…でエヴァ俺は何をすればいいんだ?」

 

 何って簡単だとエヴァンジェリンはゲームを開始するボタンを押した。

 

「簡単な事だ。お前は今からやるゲームで全てストライクを取るんだ」

 

「ちょと待ってくれよエヴァ、俺は今日初めてボウリングをするんだぜ?そんな簡単に全部ストライクなんて」

 

 初めてやるマギが全部ストライクなんて難しい話だろう。何も考えずに力任せにボールを転がしても溝に落ちるか、何本かのピンを残してしまう。全部ストライクにすることは相当の集中力が必要だろう。恐らくエヴァンジェリンはそれが狙いだ。

 古菲とあやかにまき絵が行き成り勝負をすることになって一部始終を見たが、運動神経の良いあやかやまき絵でも連続ストライクなど出来ていない。一方の古菲はさっきから連続でストライクを取っている。

 古菲は考えずにただ感じるままボールを転がしているのだろう。

 

「俺も古菲のあの考えるな感じろっていうのがあったらなぁ…まぁやるだけやってみるか」

 

 マギはボウリングのボールを持ってレールの上に立った。大きく深呼吸をして精神を集中させる。

 

「意外と距離があるんだな…まッやってみるか」

 

 マギはボールを大きく振り上げて…

 

(ッそこ!)

 

 タイミングを掴んでボールを転がした。ボールは真っ直ぐと進み見事ストライクを取った。

 

「よし!」

 

 マギはストライクを取れたことにガッツポーズをする。今ので大体感覚はつかめた。今の感覚を忘れずに集中しよう。

 新たにピンが用意されて、マギはさっきの感覚を思い出しながら集中をきらず再度ボールを転がすとこれまた見事にストライクだ。

 そして次々とストライクを取って行くうちに今度はマギの方でも注目を浴びる事になった。

 マギがゲームを開始して1時間後…

 古菲達の方は決着が着いたようだ。あやかやまき絵とかなりの高得点だが、古菲は何とパーフェクトつまり全てストライクを取ってしまったのである。

 

「か…完敗ですわ…」

 

「くーふぇ強すぎだよ」

 

「ムフフ、運動なら負けないアル」

 

 崩れ落ちるあやかとまき絵に対して胸を張る古菲。一方のマギも

 

「つッ疲れた…!ゲームだっていうのにこんなに集中力を使うなんて…」

 

 マギも同じくパーフェクトを取っていた。エヴァンジェリンはフムと満足げに頷くと

 

「やれば出来るじゃないか」

 

「やろうと思えば出来るがもう疲れるゲームはこりごりだぜ」

 

 と言ってマギは自販機へ向かって行った。集中しすぎて喉が渇いたのである。自販機に着くと何を飲もうか迷うすると

 

「マギさん…」

 

 と其処へのどかがやって来た。

 

 

 

 

 

 

 

「いいのどか!?朝はマギさんああいっていたけど、どうせマギさんの事だし、何か隠し事してるはずだからここで色々と聞き出すのよ!」

 

「えぇ~ハルナそれはちょっと…」

 

 ハルナの言った事にのどかは少し戸惑い気味である。マギが嘘をついていないのは分かってるつもりだ。だけどもエヴァンジェリンの所に泊まりに行ってるのは本当だ。もしマギとエヴァンジェリンがそう言った関係になっているのだとしたら…

 そう思ってしまうと聞きたくても聞き出せなかった。そんなのどかに

 

「大丈夫です」

 

「夕映…?」

 

 不安そうなのどかに夕映がそう言った。夕映は静かに笑いながら

 

「マギさんは時々いい加減ですが、女の子の気持ちを蔑にするほどじゃないです。のどかの気持ちをちゃんと理解してくれですし、のどかがちゃんと聞けばマギさんもちゃんと答えてくれるはずです」

 

 夕映の言葉に勇気をもらったのどか。マギが席から離れ自販機の方へ向かったのを見てのどかも後をついていった。

 マギが何を買おうか迷っている所を

 

「マギさん…」

 

 のどかが後ろからマギを呼んだ。

 

 

 

 

 

「んあのどかか、如何したんだ?お前も喉が渇いたのか?」

 

 そう訪ねると、いえ別に喉は乾いていませんと首を横に振るのどか。じゃあ何しに自販機まで来たのかと首を傾げていると、のどかが

 

「あの、マギさん。今日言っていたエヴァンジェリンさんの所に泊まっているって…何でマギさんはエヴァンジェリンさんの家に泊まっているんですか?」

 

「朝にも言ってたけどな、エヴァの奴自分で思っているほどに学校生活が良くないんだ。だから俺がアイツの所に行って「嘘…ですよね?」…何で嘘だと思うんだ?」

 

 のどかに嘘だと言われてしまい、嘘だと言える根拠を問う。

 

「根拠は無いです…けど朝のマギさん、何処かみんなに心配をかけたくないようなそんな顔をしてました」

 

