メ ス ガ キ モ ー グ 作:一般通過血の指
仕方ないので投稿します。
「友よ! 決めろ!」
「あぁ」
嵐舞う城の最奥にて二人の褪せ人が強大な敵を討ち果たさんと駆け抜ける。
敵はストームヴィル城の主。破片の君主が一柱、接ぎ木のゴドリック。
相対するは、斧を手に嵐を手繰る勇者の娘、ネフェリ・ルー。
そして無数の剣を束ねた異色の特大剣を担ぐ褪せ人、セルワ・カーラ。
竜を接いだゴドリックが大斧を振り回し炎の嵐を呼ぶ。
それと同時に褪せ人が持つ武器の深奥に眠る力を呼び覚ました。
それ即ち、復讐の誓いなり。
一つ、二つと放たれる炎の風を紙一重で躱しゴドリックへと肉薄する。
両手で特大剣を構え、褪せ人は跳躍する。
「死――」
迎え撃たんとゴドリックも大斧を振り、しかし僅かな差で褪せ人の攻撃が届く。
剣接ぎの大剣が、接ぎ木のゴドリックを切り裂いた。
「――……あぁ、また。また、敗れたのか」
ゴドリックの身体から、生気が抜けていく。
元より大ルーンの力で維持していた身体だ、加えて竜を接いだとあってはデミゴッドの生命力を大きく損なう事になる。
それを押してでもゴドリックは勝ちたかった。いや、正確には負けたくなかったのだ。
偉大なる父祖に報いる為に、破砕戦争での屈辱を繰り返さぬ為に。
「――……我は、黄金の君主……」
それでも、ゴドリックは敗北した。民を、騎士を、友を、竜を接いでも尚、ゴドリックは敗れたのだ。
「――……いつかまた、共に帰らん……」
晴れやかであるものか、未練が断たれたなどとほざけるものか。ゴドリックはこの地を守り続けなければならなかった。
……だが、あぁ、だが。
「――……黄金の麓、我らの故郷……」
とくと見よ、黄金樹はかくも荘厳に聳え立っている。なればこそ我は、我らは黄金の民なのだ。
黄金の君主、ゴドリック。今こそ黄金樹へと還らん。
「……お前の破片は継いでいく。眠れ、ゴドリック」
竜を接ぎし樹は斃れ、鷹は嵐に啼いていた。
◇
モーグはかつてモーゴットの双子の姉として生まれ、そしてモーゴット共々忌み捨ての地下に送られた。
二人とも全身の角を切り落とされる事は免れたが、数年と経たずに王都の地下に幽閉された為に、母マリカや父ゴッドフレイ以外の存在に触れる事は殆ど無かった。
それは子供の人格形成に多大な影響を及ぼすと考えられたが、モーゴットは父母の言葉を糧に愛されずとも愛す事を決め、モーグは幼子が持ち得る筈の無い知性を既に宿しており地下牢の獄吏を感嘆せしめた。
偉大なりし王を父に持つ故か、或いは神たる母より産まれたからか。忌み子など関係無いのではないか? ――そんな事を認める訳にはいかなかった。
忌み角は断たれねばならぬ、忌み血は絶たれねばならぬ。親が誰かなど関係無い、忌み子は例外無く殺せ。殺せぬのならば地下へと送れ。
でなければ、今まで忌み嫌っていた我々こそが、まるで忌まわしき存在の様では無いか。
『――なーんて、きっと皆思ってるんだよ。負の信仰の極致だよねぇ、まぁ私達の血が良くない物なのは事実だけども』
地下牢の中で、モーグはモーゴットに語り掛けていた。王都の者達が如何に愚かであるか、何故我々がこのような目に合っているのかをそこそこ誇張して聞かせていた。
モーゴットは黙って聞いていたが、やがて頭の角をコリコリと掻きながらモーグに問いかけた。
『ですが姉上、私達は半神です。例え忌み子と呼ばれようと他の方々には出来ない事が私達には出来る。彼らは私達を利用しようとは思わないのでしょうか……』
『思わないだろうね、奴ら自身の自尊心が邪魔をする。奴らは忌み子に助けられたという事実に耐えられるほど柔軟な思考は持ち合わせて無いんだから。そして誰よりもお母さんとお父さんがそれを許さない』
『……母上と、父上が』
『ここは悍ましい場所だけどね、忌み子にとっては安全な場所でもあるんだよ。地上は反乱やら暗殺が私達が原因で容易に起こり得るからね』
