遊戯王ZEXAL 熱き魂のデュエリスト 作:魔女っ子アルト姫
―――グオオオオオオオッッ!!!
―――ギャアアアアアアッッ!!!
相対する闇の竜と光の竜。双方はまるで互いを敵視するかのように雄たけびを上げ威嚇を行っている、目の前にいるのは相いれない存在だと認識している為か、それとも主人の敵であればどんな相手だろうが消し去ってやろうという竜の凶暴性ゆえか。
「行くぞリベリオン、俺達を狩ろうとする狩人に一泡吹かせるぞ!!」
―――グオオオオオオオッッ!!!
「やる気十分だな、ダーク・リベリオンの効果発動!!エクシーズ素材を二つ取り除き、相手のモンスター一体の攻撃力を半分にしその数値分攻撃を上げる!!トリーズン・ディスチャージ!!!」
「何ッ!?銀河眼!!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
(1):このカードのX素材を2つ取り除き、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分このカードの攻撃力をアップする。
銀河眼の輝きが失われていく、その一方でリベリオンは更に禍々しく闇を滾らせるかの様な輝きを増していく。このモンスターがOCGでも大活躍していたのがこの効果、汎用ランク4のもあるが攻撃力アップが永続的な物なので対象を選べば無類の強さを発揮する。そしてこのまま攻撃―――と行きたい所だが……
「俺はカードを2枚伏せてこのままターンエンドだ」
「貴様、銀河眼の効果を知ってるのか」
「当然」
カイトはその言葉を聞いて遊次への警戒度を上げた、此奴は油断ならないデュエリストだと。カードをドローしつつも戦略を練る、銀河眼の力を知っているとなると攻撃力を元に戻そうとして攻撃したとしてもそれへの対処を心得て待ち構えている可能性が高い。ならば如何するべきか……いや策はある、今引いたこのカードで切り開く、即ち―――正面突破。
「俺は銀河眼でダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃!!」
「させるか!俺は墓地より罠カード、スキル・プリズナーを発動!!」
「墓地からトラップだと!!?」
これはある意味伝統かもしれないが、通常は魔法罠ゾーンから発動されるカードを墓地からの発動した場合には誰しもが偉く驚く。
「こいつは墓地から除外する事で効果を発動させられるのさ」
「だがそんなカードを何時の間に―――まさかあの時か!?」
『魔法発動、バーニングナックル・スピリッツ!!墓地にBKが居る時、デッキの一番上を墓地へと送り』
「バーニングナックル・スピリッツでデッキから落ちたのさ、デッキが応えてくれたって奴だな!!そしてこいつは除外する事で自分フィールド上のモンスター一体を選択し、それに掛かるモンスター効果を無効にする!!俺はダーク・リベリオンを選択する、これで銀河眼の効果は受けない!!」
「矢張り対策をしていたか―――だが、それで凌いだつもりならとんだロマンチストだな!!俺は手札よりオネストの効果を発動!!」
「ゲェッ!!?」
遊次が警戒していたのは銀河眼の効果を使ってリベリオンを共々除外する事で効果のリセットを計る事、だが実際は違った。そして見落としていた答え、オネストによる攻撃力強化だった。光属性がメインのデッキならば必ず入れると言ってもいいカード、まさかそれをカイトも入れているのは完全な想定外だった。
「これで銀河眼の攻撃力は7000となる!!破滅のフォトン・ストリーム!!!」
「グゥゥゥゥゥッ!!!」
遊次 LP:1000
光の化身が放つブレス、それに飲まれて消えていくリベリオン。だがこれでカイトは切り札の一つを切ってしまった事になる、これを使わせたデュエリスト―――目の前の男にカイトは一つ、警戒というカウンターを自分の心に載せた。
「そして俺はカードを1枚伏せてターンエンド」
「やってくれる―――俺のターン!!」
引き抜いたカードを見て思わず遊次は笑った、如何言う引きなんだこれは、お前がそうさせているのかと問いただしたくなるような引きだ。今思っている答えが正しいならそうさせよう、望むならば―――そうしよう。
「ナンバーズハンター、アンタの力に敬意を表して俺も本気の一端を見せてやる!!俺は死者蘇生を発動、墓地よりダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを復活させる。甦れリベリオン!!」
「もう復活するか……(だが、俺の伏せカードは光子化。お前だけが攻撃力を上げられる訳ではない)」
「そして俺はこのカードを発動する、RUM-
「ランク、アップマジックだと……何だそのカード……!?」
カイトは驚きで言葉が詰まってしまっている、ならばよく見ておけ、これがランクアップだ。
「このカードはエクシーズ素材を持たないダーク・リベリオンを素材とし、ランクが一つ高いモンスターをエクシーズ召喚する事が出来る」
「モンスター・エクシーズを進化させるというのか!?」
「行くぞリベリオン!!お前の叛逆はこれからだ、叛逆を越えた先の鎮魂歌を響かせろ!!俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでオーバーレイネットワークを再構築!!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを更なる闇が覆い尽くしていく、そしてその奥で闇の化身の竜は更なる闇へと身を染めて進化を遂げる。
「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!煉獄の底より、未だ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!!永久に響かせ現れよ!!いでよ、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!!」
―――グオオオオオオオッッ!!!!
