トリガーに転生したので取り敢えず世界を救おうと思う 作:プロトタイプ・ゼロ
「一応自己紹介しておくと、俺の名前は
「あ、その、私は星乃一歌、です(突然巨人に変身する人が普通の高校生?) 」
あの後、ファミレスから離れた俺達は取り敢えず近くに家があった俺ん家で話すことにした。
(あれ? これ奏にバレたら死ぬんじゃね?)
ふふふ、みんなは知らないと思うがいつも超絶美少女イケメンな宵崎奏は、キレるとかなり怖いのだ。意外なことに以前興味本位でガチギレさせた天馬司と同じタイプだということも判明した。
あのときは本当に怖かった。司は言動こそかなりうるさいが友達思いのいいヤツだ。その司がガチギレしたときは……うん、思い出したくない。
「あの……大丈夫、ですか? 急に顔が真っ青になりましたけど」
「は、ははは……大丈夫だ、問題ない」
「それ何も問題なくないですよね!?」
おっと、どうやら心配かけてしまったようだな。反省反省。
「いやなに……ちょっと興味本位で親友をガチギレさせてしまったときのことを思い出してしまってな」
「いやなんで興味本位で親友を怒らせるんですか……?」
だって気になったんだもん。司がガチギレしたらどうなるか……。ま、まぁ……その話はおいおい語るかもしれないが。
「ま、まぁ……そんなことはさておきだ。君も先の事で色々気になっていることだろう? なにか質問はあるか?」
「咲希……? えぇと、じゃあ。…あの巨人はなんなんですか? 十年前に見た巨人に似てるし、以前フェニックスワンダーランドに現れた巨人ですよね?」
「あぁ、そうだな。あの巨人の名はウルトラマントリガー。光の巨人と呼ばれる戦士のことさ」
ごくり、そんな音が一歌の喉から聞こえた。
「そして、トリガーと戦ってた黒い巨人はティガダーク。俺自身よくわかってないんだけど、本物と同じ姿をしている、言わば偽物だよ」
本物のティガはあんな弱くない。実際に戦ったことはないけど、あんなお粗末な戦い方はしない。つまりティガの精神がマドカ・ダイゴさんじゃない全くの一般人であり欲望に塗れたクズ野郎だったからあそこまで弱かった、ただそれだけだ。
あぁでも、劇場版とかでマドカ・ダイゴさん意外の別人がウルトラマンティガになっても普通に戦えてたからやっぱり一般人がどうとかじゃないかも。単純に戦い慣れてる俺達と違ってあの転生者が弱かっただけだな。
「はぁ……あんまり理解できなかったけど、つまり、敵ということでいいんですか? さっきの黒い巨人は」
「そうだね。その解釈でいい……っても何も黒い巨人すべてが開くというわけではないけどね。闇の巨人の中には何らかの形で闇堕ちした巨人が多いから」
「そうなんですか?」
「うん。だけど、それは語ると時間もかかるよ?」
「大丈夫です! まだ時間はありますから!」
そうして、俺は一歌といろいろ話をして時間を潰した。
「そろそろ良い時間だな。長時間異性の家に女の子をいさせるわけにも行かないし……どうする? 帰るなら途中までは送っていくけど?」
時間帯的に暗くなるまでに余裕はあるとはいえ、相手は年頃の女の子だ。早く家に帰らないと親御さんも心配するだろう。それに、ティガダークが現れたこともあって。
「そう……ですね。そろそろ、帰ろうかと思います」
「わかった。なら、途中までは送っていくよ」
そう言って外出用の上着を羽織ると一歌とともに外に出る。
外は少しオレンジ色に近くなっており、出歩いている人も少なくなってきている。これは早く帰してあげたほうが良さそうだ。
「今日はありがとうございました。色々話を聞けてよかったです」
「別に大したことは話してないけどね。主にウルトラマン関連のことを話しただけだし」
「い、いえ! そんなことありません! とても有意義な時間でした!」
「はは……そう言ってもらえると知識を振る舞ったかいがあったってもんだよ」
少し嬉し気なって微笑むと何故か一歌の頬が赤くなっていた。
「どうかしたか?」
「えっ……? あ……な、なんでもないです///」
なんか少しおかしい気がしたが気にしないでおこうか。
(奏汰さんの笑顔……かっこよかったなぁ///)
〜〜宵崎奏〜〜
わたしはみんなを救える曲を作らなければいけない。お父さんから曲を奪って殺してしまったわたしには、みんなを救える曲を作り続ける以外に生きる意味がないから……だから、
「奏汰が……わたし以外の女の人と歩いてる……?」
たとえ奏汰に彼女がいても何も思わない。そう、何も……思わ、ない。
どうして今日に限って外に出てしまったんだろう……外に出なければ彼方が女の人と一緒に歩いてるところを見なくて住んだのに。
(胸が……痛い。どこか悪いわけじゃないのに……とても、胸が痛い)
そうだ……こういうときはセカイに行ってミクと話をしよう。そして気を紛らわせよう。そうしないと……心がぁキツいから。
