堕落先生マギま!!   作:ユリヤ

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お久しぶりですユリヤです
長々と投稿出来ずにすみません
社会人となってまだまだ不慣れな所もあり、学生との時の生活のリズムが全く違う事もあり、中々小説にのめり込む時間が出来ませんでした
これ以降も間が開いてしまうかもと言うか絶対開きますが、こんな駄文小説を待っていてくれる方が少しでもいれば幸いです


兄弟対決

『皆さま大変お待たせしました!これよりマギ・スプリングフィールド選手対ネギ・スプリングフィールド選手!もう皆さんは分かっていると思いますが、この2人はご兄弟!若しかしたらこの大会初の兄弟による決勝戦になるかもしれません!』

 

 

 和美の実況にて、マギとネギの登場で会場は更なる歓声が上がる。

 

 

『ネギ選手は剣の達人とも言える桜咲刹那選手に辛くも勝利!一方のマギ選手はクウネル選手との試合に超常現象とも言える戦いを私達に見せてくれました!しかし無茶をし過ぎたのか、急遽設けた1時間の休憩でどのくらい体力が戻ったのか気になる所です!それでは間もなく試合が始まります!!』

 

 

 ネギはマギの体の事を心配していた。現に手首の包帯をジッと見ていた。

 

 

「お兄ちゃん、本当に大丈夫なの?その手首の包帯……」

「別に気にする程のもんじゃねぇよ。それよりも良いのか?俺の事心配して勝負に勝てなかったなんて、笑い話にもならねぇぞ」

 

 

 マギの返しにネギは少々ムッとした。心配したのにその返しは如何なのかと思ってしまった。

 一方のマギはこれから試合なのに身内の事を心配しすぎて本気を出さずに戦いそうなネギを心配していた。やるなら全力でが今の彼の考えである。

 

 

『それでは!両者構えて下さい!!』

 

 

 ネギは構えるが、マギは構えもせずに、両手を軽く広げるだけだ。

 

 

『おおっと!ネギ選手は何時ものように中国拳法の構えを取ってるのに対してマギ選手は構えず両手を広げているだけ!これはどういう事なのでしょうか!?』

「悪いな正直言うと、まだ体力は回復しきってないんだよ。だからネギ、いくらでも打ってきていいぞ」

『マギ選手いくらでも打ってきていいと挑発にも取れる発言!これに対してネギ選手は!?』

「そう……だったら遠慮なくいくよお兄ちゃん」

『ネギ選手!敢えて挑発に乗った!さてそろそろ会場の熱気も高まってきたので!試合を開始します!それでは……始め!!』

 

 

 試合の合図と同時にネギはマギへ突貫する。

 

 

(お兄ちゃん相手に小細工なんてやっても見破られる!だったら最初から全力で行くまで!)

 

 

 間合いに入ると、ネギは自分の持ち技の1つ雷華崩拳を繰り出す。目標はマギの腹、クリーンヒットすればかなりのダメージが入るだろう。

 観客の誰もがネギの攻撃がマギに入るとそう思っていた。だが……

 

 

「がっ!?」

 

 

 吹っ飛んだのはネギで、マギはさっきと同じ場所に平然と立っていた。

 

 

『なんだぁ!?攻撃をしようとしたネギ選手が吹っ飛んだぞ!これは一体どう結う事だ!?』

 

 

 ネギも自分が何をされたのか分かっておらず、マギの方を見る。そのマギ本人は軽く首を鳴らしていた。

 

 

「今お兄ちゃん何を……?」

「簡単にネタばらしするわけないだろ?ほれほれ、どんどん打って来い」

 

 

 手首をくいくいとして挑発ポーズをとるマギ。

 下唇を噛みながら、再度マギへ攻撃を仕掛けるネギ。

 

 

「どっどうして今のネギの攻撃がマギさんに通じなかったの!?」

「少し黙ってろ神楽坂。この戦いを理解できないなら一々口出しするな」

「ちょ!どういう事よエヴァちゃん!!」

「アスナさん、ネギ先生とマギ先生の戦いをよく見てください」

 

 

 刹那に言われ、改めて目の前の試合を見るアスナ。今もネギがマギへ攻撃を繰り出し続けていた。今自分が出せる精一杯の力で技を出し続ける。

 一方のマギはネギが繰り出す技をすべていなしていた。ネギが拳を出したら軽く軌道を変えて当たらないようにする。そしてネギの力を利用してカウンターで顔面に掌底を食らわした。さっきネギが吹っ飛んだのもカウンター技を食らわしたからだ。

