本小説はwordから直接コピー&ペーストしているのでルビ振りの残骸があるかと思いますが、そこら辺は気にしないでいただけると幸いです。
作品向上の為アンケートに答えていただけると幸いです。
夜ご飯はすき焼きらしい、全員ではないが今生きている守人が一つ屋根の下に集まるのは、初めての事でその記念だという事だ。刃菜子先輩が目を輝かせてお肉を取り食べていく、白鳥さんと途中で肉の取り合いが起きるも、早雲さんは見越していたのか新しいお肉もありますといって追加していく。
「貴方お肉は食べないの?」
「食べてはいるけど?」
いきなり流氷さんに質問される、刃菜子先輩達の様にがっつく程ではないが、普通に食べている。
「いえ、あの二人を見ていると男なのにそんなに食べない貴方が異常なのか、あの二人が異常なのか、わからなくなったの…気にしないで」
「いや俺は、すき焼きならしらたきとかが好きなんだよ、でもあの二人の食い意地は異常かなぁ…」
「やっぱりそうよね…」
彼女達二人の食いっぷりを見る、見ているだけでお腹が膨れてくる。流石に食後すぐする話でもないから、皆には先にお風呂に入ってその後でもう一度共用スペースに集まってもらう事にする。
「今日も洗い物を手伝って頂きありがとうございます、瞬君」
「いえいえ、俺はただ洗われたものを、拭いているだけですのでお気遣いなく」
皿やコップを手渡され、それを拭くそれだけで一刻一刻と時間が過ぎていく、レイダーとの戦いなんてなく、皆で毎日テレビを見たり、ゲームをしたり、ご飯を食べたり今日の様な日が続けばいいのになんて考えていると、早雲さんから話をふられる。
「瞬君、皆を集めてでもしたい話ってなんですか?」
やはり気になるか、でもそれは皆が来てからでいい話だ。
「これまでの話とこれからの話…内容は、皆が集まってから話しますよ」
「そう…ですか」
皆のお風呂が終わり、全員に予定通り話をする。
「なんだよ?改まって、ゾンビ映画で眠れなくなったか?」
「刃菜子―お前じゃないんだから、そんな事ある訳ないだろー」
「なんだと銃美ぃー」
いつの間にか名前で呼び合うようになっている彼女達、波長がすぐにあったのだろうか?すぐに話がそれるので手を叩き「ハイハイ注目―」と話を戻す。
「話は二つ、重い話題と、軽い話題どっちからがいい?」
「じゃあ軽い方からお願い」流氷さんが答え、異議を唱えるものも居なかった。
「じゃあ軽い方、昨日昼頃に俺と白鳥さんは、あの場所に行った。いちいちあの場所っていうのも面倒くさいからここからは…夜景空間とでも呼ぶね?」
「まんまだな、おい」「ネーミングセンスの欠片も無いわね」
二名からの酷評を受けたが気にせず進む。
「その時二人、刃菜子先輩と流氷さんは空が暗くなった?」
「いえ?」「なってないぞ?」
成程やはりあの空間にある程度、近づいている守人じゃないと入れないとか、そういうものだろうか?
「白鳥さんはあの空間に入る前、外が夜見たいに暗くなったのを見た?」
「ああ、それは見たよ、そして気づいたらそのぉ夜景空間?に居たからな」
「場所が特定の地域でしか起きないのか、それが今後どうなるかは、わからないけど少なくても敵が現れる合図がこのいきなり世界が暗くなるって事なんだと思う」
「それについてなんですけど恐らく敵はもう旭川からしか侵攻してきません」
「それはなぜ?」
「言の葉を先ほど受け取りました、一体何故?どのような理由があってというのはわかりませんがそういう事だそうです」
それはありがたい事だ、旭川にしか現れないって事は、もしもの時の避難も大分円滑に進むであろう。
「じゃあ次は重い方、人型レイダー…」
言っていいのかを悩む、これは伝えず隠し通した方が、よいのではないかと考える。
「瞬?」「どうしたの?」「どうかされました?」
「大丈夫、でも覚悟して聞いてね。人型レイダーは、もとは人間である可能性が高い」
その言葉を言った瞬間、場の空気が凍る。
「どういう事だよ?それ…」
刃菜子先輩が意味を問いなおす。
