本小説はwordから直接コピー&ペーストしているのでルビ振りの残骸があるかと思いますが、そこら辺は気にしないでいただけると幸いです。
作品向上の為アンケートに答えていただけると幸いです。
1度1話を試験的に上下に分けてみます。1時間後に下は投稿されますので、一日一話という縛りは変わりません1話分毎日投稿します。
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目の前から瞬が消えた、急いで二階に上がり弓と銃美の部屋を開ける、そこには弓も銃美も寝ていた。それもそのはずだ、今はまだ朝の5時を過ぎた所だった、余程の用事でもなければまず寝ている時間であろう、しかし、じゃあさっきまで話していた瞬は何だったのだろうか?一階へ降り瞬の部屋に行ってみる、異性の部屋に入るというのは少し緊張したが状況が、状況なだけに悩んでいる暇はなかった。
扉には鍵がかかっておらずそのまま開く、布団は乱雑に片付けられており、机には子供の頃の瞬と理恵だろうか?二人で一緒にご飯を食べている写真がある。それ以外にはこれと言ったものが無い部屋だった、強いて上げるならトレーニング用の器具が纏められて置かれてた位か。続いて理恵の部屋に入ると理恵はもう起きていて着替えをしている最中だった。
「きゃっ、って刃菜子さん?どうかされました?」
「理恵、大変なんだ、瞬が…瞬がいきなり消えちまったー」
「瞬君が?朝のトレーニングなどではなく?」
「違う、トレーニングが終わった瞬とちょっとした話をしてたんだ、それで…それで…」
「落ち着いてください、大丈夫ですから。ココアでもお出ししますね」
なんで、理恵はそんなに落ち着いていられるんだよ?瞬が居なくなったんだぞ?お前にとって瞬はそんなものなのか?
「はい、どうぞ」
理恵が淹れてくれたココアを飲む、あぁ、暖かいついさっきに瞬に抱きしめられた時の、記憶を思い出し顔が真っ赤になる。
「刃菜子さん大丈夫ですか?熱すぎました?」
「だ、大丈夫だ、気にするな…気にしないでくれ」
汗を手に持っていたハンカチで拭く。
「あ、それ」
理恵が何かを言いたげそうにハンカチを見ている。
「ああこれか?さっき瞬と話した時にちょっと…あってな…貸してもらったんだ」
「懐かしいですね、これ。私が彼にあげた初めての誕生日プレゼントだったんです、ちゃんと持っていてくれたんですね」
そんな話をしている場合じゃない、早く瞬の居場所を探さないと。
「理恵、瞬がどこにいったかわからないか?」
「わかりますよ」
やっぱりわからないのか、ん?
「わ、わかるのか?じゃ、じゃあどこに」
「刃菜子さんならもうわかっているんじゃないですか?」
私ならわかっている?だっていきなり消えるなんて、そんな神隠しじゃないんだからそんな事、亀裂の内部に入りでも…しな…い…と…。
「まさか、夜景空間なのか?」
「はい、昨日いえ今日起きる前ですね、言の葉の代弁を受け取りました」
なんて言われたんだ?と聞く前に彼女は答える。
「白鳥銃美、車石刃菜子、流氷弓以上3名の守人の資格を一時的に剥奪する。そして現在、夜景空間にて、青池瞬が戦闘中という言の葉です」
剥奪?私はもう守人になれないってことなのか?というより瞬だけが戦闘中って早く助けに行かないとと思い、天成と唱える。
「天成はできませんよ、一時的にとは言え資格を剥奪されているのですから」
「なんでだよ?じゃあ瞬だけに戦いを任せて、私達には指を咥えて見ていろって言うのか?」
「理由は、わかっているんじゃないですか?」
剥奪された理由はわかる、ただ自分が目を逸らしているだけだ、最初に誓った言葉から。恐らく私達3人は逃げているのだろう、皆がどういう願いを持っていたのかはわからないが、私は自分で願ったはずの願いを蔑ろにしている。そして彼が、瞬だけがその願いから逃げずにいるのだろう。