そう思ったわたしはポケットからスマホを取り出すと、画面に見たことのない……そして、ある意味馴染みの深いファイルが入っていた。
「『Untitled』? これって、まふゆのときと同じ」
それを見たわたしは躊躇わず画面をタップして、まだ音楽のないそのセカイに行くことにした。
画面から出た光が私の身体を包み込む。
光がなくなって瞼を上げる。まだ目がショボショボとするけど、そのうち慣れると思い周りを見渡す。
そして、驚愕した。
「これは……!?」
わたしの目に写った光景は、酷かった。
すべての建物が粉々に壊れていたり歪な形で歪んてしまっていたりしていた。空は暗く時々赤黒い雷が降っており、とてもじゃないけどセカイにいるとは思えない。
敢えて言うなら、地獄というのが正しいかもしれない。そう、思えてしまうぐらいにこのセカイは酷い有様だった。
それに、闇の奥で誰かが暴れているのも気になる。白い鎧のような巨人が遠くで何かを壊している様子が、なぜだかすごく気になってしまう。
「あれ? 予想外の人がいるね」
突然後ろから声をかけられる。その声はわたしの知る声と同じでありながら全く違う。
「ミク……」
振り返った先にいたのは予想通りバーチャル・シンガーでありセカイの住人である初音ミクだった。でも、わたしの知る初音ミクとは違う。
まるで夜空のような真っ黒な髪に、アメジストのような紫色の瞳。可愛らしい微笑みはまるで氷のような冷たさを感じさせられる。笑っているはずなのに笑っていないような感覚に感じた。
黒を基調とした和服のような服を着ている。
「こんばんは、宵崎奏さん」
「え、えっと……こんばんは……ミク、だよね?」
「そうだよ。君たちの知ってる初音ミクとは違うけどね」
やっぱり、そうなんだ……。
「ここは、どこなの?」
「ここは『常闇のセカイ』だよ。誰にも想像のできない深い闇が形になったセカイなの」
「常闇の、セカイ……」
ミクからセカイの正体……それにわたしは驚愕した。
「ふふ、驚いてるね」
驚くに決まってる。誰が生んだセカイなのかまではわからないけど、ここまで深い絶望がセカイの形になっているんだ。
わたしが……救わないと!
「あぁ〜もしかして自分が救わなきゃって思ってない?」
「え? どうして……」
「無理無理! 君一人じゃあとてもじゃないけど彼を救うことなんて無理だよ。君一人で救えるなら、彼はとっくに救われてるはずだよ」
酷い言われようだ。確かに、私一人じゃあ無理かもしれない。だけど……
「はぁ……面倒くさいなぁ。とっとと帰ってくれない? ここは彼の闇で渦巻いているから、これ以上ここにいたら、
「君も……?」
その言い方ではミクは既に飲み込まれているように聞こえる。だけど、そんなことを聞く気にはなれなかった。
「帰る前に教えてほしい。このセカイは誰が……」
「君のよく知る人だよ。君が大好きな彼のセカイ……さぁ、教えてあげたからとっとと帰ってよね。あんまりこのセカイにわたし以外の人がいるのって気に食わないから」
その言葉を最後に、私は気を失った。
「――夫ですか? あの……大丈夫ですか?」
「んっ……誰?」
目が覚めたわたしは何故か地面に倒れていることに気づく。上半身だけ起き上がらせて周りを見ると、さっき彼方と一緒にいた女の人が心配そうな顔でわたしを見ていた。
「あーうん、もう大丈夫だよ」
「そんな大丈夫そうには見えないけどな」
突然身体がグイッと浮かび上がる。急なことで驚くけど、その声で誰がわたしを浮かび上がらせたのか理解した。
「奏汰……?」
「うん、そうだよ。驚いたよ……急に星乃さんが走り出すからなにかあるのかなって思えば奏ちゃんが倒れているんだからね」
二人の様子と空の感じからそこまで時間は経ってないと思う。でも、二人に心配をかけたことに変わりはない。
「ごめん……心配、かけたね」
「凄くな」
「どうして、倒れていたんですか?」
物凄く言いづらいことを聞いてくる。どうしよう、なんて説明すればいいのかな……。
「おいモブ野郎! 愛しの奏と一歌から離れろや!!」
そんなとき、急に現れた男の子が奏汰に向かって声を荒らげていた。奏汰はとても面倒くさそうな顔をしている。
「またかよ……二回目だぞこの展開」
なんだろう……とても疲れた顔をしている気がする。
「ふははははははははは!! この俺こそ世界の主人公なのだぁ!」
「だぁー! 面倒なやつ! 一歌、奏を安全なところに!」
「えっ!? あ、うん。わかった」
突然のことで驚いた女の人(一歌って言うんだ。覚えたかも)が私を連れて離れた場所に連れて行く。それと同時に、2つの光が天に昇り、光から二人の巨人が現れた。
さてさて、次回はどうなることやら。
感想などお待ちしております
第一章の仲間ウルトラマンは?
-
ウルトラマンメビウス
-
ウルトラマンヒカリ(ツルギ)
-
ウルトラマンコスモス
-
ウルトラマンダイナ