デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

100 / 128
EX3-15, 行動開始

「……なんだ?」

 

 現状起こっている事、これから何をしないといけないか、そして鞠奈が何処にいるのかを話している最中。世界そのものにノイズが走る

 

「えっ? 壁が透けてる?」

「シドー! お茶碗がなくなったぞ!」

「令音」

『……あぁ、どうやら空間の構成に問題が生じているようだ。あまり猶予はないと考えた方がいいね』

「恐らく、鞠奈がこの世界を消そうとしているのだと思います」

「もし消滅したら、俺達はどうなるんだ?」

『……意識がその世界にある状態で消滅すれば、ただでは済まないだろうね』

「どちらにせよ、やばい状況に変わりはないわね」

 

 士道からの質問に答えた令音、そしてその言葉を聞いた琴里はトーマの方を見る

 

「トーマ、現状を考えると鞠奈を止めることが出来るのは貴方だけ。それはわかってるわね」

「わかってる、どっちにしろアイツを止めないといけないってのは元からだしな」

「けど、くれぐれも気を付けて。私たちが鞠奈を止めようとしてるのと同じように、鞠奈もトーマのことを狙ってるんだから……それで令音、そっちの状況に変わりはないのね?」

『……あぁ、約九割が鞠奈の手中だ。小細工で時間稼ぎをしているがそう長くはもたないだろうね』

 

 トーマのその言葉に頷いた琴里は、現在の状況を令音から聞き改めて状況を確認したうえで全員の方に視線を向ける

 

「みんな、目的地はわかってるわね」

「あぁ、マザールーム。それで間違いないよな」

「えぇ」

「この世界のコアがある場所、だったよな……けどそんな場所にどうやって向かうんだ?」

「それは私に任せてください。権限の殆どを掌握されていますがそれでも一部を使うことは出来ますから」

『……この世界で戦う為に、鞠亜の力は必要だ。それはわかっているね』

 

 令音の言葉を聞いた鞠亜は頷く

 

「はい、残された権限の一部を使い私が皆さんの力を再現する。そうすれば本を使って能力を行使しているトーマと美九以外の皆さんも力を使える筈です」

「それって、俺も戦えるってことか?」

「……皆さんの力を再現すれば、必ず」

 

 自分も戦えるのか、そう聞いた士道の質問を鞠亜が肯定した後。改めて全員の方を見る

 

「それと……皆さんにお願いがあります」

「お願い?」

「はい、もし、万が一私が消滅してでも鞠奈を助けられるのなら……彼女の手を、取ってあげてください」

 

 その言葉を聞いたトーマと万由里を除いた全員が、目を見開く

 

「鞠奈の、手を取る?」

「はい、私が鞠奈に権限を奪われるとき、一瞬だけ彼女と繋がり……彼女の中にある孤独を感じることが出来ました」

「……」

「彼女が目的を果たそうとしているのは、それを成し遂げればその孤独を埋められると思っているからです、ですが……」

「鞠奈を作ったのがDEMなら、その願いが叶う事はない。そう考えているのね?」

「……はい、彼らの事はフラクシナスの──私のアーカイブにも残されていましたから。もしかしたら道具として使い潰されてしまうかも知れない。だから──」

「鞠亜は、鞠奈を助けたいのだな」

 

 言葉の続きを言う前に、十香と美九の二人がそれぞれ鞠亜の手を取る

 

「……はい」

「それなら、鞠奈さんも助けちゃいましょう……少し違うかもですけど、私も寂しいって気持ちは知ってますから」

「私も同じだ、シドーたちに出会う前……何処かわからない場所で眠っている時、ずっと冷たかった……思えば、アレが寂しいという気持ちだったんだろうな」

「ラタトスクの目的は精霊と精霊を救うこと、それが人工的に作られた物でも変わらないわ」

「……そうだな、と言っても今回その役目は俺じゃなくてトーマがやることになりそうだけど」

 

 十香、美九に続いて琴里と士道の二人も握られている鞠亜の手の上に自分の手を重ねる

 

「……みなさん」

「悲哀の書は、悲しみの物語。その力を持って生まれたのが鞠奈なら。それを埋めるのはとても難しいことよ」

「わかっています」

「そう、それがわかってるなら私からは何も言わないわ。私も物語はハッピーエンドの方が好きだし」

「……そうだな、どうせ目指すなら全部を救える可能性を目指す方がいいよな」

「それじゃあ──「けど、勘違いするなよ」──え?」

「自分が消滅してもって言ってたが、それは絶対にさせない。鞠亜も鞠奈も、両方救う最高の結末を目指す」

「……はい!」

 

 全員の手が、鞠亜の手の上に重なった。その瞬間彼女の見せた表情は今までよりも更に人間らしくものだった

 

 

 

 

 

 改めて目的をはっきりと定めた全員は、改めて令音から話を聞く

 

『……マザールームのある場所に行くには、まず世界の綻びを探す必要がある。無論こちらの動きは鞠奈も承知しているだろうから妨害もされるだろう』

「世界の綻びは近くにさえ行ければ私が見つけられるはずです」

 

 その言葉を聞いたトーマたちは、互いに頷きあう

 

「それなら、急ごう。時間はないんだろ?」

「えぇ、それじゃあ鞠亜。お願い」

「はい。皆さん……よろしくお願いします」

 

神威霊装・十番(アドナイ メレク)!」

神威霊装・五番(エロヒム ギボール)! 灼爛殲鬼(カマエル)!」

剣爛撃弾(けんらんげきだん)! 神威霊装・九番(シャダイ エル カイ)!」

雷霆聖堂(ケルビエル)!」

 

【エターナルフェニックス】

──抜刀』

「変身ッ!」

 

「「鏖殺公(サンダルフォン)!」」

 

 各々が持つ力を顕現、あるいは寸分たがわぬ精度で再現を終えると、全マザールームの場所を探すため全員で移動を始めようとした直後。ファルシオンが剣を構え、思い切り中を切り裂く

 

「──はぁッ!」

「!!??」

 

 直後、現れたシミーは上半身と下半身を切り離され塵となり消滅する

 

「妨害する気満々みたいだな」

「そうみたいね」

「……急ぎましょう」

 

 襲撃を警戒しながら、改めて全員でマザールームを探し始めた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。