 

 

「今のマギはまともに動けないからな。坊やの攻撃を利用とするカウンターのスタイルに変えたようだな。坊やの攻撃は単調な所があるからな、あんまり使わないカウンターでもいくらでも対処できるようだな。……卑怯とか言うなよ神楽坂。戦いに卑怯も汚いもない。勝てばいい。簡単にカウンターをされる坊やの戦いにも問題があるんだからな」

「……分かったわよ。これはネギとマギさんの試合なんだから何も言わないわよ」

 

 

 渋々と納得するアスナ。その間にもネギが攻撃をかわすと、柔道の背負い投げの様な投げ技で、ネギを叩きつけたマギはそのまま押し倒すかのように寝技へと持ち込んだ。圧倒的な体格差にネギは動けなかった。

 

 

『今度は寝技に持ち込んだマギ選手!小柄なネギ選手ではマギ選手を退かすのは難しいでしょう!ですがこれは試合です!マギ選手は何も卑怯な事はしてはおりません!体格差を利用した立派な戦法です!』

「どうしたネギ、この程度か?このまま締め上げて終わりにするぞ」

 

 

 徐々に力を入れてネギの意識を刈り取ろうとする。もがくネギだが、まったくビクともしない。

 

 

「くっ……まだまだぁ!」

 

 

 このまま終わるわけにはいかない!そう思ったネギは一瞬だけ魔力を辛うじて動ける足に集め、膝蹴りをマギの腹へと当てる。

 魔力の障壁で体を護っているマギ。だがネギの膝蹴りが腹に当たった瞬間、少し顔をゆがめ、ネギから離れた。

 腹を押さえるマギ、少々効いたようだ。

 

 

「やるじゃねぇかネギ。このまま終わっちまうかと思ったぜ」

「僕だってただで倒れるわけにはいかないからね」

 

 

 不敵に笑うマギに対して、ネギも笑みを返す。まだまだ試合は終わらない様子に観客達のボルテージも上がっていく。

 と此処で初めてマギは構える。

 

 

「ちょっと調子が戻ってきたから俺もそろそろ行かせてもらうぜ。といっても本気を出せるのはせいぜい1分位だろうけどな。……ついてこれるかネギ?俺の本気に」

「ついて行くよ。こんな所で僕は立ち止まれないから」

「……良く言ったな。だったら行くぜ!」

「うん!!」

 

 

 2人は同時に姿を消した。観客達は2人が消えた事にどよめきだすが、次の瞬間にはとてつもない大きな衝撃波が会場を襲った。

 

 

「なっ何!?今度は何が始まったの!?」

 

 

 衝撃波で会場の池の水が舞い上がり、そのままずぶぬれになったアスナが何が起こっているのかと慌てふためく。

 とマギとネギが一瞬現れたかと思いきやまた消え、また現れては消えを繰り返し、時折拳がぶつかり合い衝撃波を出しながらもまた消えると言った高速での戦闘を繰り返していた。

 

 

「瞬動術や!ネギとマギ兄ちゃん連続で瞬動術を使いながら闘っとる!ネギの奴また直ぐにレベルアップしよった……!」

「マギお兄ちゃんとネギお兄ちゃん、ぜんぜん見えないレス!」

「というか大兄貴、こんなに張り切り過ぎてばてないんですかね……」

「まったく直ぐに調子に乗って……アイツもまだまだ男の子と言う事か」

 

 

 エヴァンジェリンは呆れたような溜息を吐いているが、マギがまた闇の魔法を使わないだろうかと心配であった。

 

 

「ネギ!さっきのクソ親父の言ってた事、何か分かったか!?」

 

 

 闘いながらもマギはネギに問いかけた。

 

 

「それってお前はお前自身になれって事!?」

「あぁ!幻だがクソ親父が言った事で何か分かったか!?俺はとっくに答えは出てるが敢えて言うぜ、俺はクソ親父みたいにはならないで自分の道は自分で切り開く!ネギ!お前は如何だ!?」

「正直まだ分からない!けど!僕は父さんやお兄ちゃんと同じくらい強くなる!僕自身が納得するまで突き進む!」

 

 