モーゴットはモーグの話が好きだった。獄吏の聞くに堪えない罵声とは違い、理路整然とした語り草は地下牢の中で暮らすモーゴットの唯一の娯楽であったのだ。
それがあったからモーゴットは耐えられた。愛し続ける事が出来たのだ。
『うへぇ、今日のご飯嫌いな物ばっかりなんだけどぉ。……モーゴット、あげる』
『で、ですが姉上。出された物はちゃんと食べなくては……』
『私は嫌いな物とか食べたくないの! そんなに言うんならモーゴットが食べればいいじゃん。……私の分は残さなくて良いからね』
モーグが自分の食事を分けてくれた事をモーゴットは知っていた。
『……あぁ、混ざっていく、私が崩れていく。いや、まだだ、私の血さえ抑えれば、まだ耐えられる。……まだ』
『……姉上?』
『――……ありゃ、起こしちゃった? ごめんねモーゴット、何でもないよ』
モーグが己の中の何かに苦悩していた事をモーゴットは知っていた。
あの時モーグを強く引き留めていれば、あのような事にはならなかったのだろうか。
『あぁ――』
いや、あの時のモーゴットの言葉ではモーグを引き留める事は出来なかっただろう。
あの時既にモーグの心は定まっていたのだから。
『――これ以上待てないや』
尋常ならざる熱量をその瞳に宿したモーグはそう呟いた。
忌み捨ての地下よりモーグが忽然と姿を消す、その前日の出来事であった。
それから地下牢はモーゴットだけの物になる。
ゴッドフレイの瞳から祝福が褪せ、地下牢から解放されるまで、モーゴットはただ一人で過ごし続けた。
◇
熱に浮かされた様に王都から逃げ出したモーグが隠れ家として選んだのは誰にも知られる事の無い地下空間だった。
どのような経緯で広大な地下空間が形成されたのかは分からないが、モーグの敵の目を晦ますには十分すぎる。
地下空間全域に少しずつ血を振り撒き、自分が過ごしやすい領域を作りだす。地下空間の中心に位置する小さな山の頂上で、モーグは己の血の力を高める事にした。
既に血の祝福として自らの忌み血を操る術を会得していたモーグだったが、脅威を退ける力としては余りに弱い。
故にこそモーグは自らの力を鍛え、真っ先に子供の姿を維持し続ける事で時間を稼ぐ事にした。
姿を維持する事に成功したモーグは最も高い場所から地下空間を睥睨し、心に淡い望みが灯る。
――ここに、私だけの国を作ろう。どれだけ時間が掛かっても、忌み血が忌まれる事の無い国を。
観測者を気取る大いなる意思などいらぬ。調律者を名乗る悍ましき神などいらぬ。
殺し、殺され、生かし、生かされ、憎み、憎まれ、愛し、愛される。そんな当たり前の日常で暮らせる国を作ろう。
血と闘争と、涙と平和の世界が欲しい。きっとそれが、それこそが人の世なのだから。
――でも、私だけでは無理だ。私に付き従う配下と、私と同等の存在が必要だ。モーゴットがいれば一番良かった、きっとあの子は首を縦に振らないだろうけど。
そうしてモーグは力を付け、己の掲げる未来に賛同する者達を勧誘し、彼らに血の祝福を与え血の指を作り出した。
同時に、ついに成長を緩める事で騙し続けていたモーグの精神に罅が入る。
二重人格の様にはっきりと分かれていれば、人形に精神を移す事ももしかしたら可能だったのかもしれない。
だが駄目だ。人の側面も、神の側面も、等しくモーグであり、分ける事は決して出来なかった。だというのに肉体から溢れそうになる二つの精神にモーグは耐え切れず、地上に出る事にした。
世界は丁度破砕戦争が始まりだした頃。
そこでモーグは、ある聖樹の麓で運命に出会う。
端的に言ってしまえば、一目惚れだったのだ。
◇
モーグは目を覚ます。酷く懐かしい夢を見た。
きっと先日モーゴットと会った事が原因だろう。
予期していた事とは言え、弟に手を振り払われるのは一抹の寂しさを覚えた。
「……いいもん、私にはミケラ君がいるから」
「そう? ちょっと恥ずかしいかな」
心地よい少年の声がモーグの耳元で囁かれる。
隣に目を向けると、美しい金髪を流して微笑むミケラが目を覚ましていた。