「なぁ理恵どうしたら、もう一度資格が復活するんだ?」
「詳しい方法はわかりません、瞬君は言いました。自分の願いは皆を守り助ける事と、そして、あの話をした後も一切考えは変わらないと言っていました。私は守人ではありません、ですが、それだけが銃美さん、弓さんそして刃菜子さんと瞬君の違いだと思います」
そうだきっとその通りだと思うと、後ろからドサっという音がする、そこには血だらけで倒れている瞬が居た。
*
朝いきなり刃菜子さんが部屋に入ってきて、瞬君の居場所を尋ねて来た、どうして彼女が彼が居なくなっているのを知っているのかと思ったが、少し込み入った話をしていたみたいだ、そして彼女がここに居て彼だけがここに居ないという事は、やはり朝起きる前に私の元に届いた言の葉は真実だったということだろう。彼だけはあの仮説を抱いた後も信念で、皆を助け守るという言葉は一切曲がっていない、それは3週間前には既に確認できていた事だった、でもそれ以外の面々はあの話以降、銃美さんは私との繋がりを何度も確認した、大切な人が次の日レイダーになっていないか心配で、と口にして。弓さんはストレスを溜めてしまっているように見える、守人になって大切な人を守っていると思っていたのに、もしかしたら大切な人を無意識に傷つける行動をしてるのではないかと。そして刃菜子さんは台所、そして洗面所で、気が付いたら手を洗っている、自分が人を殺しているかもしれないという話を一番受け入れられないのは彼女なのだろう。
誰が悪いという話ではない、知らずの内に人を殺していると言われて平然としている方がおかしいのだ、だが彼は良い意味でも悪い意味でも変わらないのだ、誰かの為にどんなにつらい事でも、やってのける事ができてしまうのが、彼という青池瞬という人なのだ。
ドサっと言う音と共に彼が私達二人の前に現れる、現状戦えるのが彼しか居ないが、彼ならば案外サクッと終わらせて来るのでは?と思っていたが現実はそう甘くなかった。左手と右足から血を流し、体も凄い熱を持っている。
「刃菜子さん!今すぐここに救急車を呼んでください」
「わ、わかった」
私は救急車が来るまでの間せめてもの応急処置をしよう、脱衣所から綺麗なタオルを持ってき彼の血の出ている場所に当てる。そして額に濡らしたタオルを乗せ、着ていた服めくり汗を拭く。
「理恵、すぐ駆けつけるそうだ。私は何をすればいい?」
「刃菜子さんは右足のタオルを抑えて止血をしてください、私は左腕の止血をします」
「わかった」
指示に従い足を抑える彼女の目からは、大粒の涙が大量に流れていた。
「頼むから、死なないでくれよ、瞬…私はお前に、お礼も言えていないんだ」
頼む、頼むと呟き続ける。私も願う、どうかこの子を助けてあげてください。
見た目の割にはそこまでの怪我ではなかったらしく、彼は今すやすやと眠っている。刃菜子さんは銃美さんと弓さんへの事情説明と、自分の不甲斐なさで、彼をこうしてしまったのだから、今度は自分が頑張る番だと、少しだけ普段の明るさを取り戻していた、このまま彼の頑張りが、他二人にも伝わって刃菜子さんの様に前向きになればいいのだが、そればかりは本人の問題だ。医者曰く熱についてはウイルス系の何かの可能性が高く、数日は高熱が続くだろうとの事だが、目を覚ますのはすぐかもしれないとの事だった。
朝から何も食べていなかったので、一度朝食を買いに病院内にあるコンビニに出向き彼がよく食べていた、サンドイッチを二つ購入する、もし彼が起きた時にお腹を空かせていたら一緒に食べよう、そう考えて。
病室に戻るとなんだか忙しなく、看護師が病室からでて行ったので、何かあったのだろうかと心配になり病室に入る。
「瞬君!?」
「理恵ちゃん!?ここは何処?なんで俺はこんな所にいるの?」
理恵ちゃん、今はもう呼ばれなくなった呼び名を呼ばれ、ドキッとするがそれ以上に彼はどうしてここまで焦っているのだろうか?