闇の果てより姿を現すのはリベリオン・ドラゴンよりも更に巨大で巨大な竜。叛逆の歌を永久に魂へと捧げる竜、禍々しくも美しいその姿にカイトは目を見開いた。
「何だこのドラゴンは……!?」
「これがランクアップ、ダーク・リベリオンは更なる高みへと至った。行くぞダーク・レクイエム!!!」
―――グオオオオオオオオッ!!!!
一段と巨大な叫び声を上げるダーク・レクイエム。先程破壊されたのが相当に頭に来ているのか、目の前の銀河眼へと怒りを込めた咆哮を上げる。その咆哮は時が止まっているに等しい世界を震撼させた。だが同時に負けじと銀河眼も咆哮を上げて迎え撃つ姿勢を取った、それを聞いて正気に戻ったのかカイトは構えを取り直した。そしてバトルフェイズへの移行を宣言しようとした時―――
「カ、カイト様大変デス!!ハルト様が!!」
「何だと!?」
突然、オービタル7が騒ぎ出した。それを聞いてカイトも先程までの冷静な戦士と言った様子が一転して血相を変えた、そして歯軋りをしつつも自分を睨みつけた。
「おいお前、先程のナンバーズと共にこのデュエルは預けておく!!」
「あっおいちょっと!?お~いちょっと~待ってくれ~!!」
変形したオービタル7と共に勢いよく去っていくカイト、同時に世界に色が戻り元のように動き出して行くのだが……ダーク・レクイエムは勝負がつかなかった事が途轍もなく不服なのか去っていくカイトへと怒りの咆哮を上げる。なんて好戦的なんだろうか……。
「ま、まあまあ落ち着けよダーク・レクイエム……多分、弟さんになんかあったんだと思うぞ―――というか、そう言えば銀河眼って対象取るんだっけ、取れないんだったら……あれ、スキプリ無駄打ちだった……?まあオネストだったから結果的に無意味だったか」
カイトの事情を汲み取るとすれば弟であるハルトォォォォ!!!に何かあったに違いない。ならば強く言えないし寧ろ弟想いのお兄ちゃんと思えば好感度は寧ろ上がる。まあブラコンが過ぎると言われたそこまでかもしれんが……。
「ってウオオオオッなんだあのドラゴンはああああ!!?」
デッキを外そうかと思っていた時、唐突に聞こえてきた声に振り向く。そこには何とも個性的な髪形をした少年がDゲイザー越しにダーク・レクイエムを見て驚愕していた。遊次はそれに驚いてしまった、何故ならば―――
『遊馬、如何やら彼が召喚したモンスターのようだ。だが何だこのドラゴンが放つ異様な力は……何処か私に近い波動を放っている……?』
「えっお前に近いってどういうことだよ!?」
「(アイエエエエエエッッ!!?遊馬とアストラル!?遊馬とアストラルナンデ!!?というかなんで俺アストラル見えてるの!?アイエエエッ……アイエエエエエエエエエッッ!!!?)」
普通見える筈が無い主人公、九十九 遊馬の相棒であるアストラルが見えているからである。そして……その声までもが聞こえている、何がどうなっているのか。この一日で色々な事があり過ぎてパニックってしまった遊次はゼアルリアリティショックを起こしてしまい、思わずその場で放心状態になってしまった。それをダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンは心配そうに見つめるのであった。