大祭壇の巨大な繭の中でミケラを抱きしめ、モーグは口を開く。
「おはよ、懐かしい夢を見ただけだから気にしないで?」
そう言ったモーグにミケラは抱きしめ返して囁いた。
「……一人で抱え込んじゃダメだよ? もっと周りを頼っていいんだよ、この繭の中以外で起きられない僕でも話を聞く事くらいは出来るからさ」
「でも――んぅ」
ミケラがモーグの唇を塞ぐ。
「君が一人で頑張ってるのは皆知ってるよ。たまにはのんびりしても誰も怒らないさ」
「で、でも! ――ひぁ♡」
それでもと言い募るモーグの額から生えている捻れ角の根元にミケラは舌を這わせた。
「また言ったね? じゃあこうしよう。僕が赦す、今日は一緒に休もうね」
「ぁふ、ふぁい……♡」
繭の内部をモーグの血が巡る。今この瞬間から繭の中は血の閨と化した。
少年と少女の様な外見ではあれど、このモーグウィン王朝における最高戦力達なのだ。誰からの邪魔も入る事は無いだろう。
それから一日中、巨大な繭を包み込む血の帳が解かれる事は無かった。
◇
ストームヴィル城を抜けた先、白面のヴァレーと名乗った男に二本指についてどう思うかと聞かれた褪せ人セルワは答えた。
「胡散臭いと思う。俺達は戦神や祖霊と呼ばれる物を信仰しているが、それらは物言わぬ拠り所だ。だが大いなる意思を名乗るあれは、神と呼ぶには余りにも悍ましい何かだった」
その言葉を聞いたヴァレーはくつくつと笑い、次いで血の指と呼ばれる存在についてどう思うかと問う。
褪せ人は少し考え、自分の考えを口にした。
「肯定はしないが、否定もしない。殺しを忌避する者もいれば殺しに快楽を覚える者もいる。どれ程綺麗事を嘯いても武器を持てば殺しの敷居は低くなるだろう、それが使命による物ならば尚更に。……元より人とはそういうものだろう」
「ふふふ、その言葉を二本指が聞いたらきっと刺客が差し向けられるでしょうね」
「どうだろうな、聖職者達はともかくあの二本指がそこまで俺達に興味を持っているとは思えないが」
「――あぁ、こうして出会えた褪せ人が貴方様で良かった。今までの問答に何も言わず答えてくれてありがとうございます、実は貴方様に渡したい物があるのです」
そう言ってヴァレーは、血の様に紅い指環を褪せ人へと手渡した。
「……これは?」
「我ら血の指が王と崇める御方の下へ導く指環です。もしも興味がおありならばどうぞおいで下さい、我らが輝かしき王朝へ」
「良いのか? 俺はまだ血の指とやらになるつもりは無いが」
「えぇ、えぇ。構いませんとも、我らの王は寛大であります故。……あぁ、ですがどうか、王朝については他言なされぬよう」
「分かった、有難く頂くとしよう。……そうだ、今から向かっても構わないか?」
「ふむ、では私も同行して構いませんか? ……あぁ、その指輪は恐らくそこに――」
ヴァレーの手を借りて指環を嵌め、ルーンの力を込める。
直後、近くにいたヴァレーを巻き込む形で褪せ人の足元に紅い紋章が現れる。
三本に分かれた燭台、或いは三叉槍の様な不思議な紋章が光り輝き、周囲を血の霧が囲うように漂い始めた。
念の為に剣継ぎの大剣を右手に構え、横目でヴァレーを見る。
特に何の反応も示さない事からこれが正常なのだろう。
やがて血の霧が晴れ、褪せ人は自らがストームヴィルの先から遠く離れた場所へと転移した事を悟った。
そこは血と炎の赤で彩られた巨大な祭壇であり、どこか閉塞感を覚える様な夜空の星々が瞬く空間だった。そしてその最奥には――
「やっほー、初めましてぇ♡私はモーグ、よろしくね? 破片漁りの王狩り君♡」
どす黒い血の香りを漂わせ、巨大な三叉槍を手にする少女の形をした何者か。
紅と蒼の司教服を身に纏い、竜や獣を彷彿とさせる捻れ角を幾本も生やしたその姿は――
「ようこそ、私達のモーグウィン王朝へ」
――魔王と呼ぶに相応しい物だった。
「……お招き頂き感謝する。私の名はセルワ、早速で申し訳無いのだが――」