「大丈夫ですよ、瞬君ここは、病院です。落ち着いてください」
「病院?なんで俺は病院にいるの?」
「それは…夜景空間での戦闘後、瞬君が意識を失って寮に戻ってきたからですよ」
「夜景空間?何を言っているの?理恵ちゃん」
話が嚙み合わない、まるで記憶が抜け落ちているような感じだ。
そこに医師が現れる、瞬君はパニック状態なのか、記憶の混濁が見られる事を医師に伝え診察が始まる。
バイタルには異常はなく、少し熱がある事を除けばほぼ健康と言っても申し分ないが、一つだけ問題が露呈(ろてい)した、それは彼の記憶の喪失。守護省の事、今世界がどうなっているかという事、私と出会うより以前の事は、完全に覚えていないどころか、私と会ってからの記憶にも一部消えているという事がわかる。覚えているのは私と私の両親と守人メンバーとの記憶のみ。しかし彼は記憶が無くなっている事を、既に納得しているようにも見えた。
「瞬君、本当に大丈夫なんですか?もしもの事を考えて、私も暫くは付き添った方がいいんじゃ?」
「大丈夫だって理恵ちゃん、それよりも刃菜子先輩達の事を心配してあげて、俺は大丈夫だから、でも皆とはもう一度ちゃんと会いたいな。ちゃんと覚えてるかまだ不安だから…」
「わかりました…何かがあったらすぐに連絡して下さいね」
そういい病室を出る、皆さんにはなんて説明すればいいのだろうか?守人として戦ったら記憶が抜け落ちてしまう、そんな話をしたら、更に彼女達を不安にしてしまう。だが隠していた所で、彼女達がお見舞いに行った時点で話が噛み合わないという違和感に気づくだろう、彼もあの話をするときはこんな風に悩んだのだろうか?今なら彼の気持ちが少しわかる気がする。
寮に帰ると刃菜子さんがずっと待っていたのか、こちらに駆け寄ってくる。
「瞬は大丈夫だったか?」
「ええ…大丈夫です、見た目程重症ではなかったみたいです、ただ…」
「ただ?」
ここから先は、皆さんを集めて話をした方がいいだろう。
「刃菜子さん、皆さんを集めていただけますか?」
「お、おう」
そういい二人を呼びに二階に行く刃菜子さん。こちらは、三人が並んで座れるように椅子を移動しておく、数分もしない内に二人が階段を降りてくる、浮かない顔で。
「気分が優れない所、お集まりいただきありがとうございます」
「そういうのはいいわ、さっさと何があったのか教えて頂戴」
「大体の事は、刃菜子から聞いたその…理恵さんは大丈夫なの?」
刃菜子さんから話を聞いて覚悟ができたのか強い眼差しで見る弓さんと、自分の不安もあるだろうに私の心配をしてくれる銃美さん。
弓さんはこの話を聞いても動じないだろう、それ位彼女の瞳には覚悟が見える、だが銃美さんと刃菜子さんは大丈夫だろうか?でも話すしかないのだ、これで前に進めない者はこれ以上戦わない方がいい。
「では、話します」
瞬君の現在の状態、そして戦闘中なんらかの事象…恐らく人としては過ぎた力を振るう事があっただろう事、その結果かなりの量の記憶が欠損していること、だけど彼の中で大切だったであろう私達の事だけは覚えているという事をしっかり嘘偽りなく伝える。しかし私を理恵ちゃんと呼んでいたという事は、ここ一年の私との記憶は殆ど残っていないのかもしれない。理恵ちゃんという呼び名は、虐めが判明して私達の関係が変わってしまう前までの呼び方だ。
「そう…」
「おい、そうってどういう事だよ?瞬が私達の代わりに戦ってくれたんだぞ?」
「それは、わかっているし…感謝もしている、だけど私は車石先輩。貴方が私に説明した話しを聞いて気づいた、自分が願った事を、なんの為に戦うのかを、だから私はもう前に進むだけ」
そう彼女は言い残し、稽古場の方へ向かっていく。
「弓…凄いな、私はまだ前に進めるかもわからないのに」
「私達より二つも下の後輩がここまでの覚悟を見せてくれているんだ、アタシもうかうかしてられないな、でも少し考える時間を貰うね、考えて…考えて答えを出して見せるよ、アイツの所にはお見舞いに行ってやれないぐらい悩むかもしれない、ごめんね理恵さん」
「銃美さん…わかりました、瞬君にはそう伝えておきます」
二人が前に進む中、彼女は、刃菜子さんだけは、今一歩踏み出せずにいる、一人で考える時間が必要だろうと思い私も自室に戻る。
*
瞬に本音を話したあの日から、もう一か月が経ち今は11月中旬、気温は二桁になる事はなく、雪もちらほら積り始めてくる、まさしく冬と呼べる季節になった。あれからレイダーからの襲撃はないが瞬はまだこの寮には戻ってくることは無い。
理恵は私達に本当に守人としてやっていけるかという事を聞く為に敢えて精神的に追い詰められていた私達に、あの話をしたんだと思う、弓は覚悟を決めた、銃美は辛くても進もうとしている、私はどこにいるのだろうか?
