ルーントルーパーズ〜国防軍漂流戦記〜   作:匿名

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本二次創作の初期段階で51cm砲搭載の戦艦2隻か46cm砲搭載の伊吹を召喚させようとしたり、洋上実験艦から人工衛星を打ち上げようとしてました。

初期段階やべぇなおい




アルゲンタビス3

伊吹会議室

 

ここ伊吹会議室は100人の収容能力と200インチのスクリーンとそれに準ずるプロジェクターを有する。伊吹幹部の会議は勿論のこと、乗員同士のレクレーションとして解放したりしている。

 

そんな会議室に伊吹の幹部と今回の派遣艦隊に所属している艦の艦長とその幹部達、陸軍・海兵隊両軍の最高指揮官達が詰めていた。

 

大陸調査隊が持ち帰った資料の調査報告会である。そこには調査大陸の地形情報、その大陸の一部を支配しているであろう国家機構の人工物の詳細な情報と空撮で撮影した写真がスクリーンに映し出されていた。

艦隊が遭難して1日経とうとしており、ようやく国家機構の存在は朗報だと同時にある懸念事項に頭を悩ませていた。

 

「...想定してたとは言えやってしまったな」

「城と城下町の存在による国家機構の存在、その国家機構の空軍と思わしき巨鳥のスクランブル。れっきとした領空侵犯ですね」

 

彼らが頭を悩ませたのは領空侵犯をしてしまったということである。緊急事態だったとは言えその国家機構を混乱に陥れたのは事実である。

 

「これからの方針だが直接その国家機構に特使を送って領空侵犯の謝罪と艦隊が現在置かれている状況の説明を行おうと思う。特使はウチの加藤中佐に任せようと思っている。加藤中佐の安全確認と艦隊の寄港を消承認してくれたら私も行こうと思っている。それで良いかな?」

 

蕪木の提案に会議室に居る者たちからの異を唱える者はなかったのでこれで行くことになった。

 

「次に特使を護衛する部隊だが陸軍の部隊を考えてるのだがどうだね?」

 

この提案に関し陸軍から先に口が出た。

 

「陸軍は特使の護衛に1個小隊+aを付けようかと思っております。+aはLAV(軽装甲機動車)1両です」

「また、護衛部隊の輸送に関してはブラックホーク1機とオオトリ2機とLAV輸送のチヌーク1機の構成です」

「海兵隊は出番なしか」

 

「申し訳ない。次は海兵隊にも活躍の機会を与えるよ」

「そんときはそんときでお願いしますね。蕪木司令」

 

特使の派遣とその護衛に関する決まりが決定し解散した。

 

 

 


駐屯地の横にある助走路に哨戒任務に出ていたラロナが乗るアルゲンタビスが着陸した。彼女は相棒であるテールの背中から降り鳥立屋に戻したあと、彼女は戦士団長室に向け走っていく。戦士団長室がある二階建ての建物に着き、立哨当番している少年を突き出し一気に駆け込んでいく。

 

「カルダ戦士団長!!」

 

ノックもなしにドアを破壊しかねない勢いで開けた。

 

「な、何事ですか?ラロナ練戦士」

 

大声でドアを破壊しかねない勢いで入室したこともありカルダは少し驚いた口調でラロナを尋ねていた。

だが、今のラロナにはそんなの関係ないと思っていた。

 

「突然の無礼をお許しください!ですが耳に直接入れておきたい報告があります!」

 

ラロナの真面目かつ切羽詰まった表情に、カルダはこれはただ事じゃないと思い咎めるのをやめた。

 

「楽にしなさい。少し落ち着いてください」

 

カルダからの許しにラロナは、床に片膝を立て頭を垂れた態度から何かが事切れたかのようにペタン座りをし肩で息をする。一通り落ち着き、直立不動の姿勢に直し目をカルダに向けた。

 

「では、手短に」

「はっ!哨戒任務で人魚の海付近を飛行していたところ霧の中から国籍不明の艦隊が出現しました。数にして30隻、色は全体的に灰色かかっており、その内の1隻は王城並みの大きさをしていました」

 

ラロナの報告にガルダは額に汗をかいた。

 