「えぇ? 蛮地の民なのに敬語で話せるんだぁ、びっくりしちゃったぁ♡慣れてないんだったら普通に喋れば~?」
いきなり何という言い草か。故郷を貶された様に感じた褪せ人はモーグに対し口を開きかけ、おやと思う。
今まで会ってきた者達は皆、セルワが褪せ人であるというただ一点のみで煙たがったり冷ややかな態度を取っていた。
だが、このモーグなる王は「褪せ人だから」では無く「蛮地の民だから」敬語は使えないと判断したのだ。半ば煽りも混じってはいるだろうが、それでも生まれを正しく見て貰えたのは少しばかり嬉しかった。
「私の母が最低限の礼儀を叩き込んでくれましたので。それに、蛮地の民だからこそ強者に尊敬の念を抱くというのは可笑しくない話だとは思いませんか?」
「ふぅん? 戦っても無いのに自分が下だ~なんて自分に自信無いのぉ? その下手っぴな敬語やめて言ってみなよ、『俺はあのゴドリックを殺してやったんだぜぇ』ってさぁ♡」
前言撤回。この少女、恐ろしく口が悪い。機嫌が悪いのかとも思ったが満面の笑みで言ってくるので素がああなのだろう。
だがしかし、モーグの言う事も尤もではあるのだ。ネフェリの力を借りたとはいえ、褪せ人は破片の君主を一人討ち滅ぼした。胸を張らねば彼に失礼だろう。
「……確かに、私はデミゴッドを倒し大ルーンを手に入れた。卑屈に遜ってはゴドリックに申し訳が立たない、か。申し訳無かった、貴方のおかげで捨ててはならぬ物に気付く事が出来た」
「いや、そんなのはどうでもいいけど。まぁゴドリックが私より弱いのは事実だし、尻尾振りたいなら好きにすればぁ? 普通に敬語が嫌だっただけだしぃ」
「……」
もはや何も言うまい。
「……ところで、貴公は何故私を呼んだ? ヴァレーにも言ったが、今すぐ血の指とやらに入るつもりは無いのだが」
「んー? 一番はただの興味かなぁ。君が言ったようにデミゴッドを殺した褪せ人に興味を持ったから、血の指に忌避感が無いのなら呼んでみようと思った。後は頼みたい事、確かめたい事があったんだよね」
「それは」
「セルワ君だっけ、私と誓約を結んでみない?」
分かりにくいなら契約と言い換えても良いよ。そう言ったモーグに褪せ人は内心首を傾げた。誓約なるものを寡聞にして聞いた事が無かったのだ。
続く言葉で何らかの利益の渡し合いになるのだろうとは思うのだが、はて。円卓で最初に褪せ人を居候扱いしてきた百智卿なら何か知っているだろうか。
「誓約を結ぶとどうなる?」
「んー、私から呼びかけて各地の血の指達に君を襲わない様にさせるのが一つ目」
「……襲ってくるのか」
「えぇ、我らの妨げになる者は誰であろうとも」
恐る恐る隣のヴァレーに問いかけるとにっこりと笑いながら殺害予告をかましてきた。白面を被っているから表情はあまり分からないが。
だがまぁヴァレーと同程度の強さを持つ者達の襲撃を受けなくて良くなるのは心の安寧には良いだろう。少しばかり寂しい気もするが。
「代わりに、王朝にいる血の指と決闘させられるよ? それで私の血の指に勝利したら褒美として良い物をあげる。これが二つ目」
決闘する場合に限り血の指は私が殺させないようにするから何度でも戦えるよ? そう言って笑うモーグに、褪せ人は己の心が傾きつつある事を悟る。
命の喪失を嘆く事なく、強者と殺し合える。とても心躍る響きだ。
「あとは、君の貢献度に応じて決闘場を君に貸したり、うちの商人の品揃え増やしたり、私と戦えるようにしたりする位かなぁ?」
指折り数えるモーグに褪せ人はワクワクしていた。何だかんだ言いつつ褪せ人はモーグと戦ってみたいと密かに思っていたのだ。
「それで、代わりに私は何をすればいい」
「一つ目はここの存在を誰にも言わない事。円卓勢力は勿論他のデミゴッド勢力や火山の蛇共、大いなる意思を名乗る指共にもね」
指共、という表現に多少の引っ掛かりを覚えたが、褪せ人は特に何も言わず続きを促した。
「二つ目はデミゴッドを倒して得た大ルーンを私に見せる事。だからこそなるべく多くのデミゴッドを倒す事を目標としてもらう。まぁこれは既に円卓で言われてるだろうから並行して考えて良いでしょ」
