デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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第7‐10話,現代Ⅹ 転換

 士道を単身で上に向かわせたファルシオンは、マーメイドメギドから放たれる衝撃波を避けながら接敵し、斬撃を放つ

 

ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ!! 

──抜刀 不死鳥無双斬り』

 

 改めて放たれた紅蓮の斬撃と衝撃波がぶつかり合い、僅かな拮抗の後、炎はかき消され衝撃波がファルシオンの身体を軋ませる

 

「……流石にキッツいな」

ア゛ァ゛ァ゛ァ゛

 

 少しずつダメージ蓄積してきた身体を何とか動かそうとすると、すぐ近くまで接敵していたマーメイドの攻撃を受けて弾き飛ばされ、火の粉と共にファルシオンへの変身が解除される

 

「クソッ、こっちが先にバテちまった」

ア゛ ァ アナタのマケ デス

 

 マーメイドメギドから発せられたその言葉を聞いた瞬間、トーマは目を見開く。これまでの経験から、人の言葉を扱えるように成長するのは想定していなかったからだ

 

アキラめて アナタの力 ワタセ

「……渡せって言われて、はいわかりましたって言う奴の方が稀だよ……はぁ!」

 

 ゆっくりとトーマの方に向かって近づいてきたマーメイドメギドに向けて斬撃を放ち、剣を杖替わりにしながら立ちあがる

 

「お前こそ、大人しく美九から奪った力を返せ」

コレは ワタシの力

「確かに、今はお前の力だ……けどな、その力には本来の持ち主がいる、だから、それ(霊力)は返してもらう」

 

 ──これ以上長引くと、こっちが先に空っぽになっちまう。なら今持ってる最大火力で一気に

 

 そこまで思考したタイミングで、トーマは初めて目の前のメギドと相対した時の事を思い出す。あの時はその能力で身体の力が急激に奪われた。その時の披露やこれまでの消耗が抜けきっていない以上リスクが大きすぎる

 

「だから、普段試さない組み合わせを試せば……相手も対応できないッ!」

 

ブレイブドラゴン

ニードルヘッジホッグ

 

 剣の姿を無銘剣から火炎剣に変化させたトーマは二冊の本を装填し、剣を引き抜く

 

『烈火抜刀! ────ワンダーライダー! 

 

 紅蓮の龍と黄金の針がトーマの周りを駆けまわり、赤に黄金の装甲が追加された姿、セイバー ドラゴンヘッジホッグへと変化させる。姿を変化させてからすかさず、セイバーはニードルヘッジホッグのページを柄尻で軽く押す

 

ニードルヘッジホッグ

 

「はぁッ!」

ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ!! 

 

 刀身に僅かな電撃と炎が纏わり、斬撃とともにマーメイドメギドへと向けて無数の針が放たれる。それを見たマーメイドメギドもすかさず衝撃波で迎え撃つが、かき消すことが出来たのは周囲に纏わりついていた炎だけであり針はそのままマーメイドメギドに当たり、火花を散らす

 

「このまま、追撃を仕掛ける!」

 

 一瞬怯んだ隙を利用してセイバーは地面を踏みしめ、マーメイドメギドに接敵すると、斬撃を放った

 

ア゛ァ゛ッ!? 

「もう一撃」

 

 一撃入ったことを確認したセイバーは二、三と斬撃をマーメイドメギドに放ち少しずつダメージを与えていく

 

「これで、決め──」

やめて

 

 攻勢に出ていたセイバーだったが、更にダメージを与えようとした瞬間マーメイドメギドによって放たれた声を聞き僅かに動きが鈍る。敵も一瞬出来た隙を見逃さなかったらしく打撃をセイバーの身体に叩き込みダメージを与えると同時に距離を取る

 

「さっきの──声は」

 

 距離を取られたセイバーは声を震わせながら自分の意識が正常であるかどうかを確かめる……否、セイバーにとって──トーマにとってマーメイドメギドの発した声はとても聞き馴染んだものだったから

 

あ、あー……成る程、これが正しく言葉を発するという事なんですね

「お前、お前が──その声で、言葉を紡ぐなッ!」

 

『必殺読破!』

 

 マーメイドメギドの発した声──トーマにとって聞き馴染んだ美九の声を聞いた瞬間、乱雑に火炎剣を抜刀し必殺の一撃を放つ

 

Aaaaaaaaaaaaaaa────! 

 

 しかしその一撃は、これまでとは比にならない程に美しい声色によってかき消させる。霊力を奪い、その中から最も扱うのに適した声質を選択したマーメイドメギドの能力はこれまでとは比にならない程に増していた。そして──目の前のメギドが発する声はトーマの冷静さを奪うには充分な要素だった

 

どうかしたのですか? さっきまであった冷静さが消滅しましたよ? 

「黙れ……」

もしかして、私がこの声で喋っているのが気にくわないんですか? 

「黙れ」

まぁ、それもそうですよね、だって……貴方が今一番救いたい人の声なんですから。ねぇ? トーマさん? 

「黙れぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 士道、真那、トーマの三人が個別に行動せざる得ないという想定よりも最悪の事態に直面していた現状を琴里はフラクシナスの中から確認していた

 

「状況どうなってるの!?」

「士道君は十香ちゃんの鏖殺公を顕現させ窮地を切り抜けました、しかしトーマ君と真那さんは未だ敵と交戦中。士道君の元に向かうのは困難だと思われます」

「ちっ、状況は最悪以外の何物でもないわね……このままじゃ十香の所に行けるのは士道一人、それは流石に危険すぎる」

 

 琴里は──いや、琴里だけでなくフラクシナスのクルー全員が十香が囚われているところに誰がいるのか予想出来ていた。敵の首魁であるアイザック・ウェストコット、そして彼の腹心である最強のウィザード、エレン・メイザース。最悪なのはそれに加えてメギドと呼ばれる怪物を扱うイザクという男もいる可能性が高いという事だろう

 

「せめてトーマ君か真那さんの戦況を打開できればいいのですが……」

「どっちも難しいでしょうね」

 

 フラクシナスから支援をするにしても出来ることはかなり限られる……どうするべきか琴里が思案していると、オペレーター席に座っていた令音が琴里の方を向く

 

「琴里、少しいいかい?」

「令音、どうかした?」

「彼女から頼みがあるらしい」

 

 そう言って令音は艦長席のモニタをどこかに繋げた

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