デート・ア・ライブ feat.仮面ライダーセイバー   作:SoDate

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EX3-4, 電子の世界へ

 万由里から話を聞いた琴里は、彼女を連れて精霊たちと士道の待っている部屋に入った

 

「琴里……と、君は?」

「はじめまして、五河士道。それと精霊のみんなも、私は万由里」

「! お兄さんが言ってたノーザンベースって所の管理人さんですか!?」

「管理人……まぁ似たようなもんか。よろしく」

「んんっ、万由里。早く説明した方がいいんじゃないの?」

「それもそうね」

 

 疑問の表情を浮かべていた士道たちの事を見た後に口を開いた

 

「まず、私がここに来たのは貴方達でもトーマを救う方法がある事を伝える為」

「何か方法があるんですか!?」

「えぇ、万由里。説明お願い」

 

 琴里の言葉に頷いた万由里は懐からブックゲートを取り出し、話を始める

 

「トーマを救うには彼の精神が囚われてる世界に行く必要がある。そしてフラクシナスにはその方法もある」

「あぁ、だけどそれだけじゃトーマをこっちの世界に戻すことは出来ないんじゃないか?」

「その通り、今の彼は精神が囚われている。だから私たちがトーマをこの世界に引っ張り出す必要がある……そして、そのための鍵はもう持ってる」

「引っ張り出す……鍵……」

 

 万由里の言葉を聞き、一番最初に思い当たった様子を見せたのは十香だった

 

「もしや、万由里はトーマの使っている本の事を言っているのか?」

「ご明察、えっと……」

「十香だ! 夜刀神十香!」

「十香の言った通り彼の持っている本が彼をこっちの世界に引っ張り出す鍵になる」

「疑問。しかし、それだけでどうにかなるとは思えません」

「それに、我々ではトーマのように本の力を引き出すことは出来ないのではないか?」

「それに関しては心配ないと思いますよ? 私が保証します」

 

 可能性を信じるよりも先に、本当にそれでどうにかなるのかという思いが先に出た耶倶矢と夕弦の言葉に反論したのは万由里ではなく美九だった。そして万由里の話を聞いていた琴里も美九の言葉に同意する

 

「そうね、美九はトーマとは違う形で本の力を引き出してる……それに、本の持ってる力は二人も知ってるんじゃない?」

「それはそうだが……」

「不安。それでももしかしたらという気持ちになってしまいます」

 

「けど、トーマを救うにはその方法が一番確実なんだよな?」

 

「確実かどうかはトーマ次第だけど、確実にトーマの所に行ける」

 

「それなら、このまま何もしないよりは絶対に良いはずだ」

 

 士道はそう言うと、精霊たちの方を見ると十香は力強く頷き美九は耶倶矢と夕弦の肩を叩いて笑顔を向ける。四糸乃も少々不安そうではあるが真っ直ぐ士道に視線を向けていた

 

『でもでもー、実際問題どうすんのさー、あんま難しいことよしのんたち出来ないとおもうけど?』

「その点は問題なしよ、よしのん。方法を聞いてから令音にセッティングは任せてあるから」

「「「「セッティング?」」」」

「えぇ、着いてきて」

 

 そう言った琴里に続く形で士道たちも元の部屋から移動しトーマの身体がある部屋までやって来る。中心にある装置に意識を失ったトーマがいるのは相変わらずだが他の装置には新たに増設されたらしい箇所があった

 

「琴里、なんか増えてないか?」

「万由里に方法を聞いてから大至急増設したユニットよ。これで問題ないのよね、万由里」

「えぇ、これで端末とワンダーライドブックを接続すれば万全の状態でトーマをこっちに引っ張り出すことが出来る」

「む? だがそのゆにっと? とやらがくっついているのが我々の人数と違うように見えるのだが」

「……そうなのよね、流石に全員分増設する時間はなかったから最初は二基だけ増設って形になったわ。出来るだけ早く増やすつもりだけど最初にトーマを助けに行く人を決めないといけないんだけど……万由里と美九に頼めるかしら」

「私は良いですけどー……」

 

 トーマを助けに電子の世界に向かう最初の二人に選んだのは、万由里と美九。万由里の方は問題ないと言った表情を浮かべているが美九の方は本当にそれでいいのかを決めあぐねているようだった

 

「美九」

「耶倶矢さん?」

「電子の海へトーマを助けに行く……であるのなら主以外に適任はいまい」

「同意。耶倶矢の言う通りです、本音を言えば夕弦たちで行きたいところですが……トーマと一番付き合いが長いのは美九ですから」

 

 耶倶矢と夕弦にそう言われたものの、未だ躊躇いを見せている美九の前に今度は十香が立つ

 

「……十香さん」

「美九。私がシドーと初めてデートした日の事を覚えているか?」

「覚えてます、五河君が十香さんの霊力を封印した日……ですよね」

「うむ。あの日、私はシドーだけじゃなく美九やトーマにも助けられた。だからシドーだけじゃなくトーマや美九も私の恩人だ」

「……」

「だから、大丈夫だ。私を助けた美九ならきっとトーマも助けられる」

 

 三人に背中を押された美九は、頬を軽く叩き覚悟を決める

 

「そこまで言われちゃったら、仕方ないですね。琴里さん……私にお兄さんを──トーマさんを助けるチャンスをください」

「勿論、頼んだわよ。美九、万由里も」

「最善は尽くすわ」

 

 琴里に声をかけられた万由里はトーマの身体まで近づくと、彼の懐から火炎剣烈火と音銃剣錫音のワンダーライドブックを取り出し音銃剣の本を美九へと手渡した

 

「いい、二人とも。座ったら増設したユニットに本を差し込んで。その後にVRゴーグルを付けたら装置を起動するわ」

「わかったわ」

「わかりました」

 

 琴里の指示を聞いた二人は装置に座るとユニットにワンダーライドブックを差し込むと、ゴーグルを被る

 

「よし、令音。起動の準備は?」

「……もうできているよ」

「わかったわ、それじゃあ二人とも、ひとまず頼んだわよ」

 

 その言葉を最後に、二人の耳に聞こえてくるのは機械の起動音。そして……ゴーグルにSTARTの文字が見えてからすぐに、二人の意識は遠のいていった




【謝罪】
 前話の琴里と万由里の会話なのですが、前の章と矛盾があったのでその箇所を修正いたしました
 自分の確認不足故、謝罪をさせていただきます。申し訳ありませんでした
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