見るだけでいいとは妙な事を言う。エルデンリングの破片を複製出来る訳でも無し、何が目的なのだろうか。
「そして三つ目。どこかに消えた大ルーンを探す事。私が知る中で一つだけ現在地の不明な大ルーンがある。それの残滓でも構わないから見つけ出して私に見せる事」
大ルーンが行方不明? それではエルデンリングを完全に修復する事が――いや、それは元より不可能か。だが王を目指すのならばいずれにせよ探さねばならないか。
「後はまぁ、ついでだけど強い奴の血を私に献上してくれればそれも貢献度として数える位かな」
ふむ、ふむ。なるほど。
褪せ人は暫く考え、己のすべき事に相反する物は無いと判断した。
「分かった。貴公と誓約を結びたい」
「んふふ、ありがとね。じゃあ君はそのまま右手を出して?」
祭壇から軽い足取りで駆け寄ってきたモーグは、褪せ人の手を取って厳かに口を開いた。
「汝、我が血を供に狭間の地を往き給え。汝は我らが未来を手繰る血の指に非ず、狂える黄金を正す血の眼なり。世界を見よ、王を見よ、神を見よ、己が歩むべき道を見よ」
神の如き清廉さと噎せ返る程の血の匂いを漂わせながら、モーグの言祝ぎが血の文字となって紅い秘文字の指環に取り込まれていく。
それを見た褪せ人は何故か安心感を覚える。
祝福の褪せたこの身に少しばかりの温もりが宿った気がした。
「――これで君は血の指では無く血の眼となった。期待してるよ、褪せ人君? 私の探し物、血眼になって探して来てね♡」
モーグは悪戯っぽい笑みを浮かべ、楽しそうにそう言った。
血の君主モーグ
っかー! つれーわー! 合法ショタ旦那様に滅茶苦茶愛されて幸せ過ぎて毎日がつれーわー!! っかー!!!(血の君主の歓喜)
最近血の閨(意味深)の時間が増えて有頂天。弟の幻影をボコした褪せ人とも誓約を結べてご満悦である。誓約を結ぶ際に褪せ人に三つの使命を課したが、他言無用以外は完遂出来ないだろうなぁと思っている。
現存する破片の君主全討伐、姿を消した死の王子の大ルーン捜索、もし片方でも達成出来たなら最終的な計画を上方修正せねばなるまい。仮に両方完遂したのなら、ある事を前倒しに進める事が叶うだろう。
モーグの思想は糞喰いと金仮面卿を足して二で割り死衾の乙女をエッセンスに振りかけた様なものである。
全ての忌み血に安寧と戦乱を。血と闘争の時代、愛と眠りの時代、二つが揃って初めて、世界は腐る事無く巡り始める。そこに、他の神も、大いなる意思も必要無い。生まれに区別無く、全ての命には輝かしき闘争と、安らかな眠りが齎されるべきなのだ。
永遠に幼きミケラ
多くを愛し、多くに愛される事に慣れていても、たった一人を愛し、たった一人に愛されるのは初めての経験だった。近しいもので言えばマレニアだろうが、あれはノーカンだろう。
合法ロリ妻に愛を囁きまくって繭の中で転がしているが、まだ子供を作る気は無い。他勢力と戦争する可能性を考慮すれば、暫く行動不能になる様な真似は控えた方が良いだろうなと思っている。
ただ、モーグが喜ぶので子供は作らずとも血の閨(意味深)は暫く続ける予定。
亜人や混種などを愛してきたミケラにとって、忌み血など遠ざける理由には成り得ない。だからこそミケラはモーグの思想を後押しする。決して出来ぬものでは無いし、その先に己が望むものがあると知っているから。
取り敢えずマレニアは生かしてあげたいとは思うが、恐らくマレニアはモーグの治療を断固として拒むだろうし、腐敗の苦しみをあの褪せ人が断つのならそれも悪くないのかもしれないと悩んでいる。
褪せ人セルワ・カーラ
二秒で考えた適当な名前。セルワ・カーラ→ワ・カーラセル→分からせる。
メスガキ分からせおじさんとなる未来が約束されているが現在は圧倒的にレベルが足りない。仕方ないのでメスガキの下で馬車馬の如く働く事になった。
あれ、これ分からされフラグでは……?
