艦これ 異世界戦記   作:冬吉

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第四話 夜明け

駆逐艦「ふぶき」艦内 会議室

 

吹雪「う、うん、皆より先に起きちゃった・・・外の空気、吸いたいな」

 

通路に誰もいない事を確認した吹雪は、一人、艦の外へと歩き始めた。

 

ふぶき艦橋、

 

村里「航海長、少し外の空気を吸ってくる、指揮を頼める?」

 

航海長「了解」

 

村里も気分転換に外の空気を吸いに出た。

 

左舷側ウィング

 

村里「はぁ、職務多忙だと、疲れた時に外の空気を吸うのは、格別だな」

 

そう村里が愚痴を言っていると

 

村里「うん?吹雪?、何で前甲板にいるのかしら・・・」

 

前甲板

 

吹雪「こんなに静かな海、久しぶりな気がする・・・」

 

吹雪にいた世界では、深海棲艦によって海が蹂躙され、このような平穏な海は、限られたところでしかない。

 

吹雪「いつか、ここの世界の様に平和な海が戻ってくるのかな・・・」

 

村里「何しているの、吹雪さん」

 

吹雪「え?、あ、村里さん!、ご、ごめんなさい!、勝手に外に出てしまって・・」

 

村里「謝らなくていいよ、今まで色々とあったし、外の空気を吸いたいと感じる事もあるしね」

 

吹雪「あ、はい・・・」

 

村里「隣、いい?」

 

吹雪「あ、ど、どうぞ」

 

村里「夜明け前なのに星が綺麗ね」

 

吹雪「そうですね」

 

村里「吹雪さん、貴方達の世界の海は、こういった場所とかあるの?」

 

吹雪「いえ、私達の世界では、ほとんどの海が深海棲艦に蹂躙されてしまって・・・」

 

村里「そう、実はね、この世界の海だけでなく陸でも空でも未だに戦争が起きているの」

 

吹雪「え・・・」

 

村里「学生時代に歴史の授業で習ったけど、ヨーロッパで二度に渡って大戦が起きて、その後の冷戦という大国同士の対立、今では、戦争以外にも地域紛争やテロが絶えない場所もあるわ・・・」

 

吹雪「そんな・・・大戦が終わっても戦争が続けているんですか」

 

村里「そう、残念な事だけど、結局、人ってのは、大きな悲劇があっても時間が過ぎるにつれて、忘れていき、気が付いた時には、新たな悲劇を生み出すという事を繰り返している」

 

吹雪「・・・・」

 

村里「そして、日ノ出も危うく戦争になりかけた事があったわ」

 

吹雪「え、それって、どのような時だったんですか?」

 

村里「今からもう80年以上前かしら、超大国であった北米との関係が悪化して、開戦やむなしという状況までいったけど、外交交渉は、続けられて、開戦期日ギリギリで外交交渉がうまくいったわ」

 

吹雪「じゃあ、この世界では、」

 

村里「そうね、太平洋での戦いがなかった世界とも言うべきかしら」

 

会話をしている間に水平線の向こうで日が上がっていた。

 

村里「そろそろ、艦内に戻りましょうか」

 

吹雪「そうですね」

 

                                          続く

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