デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー 作:SoDate
琴里との通信を終えると、少し離れた場所にいた狂三がトーマの方にやってきた
「トーマさん、十香さんが所在がわかりましたわ」
「……随分と早いな」
「元々精霊を連れていく、となれば場所は絞れる……後はそこへ私たちを張らせておけば──」
「帰ってきた奴が網にかかるって訳か」
「ご名答、ですわ」
トーマは狂三の言葉を聞くと、その場で軽く無銘剣を振るい腰にベルトを出現させる
「それで、その場所ってのは?」
「DEM社の日本支部、その第一社屋に十香さんは捕らわれたようですわね」
「成る程な、敵の本丸に連れてってくれたのはこっちとしては都合が良い……派手に暴れても相手側がもみ消してくれるからな」
「あらあら、随分と過激なことを言いますのね」
「こっちは十香を攫われてるのに加えて美九の霊力まで奪われてんだ、手荒になっても取り返しがつかなくなる前に終わらせた方がいいだろ」
その言葉を聞いた狂三は淑やかに笑うと、トーマの方へ手を差し伸べた
「それでは、参りましょう。トーマさん」
「あぁ、派手にやるぞ」
そこから程なく、トーマと狂三の二人は聳え立つ高層ビルの中でも一際存在感を放っているビルを見つめる
「それで、作戦はありますの?」
「お前が派手に暴れてその隙にオレが突っ込む、単純なやり方だ」
「ということは、ここで分かれるって事になりますわね」
「そうだな、お前はお前で一人で行動する方が都合が良いだろ」
「……そうですわね、それではトーマさん。ごきげんよう」
狂三が影の中に消えた事を確認したトーマは、その身に炎を纏わせ姿をファルシオンへと変える
「さてと、オレも行くか」
眼前に広がる街のどこかで、一発の銃声が鳴り響くと同時に、ファルシオンは炎の翼を羽ばたかせ、目的地へ向かっていく
そして、開戦を告げるかのように、トーマと狂三が降り立った区画に空間震警報が鳴り響く
それから少し、時間は進み丁度地域住民の避難が完了した頃。士道はDEM日本支社から少し離れた場所に転移してきた
「ホントにここで良いのか?」
『えぇ、あまり近づきすぎるとこっちが感知されかねないからね。いい士道、くれぐれも──』
「無茶はするな、だろ? わかってるよ……それにしても、随分とヤバい状況みたいだな」
『事前に空間震警報を鳴らして目撃者を出来るだけ減らしたからでしょうね、相手も出し惜しみはなしってわけ』
「……ホントに気を付けないとな、琴里。任せたぞ」
『! えぇ、安心して任せなさい』
琴里からの指示を受けつつ、士道は待ちの中を進む、上空や地上では絶えず戦いの音が鳴り響き、至る所から爆発音が聞こえてくる。案内を受けているとは言え実際にバレず動けるかは士道の行動と運次第、冷や汗をかきながら日本支社にある程度近づいた所で、インカムに連絡が入る
『士道、止まりなさい』
「どうした?」
『あと少しって所で悪いけど、少し迂回してくれる?』
「迂回って、一体どうして──―って、なんだ?」
琴里からの指示に士道が疑問を投げかけた直後、近くから物音が聞こえてくる。士道が恐る恐るそちらを見ると、そこにいたのは頭部のランプを赤く輝かせる鉄の人形──バンダースナッチ
「…………なぁ、琴里。この状況って──」
『ヤバいなんてもんじゃないわ、逃げなさい!』
「あ、あぁ!」
急いでその場から離れようとした士道だったが、一体目のバンダースナッチに見つかってから程なく、周囲に無数の機体が集まり始めていた
「かなりヤバくないか、これ!」
バンダースナッチから放たれる攻撃を間一髪のところで躱しながら逃げ続ける士道だったが着実に体力が削られ続ける。このままじゃジリ貧と言った所でインカム越しに琴里の舌打ちが聞こえてきた
『ッ! こうなった以上仕方ないわね、一旦トーマに連絡を────ってちょっと待ちなさい!』
「琴里? 何かあったのか?」
『ったく、こっちとしては不本意だけどそっちに援軍が向かったわ』
「援軍? 援軍って一体────って、ヤバッ」
少しだけ意識を逸らしたのがまずかったのか、バンダースナッチの爪が士道に向かって振り下ろされようとしていた。避けようのない一撃が士道に向かおうとした直後、紅蓮の斬撃がバンダースナッチを切り裂いた
「今のって……もしかして」
「大丈夫か? 士道」
「トーマ、助かった……琴里の言ってた援軍ってトーマのことだったのか」
「援軍? 一体何のことだ?」
「えっ? いやさっき──―」
自身の近くに降り立ったファルシオンと話していた士道の眼前で急に火花が散る
「新手か」
「兄さまから離れやがれです、ファルシオン」
ファルシオンと睨み合いをする新手のウィザードの方を見た士道は、呆然としながら目を丸くする
「真那?」
「兄様! 無事で何よりです!」
士道が無事である事を見るや否やファルシオンそっちのけで士道の元まで駆け寄ると抱き着いた
「えっと、真那……だよな。怪我はもういいのか?」
「はいです! 真那は全力全快でいやがりますっ!」
「え、えぇっと。真那? おまえはDEMのウィザードなんだよな? なら俺たちの敵なんじゃ──」
「いや、その装備とお前がさっき言ってた発言からすると、そいつが援軍って奴なんだろう」
「そうなのか?」
「ファルシオンに言い当てられたのは癪に障りますが、概ねその通りです。今はラタトスクの世話になっていやがるので」
真那はそう言うと、士道への抱擁を解いて改めてファルシオンの方に向き直る
「それで、お前は一体こんな所で何してやがるんですか? ファルシオン」
「……ラタトスクの世話になってるんなら聞いてるんじゃないのか?」
「勿論、けどやっぱり本人の口から聞かないと信用出来ないので」
真那のその言葉を聞いたファルシオンは軽く肩をすくめると改めて話を始める
「知っての通りだよ、DEM……正確にはDEMに協力してる男の作り出した怪物に美九の霊力が奪われた。オレはそれを奪い返す為にここにいる」
「ふむ、確かに聞いた通りの情報でやがりますね。仕方ねぇので信用してやります」
『本当に不本意だけど、合流したみたいね』
「琴里」
『合流したなら、全員に伝えておくわ……やるからには完全勝利を目指しなさい。十香を助け出し、美九の霊力も取り戻し、全員生きて帰ってくる。それ以外を成功とは認めないわ』
「あぁ」
「わかってる」
「合点承知です」
士道たち三人がそう返事をすると、琴里はいつもの言葉を口にする
『さぁ──私たちの
「あぁ──俺たちの
その言葉を言い切ると同時に、士道たち三人は目的地である、DEM日本支社の第一社屋を目指して走り出した