「――そんな感じですね~」
「なるほどです?」
アリスさんのお話をまとめると、この世界の時間は現実の3倍の速さで流れる、一度死んじゃうと1日ログインできない、私たちプレイヤーには「エンブリオ」というオンリーワンの能力の卵が与えられる……らしいです。
正直、私がプレイできる時点で大概なのですが、もはや何かしらの超常の存在がかかわっていることを隠す気がないですね。
まぁ、私にとっては有り難いのでどうこう言うつもりはないです。
他にも職業制のゲームでプレイヤーはどんなジョブにでもつけるとか、全プレイヤーが単一サーバーで遊ぶのに何をするのも自由とか少しおや?と思うことはありますが、そこは一旦おいておきます。
「質問はありますかー?」
「そうですね……ジョブがあるということは、やっぱりモンスターとかいる感じなんですよね?」
「はいー。ですが生産職も非戦闘職もありますので、必ずしも戦う必要があるという訳ではないですよー。さっき言った通り、マスターさんにはどんな職業にも適性がありますので料理人でも錬金術師でも裁縫士でも何にでもなれますよー。
生産職向けのエンブリオもあるので、そういった方向に進化したら目指してみるといいかもしれませんねー」
「えっと、それって町の中とかに入ってきます?」
「あー……入ってきますねー。町を壊滅させれるレベルのモンスターもいますし、犯罪者ロールをするマスターさんもいるので町中も一概には安全とは言い切れないですー」
むむむ……まさかの安全圏なしですか……
そして単体でそのレベルのモンスターに犯罪者プレイヤーって普通に危ない世界じゃないですか。
ただ、これで決心はつきました。
元々折角生身の身体を手に入れたのにフィールドに出ないのは少し勿体無いと思っていたんです。安全圏があるなら、それでも生産職で装備とかを万全にしてから時々フィールドに出る感じで楽しむ予定でしたが、安全圏がないなら戦闘職一択です。
折角生き返ったのにまた死ぬのは御免です。
死ぬにしても精一杯抗ってから。何もできずに唐突に殺されるのは絶対に御免です。
「他に質問はありますかー?」
「いえ、大丈夫です! お菓子も食べられますし、どんな職業にでもなれるんだったら向こうに行ってから頑張ります!」
そう! この世界には味覚があるのです!
冒険者になって、いっぱい稼いで世界を巡ってリアルで食べられないご馳走を沢山食べる!
アリスさん曰く、ここの世界は地球並みに広いらしく、料理人のプレイヤーが来ることを考えれば料理に飽きることはまずない!
いざゆかん! 食べ歩きの旅へ!!
「ではではー、キャラメイクを始めましょうかー。容姿も色々いじれますよー。それとプレイヤーネームはどうしますー?」
あっ。