 のどかにはマギが嘘をついている事がバレているようだった。やれやれだぜ…マギはそう思いながら頭を掻いた。

 

「わりぃなのどか。確かに俺は嘘を吐いた。一つは魔法がばれない様に、もう一つはのどかに言われた通りお前らに変に心配されないようにだ。ったく俺は嘘を吐くのが下手だよなホントに…」

 

「何があったのか聞いてもいいですか?」

 

 のどかの要望にあぁと頷くマギ。自販機の近くにベンチがあったから座るマギとのどか。飲むつもりは無かったがマギはブラックコーヒー、のどかにはペットボトルの紅茶を買ってあげた。

 

「何で俺がエヴァの家に泊まりこんでいるかと言うと、簡単な事でエヴァに弟子入りしたからだ」

 

「弟子入り…ですか?」

 

 あぁとマギは頷いた。

 

「俺は京都で色々と経験して分かった事がある。俺は全然強くないって事に」

 

 そう言ってマギは感を強く握りしめる。

 

「のどかお前京都のこのかの実家の時に記憶が無いって言ってたよな?」

 

「はい…あの後夕映から私が石になっていた事を聞いてビックリしました」

 

「あぁ俺はのどかが石になっているのを見て正直頭の中が真っ白になっちまった」

 

「でもマギさん達のおかげで私達は助かったんだし、そんなに気にしないでも」

 

 のどがが気にしてないと言っているが、あぁそうだなとマギは項垂れている。

 

「確かにのどか、お前は助かった。けどなそれでものどかを危険な目にあわせちまった。お前を守るって言ったのに結局は守ってやることが出来なかった。運が良かったんだ…次は無いかもしれない。もう大切なものを守れないなんて嫌なんだ」

 

 だから俺はエヴァに弟子入りしたんだとのどかにそう教えた。

 

「心配すんな。エヴァは俺よりも強い魔法使いだ。エヴァの元だったら俺は前よりももっと強くなれる」

 

「でも…そんな一人で根を詰めなくても…無理をしたらマギ先生の体が」

 

「無理しないといけないんだよ!」

 

 マギは叫びながらのどかに行き成り抱き着いた。のどかはマギに抱き着かれて混乱していたが、マギが震えていることに気づいた。

 

「嫌なんだよ…目の前で大切なものを失うなんて…だから俺は強くなりたい…強くなって今度こそ大切なものを守りたいんだよ…」

 

 マギはこのまえ見た悪夢を思い出してしまった。もしあれが現実だったら自分は目の前で大切なものを失ってしまう…そんな事を思ってしまうと震えが止まらなくなる

 震えながら言っているマギにのどかは優しく背中を撫でてあげた。

 

「分かりました。マギさんだったら私が今できる事は何ですか?」

 

「のどかに今できる事…だったらお願いだ俺を信じてくれ」

 

「分かりました。私はマギさんを信じます」

 

 ありがとう…マギは自分を信じてくれるのどかにそうお礼を言った。

 

 

 

 

 

 抱き合って数分後マギとのどかはバッと離れた。マギは顔を若干顔を赤くしながら

 

「わッ悪かった…な。急に抱き着いて、嫌だったろ?」

 

「いッいえ大丈夫です!」

 

 大丈夫だと言ったのどかはマギよりも顔を赤くしていた。

 

「そろそろ戻るか。二人きりでいすぎると変な噂とか流れそうだし」

 

「そッそうですね…」

 

 マギとのどかは皆が居る場所に戻った。戻ったのだが…

 

「何やってるんだアレ…?」

 

 あやかとまき絵が古菲に追いかけまわされている状況になっていた。

 

「おいアスナ、これは如何いう状況なんだ?」

 

 マギはアスナに尋ねる。あぁアレとアスナは苦笑いを浮かべながら

 

「ネギが朝から古菲に変に気にしていてたんだけどね、古菲に中国拳法を習いたかったからでね。いいんちょとまきちゃんが勘違いしていて…まぁあとはマギさんでも分かるでしょ?」

 

「逆ギレ…ね何やってるんだかなぁまったく」

 

 マギは呆れながら見ていた。しかしネギが中国拳法か…

 

(ネギの奴思い切った事するな…)

 

 と思っていた。とのどかの方ではハルナと夕映に問い詰められていた。

 

「どうのどか!?マギさん何か吐いた!?」

 

「吐いたってハルナマギさんは何も嘘をついていないよ」

 

 ただ…とマギの方を見てから微笑んで

 

「マギさんは…やっぱりマギさんだった。だけどそんなマギさんが私は好きだよ」

 

 のどかはマギを信じると決めたのである。

 

「?のどかがそう言うなら納得するけど…」

 

 ハルナは不完全燃焼状態であったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネギは古菲に中国拳法を習う事でどれだけ強くなれるのだろうか…約束の試験の日まであと少しであった。

 

「まぁマギの場合は別荘で修業すれば1ヵ月くらいするだろうな」

 

「今それを言わなくていいぜエヴァ」

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