デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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EX3-16, 自己満足の為の戦いⅠ

 街全体から人が消え、無造作に湧き上がってくるシミーを蹴散らしながらファルシオン達は進んでいく。住宅街から場所を移動し商店街までやってきたところで令音から通信が入る

 

『……ストップ。そこからマザールームに入れそうだ』

「この、割れてる空間からって事ですか?」

『……あぁ、その通りだ』

「鞠亜、間違いないのか?」

「はい。確かに鞠奈の存在を近くに感じます」

「それなら、鞠奈の所まで案内頼めるか」

「任せてください」

 

 マザールームのある場所まで向かうため、士道と十香、美九が入っていく中で琴里と万由里の二人は入る様子を見せなかった

 

「どうした?」

「私と万由里の二人はここに残るわ」

「残る?」

「えぇ、何かあった時に備えてね。もしかしたらこの場所が閉じるかも知れないし」

「そう言うことなら、任せた」

 

 入口の前まで二人を残し、ファルシオンも空間の内部へと入っていく。それを見送った琴里と万由里の二人は未だ湧いて出てくるシミー達へと視線を向ける

 

「さてと、それじゃあ頑張るとしましょうかね」

「……そうね、それじゃあ────」

 

「「私たちの戦争(デート)を始めましょう」」

 

 その言葉を合図に、それぞれの武器を構えた二人は、自分たちへと迫って来るシミーへ向け業火と雷撃の一撃を放つ

 

 

 

 

 空間の裂け目に入り、先に入っていた全員と合流したファルシオンは改めて周囲を確認する

 

「……凄い光景だな」

「あぁ、一面同じ空間過ぎてどっちがどうかわかんなくなってくるな」

 

「……こちらです」

 

 全員を先導するように一歩前に出た鞠亜は進んでいく、彼女をついていくようにファルシオン達も進んでいく

 

「どれだけ進んだのか全然わからないな、これ」

「方向感覚も距離感も実際の感覚とは異なります。視界に囚われずに進んでください。確実に近づいています」

「……最悪の場合、目をつぶってるか? 手は引いてやるから」

 

「──みんな、来るぞ!」

「あら、てっきり二人で来るかと思ったけど案外大勢で来たのね。私嬉しくなっちゃうかなぁ」

「嬉しいならそれらしい反応見せたらどうだ?」

「……本当に嬉しいのよ? 出来るなら私たちだって仲良くしたいと思ってる……だけど貴方達にはそれができない、そうでしょ?」

「そうだな、本来ならオレとお前達は交わらないんだろうな」

「でしょう、だから──「だが」

 

 鞠奈の言葉を遮るようにファルシオンは彼女に言葉を投げる

 

「だが、現にオレたちとお前たちはこうして顔を突き合わせて話をしてる……それは間違いない」

「……そんな事言って、ホントは何が言いたいの?」

「人工精霊……鞠奈と言ったな。私たちはお前を救いたい」

 

 ファルシオンの横に並んだ十香がそう言うと、彼女は今まで見せていた笑みを崩し表情を歪める

 

「救う? もしかしてそんなことを言う為にぞろぞろとやってきたわけ?」

「あぁ、そのもしかしてだ。俺達ラタトスクは精霊を救うための組織だ、なら……お前が何をしようとも救う、らしい」

「可愛い女の子に頼まれたんなら、断るわけにはいきませんからねぇ……それに、初めて貴方をしっかりと見て、私も貴方に手を伸ばしたくなりましたから」

「そう言うことだ、鞠奈。オレたちはお前を消すんじゃなくて救いに来た。何がお前にとっての救いになるのかは知らんが……これから先は、オレたち全員の自己満足をお前に押し付ける」

 

 その場にいる全員が言葉をかけた後、鞠亜は鞠奈へと一歩近づく

 

「鞠奈。貴方が私から権限を奪い取った時、私には貴方の孤独が流れ込んできた」

「……それが何?」

「私は、トーマと出会い、みんなと出会い。この世界にはまだまだ知らないことがあると学びました……その上で、私は貴方の手を取りたいと思った」

「あっそ、だけどご生憎様。私は貴方達の手を取るなんて御免被るわ」

 

 その言葉の後、鞠奈が手を上に掲げるとそれに呼応するように地面からシミー達が現れる。それだけではなく、目の前にいた筈の鞠奈の姿が歪み、ゴーレムメギドへと姿を変えた

 

「数が多いな、無理やり突破するか?」

「……いえ、お兄さんたちは先に行ってください。ここは私が──」

 

 目の前に現れた化け物たちの相手をするためその場に残ろうとする美九の肩に手を置いた十香は、眼前の敵へ向けて鏖殺公の切っ先を向ける

 

「美九、ここは私に任せろ」

「十香さん、でも……「十香が残るなら、俺もここに残る」

「シド―、だが」

「どっちみち俺が居たところで何が出来るかわからないからな。いつもトーマに任せちまってる役回りを今回は俺がやるだけだ。だから美九はトーマたちと一緒に行け」

「五河くんまで……わかりました。お願いします」

 

 そう言い士道たちに頭を下げる美九を見た後、士道はファルシオンへと視線を向ける

 

「自己満足、絶対に突き通せよ」

「あぁ、お前もこんな所で死ぬなよ。まだまだ口説かないといけない精霊はいるんだからな」

「……わかってるよ」

 

「トーマ、美九。こっちです」

「お兄さん、行きましょう」

「あぁ、二人とも……改めてここは任せたぞ」

 

「あぁ!」

「うむ! 任された!」

 

 目の前の化け物を蹴散らしながら先へと進んだ後、ファルシオン達が進んでいった通路に立ちふさがるように十香と士道は立ちふさがった。その最中、チラリと士道の方を見た十香は鏖殺公を持つ彼の手が僅かに震えているのに気付く

 

「シドー、怖いのか?」

「……大見得切った手前いうのはなんだけど、結構怖い」

「そうか、だが大丈夫だ。シドーの隣には私が居る。それにこの場にはいないが四糸乃や耶倶矢たちもついている!」

「あぁ……そうだな。行こう、十香」

「うむ! 行くぞ、シドー!」

 

 同じ剣を構えた少年と少女は、自分たちへと襲い掛かって来る化け物たちを斬りつけた後、戦闘を開始した

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