「継承帝国の艦隊?」

「いえ、見た限り継承帝国ではないかと。王城並みの大きさの船には竜と思わしき物が複数駐騎していました」

竜と思わしき物にカルダは強く反応した。

 

「ラロナ練戦士、その竜はどんな物だったのですか?」

「えっと、全体的に灰色かかっていて翼を折り畳めてました」

 

「ラロナ練戦士、見てほしい物があります」

 

そう言ってカルダは引き出しを引き紙を出しラロナに見せた。

 

「これって…」

「貴方が哨戒任務に出てる間にこのセイロードで正体不明飛行物体5騎が襲来しました。王城を数回旋回した後、緊急発進したアルメナらアルゲンタビスの迎撃に気付き撤退したそう。行動的に強行偵察をしているみたいだったと。アルメナらの証言では全体的に丸み帯びた体で、翼に丸太や槍を複数取り付け、アルゲンタビスや竜よりも速い速度だったようです。その証言の元に描かれた正体不明飛行物体の絵です」

 

カルダから差し出された絵が描かれた紙をラロナがマジマジと見ていた。

 

「私が見た竜とその絵の竜と同じです!」

 

ラロナの証言にカルダは確信した。

 

「その巨大な船と竜は関係している物だと考えて良いか」

 

「ラロナ練戦士、今この世界はどうなっていると思う?」

 

カルダから突然、別の話をふっかけられた。

 

「今日、継承帝国からの最後通牒が届いたそうだ」

 

ラロナは、その言葉に理解するのに、しばし時間を要した。公表されてない国家機密だからだ。

 

「継承帝国が、我が国に宣戦布告。降伏条件も到底受け入れない内容だった。明日にもマリースアは戦時体制に移行する」

 

カルダは、身を硬くしたラロナをその怜悧な瞳で見つめてた。

 

「この国が戦場になる。怖いか?」

「いいえっ!」

 

部下を試すような問いにラロナは答えを出した。

 

「戦う覚悟はできています!自分はマリースア軍の兵士!10年前の戦禍を繰り返したくありません!最後の一兵になってでも帝国兵を1人でも多く地獄に道連れにしてやります!」

 

カルダは目を細めた。

 

「確か国境沿いの山の出身だったか」

「は、はい!」

「そうか...」

 

血気盛んな部下の力強い表情と覚悟に納得がいったようだ。

 

「ラロナ練戦士、明日一番に城へその巨大船と竜の報告へ行く。私の従卒として同行しろ」

 

意外な命令に、ラロナは目を丸くし戸惑っていた。

 

「で、ですが私は平民ですので簡単に登城は...」

「非常時だ。私のそばを離れないなら問題はない。貴方のその話、私の口からだけでは説明しきれない」

 

日暮れの太陽が水平線をの向こうへ没しようとしていた。これから恐ろしいことが起ころうとしているにもかかわらず、その光景はあまりにも綺麗だった。

 

 


朝日が登りつつあった。

強襲揚陸艦大隅の飛行甲板でOD色(オリーブドラブ)の色に染まった87式攻撃輸送ヘリ「オオトリ」2機と79式汎用ヘリ「ブラックホーク」1機、62式輸送ヘリ「チヌーク」1機が発艦しようとしていた。

 

87式攻撃輸送ヘリコプターオオトリ。

攻撃能力と輸送能力を兼ね備えた兵士を輸送しながら地上の戦車や歩兵を制圧することを目的としている。通常の攻撃ヘリより一回り大きく多種多様な兵装を搭載している。標準兵装である機関砲、ミサイル、ロケット弾に加え兵士を収容するキャビンには重火器を搭載しキャビンからの地上制圧も可能である。

 

79式汎用ヘリコプターブラックホーク。

兵員輸送、特殊作戦、哨戒、救難捜索などさまざまな派生型を生み出し世界中で採用されている傑作汎用ヘリコプター。陸軍ではさまざまなアタッチメントが可能な型を採用している。

 

62式輸送ヘリコプターチヌーク。

陸軍で採用されているタンデムローター式輸送ヘリ。ブラックホークと同じく傑作輸送ヘリコプターとして名が高く世界中で採用されている。2100年までの運用を見越している。

 

大隅の甲板ではこれまた空母桜龍で見かけたカラフルなライフジャケットを着た大隅乗組員達が忙しなく動いていた。

 

