デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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第6-8話,追想Ⅶ 対決

 互いの衝撃波がぶつかり合い、互いの放った一撃は対消滅する

 

「互角……か」

「みたいですねぇ」

 

 互いに短い言葉を紡いだのは一瞬、ファルシオンは炎の翼をはためかせながら美九に対して接敵し斬撃を放つが、美九はそれを目の前に会った鍵盤で防ぐ

 

「そんな使い方も出来んのかよ」

「はい、それにこんなことも出来るんですよ──【銃奏】」

 

 美九がその言葉を口にした瞬間、エネルギーの弾丸がファルシオンに襲い掛かる。とっさの事で判断の遅れたファルシオンにエネルギーの弾丸が被弾し爆発を起こす。ダメージを追いながら美九と距離を取る

 

「……そんなことも出来るのか」

 

 ファルシオンは美九の天使を音を操るものだと考えていた、事実それはファルシオンにとって正解だったがそれ以上に想定外だったのが彼女が近接と遠距離両方に対応できたという事実

 

 ──さてと、ここからどうするか

 

 現在のファルシオンには純粋な剣術と斬撃を飛ばすこと以外出来ることはない。本来ならば純粋な剣術以外にワンダーライドブックを組み合わせることで更なる力を発揮することも出来るのだが、ファルシオンの手元にあるのはエターナルフェニックスのみ

 

 ──純粋な力押しで行くしかないか

 

 ファルシオン側は切れる手札はないが美九側はまだまだ手の内を晒しきっていない。それに現状美九が見せてきた技だけでもエネルギー弾による遠距離攻撃、音による衝撃波と一般人の洗脳

 

「それに……こっちの剣を防いだって事はあの鍵盤で近接も出来るんだろうな」

「考え事は終わりましたかぁ?」

「あぁ、終わったよ。結局の所……こっちには力押ししかないってなっ!」

 

 考えるよりも先に動いた方がいい、そう考えたファルシオンはもう一度接近し無銘剣を振るうが美九はさっきとは異なり鍵盤で受け止めるようなことはせずステップで避けながらエネルギー弾を放ってくるだけ、それに少し疑問を覚えたファルシオンは縦に放った斬撃を途中で止めて横薙ぎに切り替える

 美九は斬撃を受ける直前にファルシオンそのものを衝撃波で吹き飛ばした。吹き飛ばされたファルシオンは空中で体勢を立て直すと、相手の動きに警戒しながらもう一度思考を始める

 

 ──鍵盤で攻撃を防がなかったって事はモードを切り替えるって考えるのが妥当か

 

「ってことは、デカい一撃でそっちに意識を向けて無銘剣でぶった切るのが一番か」

 

――必殺黙読』

 

「何する気ですか?」

「決まってるだろ、問答無用で────ぶっ放すッ!」

 

――抜刀 不死鳥無双斬り』

 

 ブレードライバーから無銘剣を引き抜き、エネルギーが溜まった一撃を美九に向かって放つ。放たれた一撃は炎で出来た鳥へと変わり眼前の敵に向かって襲い掛かる

 

「破軍歌姫──【輪舞曲(ロンド)】っ!」

 

 出現した無数のパイプが炎の鳥を拘束し、そのまま霧散させる。すぐにファルシオンのいた場所を確認していた美九だったが、そこにファルシオンの姿はなかった

 

「一体どこに」

「──後ろだよ、美九」

「なっ──」

 

 背後に回り込んでいたファルシオンによって振るわれた無銘剣の刀身が美九に向かって迫る。自身に向かって凶器が迫る恐怖を実感した美九は目を閉じて、襲い掛かるであろう痛みに耐えるがその痛みはいつまで待っても来ることはなかった

 

「えっ?」

「…………」

 

 美九がゆっくりと目を開けると、自身に振れるギリギリの所で無銘剣の切っ先を止めているファルシオンの姿が映った

 

「どうして……」

「さぁな、斬ろうと思ってたはずなのに……お前の怯える顔を見たらどうにも手が止まっちまった」

「甘いですね、おにいさんは」

「そうだな、ここでお前を斬れれば一番良かったんだが……どうにも情が湧き過ぎた」

「そうですか、でもそれが敗因ですよ。おにーさん────破軍歌姫……【小夜曲(セレナーデ)】」

 

 

 

 破軍歌姫を使用した美九が、鍵盤を叩くと流れてきたのは不思議なリズムの曲。至近距離でその曲を聴いたファルシオンの眼前から美九は消え、代わりに現れたのは血にまみれた一人の少女。雪のように白い髪を赤く染め上げ、髪の隙間から赤と青の虚ろな瞳をファルシオンに向けている

 

「どういう……ことだ……」

 

 目の前にいる少女に対してファルシオンは手を伸ばそうとするが、その瞬間目の前の少女は塵となって消滅する

 

 

 

 再び意識を取り戻したファルシオンは辺りを見回すが先ほどの少女は何処にもおらず、さっきまで戦っていた空の上

 

「何だったんだ一体……それに美九もいない……」

 

 先ほどの出来事に困惑していたファルシオンは、いつまでもここに居る訳にもいかず人目につかない場所に降りて変身を解くと荷物を取りに路地裏から出た

 

 

 

 

 

 

 本来帰れる時間よりもかなり遅れてしまったトーマは大急ぎで店に戻り、邂逅一番謝罪をする

 

「すみませんおっちゃん、遅れました」

「気にすんな、久々に嬢ちゃんと会ってたんだろ?」

「えっと、どういうことですか?」

「さっき嬢ちゃんがウチの店に来てな、久々に坊主と会って話し込んじまったからって」

「……そうなんですか」

「おう、まぁどうして一緒に帰ってこねぇんだって聞いたら買い忘れがあるっつってたから遅れるのは分かってたよ。それにほれ」

 

 そう言いながらおっちゃんがトーマに渡してきたのは一通の手紙

 

「渡し忘れたかれ代わりに私渡しといてくれってよ」

 

 おっちゃんから手紙を受け取ったトーマは買ってきたものをおっちゃんに渡すと一度部屋に戻って手紙を見る

 

お兄さんへ

今日は久々に会えてうれしかったです

まぁ、私の力が効かなかったのは予想外でしたけど

とりあえず、今日の所は引き分けって事で、私がこれからアイドル活動を再開します

だから見ていてください、私がまたステージで輝くのを

私がまたステージで輝いて、もう一度大きなステージに立つことが出来たら絶対に迎えにいきますから楽しみにしていてくださいね

美九より

 

「上等だ、次は絶対に…………お前を救う(きる)

 

 手紙を読み終え、その言葉を発したトーマの瞳には、躊躇いではなく決意の炎が点っていた

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