デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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EX2-6, 休息Ⅰ

 琴里から休養するよう言われた次の日、特に何かするということもなく、何が起こるというわけでもなくいつも通りの日々が過ぎていく

 

「美九も地方ロケで少しいないし……いざこうして時間を貰うと何をすればいいのかわからないな」

 

 今までは家事以外にもアルバイト等を行っていたトーマだったが、今回は事情を説明して休ませてもらっているためトーマは本当に時間の使い方がわからずリビングでボーっとしていると、インターホンが鳴る

 

「……誰だ、こんな時間に?」

 

 現在は平日の午前十一時、士道たちは学校で授業を受けている時間帯であるためこの時間に誰かが訪ねてくると言うことはめったにない。少し訝しみながらインターホンのモニタを確認する、モニタの向こう側には白いセーラー服を来た万由里の姿が目に入った

 とりあえず見ず知らずの人物でない事を理解したトーマは急ぎ足で玄関まで向かい、扉を開ける

 

「あっ、出掛けちゃってなかった」

「そりゃあ、休養するよう言われてるからな……それより、万由里こそどうした?」

「トーマが何処に住んでるのか聞いたから、様子を見に来ただけ」

 

 俺が住んでる場所は美九の家でもあるんだが、何てことを考えたトーマだったが教えたのが万由里だし士道たちも住所を知らない訳じゃないから大丈夫かと割り切って、彼女を家の中に招き入れる

 

「とりあえずゆっくりしててくれ、お茶でも入れる」

「ありがと……それより、今日は一人なんだ。確か誰かと一緒に住んでるって聞いたけど」

「同居人は野暮用で何日か家を空けてるよ」

「そうなんだ」

 

 麦茶を自分と万由里の二人分用意したトーマはリビングまで持っていき彼女の前に置き、自分も席に着く

 

「それにしても、随分暇そうだったね」

「まぁ、今までは何かしらでずっと動きっぱなしだったから……いざ休めって言われてもどうやって休めばいいのか」

「……何というか、随分と難儀な性格だね」

「気が付いた時からこうだったからな」

 

 トーマのその言葉を聞いた万由里は少しだけ何か考えた後、軽く頷くとトーマの方に視線を向ける

 

「どうかしたか?」

「トーマ、今から出かけるよ」

「出かけるって、どこに?」

「何処でもいいから、行くよ」

「! ちょ、流石に準備くらいは────」

 

 準備をする暇もなく、トーマは万由里に手を引かれ、外に連れ出された

 

 

 

 

 

 

 

 街に出た二人は、近くの商店街に向けて歩く。何処に行くかも聞かされていなかったトーマは万由里に話しかける

 

「それで、財布と本一冊しか持ってないわけだが……これからどうする気なんだ?」

「特に決めてない」

「特にって……まぁ良いか」

 

 適当に当たりを見回したトーマの目に入ったのはゲームセンター

 

「とりあえず、ゲーセンで時間潰しながら何か考えるか」

「ゲーセンって、ゲームセンターだっけ……実際に見たのは初めてかな」

「そうか、万由里はずっとノーザンベースに?」

「うん、外に出るって事も滅多になかったから」

 

 万由里と話しをしながらゲームセンターの中に入ったトーマが向かったのは両替機、財布の中に入っていた千円札を二枚ほど百円玉に両替する

 

「そんなに両替して、使うの?」

「使わないにしても持ってるに越したことはないだろ。それより、最初は何処に行く?」

「とりあえず、アレ?」

 

 そう言いながら万由里が指をさしたのはプリクラコーナー、クレーンゲームや他にも色々ある中でそれを指さされると思っていなかったトーマは一瞬思考を硬直させた

 

「どうかした?」

「……いや、少しビックリしただけだ。というよりああ言うのってオレは入れないんじゃ──」

「男性のみのご入場は遠慮しておりますだし、大丈夫じゃない?」

 

 最後の退路を塞がれてしまったトーマは観念したようにプリクラコーナーの方に向かい、適当に筐体を選ぶ

 

「……なぁ、これってどう操作するんだ?」

「えっと、確かこのボタンを選択して……って、あれ? これで合ってる?」

「いやオレに聞かれても……って、なんかカウントダウン始まったんだが──」

 

 実質的な箱入り娘だった万由里とこういう物には縁のないトーマ、二人は四苦八苦しながらプリクラを撮り終えると少し疲れた様子で筐体の外に出る

 

「なんか、すっごい疲れたな」

「そ、そうだな……というか、撮った写真ってどこから出るんだろ」

「ここじゃないか?」

 

 二人で写真の排出口を見ていると、印刷が終わったであろう写真がぱらりと落ちてきた。万由里が先に写真を手に取って確認すると、表情が笑いを耐えるものに変わっていく

 

「どうした?」

 

 トーマがそう聞くと万由里は笑いを堪えながら写真を渡してきた。一体どんなものが映っているのか、戦々恐々としながら写真を確認すると、そこに映っていたのは何とも言えない加工がされた二人の姿。思わぬ不意打ちを喰らったトーマは少し噴き出してしまうが、それ以上を何とか耐える

 

「……これは、中々にひどいな」

「そ、そうだね……ふふっ、待って、思い出したらまた──」

 

 それからしばらく二人はそこで笑いを堪えていたが、気を取り直してゲームセンターの中を歩き出す

 

「ねぇトーマ、あれなに?」

「ん? あぁ、クレーンゲームだな」

「難しいの?」

「まぁ、難しいと言えば難しいな」

「やってみてもいい?」

「あぁ、構わないぞ」

 

 万由里が興味を示した筐体に百円玉を投入する

 

「光ってるボタンをタイミングよく押す。それで景品に引っ掛けるなり掴むなりしたら取れるわけだ」

「わかった、やってみる」

 

 万由里は適当な景品に狙いを定めてボタンを押す、最初は横に移動したクレーンが今度は奥に移動し止まる。降下していくクレーンのアームがうまい具合に景品を掴み、上昇する

 

「あっ、とれた」

「運が良いな」

 

 クレーンに掴まれた景品は特に落ちることなく落下口に向けて落とされ、万由里の手に渡る……かと思えばそれをトーマの方に渡してくる

 

「はい、これ」

「別に、持ってていいぞ」

「そうじゃなくて、トーマのお金でとったものだから、はい」

「……あぁ、そう言うことか。別に気にしなくていい、今日の記念って事で」

「でも……」

「でもも何でもだよ、こっちも良い気晴らしになってるし。お礼って事で」

 

 特に気にする様子もないトーマはゲーセンの奥の方にすたすたと進み、万由里はそれを追いかけるようについていく。そこからの二人はシューティングや格ゲー、メダルゲーム等を楽しみ、ゲームセンターを後にした

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