遊戯王ZEXAL 熱き魂のデュエリスト 作:魔女っ子アルト姫
「サンダルフォンは墓地にモンスターが居る数×100ポイント攻撃力を上げられるの、今居るのはサンダーバードとブラウ、そして貴方の墓地のスパーで300ポイントね♪」
№68 魔天牢サンダルフォン
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/闇属性/岩石族/攻2100/守2700
レベル8モンスター×2
(1):このカードの攻撃力・守備力は、お互いの墓地のモンスターの数×100アップする。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手ターン終了時まで、このカードは効果では破壊されず、お互いに墓地のモンスターを特殊召喚できない。
「私はこれでターンエンド。さあ貴方のターンよ♪」
「お、俺のターンドロー……」
元気よくドローしたいのは山々なのだが……小指に繋がれている赤い光の糸がまるで鎖のように重く感じられる。運命の赤い糸、本当に負けてしまったら永遠に離れられない愛で繋がってしまうのだろうか……あり得ないと一蹴出来ないのが遊戯王ではなく、デュエル・モンスターズの怖い所である。
「(ナンバーズはナンバーズでなきゃ戦闘破壊出来ない、か……)俺はBK ヘッドギアを召喚!!その効果でデッキよりベイルを墓地へ送る!!そして俺はリードブローでサンダルフォンへ攻撃!!破壊は出来なくてもダメージは通る!!バーニング・ブロー!!」
ナンバーズの戦闘破壊耐性、如何に3000となったリードブローでも破壊出来ない。爆炎を纏ったリードブローの一撃がサンダルフォンへと炸裂するが牢獄を揺らす事しか出来ない。
融 LP3500
「ぁぁぁっ……これが貴方の熱さ、愛……熱い、熱いわ、モンスターも、愛も……♡」
「(もう逃げたい)俺は新たにカードを二枚伏せてターンエンド!!」
「それじゃあ行くわね、ドロー!!私は暗黒界の雷を発動、貴方のセットカードを破壊し、手札から一枚墓地へと送ります」
「くそ……」
何とも暗黒界の基礎的な動きをされている、手札から墓地に行ってこそ暗黒界は真価を発揮する。その意味で未界域は本当に相性がいいのである。相手に依存しているが、手札を能動的に捨てる事が出来るのだから。
「私が墓地に送ったのは暗黒界の龍神 グラファ♪この子は手札から墓地にいった時にフィールドのカードを一枚破壊出来る、つまり―――リードブローを破壊します♪」
「リードブローはエクシーズ素材を取り除いて破壊から身を守る!!そしてグラスジョーも暗黒界のようにカード効果で墓地に行った時、此奴以外のカードを墓地から手札に戻す。俺はBK ベイルを手札に加える。そしてリードブローはさらにパワーアップする!!」
「でも防ぎ切れますか?私は手札より未界域のビックフットの効果を発動!!さあ、手札を♪」
「一番、左……」
「あはっ残念♪この子は―――暗黒界の龍神♪」
「うっそぉ……」
再び召喚されるビックフット、そしてグラファの効果も発動しリードブローを破壊せんと迫ってくる。
「墓地のスキル・プリズナーの効果発動!!此奴を除外してリードブローをモンスターによる効果破壊から守る!!」
「墓地からトラップなんて―――なんて素敵……♪でもまだまだですの、ビックフットの効果でカードドロー。そして暗黒界の取引を発動、お互いにカードを一枚ドローしてからまた一枚捨てる。私は―――最後のグラファを捨てます♪」
「マジかよ……俺はグラスジョーを墓地へと送る」
此処まで耐えたリードブローだが……。
「俺はグラスジョーの効果で再びベイルを手札へ……」
「そして私は未界域のワーウルフの効果発動!!さあお選びください♡」
「何度目だこれ……真ん中」
「これは―――暗黒界の武神 ゴルド♪運が宜しいのですね、この子は墓地に送られた時に特殊召喚されます。そしてワーウルフを召喚してカードをドロー!これでサンダルフォンの攻撃力は2800ですわ♪」
「なぁにこれ」
リードブローの守りを完全貫通されただけには飽き足らず、リードブローを破壊されて伏せカードも粉砕されている。なんて事だ……と言う他ない。しかもサンダルフォンの攻撃力は上昇しているし、他にも高火力モンスターが揃っている。
「このターンで終わらせてあげる―――そして、貴方は私の身体で甘く融かしてあげる……♡」
「お断りします」
「遠慮しないの♪さあ私の愛を受け取って!!暗黒界の武神 ゴルドでヘッドギアを攻撃!!」
「ヘッドギアは、一度だけ戦闘では破壊されない!」
「でも、愛は感じて貰うわ!」
「ユベルかお前は!!?手札のBK ベイルの効果発動!!此奴は戦闘ダメージを受けた時にそのダメージ分、ライフを回復して特殊召喚出来る!!俺はベイルを守備表示で召喚!」
一度は2000を切ったライフだが、ベイルの力で何とか元の3200へと戻っていく。
「今度こそ―――ワーウルフで今度こそヘッドギアを破壊するわ!!」
「トラップ発動、和睦の使者!!これで俺のモンスターは破壊されず、ダメージも0だ!!」