覚悟も決められない、それでもと言って進む事も出来ない、こんな私が父さんの代わりに皆の憧れになるだって?笑わせるなよと、自分で考えて嘲笑してしまう。外に出て散歩をするつもりだった、どこへ行こうなんて考えても居なかった、でも多分最初からここに来て助けを求めるつもりだったんだ、自分よりも年下なのに強くて、覚悟もあって、それでいて優しい彼の元へ。
手続きを済ませて彼の病室に入る、彼は外をぼーっと見ているが、私が扉を開けた音で気づいたのかこちらを向きこちらより先に声をかけてくる。
「刃菜子先輩、お久しぶりです」
「ああ、久しぶり。瞬は元気にしてたか?」
「もう大丈夫なんだけどね、中々理恵ちゃんが退院を許してくれないんだよ」
そんな他愛ない話から始まる、瞬が理恵の事を理恵ちゃんと言ってるのは例の記憶の欠損のせいなのだろうか?そんな事よりもどうしても聞きたい事があったのだ、それを聞けば腹を括(くく)れると、前に進めると思って。
「瞬はさ…なんで、一人で戦えたんだ?」
「戦えたって?」
「あの日、私と話した後だよ」
瞬はぼーっと遠くの方を見て頭を捻る。
「実は覚えてないんだよね、なんで戦えたんだろうね?死ぬかもしれないのに」
そっか、悪かったなと言おうとしたが彼は続ける。
「でも、多分守りたいものがあったから、戦ったんだと思う、自分がどれほど傷ついてもいいから守りたいものがあったんだと思う。理恵ちゃんとか、刃菜子先輩に流氷さん、白鳥さんみんなで過ごした楽しかった記憶が残って、他の記憶を殆ど忘れたのは、多分そういう事なんだと思うよ」
「自分が傷ついても守りたいものか…そうだな…そういうもんだよな…ありがとな」
空が暗くなる、ああ彼と銃美が見た物はこれだったんだ、そして彼は、私と話しているときもこれを見ていたんだ。
父さんの様に皆の憧れになるなんて、その為に皆を守るなんて私には大きすぎる夢だったんだ、だけど皆の憧れにはなれないかも知れないけど…守りたい人が居るその人の為なら私はどんなに傷ついてもいい、もう一度会う為ならそんなもの怖くはない。願いは変わった、誰もが憧れる人にではなく、誰かを守れる人になりたいと。
「瞬、悩みに悩んだよ、休みに休んだ、だから今度は私が頑張る番!」
自分が見せる事が出来る渾身の笑顔を見せる、もう怖くない、もう恐れない、どれほど傷ついても私は戦える。
「どう…いう?」
瞬は困惑した表情でこちらを見ている、今度は瞬の資格が剥奪されてるのか。同じ状態になった私が言える事はただ一つ。
「瞬はさ、優しいし強いよ、だからって自分一人でやろうとしないで理恵を、私を、皆を、頼りなよ、私は瞬を頼りまくったからさ」
「なんで?人に頼った方が相手の迷惑になるんじゃ?」
「だーかーらー、瞬は私が弱音を吐いた時、迷惑に思ったのか?助けなきゃって思ったんだろ?だから理恵との関係の話をしてくれたんだろ?こっちが頼ってそっちは頼っちゃいけない、なんて事はないんだから、お前が言ったんだぞ?相手に幸せになってもらうためには、まず自分も幸せにならないといけないって」
困惑した表情を見せる彼の傍に居てあげたいが、もう時間だ。
「瞬は、その事を忘れてるからまずは頑張って思い出せ、思い出したらすぐ会えるし、思い出せなくてもちょっとしたら会えるから、それじゃあ行ってくるな」
彼の頭を撫でてから行くべき場所へ行く。
そこには弓と銃美そして私が居る。
「これたのね、車石先輩」
「ああ、瞬に元気を貰ってきた」
「病人から元気を奪うなよ…」
「私はいいんだ!瞬と理恵に心配かけないために、皆で生きて帰るぞ!」
「応!」「はい!」
第七話 完
本日はこの小説を読んでいただき更に後書きまでも来ていただき本当にありがとうございます。
あらすじでも、申し上げたようになろうでも投稿はしていますので一日一話投稿はしていきますが待てないという、大変ありがたい感情を持って頂いた方は、なろうに行けば今書けている部分までは投稿されています。
そして毎度毎度ではございますがよろしければ、この作品の私的でも構いません、あんまり小説を読んだ事無い方でも構いません、できれば読みづらかったり、理解しづらかった文があればお教えいただけると幸いです、一先ず完結まで残り数歩という所まで来ているので直すのはすぐには出来ないと思いますが、ご指摘頂いた所を直せるよう精進していく所存であります。
厚かましいですが、できればこの作品に対する評価をお願い致します、評価を頂く事で自分の励みにもなりますし、低ければ文の書き方の訂正にも繋がりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
小説の文字数について
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このままの文字数でよい
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5000字の方がよい
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3000字の方がよい
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2000字の方がよい