デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー 作:SoDate
目を覚ましたトーマの視界に入ったのは、身に覚えのある天井。身体を起こして周りを見回してみると周囲にあるのは近未来的な機器の数々
「……ここ、フラクシナスか」
「目が覚めたみたいね、トーマ」
自分の居る場所が何処なのかをトーマが認識した直後、入口が開き司令官モードの琴里が中に入ってきた
「全く、急に反応が消えたって連絡が神無月から来たと思ったら今度はボロボロで見知らぬ女の子に連れられて現れるって……意味わからなさ過ぎて頭を抱えたわよ」
「それは、なんというか……すまん」
「別にいいわ。それよりも貴方を此処に運んできたあの子、一体何者?」
「オレを運んできたって……万由里の事か?」
「えぇ」
琴里にそう言われたトーマの頭に浮かんだのは万由里の姿。そこでトーマも気が付いたが先ほどから彼女の姿が見えない
「あの子は、なんというか……オレの力の所在を知ってる人って言うか……すまん、上手い説明が思い浮かばん」
「上手い説明が思いつかないって、貴方ねぇ」
「すまん、オレもしっかりと話すのは今回が初めてだったんだ」
その言葉を聞いた琴里はトーマのことを何とも言えない表情を浮かべていたが、コホンと軽く息を吐く
「とりあえず詳しい話は後に回して、貴方に何があったのか、それを教えてもらえる?」
「あぁ、わかった──」
琴里の言葉を了承したトーマが話をしたのは、ノーザンベースでの出来事。万由里から送られてきた本を開いた瞬間、見知らぬ場所に飛ばされ、そこで万由里と出会った事。イザクが狙っているものが何なのかを聞き、かつて存在した組織の存在を知った事。そして──ノーザンベースでアスモデウスと戦い、敗北したこと
「……にわかには信じられないけど、今の貴方を見るに信じるしかなさそうね。実際に南極で強力なエネルギー反応をフラクシナスでも観測してるわけだし」
「フラクシナスでも観測してたのか?」
「えぇ、貴方が消えたって連絡を受けた後に世界中のネットワークを使ってあなたの反応を探して、その最中で強力なエネルギーを観測したわ……けど、反応自体はすぐに消えたから、どこに行ったかとかはわからないけどね」
琴里の話から、アスモデウスはトーマと万由里が逃げた後どこかに姿を消したことがわかったが、そうなってくるとアスモデウスが何処を狙うのかが問題になってくる
「……それで、これからどうするんだ?」
「ひとまずは様子見、貴方の体調も考慮してね」
「オレは別に問題は──」
「大ありよ、貴方、自分の体調理解してる?」
「あぁ、別段問題は──」
「問題しかないわ。十香と出会ってから四糸乃、狂三と連日戦って未だ傷が治りきってないのよ? 身体の外側じゃなくて内側がガタガタ」
確かに、ここ最近は妙に動きづらいと感じることもトーマはあった、恐らくそれは無意識のうちに自分の身体を庇っていたのだろう。そしてそれがこれまでのハンデになっている可能性が高かったということになる
「それで、暫く休養を取る必要があるってことか」
「そ、だからしばらくの間安静にしてなさい」
「……了解。せっかくだから言う通りにさせてもらう」
休めと言われている以上休むしかない以上、大人しく従うことにする。それから程なくして琴里が出て行ってからすぐに再びベッドに身体を埋め、眠りについた
トーマが眠ったことを確認した琴里は、少し肩の力を抜くと医務室を出ると、少し息を切らした美九が医務室の前までやってきた
「琴里さん! あの、お兄さん! 倒れたって!」
「そんなに心配しなくても大丈夫よ。少なくとも変に無茶しなければ支障が出るとかはないわ」
「そうですか、それなら一安心……で良いんですかね?」
「良いんじゃない? トーマにもしばらくは安静にするように言ってあるし」
とはいえ、万由里の事もあるし万が一の場合トーマが安静にしている事は絶対にないって言うのはわかっているし下手したら士道たちまで首を突っ込んでくるかも知れない。天央祭の事もあるし琴里としてはあまり無茶をしないで欲しいのだが────
「まぁ、言ったところで無駄でしょうねぇ……」
「何が無駄なんですか?」
「こっちの話よ、気にしないで。それより美九、トーマの顔は見ていく?」
「……いえ、心配はしましたけど無事だってわかったんならお仕事に戻ります。今も無理言って出てきちゃってるんで」
「そ、それならしっかり頑張らないとね」
「そうですね、それじゃあ私はこれで」
そう言うと美九は来た道を戻っていった
「それにしても、美九もかなり精神面で安定したみたいね……美九にとってあの事件は良い方向に働いたみたいね」
美九の今の状況はフラクシナス的にも、琴里的にも非常にありがたい事態でもある、こうして自分の道をしっかりと進んでくれている以上。フラクシナスとしては全力でサポートをするだけだ
「……さてと、次は彼女ね」
琴里はそう言うと、司令室へと歩き出した