恐らく納得しない人もいると思いますが
自分はどんな事があっても完結まで頑張っていくつもりもなので
どうかよろしくお願いします。
アスナとエヴァンジェリンの試合は、アスナの暴走によりエヴァンジェリンの勝ちとなる。
そのアスナは気を失って保健室で寝ている。ネギとカモにプールスは付き添いとしてアスナが起き上がるのを待っている。
そしてマギとエヴァンジェリンは、アスナが暴走した原因でもあるクウネルに問い詰めるために、彼と対峙している。
「私に何を聞きたいのですか?と言っても貴方達が何を聞きたいのかは分かっています」
「クウネルさん、アンタはアスナの何を知ってるんだ?あの時のアスナは尋常じゃなかった」
「神楽坂のあの力の膨れ上がりは今迄の比ではないぞ。アイツが他の生徒と何処か違うのは明らかだ」
マギとエヴァンジェリンの問いにクウネルは数秒間黙った後、すみませんと静かに謝る。
「アスナさんの事はまだ話す事が出来ません。恐らく彼女の過去を知っているタカミチでさえ、話す事を躊躇うでしょう」
「タカミチも、アスナの過去を知ってるのか……」
「これだけは言っておきましょう。彼女はつらい過去を捨て、優しい暖かな日常を手に入れたと。ネギ君やマギ君に出会った事で彼女はもう一度、つらい過去を見つめ直す事になるでしょう。この一言で片づけるのもあれですが、これも運命……というものでしょうかね」
クウネルはこれ以上アスナに関する事は話すつもりはないのだろう。
「アスナさんの事は言えませんが、マギ君やネギ君。そしてエヴァンジェリンに有力な情報を教えましょう」
「有力な情報だと?」
「はい……ナギの行方についてです」
「「っ!」」
マギとエヴァンジェリンは息をのんだ。自分達が今一番知りたいと思っていたナギの情報、それを目の前のクウネルが知っていると言う事だ。
「どうしてお前が知っている!?教えろアルビレオ・イマ!」
エヴァンジェリンはクウネルではなく、本名で呼ぶ。呼んだのだが……
「……」
クウネルは黙って答えない。
「おいっ!アルビレオ!!」
「……」
エヴァンジェリンは再度名を呼ぶが、だんまりを決め込んでいる。
「~~~っ!おいクウネル!」
「はい、何ですかキティ?」
「うがぁっ!その名で呼ぶな貴様ぁっ!」
早めに折れたエヴァンジェリンがアルビレオではなく、クウネルの方で呼ぶと、普通に答えた。どうやらクウネルって言う名が結構気に入ってるのだろう。エヴァンジェリンの方はキティと言う呼ばれ方が嫌なのか、クウネルの首を絞める。かわいいのになとマギは思ったが黙っている。今のエヴァンジェリンに言ったら何をされるか分からないからだ。
エヴァンジェリンに首を絞められながらも笑っているクウネルだが、マギの方を見ながら
「ナギの情報をタダで教えると言うのも、貴方達のためにはならないでしょう。条件としてはまず一つ、この武道大会にて私と戦い、勝利するか私を満足させたら教えましょう」
「そんな事で教えてくれるのか?」
「簡単に聞こえるかもしれませんが、私に勝つことが出来なかったり、私を満足させることが出来なければ、ナギの行方を知っても見つけられるどころか、貴方が命を落とすかもしれません」
「……」
クウネルの言った事に何も言えないマギ
「私とマギ君は同じブロックですからね、準決勝では当たる事になるでしょう」
「いや俺が準決勝まで上がれるなんて、簡単に言うけど……」
「マギ君が準決勝まで上がれると私は信じていますからね。それじゃあ私はこれで、楽しみにしていますよ」
それだけ言うとクウネルは目の前で消えてしまった。
「何というか、読めない人だな」
「だがアイツの実力は本物だ。あんな性格だが、えげつない力を持ってるから気を付けろ」
「あぁ油断なんかするつもりはないさ……って先に楓との試合があるしそっちに集中しないとな」
と話していると
「マギさん、エヴァちゃん」
目を覚ましたアスナがネギと一緒に此方に歩いてきた。
「そのっさっきの試合、ごめんなさい。アタシ途中からの記憶がなくって、気が付いたらベッドの上だったから」
頭を下げて来たアスナに対して、鼻で笑ったエヴァンジェリン
「だから言っただろう神楽坂、覚悟が足りないから力に呑まれるんだ。そんなので坊やを護れるかな?精々力を見誤ないようにな」
お前のおかげで楽々2回戦進出だと言いながら去っていった。事実なので何も言えないアスナだが、その目には悔しさが現れている。
「そこまで気負うなよアスナ、今回は駄目だったかもしれないが、まだ次があるんだからその次までにしっかりと力を付ければさ」
落ち込んだアスナの頭を優しく撫でまわしてあげるマギ。
「マギさん……」
「それに気付いたか?エヴァの奴お前の事をフルネームじゃなくて、神楽坂って呼んでたのを」
「あっそう言えば……」
「エヴァも少しはアスナの事を認めたのかもしれないな。だからこそアイツがビックリする位まで頑張ってみようぜ」
「はい!アスナさんだったら直ぐに師匠を驚かせる位に強くなってると僕は思います!」
「ネギ、マギさん……ありがとう」
マギとネギによる慰めで、何時もの元気を取り戻したアスナ。
「それじゃあ試合会場に戻ろうぜ。そろそろ刹那の試合が始まるからな」
「そうだったね。急ごうお兄ちゃん、アスナさん」
「ちょっちょっとあんまり引っ張らないでよ!」
何時もの調子で試合会場に戻る3人である。
第4試合は、刹那対山下慶一である。
山下慶一は3D柔術と言ったあまり知られていない格闘術の使い手である。彼も格闘家の経験として今回はモップを得物として使っている刹那との間合いを取った戦いをしている。
さらに彼は豪徳寺や中村と知り合いらしく、豪徳寺が予選で使った漢弾、中村がマギに使った裂空掌と言った気を使った遠当てが使えるのだ。と言っても技名も無い気の連続発射ではあるが。
がしかし最後は戦いの経験の差で、刹那が勝利を収めた。
(なっなんだよ今の試合は!?某バトル漫画みたいな気を出してたけど、これも全部さっきまでの試合と同じような出来物の試合なんだろ?そうだと言ってくれよ!)
