堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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長らくお待たせしました。
リハビリがてら少し短いです



世界樹の秘密と超天才①

『できたぁ!!』

 

 3-Aから大歓声が聞こえた。マギとネギの手も借りての徹夜作業もあり、遂に3-Aのお化け屋敷はほぼ完成した。

 見た目はハロウィンのような入り口となっている。後は中の小道具などを全て入れれば完成である。

 

「いやぁ今日の前夜祭までにって思ってたけど、これならあと2~3時間あれば間に合うねぇ」

 

 裕奈がうんうんと頷きながらそう言った。まぁふざけずに作業してたらもっと早く終わりそうだったけどなと言うツッコミをマギは心の中で呟いた。

 何でも前夜祭も色々と盛り上がるイベントが盛りだくさんらしく、皆前夜祭には出たいようだ。

 クラスの出し物も完成間近という事で、部活動に入っている生徒達は部活動での出し物の準備へと取り掛かった。

 まだまだ元気だなぁとマギは今迄徹夜したのが嘘のようだと、準備へと向かった生徒達を見てそう呟いた。

 とマギは亜子が学園新聞を真剣な眼差しで読んでいた。

 

「亜子何読んでるんだ?」

 

 マギは亜子に何を読んでいるのか尋ねると、亜子はマギに新聞を見せてくれた。

 新聞の内容を簡単に訳すと22年に1度世界樹が光らしく、世界樹の真の力がどうたらこうたらと新聞には書かれていた。

 本来なら馬鹿馬鹿しい記事だと笑い飛ばすものだが、マギは魔法使いである。若しかしたらこの記事に書かれている事は本当ではないのか?と考えていた。

 それにこの光ってる世界樹の前で告白すると恋が実るとも言い伝えられている。

 

「はいはいお前ら、こう言った噂話に花咲かせるのも構わない。けどなちゃんと出し物は完成させるんだぞ?」

 

 マギが生徒達に指示を出して出し物の作業を再開した。

 

 

 

 お化け屋敷がマギの的確な指示とネギの手伝いによって前夜祭まえまでに漸く完成した。

 現在マギがプールスを肩車し、その後ろをネギと刹那がついて行っていた。

 先程しずな先生が3-Aにやってきて、学園長が話があるという事で世界樹前広場に来てほしいという事

 マギ達は世界樹前広場に近づくにつれ、気づいた事があった。学園祭間近なのに世界樹前広場に人がまったく居ないのだ。

 ネギや刹那が首を傾げていると

 

「待っておったぞ」

 

 学園長の他に数名の生徒と先生、プラス小太郎がマギ達を待っていた。高音やガンドルフィーニにタカミチの姿があるという事は、全員が魔法使いという事である。

 成程人払いの魔法か…マギはそう呟いて納得していた。

 

「あの、この人たちは誰なんでしょうか?」

 

 ネギはタカミチや小太郎以外の人達とは初対面であるため、誰が誰なんだが分からずじまいだ。

 

「おぉそうじゃった。マギ君は一度面識があるがネギ君は初対面じゃったのう。此処に居るのはこの学園に散らばる小・中・高・大学に常時勤務する魔法先生に魔法生徒達じゃよ」

 

 此処に居るだけが全員じゃないがのうという学園長の言葉にネギは聞く耳を持たずポカンとしていた。

 そんなネギをよそに魔法先生や魔法生徒がネギに挨拶をした。

 

「んでジーさん今日は何の用だ?ネギに先生や生徒の紹介をするんじゃないんだろ?」

 

 マギは本題を学園長に尋ねた。おおそうじゃったなと学園長は顎鬚をなでながら本題を話し始めた。

 

「今日態々皆に集まってもらったのは他でもない。問題が起きておる為に諸君の力を貸していただきたい」

 

「何やまた敵が攻めてくるんか!?」

 

「また大変な事が!?」

 

 小太郎とネギが学園長に詰め寄った為に、落ち着けとマギが2人の頭を軽く小突いた。

 

「ちゃんとジーさんの話を聞け。んでジーさん話の続きは?」

 

「すまないのうマギ先生、まぁ別の意味での深刻じゃが、『世界樹伝説』を知っとるかのう?」

 

「あぁウチのクラスのガキがさわいどったなぁ。学園祭最終日に世界樹にお願いをすると願いが叶うっちゅうアホらしい噂が」

 

「そうだっけ?恋人になるとかじゃないの?」

 

 世界樹の噂を小太郎とネギがそう話していたら

 

「それがのう。叶ってしまうのじゃよ。マジな話で22年に1度じゃがな」

 

 ネギと小太郎は噂が本当という事で少しばかりポカーンとしていた。マギはふ~んとあんまり驚いていなかった。

 

「諸君らには学祭期間中、特に最終日の日没以降、生徒による世界樹伝説実行…つまりは告白行為を阻止してもらいたい」

 

「あの、よくある迷信ではなかったのですか?」

 

 刹那がそう聞くと学園長は世界樹の説明を始めた。

 

「この樹は世界樹と呼ばれておるが、実際の名は『神木・蟠桃』と言った強力な魔力を秘めている魔法の樹なのじゃ」

 