 そしてマギとネギは組み合う形になる。体格差がありながらも今度はネギは押される事無くビクともしない。

 

 

「違うだろネギ。こういう時はこういうんじゃあないか?『父さんやお兄ちゃんをも超える』コレぐらい言わないと……なっ!」

 

 

 言い終えた後にマギはネギの額に頭突きをおみまいする。余りの攻撃に観客はうわぁと引いていた。

 頭突きを喰らったネギは数歩よろけるが何とか耐える。

 

 

「あはは、そうだね。それ位言い切らないと……ね!」

 

 

今度は中国拳法ではないただのパンチをマギのボディに当てる。

ただのと言っても魔力込のパンチ、ダメージが蓄積されているマギは膝から崩れ落ちた。

 

 

「……やっぱりそろそろ限界みたいだな。そろそろキメに行くか!!」

「僕だってまだまだ行ける!!」

 

 

 今度は技も何もないただの殴り合いとなった。マギ自身体力の限界が近づいていた。ネギもネギでマギ相手にどういった技を繰り出せば効果的かと言った事も頭からすっ飛んで行った。

 ただたんの殴り合い、互いに一歩も引かなかった。互いの拳が顔や体に当たった瞬間に繰り出される鈍い音に、観客達は歓声を上げる事も無く、ただ黙って見ているしかなかった。

 しかしマギやネギをよく知っている者達、アスナ達はこの試合を黙って見ながらも強く2人の事を思いながら心中で応援を続けていた。

 ドゴっと言った鈍い音がマギとネギの2人の方から聞こえ、血が舞い散った。

 観客席からは何人かの悲鳴が聞こえるが、そんな悲鳴はマギとネギの咆哮で掻き消えた。

 

 

「今日こそ僕は!お兄ちゃんに勝つ!」

「やってみろネギ!!」

 

 

 2人が吠えたのと同時に魔力が膨れ上がり、突風が巻き起こる。

 

 

「桜華崩拳!!」

「喰らえ!!」

 

 

 ネギの最大の技と、マギの名前も無いただの正拳突きがぶつかり合おうとしていた。

 しかしネギとマギでは歳の差もあり、リーチの差もある。このままではネギの桜華崩拳はマギには届かないだろう。

 だが、だがここで、ネギは更なる1歩を進んだ。

 

 

「っ!ここだぁ!」

 

 

 ネギが叫んだ瞬間、ネギの拳に魔力が集中したかと思いきや、魔力が拳の形を成しそのままマギの体にへと入って行った。

 技名を名乗るのであれば、桜華崩拳・伸。まるで腕自体が伸びているかのように見える。

 マギの正拳突きが入る前にネギの桜華崩拳が入った。

 マギの体が止まる。誰もが決まったと思った。しかし技を放ったネギ本人は変な違和感を感じていた。

 

 

「見事だなネギ。こんな土壇場でさらに前に進むなんて。……だが、このお兄ちゃんを越えるなんて、あと5年早いぜ」

 

 

 咄嗟に障壁を張ったマギは、ネギの攻撃を既に防いでいた。

 

 

「ふん!」

 

 

 マギの正拳突きがネギの顔面に入った。きりもみ回転をしながら会場に叩きつけられた。

 

 

『きっ決まったぁ!マギ選手の正拳突きがネギ選手を捕らえたぁ!さらにネギ選手、今の攻撃で動けない様だぁ!カウントを取っていきま――――』

 

 

 と和美が言う瞬間にマギも膝から崩れ落ち、仰向けになって倒れた。

 

 

『なっなんとマギ選手も倒れたぁ!どうやらマギ選手も限界だったようです!両者動けない様子ですが、カウントを取っていきます!』

 

 

 和美がカウントを取り始める。ゆっくりとカウントが過ぎていく中、あぁと青空を見ながらマギは呟く。

 

 

「やっぱ無理しすぎたかな。とっさに障壁張ったが全然威力を殺せなかった。やせ我慢はするもんじゃねぇなぁ。お前も行き成りぶっ飛んだことするんだなネギ」

「へへ、これで少しはお兄ちゃんに近づけたかな?」

「馬鹿言うんじゃねえよ。体力前回のマギさんだったらあんなの完全に防ぎきるっつの。……まぁ今回は妥協点をやるよ。甘いマギさんに感謝しろよ」

「そっか……だったら今度は万全なお兄ちゃんを倒してみるよ」

「まぁ気長に期待せずに待っててやるよ」

 