今までにない飛んでも空間を目の当たりにして、自分の中の常識が本当なのかと頭を抱えて唸る千雨である。
「ほわぁ~せっちゃんカッコよかったえ」
「おっお嬢様、お褒めにあずかり光栄です」
ほんわかしているのこのかが、先程の試合をした刹那にカッコイイと褒めて、刹那は微笑みながらお辞儀をした。実際凛々しく戦う女剣士として試合では注目されているのだろう。観客の中には刹那を応援する人が多かった。
「流石刹那さん。アタシも剣術の師匠である刹那さんみたいにもっと強くならなきゃ」
新たな目標を立てるアスナを柱に寄りかかってみているマギ、すると高音がマギに近づいてくる。
「次の試合はこの私が出ます。マギ先生は、この私の勇姿をしかと心に刻んでください」
「まぁ無理はすんなよ。そこまで危ない事にはならないと油断はすんなよ」
「フフ、私の真の真の力を見たらそんな事はもう二度と口にはさせませんよ」
自身満々で堂々とした姿の高音は、優雅な足取りで試合会場へと向かっていく。第5試合高音対田中の試合が始まる。始まったのだが……
チュドーン!ドカァァァンッ!!バババババ!!
「きゃあっ!ひゃぁあっ!いやぁぁぁっ!!!」
ビームの嵐やロケットパンチの猛攻で高音は手も足も出なかった。
高音の相手である田中は、工学部で実験中のロボット兵器である。因みに茶々丸の弟であるらしい。
「工学部は色々な物を造ってるみたいだが、あれが茶々丸の弟と言うのは流石にいやだなぁ」
「何というかお父さんって言った方がいい貫禄だよねぇ」
「茶々丸お姉ちゃんの弟さん、大きいレスね」
マギとネギは遠い目でそう言う。さっきからビーム連発されてるけど、高音死なねえよなと心配になるマギである。現にビームの爆風のせいで高音の姿が見えなくなっている。愛衣も高音が一方的にやられているのを見ておろおろとしている。
「まっまさかロボットが出て来るなんて予想外でした」
爆風の煙の中から、高音の影がゆらりと見える。無事の様だ。
「ですが種さえ分かればこっちのもの!私の真の力で返り討ちにしてさしあげます!」
田中に指をさし決める高音。が会場はシンと静まりかえっている。どうしたのかと首を傾げる高音。というよりさっきよりも涼しく感じるのは何故だろうか。
「お姉様ぁ……」
愛衣が泣き崩れているのが見える。というか観客の、主に男性の視線が自身の顔から下に突き刺さるほどに見て来るのを感じ、自身を見降ろして固まる。
今の高音はほぼ裸と言っていいほど肌が露出している。胸なんて丸見えである。顔がみるみるうちに赤くなる高音は、マギを恐る恐る見る。
「……」
黙って片手で目を覆うマギ、少なからず高音の裸を見てしまったらしい。気になる男性に自身の恥ずかしい姿を見られてしまった高音は
「いぃぃぃぃいやぁぁぁぁっ!!」
魔力の籠った影を腕に纏い(もう片方の腕で胸を隠すのを忘れずに)田中を殴り飛ばしてしまった。
リングアウトし、水に突っ込んだ田中は浮かんでこなかった。10カウントによって高音の勝利となった。
「もうお嫁にいけないーーーー!」
最初に投げ捨てておいた、黒装束で体を隠し急いでリングを後にする。こうして高音は『麻帆良の脱げ女』として、恥ずかしい伝説を残すのであった。
「高音は、どうやらある意味不幸の星に生まれたみたいだな」
「うぅお姉様、お姉様がぁぁぁ……」
泣き崩れる愛衣に対して、マギは優しく肩に手を添えて慰める事しか出来なかった。
第5試合、大変な(男性にとっては嬉しい)ハプニングがあったが、いよいよ第6試合、マギと楓の試合が始まるのである。