 そして22年に一度の周期でその魔力は増大し、そして極大に達すると樹の外へと溢れ出し、世界樹を中心とした六か所の地点に強力な魔力溜まりを形成する。今いる広場のその1つである。

 この膨大な魔力は人の心にも影響する。金持ちになりたい、世界征服がしたいなどと言った即物的な願いはかなわないが、告白に関する事は

 

「その成功率は120%!まさに呪い級の威力なんじゃよ!」

 

 学園長はカァッ!と目を見開きながらそう言った。

 ポヘ~とプールスは今一分からず呆然としていたが、マギは成程なと頭を掻きながら納得した。

 

「すでにこの噂は学園中に広まっておる」

 

「だよなぁこう言った噂は結構おいしいだろうし、女子も好きそうだしなぁ」

 

 マギもウンウンと頷いていた。

 

「けどさ、そんなに悪い事か?」

 

 マギの言った事にほとんどの魔法先生や魔法生徒は視線を強くした。ネギは自身の兄が行き成りとんでもない事を言いだしたので慌てだす。

 

「それは如何いう事かの?」

 

「いやさ人の心を惑わすっつうのはいただけないけどさ、学園祭だろ?好きな子同士で学園祭を一緒に過ごしたいはずだ。若しかしたらその噂の力を頼って告白するかもしれない。けどさもし告白しようとするところで邪魔なんかが入ったら、楽しい思い出が台無しじゃねぇかと思うんだよ」

 

「馬鹿な!君は恋愛と言う一時の感情の方を優先すると言うのか!?この噂が魔法と繋がっていると知られたらどうするんだ!?」

 

 マギの意見にガンドルフィーニ先生が真っ先に反論してきた。

 

「いやだからさ、最初にいただけないって俺言ったじゃん、でもさ学園祭だぜ?楽しくいきたいじゃん?それなのに告白を邪魔するとか、アンタら絶対強引に邪魔するのかよ?いいのかそれがもし学園の評判やアンタの教師の評判に傷でもついたら、アンタだって奥さんや子供がいるんじゃないの?」

 

 マギの反論にガンドルフィーニは黙ってしまった。学園の評判に傷がついてしまったらそれはそれで問題である。

 

「それではマギ先生には何か考えがあるのかのう?」

 

 学園長はマギに考えがあるのかと尋ねると

 

「まぁ思いついたのは、その噂の場所を別に移すとかさ、あとは色々な噂で上塗りしたりとか。たとえば世界樹で告白して成功するのは純粋な思いを持った奴で、邪な考えを持つ奴は逆に不幸になるとかな。その不幸になるって言うのもかなりリアリティのある嘘の実体験とかを織り交ぜたりとかな」

 

「なるほどのう。で、もし遊び半分で世界樹に近づこうとする生徒がいたらどうするんじゃ?」

 

「そん時はまぁ力づくで」

 

「ってやっぱり力づくなんかい!」

 

 と小太郎がマギに思わずツッコミをしてしまい

 

「あ?不幸になるとか言ったのに面白半分で来るやつなんか、マジで不幸になればいいんだよ」

 

「マギお兄ちゃん、怖いレス…」

 

 あぁ怖がらせてすまんすまんとマギがプールスをあやしてあげた。

 

「まぁマジで不味いのは学祭最終日なんじゃが、今からでも影響は出始める。生徒には悪いがこの6か所にはあまり近づかせない様にしてもらいたい」

 

 学園長が先生や生徒にそう呼びかけた。

 と愛理が何かに気づいたのか空を見上げた。

 

「誰かに見られています」

 

「何?」

 

 そう言っていると、グラサンをかけた男の先生がパチンと指を鳴らすと、無詠唱で風の刃が飛び出した。

 風の刃が切ったのは小さなプロペラの付いた機械であった。

 

「魔法の力は感じなかった。機械だな」

 

 グラサンの先生はそう言った。

 

「追いましょうか?」

 

 高音が学園長に聞いてみた。

 

「深追いはせんでいいよ。こんな事が出来る生徒は限られている」

 

 と高音にそう言った。

 

「ではたかが告白と侮るなかれ、事は生徒の青春に関わる大問題じゃ!ただし魔法の使用にあたっては、くれぐれも注意をするように!よろしく頼むぞ」

 

 それでは解散!と学園長が解散の号令をかけたのと同時に人払いの魔法もとき、広場には大勢の人であふれかえった。

 

「それではネギ君、くれぐれも生徒に告白されんようにな」

 

「はッはい分かりました!」

 

 ネギはビクビクしながらそう答えた。言えないアスナやこのかと此処に居る刹那などとキスをしたという事を

 

「マギ君もくれぐれも…と言いたいとこじゃが、確かエヴァと良いかんじじゃったのう。彼女は生徒じゃが、歳は君の何百倍も上だからのう」

 

「いやジーさん、なんでここでエヴァの名前が出てくるんだよ」

 

「私はエヴァおねーちゃん大好きレスよ?」

 

「いやプールス、そう言う問題じゃないんだよ」

 

 やれやれだぜとマギはとんでもない事になったなとそう思ったのであった。

 

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