マルギットを倒してからリムグレイヴと啜り泣きの半島を探索。獅子の混種を倒して手に入れた剣継ぎの大剣で接ぎ木のゴドリックを倒すというロマンプレイを素で決めた。
割と恰好つけてるが、ゴドリック前で意気投合したネフェリ・ルーが半分くらい削ってくれた。流石未来の新王。
モーグと誓約を結んだ事で血の指達と戦える事にワクワクしている。どれだけ理知的であっても所詮は蛮地の民である。
攻略wiki
血の君主モーグと誓約を結ぶまで。
1、リムグレイヴにて白面のヴァレーに話しかけ、その後付近のツリーガードを撃破する。
ツリーガードを撃破した後でヴァレーに話しかけてもイベントは進むが、後述のマルギット及びデミゴッドを先に倒してしまうとフラグが途切れ、モーグウィン王朝へ向かう事が不可能となる。
2、ツリーガード撃破後、忌み鬼マルギットを撃破する。
先にツリーガードを倒さないとイベントが進まない。攻略必須ボスではあるが攻略難易度が高い為、十分にレベルを上げてから挑む事を推奨する。
3、忌み鬼マルギット撃破後、接ぎ木のゴドリックを撃破する。
マルギット撃破後、ゴドリック以外のデミゴッドを撃破するとイベントが進まなくなる。必ずツリーガード→マルギット→ゴドリックの順で倒す必要がある。
4、ストームヴィル城を抜け、白面のヴァレーと話す。
ゴドリックを倒した後、道なりに進むと湖のリエーニエに出る。祝福近くにヴァレーがいるので話しかけ、二つの選択肢をそれぞれ「違和感があった」、「否定はしない」と答える事で紅い秘文字の指環を入手。この選択肢は間違えてもやり直せるので心配はいらない。
5、モーグウィン王朝へと向かい、血の君主モーグと誓約を交わす。
貴重品の紅い秘文字の指環を使用するとモーグウィン王朝へとワープする。巨大な繭の前にいる少女、モーグに話しかける事で誓約を交わす事が可能となる。
この工程をこなす事でモーグと誓約を交わし、血の眼となる事が出来る。
恩恵として、攻略時に血の指が侵入してこなくなり、各地のボス前で血の指を協力者として召喚する事が可能となる。
他にも、モーグに話しかけて決闘場へ向かい、血の指との一対一の戦闘が可能となる。血の指との戦闘は何度でも行える他、侵入で得られる誓約レベル上昇用アイテム、「血に染まった誓布」を入手する事が出来る。
因みに決闘場では他のプレイヤーとの決闘が可能になるので、侵入よりも対人がしたい褪せ人は是非ともモーグと誓約を交わそう。
「血に染まった誓布」を一定数モーグに捧げると、祭壇の片隅にいる商人が血の祈祷や血の魔術、特殊な消耗品などを売る様になる。少々分かりづらいが、「血に染まった誓布」を捧げる事で得られる物と、血の指との決闘に勝利した際にモーグから貰えるご褒美は別物である。
特別な武器や触媒、戦灰、遺灰などは血の指に勝利した報酬の方で貰えるので、そちらが欲しい人は間違えないようにしよう。
注意点として、ギデオン、指婆、ラニ、タニス、シャブリリ、フィア、糞喰い、金仮面卿等の各勢力の主要人物にモーグウィン王朝について話すと誓約が破棄され、モーグが敵対状態になるので間違えて話さない様にしよう。
この敵対状態は結びの教会での贖罪では解除出来ず、モーグウィン王朝について話したNPCを全員殺害する事で解除される。相手によってはストーリー終盤まで殺せないNPCもいるので注意が必要。
メスガキモーグの供給が少なすぎる。俺は辛い、耐えられない。
小説ならまだ自給自足できるんですけどイラストはどうにもならんので誰かピクシブにメスガキモーグちゃん様のイラスト上げてください(他力本願)
それはそれとして皆もモーグ様の小説書いて♡
続きはメスガキモーグのイラストを見かけたら書きます。
追記、あ り ま し た 。