「……成程、ベイルの効果を使う為に……素敵っ……なら私はサンダルフォンの効果を発動!!1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを一つ使う事で貴方のターン終了時までサンダルフォンは効果破壊されず、お互いに墓地からの特殊召喚は出来ない♡」
一部の望みを抱いていた墓地からの蘇生を封じられてしまった。素直にこれは痛い……自分の手札にあるのは一枚、ベイルのみ。ヘッドギアを守備にして防御を固めるにしても相手の墓地にあるグラファの事を考えると全然安心できない。次のターンが勝負……。
「私はこれでターンエンドです♡さあ、最後のターンですよ、素直にサレンダーしてくださるとうれしいのですが」
「馬鹿言うな、デュエリストは最後までデッキを信じて勝負を捨てないのが信条って奴だ!!行くぜ、俺のタァァァアアアンッ!!!!」
勢い良く引いたカード、それは―――
「……っ有難うよ俺のデッキ!!レベル4のBK ヘッドギアとベイルでオーバーレイ!!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!!!漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う叛逆の牙、降臨せよ、闇の化身の竜!!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」
―――グオオオオオオオオッッ!!!
「頼むぜリベリオン!!俺はリベリオンの効果発動!!エクシーズ素材を二つ取り除き、相手のモンスター一体の攻撃力を半分にしその数値分攻撃を上げる!!俺はビックフットを選択!!トリーズン・ディスチャージ!!!」
「アハッそれで勝ったつもりですか?」
「いいや、俺はそんなロマンチストじゃねえ―――RUM-幻影騎士団ラウンチを発動!!」
そう、此奴が来てくれた!!正しく神引きだ。
「こいつとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを素材にしてエクシーズ召喚を行う!!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!煉獄の底より、未だ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!!永久に響かせ現れよ!!いでよ、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン!!」
「ランク、アップ……!?」
「そしてダーク・レクイエムの効果、此奴はエクシーズ素材を一つ使う事でお前のサンダルフォンの攻撃力を0にして、その数値分攻撃力を上げる!!レクイエム・サルベーション!!!」
ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンから放たれた闇はサンダルフォンへと伸びていき、その力を完全に奪い去る。牢獄は逆に拘束されて力を失っていく。
「そ、そんなっ……攻撃力が5000を越えた!?」
「ナンバーズはナンバーズでないと破壊出来ない、だがダメージは通る!!これで終わりだ、ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンでサンダルフォンを攻撃ぃ!!鎮魂のディザスター・ディスオベイ!!!」
ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴンは翼を大きく広げ、そのままサンダルフォンから奪い去った力を全開にしながら突撃していく。一瞬で天空に浮かぶ魔の牢獄は闇の竜によって大地へと落ちる、破壊はされない―――だが、そのダメージは受ける。
「キャアアアアアアアアアアアッッ!!!?」
融 LP 0
「ふぅっ……」
Dゲイザーを外しながら、一息つくと自分へとカードが飛んでくる。それは№68 魔天牢サンダルフォン、同時に彼女からナンバーズの刻印が消えていく。そして小指にあった赤い糸が無事に消えて行くのを見て本気で胸を撫で下ろした。
「危なかったぁ色んな意味で」
「遊次、さまぁ……」
「えっ」
漸く撫で下ろしたのに思わず鳥肌が立った、何故ならば―――ナンバーズの刻印が消えている筈なのに此方を見つめて恍惚の表情を浮かべている融の姿があったからである。
「ぁぁぁっなんて素晴らしいデュエル……熱い魂を胸に秘めながらも猛々しいドラゴンを従える……」
「へ、変化してない……!?何あれ素なの!?」
「遊次、さまぁ……♡」
「し、失礼します~!!!」
本気で身の危険を感じた遊次は全力疾走で九十九家へと向かう。もう今日はこれ以上デュエルしたくない、というか変態と会いたくない。
「ぁぁっ……遊次様……」
「ちょっと遊次あの女本当に一体……ってどうしたの凄い震えてるわよ!!?何かされたの!!?」
「ぁ、明里さぁぁぁん……怖かったですよぉ……」
「えっええっ!!?も、もう大丈夫よ!?ほらっ私が付いてるから、ほら泣かないで!?」
―――……。
や、やめてくれカイザー、そんな目で俺を見ないでくれ……出そうとは思ったけど回してたらこうなっちゃったんだ……今度こそ確り活躍させるから!!