 

 動けない体で手だけを動かして互いの拳をぶつけ合うマギとネギ。

 そして――――

 

 

「―――――10!終了!!決勝戦にて初めての相打ち!この勝負は観客のメール投票にて勝敗が決まります!!』

 

 

 そう言えばそんな事を言ってたなとマギはこの勝負自分が勝とうが負けようがまぁいいかと呑気な事を考えていた。

 1分後にはメール投票は終了した。会場に巨大なディスプレイが現れた。

 

 

『観客の皆さまありがとうございました!メール投票の結果は円グラフで表示されます。ではご覧ください!』

 

 

 出た映像では赤がマギで青がネギで赤が円を覆ったり、青が円を覆ったりなどの演出が続いた。

 そしてピタリと、グラフが止まった。

 円は赤と青が丁度半々で一切のずれが無かった。と言う事は……

 

 

『なっなんと!マギ選手とネギ選手どちらも50%!メール投票も引き分けに終わりました!ということは……今回の優勝者はマギ選手とネギ選手!優勝者が2人で更に兄弟と言った異例中の異例が起こってしまったぁ!!』

 

 

 観客達は一瞬シンと静まり返ったが、次の瞬間にはブーイングなどの野次は無く、拍手と喝采が2人に送られた。

 

 

「……やれやれだぜ。けどこういうのも悪くないな」

 

 

 何時もの台詞を呟いたマギは微笑を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 大会の終わりに起こったこと。

 優勝者が2人と言うのはまだいいが、優勝賞金はどうするかと言った話になったが、マギが

 

 

「別に兄弟なんだし、半分ずつでいいだろ」

 

 

 とのことで、一千万円は半分の五百万へとなった。晴れて半分にはなったが大金を手に入れたマギとネギ。

 その後は数々の麻帆良学園の報道陣のインタビュー攻めから逃げる事になる。

 

 

「フムフム、中々上手くいったと言ったところカ。これで少しでも魔法に対する認識の阻害が薄れれば幸いだガ……」

 

 

 満足そうに頷きながら神社の廊下を歩いている超。

 そんな超の周りをタカミチなどの教師が取り囲んだ。

 

 

「おやおやどうしたかナ先生方。そんな血相を抱えて」

「恍けるな超鈴音!貴様がこの学園祭で何かを起そうと言うのは把握済みだ!!」

「落ち着いてガンドルフィーニ先生。けど、超君。今回の事はやり過ぎだ。悪いけど、学園祭が終わるまで君の身はこちらで預からせてもらう」

 

 

 少しずつにじり寄って来る先生達。数では圧倒的に不利。だが超は余裕の表情を浮かべていた。

 

 

「ふふ、まるで私が悪人みたいだナ。だったら悪人らしくここは逃げさせてもらうヨ」

「!確保!!」

 

 

 タカミチの合図で一斉に先生達が超に向かって飛び出した。

 しかし超は余裕の表情で懐からネギが持っているのと同じ懐中時計を取り出した。

 

 

「では先生方数刻後にお会いしよう。さよならダ」

 

 

 超がスイッチを押した瞬間、超は一瞬で消えてしまった。

 

 

「消えた!?いったいどこに……」

 

 

 タカミチは一瞬で消えた超に驚きを隠せなかった。

 他の先生達は消えた超を探そうとしていた。

 そんな中でタカミチだけは、今は超を探す事が出来ない事と、今超を捕らえられなかったのがこの後にとんでもない事が起きると長年の経験の勘がそう囁いていた。

 

 

 

 

 

「―――――ふぅ時間旅行も無事に出来タ。カシオペアの運用も良好だナ」

 

 

 同じ場所だが、あたりがもう暗くなった廊下でカシオペアをしまい、クスクスと笑みをこぼす。

 

 

「遅かったな超。こちらは待ちくたびれたぞ」

 

 

 と暗くなった廊下の陰からアーチャーが現れた。

 

 

「すまなかったナ。先生達を撒くのに時間がかかったヨ。と言ってもさっきまでの時間軸にはもう私はいないから、私を見つけるなんて事は出来ないがナ。さて、計画も最終段階へと進めようカ」

 

 

 そう言い残して、超とアーチャーは闇へと消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                         世界が狂うまであと数時間

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