赤のライフジャケットを着た火器担当はオオトリに30mm機関砲弾や8.6mm弾やヘルファイアミサイルやスティンガーミサイルを、紫のライフジャケットを着た燃料担当は各機の燃料タンクに航空燃料を搭載していく。

 

そんな所にある一団が近づいてきた。陸軍で制式採用されている野戦迷彩服と防弾チョッキと鉄帽で身に纏い黒光りする突撃小銃、分隊支援火器、対人狙撃銃、携行重火器を担いでいる集団であった。

 

「各員、それぞれ割り当てられた機に搭乗せよ!」

「「「「おぅ!」」」」

「小隊長!LAVも来ました!」

「わかった!LAVはチヌークの機内に移動しろ!」

「わかりました!」

 

小隊長と呼ばれた男、久世は部下たちに指示を飛ばして言った。久世も部下たちと同様に割り当てられた機に搭乗して行く。久世小隊は35人で編成されオオトリに10人、ブラックホークに10人、チヌークに5人で振り分けられた。今回、久世が乗るのはブラックホークである。

 

「機長、よろしくお願いします!」

「おぅ、こっちもよろしく」

『こちら2番機、八重樫班搭乗完了』

『こちら3番機、大塚班搭乗完了』

『4番機、西本班搭乗完了。LAVも搭載完了』

 

久世が装着しているイヤホンに各機に割り当てられた班の班長が搭乗完了の報告をしていく。

 

「よしわかった。離陸予定時刻までに作戦の説明を今一度行う。今回僕ら久世小隊は調査大陸の国家機構に特使を送るための護衛任務である。これは承知してるな。見ての通り今回は攻撃ヘリや装甲車、重火器、大量の弾薬を携行する。俺たちは戦争しに行くのかって程の過剰武装だがこれは万が一にあった時のためだ。細心の注意を払うように。武器もいつでも使えるようにしとけ!ジャムったら笑い話ではすまないからな」

 

久世の作戦説明に一部の隊員からは少し笑いが込み上げてきた。

 

「次に作戦時刻だが0900(マルキュウマルマル)に僕達1番機が先に今回の護衛対象である特使が乗艦する伊吹に行き、そこで特使を乗せる。特使搭乗予定時刻0915(マルキュウヒトゴ)に2番機、3番機、4番機は大隅から発艦し1番機と合流し調査大陸に赴く。調査大陸到着予定時刻は1100(ヒトヒトマルマル)だ」

 

「しつもーん」

 

そこに誰かの声が割って入った。音の主を辿ってみると久世の向かいに座る幼さが残る若手兵士だった。

 

「市之瀬二等兵だったか」

 

市之瀬竜治陸軍二等兵。

家庭の経済的な理由で高校卒業後に国防陸軍に入隊。狙撃を得意としており久世小隊の中ではトップクラスの実力を持つ。

 

「万が一ってのどんなことを想定してるんですか?」

「艦隊が平行世界に迷い込んでしまう事が事態が前例にはないことだから未知数だからな。どんなことが起きるか分からない」

「どんなことが起きるか分からないって...それじゃこれを使う時ってどう判断すれば良いんですか?持ってきたって事はこれとチヌークに乗せてる奴も想定してるって事ですよね?」

 

市之瀬は自分の愛銃であるM24SWS6.8mm対人狙撃銃とチヌークに乗せてるM82A4 14.5mm対物狙撃銃を指す。

 

「その時は僕が状況を見て判断して使用を許可する。くれぐれも独断で使用しないでくれ」

「は、はあ、了解っす」

 

久世からの答えに市之瀬は釈然としない様子だった。

 

考えてみれば小隊の大半の兵士は自分を含み演習以外で実弾を扱ったことがない。実戦経験のある兵士は八重樫伍長と大塚軍曹と他数人ぐらいだ。 

 

「もしもの時は、僕が責任を取る。だから命令を待ってくれ」

「久世少尉、0959(マルキュウゴキュウ)だ。そろそろ発艦する」

「了解しました機長。お願いします」

 

ブラックホークの機長から発艦時刻が近づいていることを久世に伝えた。

そして機外の誘導員からのゴーサインでブラックホークは大隅から発艦した。

 

 

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