「言った通り、要は蹂躙されて死んだと思ってた、99%以上の人類はレイダーに利用されている可能性が高いって事」
「何を根拠にそんなこと言っているの?青池君」
冷静に流氷さんが根拠の提示を求める。
「根拠というか余程の偶然じゃなければ、そう思うしかないって事が昨日あった」
「昨日?何があったんだ?」
「まさかあの服ですか?」
早雲さんの問に首を縦に振る。
「昨日俺達は敵の攻撃を受けて亀裂がまた発生した、その時に外に出た人型レイダーが一体、亀裂が発生した瞬間に外にでて、俺も1秒もしないうちに後を追った、だけどそこには何もなく、宙に浮いていた男児ものの服があっただけだったんだよ」
「もちろん本当に偶然そこに風に乗って服が飛んできたのかもしれない、だけど出たはずのレイダーは居なくて、なぜか服だけが残っていた」
「じゃ…じゃあ…私が嬉々として倒していた、敵は人間だっていうのかよ?瞬は…私が…人間を殺したって言うのかよ!」
震えながら、こちらに行き場のない怒りを向けてくる刃菜子先輩。
「そうは言っていないよ、刃菜子先輩。普通のレイダーと違って人型は多分亀裂の外に出たら消滅するんだと思う、自分達が蹂躙して殺した人間を利用して亀裂を開く手伝いをさせている、そういう事だと思う」
「そうじゃない、そうじゃないんだ、私は…人を………だって…私は…ックソッ」
刃菜子先輩には余りの衝撃の大きさだったのか、黙って二階に行ってしまう。
「ごめん、こんな楽しいはずの日に、こんな話をしてしまって、でも知らずにいるよりは教えた方がいいと思ったんだ」
「ごめんなさい、残りは後日にしてもらっていいかしら?少し整理する時間を頂戴」
「アタシもちょっと一人にさせてくれ」
各々自室に戻っていく、しょうがないこうなる事は予想していた。でもこれで皆に嫌われるんだったら、ちょっと悲しいな。
「瞬君は大丈夫なんですか?今の話をして、考えても何も思わなかったんですか?」
早雲さんが震えた声で尋ねる、彼女もいますぐにでも吐きそうな、そんな表情(かお)をさせてしまっている、本当に申し訳なく感じあの頃の様に心が痛む。
「何も思わない訳はなかったけど、それより怒りが湧いてきたり、助けたいと思ったんだ。早雲さんだけには話すけど、恐らく人型は意識も記憶も残っているのかもしれない、あれが本能のままに動く獣であればどれ程よかったんだろうね?」
だからこそ、意志を持たない獣ではないからこそ俺は…死が救済なんて思わないけれども、でもそれしか人類に危害を与えず、彼らを救うには消滅させて上げる事しか俺にはできない。
「でも俺は大丈夫、皆を守る為にはこの吐き気とも、怒りとも、向き合って戦えるよ」
「そう…ですか……」
「じゃあお休みなさい、早雲さん」
「はい…お休みなさい…」
例え人殺しと言われたとしても戦って見せる、それしか皆を守る術(すべ)はないのだから。
*
瞬があの話をしてからもうすぐ、3週間が経とうとしている、外はもちろん家の中でも暖房が必須になってくる位の寒さが、北海道を包みこむ。なんとか皆を笑わせようと奔走しているが、空回りしている気がするのは考えない事にしている、あんな話題があったんじゃ誰だって暗くなってしまう。
私は寒いのは苦手だ、手が悴(かじか)んで、外が暗くなるとあの日の事を思い出してしまうから。唯一救いなのはレイダーの侵攻が無い事だけだ、私はあの日から訓練も碌にできずにいる「お前じゃあ、父さんにもなれないし、瞬にとっての理恵にもなれない」そういう夢を見て今日も早朝に起きる、本当は眠れるだけ眠っていたい、この時間に起きたって寒いだけだ、でも私が私自身の頭がそうさせてくれない。
気持ち悪い、気持ち悪いという言葉が頭の中を支配する、瞬の話を聞いたあの日からずっと、そうだ…私は人を殺してしまった。それが自分達の為だと分かっていても、この手に人の血が付いているような気がしてならないのだ、手が真っ赤になるまで綺麗に、入念に洗う。そこに瞬が外から寮に入ってきた、こんな時間からトレーニングでもしてるんだろうか?
「おう!瞬、朝から調子いいなぁー」
なんとかいつもの自分を取り繕う。すると瞬は笑いながらこう言った。
「いつレイダーが来てもいいように、守人たるもの自分の調子だけは整えとかないとね」
ああ強いな、本当に強いよ、瞬は。
凄いなぁ瞬は、私はこんなに」
「こんなに?どうしたの、刃菜子先輩?」
どうやら口に出ていたらしい、なんとか言い逃れようとするが多分それも上手くいかないだろう。
「瞬、ある女の子の話をしてもいいか?」
私は瞬に自分の弱さを知ってもらいたくて、聞いてみると瞬は無言で椅子に座り、私の目を見る、優しいな瞬は、その優しさに今だけは縋(すが)らせてくれ。
「その女の子には、父親と母親が居て、父親は教師をやっていてさ、何人もの生徒を送り出してきて同窓会?みたいにもよく呼ばれて、買い物に行っても「先生?」「先生だー」って教え子にいつも囲まれていた、それ程皆に好かれる先生だったんだ」
瞬は一度も目を逸らさず、じっと見つめたまま聞き続ける。
「でもその女の子は、父親の事が嫌いだったんだ。幼い子供の心理なのかはわからないけど、自分より教え子を優先していたからなのか、自分より目立っていたからなのかはわからない、でもとにかく嫌いだった。だからその女の子は近所のガキ大将と喧嘩して大暴れしたり、帰る時間になっても帰らずに遊んだり、逆に普段やらなかった勉強に取り組んだり…とにかく父親の気を引こうとした、子供が必死に考えた幼稚な行動。それでも父親はこっちを振り向いてくれなくて、それである日いつも以上に外に居たんだ、寒い寒い秋の日の夜に、これなら父もこちらを向いて探してくれると思って、でも父親は来てくれなかった。父親はいつまでも帰ってこない娘を探しに出た時、事故にあって死んじゃったんだ」
気づいたら瞬が近くに居て、ハンカチを渡してくれる、あぁそうか、泣いちゃっていたんだ、私。
「それでな、父親の葬式には多くの人が来てた、誰もが父親の為に泣いていた、でも女の子は泣けなかった皆は、直接言葉にして言わなかったけど「貴方が夜遅くまで外に居なかったら」「貴方がいい子にしていたら先生は死ななかった」って遠回しに言っていたんだと思う、それに気づいた時、私はなんて大変な事をしてしまったんだって、皆の大切の人を私が奪ったんだって、誰もが父親を憧れの人とか尊敬してるとか言っていた、だから私はこう考えたんだ、父親は皆の憧れの人だったんだから、私が父親の変わりに皆の憧れになりたいって。それだけの事をして初めて許されるんだって」
「でね?瞬、私は守人になって街の人からもちょこちょこ感謝されたりして、私も父さんの様になれたんだって思ってたんだ…思ってたのに私がやっていたのはただの人殺しだったって知ってきっと罰が当たったんだ、皆からの憧れを奪っといて自分だけは、皆の憧れになれるなんてさ、でももし…この人型の情報が出回ったら?私が訓練からも逃げている事を皆が知ったら?私は軽蔑されると思う、そしたら剣を持つのが怖くなっちゃったよ」
えへへと笑って見せる、すると瞬が抱きしめてくれた。
「大丈夫だよ、刃菜子先輩。俺もね?大切な人の幸せを奪ったくせに、自分では回りを幸せにしたいって考えてる、だからね大丈夫、大丈夫だから」
「瞬は違うだろ?瞬は誰も傷つけてないだろ?」
瞬はゆっくりと首を振る。
「俺はね、大切な人を、早雲さんを傷つけたよ、自分だけが傷つけば、周りは傷つけないと勘違いして、虐められている事を隠して隠し続けて、それが早雲さん、理恵ちゃんにバレた時凄い泣かれたんだ、私が皆の憧れだった早雲理恵を辞めて、貴方の姉として振る舞ってしまったのが原因だったんでしょ?って、なんで相談してくれなかったの?って、辛かったでしょう?痛かったでしょう?って、でもね、俺はその時まで理恵ちゃんに家族に迷惑をかけないで、自分でどうにかするのが、理恵ちゃんにとっても俺にとっても、幸せな事なんだって、理恵ちゃんが泣いてくれて初めて家族の幸せを願うなら、同じく家族である自分も幸せじゃないといけないんだって気づかされたんだ」
そんな当たり前の事すら知らなかったんだよ、だからねと彼は続ける。
「刃菜子先輩のそれは罰じゃないよ、刃菜子先輩がやった、宗谷奪還作戦で少なくても俺と流氷さんは、刃菜子先輩が世界を、北海道を守った英雄だってわかってるから、例え俺達がやっていることが怪物退治と人殺しなんだと世間から言われても、俺達だけは軽蔑もしないよ」
「でも私はもう戦うのが怖いよぉ、例え人型が人じゃなかったとしても、守人としての任務が失敗してまた街に亀裂を作ったりしたら私は、みんなから嫌われちゃうんじゃないかって、そう思いたくなくても、思っちゃうんだ」
「大丈夫俺だって、理恵ちゃんを悲しませてから今の状態になるまで凡(おおよ)そ1年位かかっているんだから、苦悩にぶち当たった人にすぐ戦え!動け!なんて言わないよ、だからね、もう少し悩んでいてもいいし休んでいてもいいんだよ、刃菜子先輩。」
彼がそう言うとそこに居たはずの彼は居らず。
「あれ?瞬?」
私は彼から貰ったハンカチを握りしめ一人洗い場に立っていた。
第六話完
本日はこの小説を読んでいただき更に後書きまでも来ていただき本当にありがとうございます。
あらすじでも、申し上げたようになろうでも投稿はしていますので一日一話投稿はしていきますが待てないという、大変ありがたい感情を持って頂いた方は、なろうに行けば今書けている部分までは投稿されています。
そして毎度毎度ではございますがよろしければ、この作品の私的でも構いません、あんまり小説を読んだ事無い方でも構いません、できれば読みづらかったり、理解しづらかった文があればお教えいただけると幸いです、一先ず完結まで残り数歩という所まで来ているので直すのはすぐには出来ないと思いますが、ご指摘頂いた所を直せるよう精進していく所存であります
小説の文字数について
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このままの文字数でよい
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5000字の方がよい
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3000字の方がよい
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2000字の方がよい